橋本「SB山田ツインズとの双子対決も「やってみたい」
──今回の王座決定トーナメントが、橋本選手にとっては初めてのタイトルへのチャンスになりますよね。このオファーが来た時はどう思いましたか?
「前回の試合でKO勝ちして、その時にマイクで「今年中にチャンピオンになる」って言ったので、もうさっそく来てくれたかって感じでしたね」
──自分としては思っていたよりも早かった?
「いやでも、前回の試合で強さを証明できたと思うので、、来てもおかしくないかなとは思ってました」
──今回のトーナメント、4人の顔触れについてはどう思っていますか?
「フェザー級はけっこう選手がいる中であの4人が選ばれて、僕が優勝できるやろなと思いました。自信がありますね」
──まずは準決勝で稲垣澪選手と対戦します。改めて、稲垣選手の印象は?
「僕がK-1 GROUPでデビューした時からずっとトップでやっている選手に、さっそく一発目に当たれてうれしいですね。身長が高くて、中間距離も打ち合いも強い選手だなと思います」
──特に警戒するところは?
「やっぱり僕より身長が高いので。ちょっと遠い距離になった時に向こうの方が有利なんかなとは思いますけど、別に「身長が高いな」ぐらいで、その距離でも負けない自信はありますね」
──本当は「警戒するところはない」と言いたそうですね。
「はい。別にどの距離でも勝てるんで。身長が高くてリーチが長いなっていうぐらいです」
──ではそういう相手に、どういう試合をしてどう勝ちたいですか?
「向こうは腕が長いし近距離も強いんですけど、近距離でも遠い距離でも、全部の距離で僕が勝って、最後は倒します。失神させたいですね」
──失神ですか。
「失神させたことはまだないので、それぐらいの倒し方をして会場を沸かせたいです」
──ここから2つ勝てばチャンピオンということになりますが、プレッシャーとか、何か特別な気持ちみたいなものはありますか?
「いや、別にいつも通りって感じですね。毎試合、いつも懸けてるんですけど、今回別に緊張とかそういうのもないですし、僕がベルトを獲って当たり前かなという感じです。もう自信満々なんで、早くベルトを巻きたいです」
──高校卒業と同時に上京して、今回はALONZA ABLAZEに移籍して初の試合となります。環境も変わって、練習はどんな感じですか?
「もう毎日毎日刺激ばかりですね。新しいことも教えてもらって、自信しかないです。一番いいのは、他にも歳が近いプロの選手がいて、刺激をもらえるところですね」
──一方で、双子の橋本楓汰選手とは所属ジムが分かれましたよね。別々でやるようになって、何か変化は?
「いや、特にないですね。今も一緒に住んでるんですけど、別に練習の話をしたりすることもないですし。でももうどんぐらい強くなったんやろなとは思いますね。地元ではいつも2人でスパーリングしてたんですけど、今やったらどうやろな、みたいな感じの話はしますね」
──改めてですが、同じジムに行くつもりは最初からなかったんですか?
「別に、お互い行きたいところが一緒だったら行ってたかもしれないですけど、それぞれに行きたいところを探して、別々のジムに行きたいなってなったからって感じですね。それぞれ第1候補が違うジムやったんで、別に合わせる必要はないかなと思って」
──あえて分けたわけでもなく、たまたま違っただけということですね。お2人はいつもそんな感じなんですか?
「そうですね。やっぱり1人1人、考えは違うので、別に合わせたりとかないですね」
──今回は移籍一発目ですが、そもそも地元のジムからデビューして、ここまで無敗で来てますよね。自分としては、その理由は何だと思っていますか?
「やっぱり『絶対負けない』という気持ちが他の選手より強いからだと思います。生まれた時から双子でやってきて、お互い比べられたりして負けず嫌いだったんで、それが今でも出てるんかなと思いますね」
──生まれた時からライバルがいたと。
「そうですね。格闘技だけじゃなくて何でも、いろいろ競い合ったりしてたんで、その負けず嫌いな気持ちが出てるんだと思います」
──雷汰選手が、「ここは絶対俺は楓汰に勝ってる」ということとは?
「それは格闘技ですよ。格闘技以外だったら……楓汰より、何でも器用なところかな」
──逆に「ここは勝てない!」みたいなところは?
「『ない』って言いたいんですけど、楓汰の方が全体的にしっかりしてます。朝起きたら部屋の掃除してくれてたり、そういうところはすげえなと思います」
──そうですか(笑)。では、環境が変わってどれだけ強くなってるかというのは、お互いに楽しみですね。
「はい。どっちが先にチャンピオンになるかっていつも言ってたんで、今、先にそのチャンスが来てくれて、うれしいです」
──2つ勝ってチャンピオンになったら、その先はどうしたいですか?
「今年Krushのベルトを獲って、来年にはもうK-1のトップ選手、チャンピオンになりたいっすね。9月にチャンピオンになって、年内にはK-1のトップ選手と当ててほしいです」
──KrushでもK-1でも、フェザー級は激戦区ですよね。その中で勝っていく自信は……。
「あります! 別に今でも、K-1のトップ選手とやっても負けないだろうなと思ってます」
──しかも今は、他団体の選手との対戦もありますが。
「別に、全体的に見ても僕が勝てるかなって思ってます。この階級はK-1が一番強いと思ってるので、K-1の一番になれば日本の一番ってことになると思うんですけど、でもやっぱり他団体のチャンピオンを倒した方が強さを証明できると思うし、今回Krushチャンピオンになったら、他団体の選手ともやっていきたいなと思ってます。シュートボクシングの山田彪太朗選手とかは、向こうも双子ですし、気になりますね」
──ああ、なるほど。
「双子同士で戦ってみたいというのもあります。今度の試合の日は、Krushの中でもそうだし、他団体でもフェザー級の試合が多いんですよ。その中でも僕が一番インパクトを残したいなと思ってるんで。フェザー級の中でも一番になりたいですね」
──では最後に、改めてこの試合への“決意”を教えていただけますか?
「僕がこのトーナメントで一番若くて無敗で、勢いもあると思うんで、そのままベルトを獲ってさっさとK-1のトップ選手になりたいと思ってます」