2024年8月17日(土)東京・後楽園ホール『SHOOTBOXING 2024 ACT.4』(U-NEXT配信)の対戦カード発表記者会見が、7月9日(火)都内にて行われた。
SB世界スーパーウェルター級王者・海人(TEAM F.O.D)が、エキスパートクラスルール70kg契約3分3R延長無制限Rで元GLORY世界ライト級6位でSENSHI-70kg王者ドラゴミール・ペトロフ(ブルガリア)と対戦する。※「元」になっているのは現在ライト級ランキングが休止されているため。
SBの絶対的エースの海人は2014年2月にデビュー。2017年11月にSB日本スーパーライト級王座を獲得し、2018年11月にはS-cup2018 -65kg世界トーナメント優勝。その活躍はSB内だけに留まらず、2016年以降はRISE、RIZIN、KNOCK OUTで全勝。KNOCK OUT-BLACKスーパーウェルター級王座、RISEミドル級王座を奪取した。2022年6月の『THE MATCH 2022』では野杁正明をも破っている。
驚異の18連勝をマークしていたが、8月のGLORYで世界王者ティジャニ・ベスタティに敗れ王座奪取ならず。その後は連勝で再び勢いに乗ったが、2024年2月に元ONE世界王者ペットモラコットに惜敗。4月のダイレクトリマッチでリベンジを果たした。ベスタティへのリベンジ&GLORY世界王座奪取を目標に掲げ、6月には元GLORY世界ライト級9位アルマン・ハンバリアンを2RでTKOに破った。戦績は56勝(25KO)7敗1無効試合。
【写真】ブルガリアのSENSHIでタイトルを獲得、GLORYではランキング6位に勝利したペトロフ(C)GLORY ペトロフはキックボクシングでブルガリアの全国王者に4回輝いており、2019年にはEMCでムエタイのヨーロッパタイトルを獲得した。SENSHIでキャリアを積み、2023年10月の『GLORY 89』でGLORYに初参戦。GLORY世界ライト級6位クリス・ウンと対戦し、パンチ主体のコンビネーションにハイキック、ヒザ蹴りを混ぜたスタイルで、3Rには足を止めての打ち合いで場内を沸かせて判定勝ち。GLORYランキング入りを果たした。
シーザー武志会長は「海人はGLORYからいろいろな相手を与えられますが勝ちまくるしかない。KOして勝っていくことが大事だと思います。私も相手の試合映像を見ましたが、実力では問題ないかなと思っています。それくらい今の海人に自信を持っています。身体もいま一番頑丈に出来ているし、ペトロフが攻めてきても大丈夫だと思っています」と、海人に絶対の自信を持つコメント。
それを受けて海人も「次は6位。前回と変わらずレベルの差を見せて圧倒的に勝つのが当たり前。9位だろうが6位だろうが倒して勝つ。僕の相手はベスタティだけなのでそういう試合を見せたい」と、前回のハンバリアン戦同様、ベスタティ以外は敵ではないとする。
ペトロフの印象は「身体の強いファイターで外国人選手に多いタイプの印象。正直言って、これと言って印象に残るようなテクニックはなかった」とし、警戒するような要素は「ハッキリ言ってないです。レベルが違う」ときっぱり。
「1Rからしっかり倒しに行くので、そういう練習をしてレベルの差を見せたいと思っています」とし、「圧倒・圧勝するのが自分のメインテーマ。挑戦させてもらうためにランカー一人一人を倒していくことが必要なので、勝ち方はGLORY側に見せていかないといけない。ランカーでは相手にならない、ベスタティも危険だよ、とそういう風に見える試合をしていきたいと思っています」と、ハンバリアン戦同様にインパクトのあるKOをしたいと宣言した。
前回の試合でフィジカルやパワーが上がっていたように見えた、との質問を受けると「今フィジカルのトレーナーも見てもらっている人がいますし、父と練習してきてパワーのある選手に踏ん張ってどう返していくか、という練習をずっとしてきたので、それが試合でも出せるようになってきた感じです」と、トレーニングとパワーのある外国人対策が実を結んできたとする。
フィジカルトレーニングは「器具を使ったトレーニングはほとんどしていません。芯から強くしていて、見た目にも出てきていますが、身体の中身から強くなって外にも筋肉が付いてきているのかなと思っています」と、自重を使ったトレーニングをしているという。
「キレやスピードをパワーよりメインに練習しているので、それが僕のしたい戦い方にハマってきたのでそれが結果に出ていると思う」と海人。
7月20日の『GLORY 93』では宿敵ベスタティが、一階級上のウェルター級で元GLORY世界ウェルター級王者で現同級1位のエンディ・セメリアと試合を行う(U-NEXTで配信)。その試合について海人は「純粋に楽しみな気持ちが大きいです。77kgで試合をするので、パワーの面であったり、スピードも速いし、距離感も持っていますし、他の外国人が持っていないテクニックを持っているので、倒したい相手でしかないのでそういったことを見たいと思います」と注目しているとした。
一階級上でもベスタティが勝てば「モチベーションも上がるし、倒したい気持ちがもっともっと上がってくると思います」と、さらに闘志が燃えてくると答える。
また、会見では髪型を変えたことにもついて聞かれ、「僕、飽き性なんですが大きく変えられるのは髪型なので。服装もそうですが、髪型がイメチェンとしてはしっくりくるので試合の時はまた違う髪型にするかも(笑)。アフロの時はアフロが強い格闘家に多いと言いましたが、単発の格闘家は強いと思っているので(笑)。僕は何しても強いので。強い海人を見せたいと思います」と語った。●ペトロフのコメント「日本で戦うことは、これまで練習を積み重ねて来た目標のひとつだったので、とても嬉しく思っている。海人はとてもレベルの高い、日本で最高の選手だと思っている。自分の力を100%出して戦い、日本のファンの記憶に残る試合を見せる。そして今回の試合が日本での俺の新しいストーリーの幕開けになる」