「世界最強を証明していきたい」と与座
2024年7月7日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館で開催された『K-1 WORLD MAX 2024』の一夜明け会見が、8日(月)に行われた。
第18試合のスーパーファイト-63.5kg契約3分3R延長1Rで、ゴンナパー・ウィラサクレック(タイ/ウィラサクレック・フェアテックスジム)を1R2分30秒、3度ダウンさせてKOで圧勝した与座優貴(team VASILEUS)が出席。「出来過ぎかなという倒し方でしたね」と前夜の試合を振り返った。
試合後は「朝まで試合を見直してました。自分の中の課題がクリア出来たのかなと。もう一段階、上へ行けたのかなと思っています」とステップが上がったことを実感しているとし、その課題とは「脱力感、詰め方、距離とかですかね。3月がひどかったので、そこはうまくできたかなと。相手がゴンナパー選手だったので、久々に負けられない試合になって。いつも負けられない試合ですが、一段階上でした」と、強敵だったからこそ進化できたと話す。
試合映像は「めちゃ見ました。PPVも買ったので。ダウンは2、3パターンでしたが、あと4パターンくらい倒すパターンがありました。50~60回見ました(笑)」と、朝まで何回も見直すほどお気に入りのKO試合となったようだ。
ゴンナパーと対戦してみて、「一発目、威嚇で強いミドルを打ってきた時に仕上げてきたなと感じた」とするが、「逆に威力が想像を超えてこなかったので、“もらったな”と思いました」とも。
「その一発目で“もらったな”と、勝ったなと思いました。その後に、ロープを背にゴンナパー選手の攻撃を受けましたが、いつもだったら焦ってしまったと思いますけれど、脱力しながら焦らずに出来ました」と、ミドルキックが想像以上ではなかったため勝利を確信したと打ち明けた。
脱力できたことは「練習というか、(渡辺)雅和さんと3月からずっとサウスポー対策をしてきていますし、そういった日々の練習で課題がクリアできて、ここ一番の時に発揮できたかなと思います」と、練習してきたことが上手くいったとする。
タイでファイトキャンプを行い、名門ペッティンディージムとスーパーボンのジムで修行を積んできた。その成果を出せたかと聞かれると「タイの合宿でも、コーチにこれが入るのではと言われて、それで倒せなかったけどひとつは出せました。あとは脱力も、うまい選手は出来るので。いい経験になりました。あとはサウスポー嫌いだったんですが、それがなくなりました」と答えた。
飛びヒザ蹴りの前にプッシュして押し返したことは「フィジカルで負けてないなというのがありました。ゴンナパー選手に前に出られると蹴りの威力があるので、こちらから圧力をかけるようにしました。あとは彼がウェイ・ルイ選手とやった時にヒザ蹴りが入る場面がありましたので、入るなと」と、対策していたことだと話す。
前回の試合との違いを聞かれると「一番違うのは、今回バンデージを巻かなくて、素手にグローブをはめてやりました。もともと空手は素手なので、バンデージを巻くとパンチに力みが出るので。練習でもバンデージは巻かないので巻くと違和感がある。(K-1の競技)運営に確認した上で、今回はバンデージを巻かないでやって、そこが一番違いました」と、バンデージを巻かずに空手で鍛えた拳の強さを活かしたと明かした。
チームメイトの武尊や野杁正明からのアドバイスはあったかとの質問には、「試合の組み立ては正明さんや武尊さんからもいただいていて、倒した飛びヒザ蹴りだったりカーフキックからつなぐフックとかは雅和さんと“これ入りそう”と話していました。でも一発で入ったので、倒れているゴンナパー選手を見て、自分が一番驚きました。あれ、入っちゃったと(笑)」と、対策がバッチリとハマったためビックリしたという。
「楽しかったです。久しぶりに。攻撃力もありましたけど、駆け引きとかあって。自分のカーフキックを警戒してくるのは分かっていたので、絶対に入れてやろうと。向こうもその駆け引きを楽しんでいたように見えました。ゴンナパー選手だから、ここまでの試合になったと思います」と、対戦相手を称えた。
今後については「いや、分からないです。ゴンナパー選手が自分のやりたい選手だったので」と、先のことはまだ未定だとした。
最後には「1年ぶりにK-1の大会に出させてもらって、久しぶりにいい勝ち方ができたかなと思っています。これからもっと強くなって、世界最強を証明していきたいと思います」と、改めて世界最強を目指すと宣言した。