2024年6月28日(金)タイ・ルンピニースタジアムにて開催された『ONE Friday Fights 68』のメインイベントにて、ストロー級(-56.7kg)キックボクシング世界王座決定戦3分5Rで前王者ジョナサン・ディベラ(イタリア/カナダ)を判定3-0で破り、新王座に就いたプラジャンチャイ・PK・センチャイ(タイ)が試合後インタビューに答えた。
プロ・アマを通じてキックボクシング&ボクシングで負けを知らなかった“人生無敗の男”ディベラに初黒星を付けたプラジャンチャイはストロー級ムエタイ世界王座との統一王者となった。
ベストを尽くせたことが何より嬉しい
――2競技で世界王者となりました。今の心境は?
「とても嬉しいです。ホッとしています。以前はタイ人の期待に応えてベルトを獲らないと、というプレッシャーがありましたが、今はそれを達成できて安心しています」
――判定勝ちについてどう感じていますか。
「よくやったと思いますが、ベストな勝ち方ではありませんでした。十分ではなかったかもしれません。ジョナサン・ディベラは優れた選手で、世界トップクラスの選手です。だから簡単な試合になるはずがありませんでした。戦い切りましたが、まだ改善の余地があります」
――ムエタイからキックボクシングのルールに適応するのは難しかったですか。
「それほど難しくはありませんでした。多くの時間をトレーニングに費やしてきたので、キックボクシングルールで出来ない技、ヒジとヒザを使わないよう調整しました」
――ジョナサン・ディベラに初黒星をつけた感想は?
「もちろん勝利できて嬉しいです。それが彼の連勝を止めたからという訳ではないです。自分がベストを尽くせたことが何より嬉しいです。このスポーツでは、どっちかが負けて、どっちかが勝つものです。引き分けはありません。誰かが負け、誰かが勝つのは当然のこと。それよりも自分のベストを尽くせたことがより重要だったと感じています」
――ジョナサン・ディベラとの再戦については。
「リマッチの機会があれば。チャトリ会長がリマッチが必要だと判断すれば、もちろん喜んで受けます。僕は今はチャンピオンなので、誰との試合も拒否できません。誰とでも戦います。彼は世界トップクラスの選手ですので、再戦も喜んで受けます」
――自分を世界最高のパウンド・フォー・パウンド・ストライカーだと思いますか。
「実際、自分が世界や特定の国でパウンド・フォー・パウンドだとは考えたことがありません。常に全ての対戦相手が自分より優れていると考えていますし、それが自分を謙虚に保つ方法です」
――次の防衛戦については。
「どちらのベルトを防衛するかは選びたくありません。どちらのタイトルも素晴らしいですし、対戦相手がいればどんな試合でも受けます」
――次に誰と戦いたいですか。
「特に誰かと戦いたいというのはありません。このスポーツでは、そういうことを言うべきでないと個人的に感じています。それはスポーツマンシップや敬意を示すことができないからです。誰とでも対戦できると言う方が敬意を示していると思います。『あの人と戦いたい』とか『あの人をボコボコにしたい』とか言うのは自分を幸せにしないです」
――ファンへのメッセージをお願いします。
「タイの皆さん、そして世界中のファンの皆さん、応援してくださりありがとうございました。この試合で僕は目標を達成しました。2つのベルトをタイに持ち帰ることができて嬉しいです。これを世界中のタイ人への贈り物としたいと思います。本当にありがとうございます」