4月のONEでムアンタイとパンチ&ヒジが乱れ飛び両者にボーナスが出る大激闘を演じたナックロップ(右)がメインを務める(C)ONE Championship
2024年6月14日(金)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Friday Fights 67』(U-NEXT配信)に、今週も4人の日本人選手が出場する。
第1試合のキャッチウェイト(53.07kg)ムエタイ3分3Rに出場する小原ここ(TRY HARD GYM)は、リングネームがKOKOZ(ココゼット)。ムエタイとももいろクローバーZを愛し、2019年6月に無敗のままスック・ワンキントーン女子ミニフライ級王座を獲得。その後、スーパーフライ級も制して二冠王を達成。2021年11月にはS1レディース2021スーパーフライ級王座決定戦でルイに判定負けで王座獲得ならず。2022年2月にはRISEで現RISE QUEENバンタム級王者の聖愛から勝利も、その後はルイ(不戦敗)、ナンポン、村上悠佳、辻井和奏に泥沼の4連敗。しかし2024年5月のムエロークで縦ヒジによるTKO勝ち、6月1日には台湾で初回TKO勝ちと連続KO勝ち中。戦績は9勝(2KO)6敗。
対戦相手はサワラート・シットクルジャ(タイ)で、身長164cmの23歳。フェアテックスファイトやスーパーチャンプなどで試合を行い、下がって左ミドルやヒザで迎え撃つタイプのようだ。
第2試合のフライ級MMA5分3Rに出場する小田魁斗(CARPE DIEM福岡)は、GRACHANを主戦場として2023年3月に鈴木崇矢にマジョリティ判定で敗れたものの、10月に長野将大を1R 14秒でKOに下しており、2024年3月にはテムに1Rでリアネイキドチョークを極めて勝利。ONE Friday Fights初参戦となった4月26日、クーパー・ロイヤル(オーストラリア)に判定勝ちして3連勝中。
対戦相手はトラン・ゴック・ルオン(ベトナム)で身長165cmの31歳。ONE初参戦。
第3試合では谷津晴之(新興ムエタイジム/NJKFフライ級1位)がキャッチウェイト(52.62kg)ムエタイ3分3Rで2度目の出場。谷津はONE Friday Fightsに参戦している大田拓真、大田一航の同門で戦績は9勝4敗5分。2人に続いて5月3日にONE Friday Fights初参戦を果たすと、アントン・サルチャク(ロシア)に右ミドルからのワンツーを主軸に終始自分のペースで戦い判定勝ちを収めている。
対戦相手はグエン・バン・タイン(ベトナム)で身長165cmの31歳。ルオンと同じくONE初参戦。
第4試合のキャッチウェイト(63.96kg)ムエタイ3分3Rに出場する山岸和樹(PCK連闘会)は、リングネームがTAaaaCHAN(たーちゃん)。聖域統一ライト級王座、聖域統一スーパーライト級王座、INNOVATIONフェザー級王座を獲得した三冠王で、東北を拠点として活動。2022年11月のKNOCK OUTではバズーカ巧樹に判定2-0で敗れるもバズーカを手こずらせ、2023年2月のシュートボクシングでも笠原友希を相手にバックハンドブローや右オーバーハンドで善戦した。2024年は2月にNJKFでライト級1位の岩橋伸太郎を3RにTKO、4月には聖域で元ラジャダムナン王者シンダムに勝利と連勝中。
対戦相手のモー・テート・アウン(ミャンマー)は3月の『ONE Friday Fights 57』で丸山智也(紀州のマルちゃん)とダウン応酬の激しい打ち合いを演じ、最後は3Rに右ストレートでKO勝ちしたラウェイ戦績32勝(26KO)1敗の選手。
メインイベントでは、ナックロップ・フェアテックス(タイ)がタギール・カリロフ(ロシア)とフライ級ムエタイ3分3Rで対戦。
ナックロップはK-1に来日経験があり、2022年9月に朝久裕貴と対戦してKO負け。タイのテレビマッチで活躍し、激しい試合をするムエタイ選手として知られている。2023年1月にONE初参戦、3連勝をナビル・アナンにストップされたが、その後は11月にデッドゥアンレックにTKO勝ち、12月にペットンローに判定勝ち、2024年4月には格上のムアンタイとパンチ&ヒジの大接戦の末に判定2-1で勝利。両者にボーナスが贈られる大激闘だった。
カリロフはタイでムエタイを学び、現在はエカテリンブルクのサミンプライ・ムエタイ・ジムで練習を積む。ONE初登場は2021年2月のロッタン戦で、対戦相手の欠場による1週間前オファーのスクランブル参戦だったが、ロッタンを相手にスプリット判定まで持ち込んでいる。その後はデニス・ピューリックに判定負け、チョーファー・トー・センティアンノーイに初回TKO勝ち、ブラック・パンサーを初回KO。2023年7月にはスーパーレックと対戦してTKOで敗れるも、11月にはヨードレックペットにスプリット判定ながらも勝利を収めている。
また、第5試合のキャッチウェイト(63.5kg)ムエタイ3分3Rでコンクライ・ソー・ソンマイ(タイ)と対戦するオーティス・ワグホーン(英国)は22歳の新鋭で、WKO世界王座、ISKAインターナショナル王座、WBCナショナル王座などを保持し、7戦無敗の注目選手。コンクライはONE Friday Fightsで2勝4敗の戦績を持つ。