第1回空手Champion of Champions チャンピオン オブ チャンピオンズ2024年7月21日(日)東京・国立代々木競技場第2体育館
全世界空手道連盟 新極真会が主催する新たな大会『第1回 空手 Champion of Champions』。今大会は世界104の国と地域から選抜された男女各8名が、フルコンタクト空手の体重無差別組手1DAYトーナメントで優勝を争うというもの。賞金総額は3,000万円で、優勝賞金は1,000万円。【写真】プロ大会なみのライティングなどの演出、選手は各々の曲で入場と空手のイメージをかなり変える大会に
<男子>
▼決勝戦 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分〇岡田侑己(和歌山支部/第13回世界大会5位)判定3-0×エヴェンタス・グザウスカス(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)※岡田が優勝。
開始直後、グザウスカスの顔面殴打で岡田が倒れるもこれは続行に。動きが悪い岡田はグザウスカスの突きで劣勢になるが、息を吹き返して前蹴りと突きで応戦。打ち合いとなる中、グザウスカスの突きがアゴに当たってしまい岡田はダウン。グザウスカスには注意。
再開後、ここまでスロースターターだったグザウスカスが突きのラッシュを仕掛ける。温存していたのか。しかし、岡田も一歩も譲らず突き合い、左下段廻し蹴りでグザウスカスが大きく崩れる。さらに右内股も蹴る岡田がグザウスカスを崩す。
リズムに乗った岡田はリズミカルに左右の突きとヒザ蹴り、後ろ蹴りや後ろ廻し蹴りも放って攻め続ける。グザウスカスも前蹴り、そして強力な突きを繰り出すが、岡田の左下段廻し蹴りをもらうとバランスを崩す。
打ち合いに大歓声が沸き起こる中、試合終了。判定は3-0で岡田が優勝を決めた。
勝利者インタビューで岡田は「今日までずっと支えてくれた方に恩返しできてよかったです。出場されている皆さん最高峰の選手で全力を出しても勝てるかどうかという大会で、皆さんの応援のおかげで勝つことが出来ました。皆さん本当にありがとうございました。押忍!」と応援にお礼を述べた。
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▼準決勝第2試合 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分〇岡田侑己(和歌山支部/第13回世界大会5位)延長戦 判定5-0×渡辺優作(世田谷・杉並支部/第13回世界大会8位)※岡田が決勝へ進出。
渡辺の突きを警戒して岡田が蹴り技を多用。飛び後ろ蹴りからの後ろ回し蹴りで場内を沸かせ、後ろ回し蹴りの応酬も。最後は渡辺が突きのラッシュを仕掛けるも岡田が左右のヒザで迎え撃ち、赤に1本上がるも引き分け。
延長戦になるとさらにダイナミックな蹴り技と突きで前へ出て攻める岡田。渡辺も突きで応戦するが、前蹴り、ヒザ蹴り、後ろ蹴りと蹴りで攻められて後退。飛び技も繰り出して派手に攻める岡田に大歓声が沸き起こり、渡辺は完全に失速。
判定5-0で岡田が勝利を手にした。
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▼準決勝第1試合 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分〇エヴェンタス・グザウスカス(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)判定5-0×多田大祐(NPO法人国際空手拳法連盟白蓮会館/JFKO第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会男子重量級優勝)※グザウスカスが決勝へ進出。
多田が接近戦に持ち込み、左右の下段を内側・外側と両足へ蹴っていく。これに棒立ちとなったグザウスカスだが、中盤をすぎると1回戦と同じように強い突きを打って逆襲。これに多田も突きで対抗するが、両者接近しすぎて身長の低い多田がグザウスカスの脇を差すような状態に。 これにグザウスカスが「離れろ」とばかりに暴れ、多田に胸を合わせての攻撃の反則で注意がとられる。さらにもう一度同じ状態となり、試合終了間際に2度目の注意で痛い減点1。
多田は序盤いいペースで優勢だったにも関わらず、逆転負けを喫した。
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▼1回戦第4試合 本戦3分・延長戦2分×マレック・ヴォルニー(ポーランド/全ヨーロッパ大会2023軽重量級優勝)判定0-5〇渡辺優作(世田谷・杉並支部/第13回世界大会8位)※渡辺が準決勝へ進出。
渡辺は懐に入っての突き、ヴォルニーは上段ヒザ蹴りを狙いながらの下突き。渡辺の強烈な左下突きが何度も決まり、ヴォルニーは苦しそう。
2度の抱え込みで減点をとられたヴォルニーは飛び蹴り、上段廻し蹴り、銅廻し回転蹴りと大技を連発して逆転を狙ったが、判定5-0で渡辺の勝利となった。
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▼1回戦第3試合 本戦3分・延長戦2分×アントン・ジマレフ(カザフスタン/第13回世界大会4位)判定0-3〇岡田侑己(和歌山支部/第13回世界大会5位)※岡田が準決勝へ進出。
強い突きを打つジマレフに岡田は左右の下段廻し蹴りで対抗。途中、岡田が後ろ蹴りを放つとジマレフは手が出なくなり、岡田がラッシュを仕掛けて手数でも押していく。前半は強い突きで優勢だったジマレフだったが、岡田のラッシュに判定3-0で敗れた。
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▼1回戦第2試合 本戦3分・延長戦2分〇多田大祐(NPO法人国際空手拳法連盟白蓮会館/JFKO第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会男子重量級優勝)判定5-0×マシエ・マズール(ポーランド/第12回世界大会準優勝)※多田が準決勝へ進出。
多田は突き、ヒザから右下段廻し蹴りを徹底的に狙う。前に出て突く多田にマズールは離れて強力な左中断廻し蹴りをヒットさせるが、多田がラッシュを仕掛けてマズールの機先を制す。
判定5-0で多田が金星を獲得した。
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▼1回戦第1試合 本戦3分・延長戦2分〇エヴェンタス・グザウスカス(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)判定3-0×アンジェイ・キンザ―スキー(カザフスタン/カザフスタン大会2023優勝)
キンザ―スキーは距離のあるところから突き、サッカーボールを蹴るような内股蹴りと離れた攻撃を見せる。スピードのある下段蹴り、ヒザ蹴りと連打を繰り出すキンザ―スキーだったが、終盤になるとグザウスカスが逆襲に転じる。重い突きを繰り出してキンザ―スキーを失速させ、最後は突きをまとめて判定勝ち。
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<女子>
▼決勝戦 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分〇鈴木未紘(厚木・赤羽支部/第13回世界大会優勝)延長戦 判定5-0×ブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)※鈴木が優勝。
開始と同時に鈴木が接近して突きと内股蹴り、ブリジタはヒザ蹴りで対抗する。白に1本上がったが引き分け。
延長戦、鈴木はさらに突きの回転を速めていく。ブリジタはヒザを高く突き上げ、上段廻し蹴りでも鈴木を脅かす。しかし、鈴木の突きは止まる来なく、下段と中断も蹴り、最後は手数で上回っての判定5-0。優勝を決めた。
鈴木は勝利者インタビューで「必ず日本の王座を獲り、支えてくださる方に恩返しをすると決めてやってきたのでよかったです。緑代表から世界大会の数日後にこの話をいただいて、この日のために毎日稽古をやってきました。空手を選んで逃げずにやってきたから今があります。世界中の人々に記憶に残る選手になり、新極真会に恩返しをしたいと思います」とスピーチした。
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▼準決勝第2試合 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分×藤原桃萌(福岡支部/JFKO第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会女子重量級準優勝)再延長戦 判定0-5〇鈴木未紘(厚木・赤羽支部/第13回世界大会優勝)※鈴木が決勝へ進出。
両者接近しての突きの打ち合いと下段の蹴り合い。鈴木が前蹴りで突き放すと一度距離が出来るが、再び接近して突きと下段で打ち合う両者。白に1本上がったが引き分け。
延長戦も両者譲らぬ攻防。鈴木の振りかぶるようにして打つ下突きの印象がよく、白い旗が2本上がったが引き分けで最終延長戦へ突入。
突きでガムシャラに前へ出る藤原に鈴木は下突きの連打の手数で優り、さらに下段廻し蹴り、ヒザ蹴りと他の技も交えて印象付け、粘る藤原を振り切った。
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▼準決勝第1試合 本戦3分・延長戦2分・再延長戦2分〇ブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)延長戦 判定5-0×網川来夢(福岡支部/第13回世界大会準優勝)※ブリジタが決勝へ進出。
左右の下突きで前に出るブリジタに網川は左下突きと左右のヒザ蹴り。網川は打ち合いには付き合わず、ブリジタの下突きに内股蹴りやヒザで対抗する。中盤までは網川が優勢だったが終盤はペースダウン。赤2本、引き分け3で延長戦へ。
両者激しく突き合う中、ブリジタが左右のヒザ蹴りで前へ出る。突きで抵抗する網川だがブリジタのパワーにやや押されたか、下がる場面もあって判定5-0でブリジタが決勝進出を決めた。
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▼1回戦第4試合 本戦3分・延長戦2分×アリーナ・オシペンコ(カザフスタン/KWU世界ジュニア2022優勝)判定0-4〇鈴木未紘(厚木・赤羽支部/第13回世界大会優勝)※鈴木が準決勝へ進出。
アリーナは世界王者を喰う気満々でヒザ蹴りと下突き、下段廻し蹴りと勢いよく攻める。鈴木は淡々と突きと下段を出し続け、中盤を過ぎるとアリーナは失速。鈴木は変わらぬペースで突きと下段を打ち続け、胸に強烈な突きを入れる。
判定は4-0で鈴木の勝利となった、カザフスタンの応援団からはブーイングがとんだ。
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▼1回戦第3試合 本戦3分・延長戦2分×イヴァンカ・ポポヴァ(ブルガリア/全ヨーロッパ大会2023軽重量級優勝)判定0-3〇藤原桃萌(福岡支部/JFKO第9回全日本フルコンタクト空手道選手権大会女子重量級準優勝)
開始と同時に両者接近して至近距離での突きの打ち合い。イヴァンカはヒザ、藤原は内股を蹴る。均衡した状態が続いたが、藤原が残り30秒でラッシュを仕掛けて突きを回転させていき、内股も蹴って判定3-0で準決勝進出を決めた。
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▼1回戦第2試合 本戦3分・延長戦2分×ミリヤム・ビョークルンド(スウェーデン/第7回世界ウエイト制大会軽重量級3位)判定0-5〇網川来夢(福岡支部/第13回世界大会準優勝)※網川が準決勝へ進出。
網川は下段と前蹴りで快調に攻めるが、ミリヤムの顔面殴打をもらってしまう。長い距離からのストレートと下突きを打つミリヤムに、網川はヒザ蹴りと下突きで応戦。
ミリヤムが再び顔面殴打の反則をしてしまい、減点1。攻めるミリヤムを網川はヒザで迎え撃ち、判定5-0で網川が準決勝へコマを進めた。
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▼1回戦第1試合 本戦3分・延長戦2分〇ブリジタ・グスタイタイテ(リトアニア/第7回世界ウエイト制大会重量級優勝)判定5-0×目代結菜(東京城南川崎支部/第1回アジアフルコンタクト空手大会女子軽重量級優勝)※ブリジタが準決勝へ進出。
目代は懐に入って相手を軸に回り込むような動きから左右の突きと内股蹴り。ブリジタは軽々と目代の頭部に届くヒザ蹴り、下突きで応戦する。目代は左右のストレート連打で見せ場を作るが、顔面殴打で注意1。 再開後、ラッシュを仕掛けるブリジタに目代は抱え込みで痛い注意を受けて減点。打ち合いに行く目代にブリジタはヒザ蹴り、下突き。最後も目代の突きが顔面殴打となり、判定5-0でブリジタの勝利となった。