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2024年6月13日(日本時間14日・金曜日朝6時半~)米国コネチカット州アンキャスヴィルのモヒガン・サン アリーナにて開催の『PFL 4: 2024 Regular Season』(U-NEXT配信)で、日本の渡辺華奈(FIGHTER'S FLOW)がPFLリーグ戦2戦目に臨む。
対戦相手は、2021年6月のBellatorで渡辺が35秒 TKOで敗れたリズ・カモーシェ(米国)。両者はともに前日計量をパスした。
▼女子フライ級レギュラーシーズン 5分3R
リズ・カモーシェ(米国)21勝7敗 126lbs/51.15kg 現Bellator女子フライ級王者
渡辺華奈(日本)13勝2敗1分 125.75lbs/57.03kg
同会場でのリベンジ戦にして、プレーオフ進出をかけたリーグ戦2戦目に向け、渡辺は、U-NEXTでの川尻達也との対談で、「何が何でも勝つ」と必勝を誓った。
前回のカモーシェ戦で渡辺は、オーソドックスに構え、カモーシェの左インローを受けてからの右クロスを浴びて後退。右オーバーハンドを被弾し、金網に詰まり、左右ラッシュにスタンドのままレフェリーが間に入ってTKO負けを喫した。
「ボコボコにされてブッ殺されました。今回は同じ会場。あのときはそれまでのカモーシェの試合と異なり、最初の段階でプレッシャーをかけられた。いま思えば“よくこの段階でやったな”と」と振り返る渡辺は、カモーシェ戦後の取り組みを明かす。
打撃トレーナーの矢口哲雄氏に習い、オーソドックス構えからサウスポー構えに変化。「タックルもその方が行きやすい」という右足前のスタイルでレスリングも強化し、ONEで活躍した鈴木隼人の指導で、得意の柔道の四つ組み以外にも、上下の組み・テイクダウンが加わった。フィジカルトレーニングもパーソナルに変えて、上田貴央HCのもと、自身の強み・弱みを把握し、PFLでの戦いに準備してきた。
カモーシェ戦後、Bellatorでデニス・キールホルツを三角絞めに極め、イリマ=レイ・マクファーレンにアウェイでスプリット判定負け。ヴィタ・アルテイガとの接戦をモノにし、PFLに参戦した渡辺は、2024年4月のレギュラーシーズン初戦で体重超過のシャナ・ヤングに判定勝ちで「3P」を獲得している。
対するカモーシェも4月のPFL初戦は宿敵ジュリアナ・ヴェラスケスとの3度目の潰し合いを判定勝ちで「3P」獲得に留まっている。
ポイント制で争うレギュラーシーズンの勝ち点は、勝利=3P、ドロー=1P、敗北=0Pとなっており、その勝ち方が一本やKOのようなフィニッシュだった場合にはさらに、1Rなら+3P、2Rなら+2P、3Rなら+1Pのボーナス点が加算される。そのため、1RでKO/一本勝利をした選手は6Pを獲得し、これを「Quick Six(クイック・シックス」と称し、合計5点は「Fab Five(ファビュラス・ファイブ)」、合計4点は「Fast Four(ファースト・フォー)」と呼ばれている。
現在女子フライ級の順位は、初回フィニュシュの「クイック6」=6Pを獲得選手が3人、そこに判定勝ち=3Pのカモーシェと渡辺がつけている状況だ。
リーグ戦2試合目ではトップ候補のディッチェバが0点のハケットと対戦。サントスとビショップが6点同士で潰し合いとなっている。
渡辺もカモーシェも、1R勝利で合計9P、2R勝利で合計8P、3Rフィニュシュで合計7P。3R判定勝ちの場合、ボーナスポイント無しの6Pに留まる。6P獲得選手とはマッチアップされなかった渡辺が確実にプレーオフに進出するためには、下位選手が届かない7P以上。3R以内のフィニュシュ勝利を決めたいところだが、対戦相手の現Bellator王者は、勝ち方を選べるほど甘い相手ではない。
This Regular Season Women’s Flyweight matchup is a rematch between former Bellator Women’s Flyweight Champion Liz Carmouche and Kana Watanabe!
— PFL (@PFLMMA) June 12, 2024
[ #PFLRegularSeason | Thur, June 13 | 9pm ET on ESPN ] pic.twitter.com/KSNac9qNU1
渡辺は、「前回組めずに終わったので、乱打戦をさせずに組みたい。最初のプレッシャーで絶対に負けない。1Rで上を取って極めに行くのが理想ですが、そう簡単には行かないだろうなと思っているので、上を取れれば腕十字か肩固め、後ろを向いたらチョーク。上になったら極めます」と、ボトムではトップほどの動きを見せていないカモーシェを相手に、ポジションを制したら一本勝ちを狙いに行くと宣言。
しかし、それはプレーオフ進出よりも、この3年間、思い続けたカモーシェへのリベンジを成し遂げるためのものだという。
「正直、いまはプレーオフのことも(優勝賞金)100万ドルのことも考えていない。カモーシェを倒すだけ、ほんとうに死闘になってもいい。骨が折れても、そんな気持ちで試合してはダメかもしれませんが、骨の一本くらいくれてやるくらいの気持ちで戦う」と、覚悟をのぞかせる。
「記憶の上書きをしに来た」という渡辺は、最後に、「6月14日にPFLで試合をします。3年前に負けた選手ですけど、そこから自分が積み上げてきたものをしっかり答え合わせできるいい機会なので、自分の成長具合と“何が何でも勝つ”という姿勢を見ていただけたらと思います」と、必勝を誓った。
果たして、渡辺はカモーシェにリベンジし、100万ドル(約1億5600万円)獲得のプレーオフ進出を決めることが出来るか。