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レポート

【PFL】渡辺華奈が体重超過の元UFCヤングに判定勝ちで初戦3P獲得、カモーシェがベラスケスとのトリロジー制す、欧州王者ディッチェバが初回KOで11戦無敗に。サントスが初回RNC勝利、ビショップも6P獲得! ヘビー級はモルダフスキーが6Pで首位に

2024/04/05 07:04
 2024年4月4日(日本時間5日)、米国テキサス州サンアントニオのボーイングセンターにて『PFL 1: 2024 Regular Season』(U-NEXT配信)が開催された。3日(同4日)の前日計量では、日本の渡辺華奈(FIGHTER'S FLOW)が125ポンド(56.70kg)でパスも、対戦相手のシェイナ・ヤング(米国)が128.6ポンド(58.33kg)と1.18kgの体重超過。  テキサス州アスレチックコミッションのルールのもと、ヤングはファイトマネーの20%を対戦相手に支払う罰金とリーグ合計ポイントに1ポイントのペナルティが課せられた上で、129ポンドのキャッチウェイトでの試合を渡辺華奈が受け入れ、試合は行われることになった。  渡辺が試合を受けない場合、代替選手が代わりに出場となり、リーグ戦のポイントもゼロという状況下、最後の減量のダメージを負わなかったヤングと渡辺は対したが、序盤から寝技で圧倒。判定3-0で初戦を勝利。渡辺が3Pを獲得している。 レギュラーシーズン、プレーオフ、チャンピオンシップの三部構成 【PFL概要】リーグシーズンにあたる『PFLグローバルシーズン』は、『レギュラーシーズン』6大会+『プレーオフ』3大会+『チャンピオンシップ』1大会がおよそ7ヵ月の間に開催される三部構成で、MMAでは唯一PFLが採用しているスポーツシーズン形式の大会。  レギュラーシーズン中はレギュラーシーズンに登録された1選手につき基本的には2試合が組まれ、各試合の戦績に応じて獲得する勝ち点でランキングされる。その勝ち点に基づき、最終的に各階級の上位4名になった選手たちが、プレーオフ(トーナメント準決勝にあたる)進出を決め、その順位に応じたシード枠を獲得する。  プレーオフ(準決勝)では、シード1位vs.4位、2位vs.3位が対戦(例外あり)。このプレーオフを勝ち抜いた各階級の2選手が優勝賞金100万ドル(約1億5千万円)の『チャンピオンシップ』へ進出し、その年の優勝者およびPFL王者を決める戦いに臨む。 ポイント制のレギュラーシーズンは、勝ち点+一本/KOのボーナス点で、1試合に最大6ポイントを獲得  ポイント制で争うレギュラーシーズンの勝ち点は、勝利=3ポイント、ドロー=1ポイント、敗北=0ポイントとなっており、その勝ち方が一本やKOのようなフィニッシュだった場合にはさらに、1Rなら3ポイント、2Rなら2ポイント、3Rなら1ポイントのボーナス点が加算される。そのため、1RでKO/一本勝利をした選手は6ポイントを獲得し、これを「Quick Six(クイック・シックス」と称し、合計5点は「Fab Five(ファビュラス・ファイブ)」、合計4点は「Fast Four(ファースト・フォー)」と呼ばれている。なお、シーズン制ゆえ、独自のルールとしてグラウンド、スタンディング、クリンチ等あらゆる場面でのヒジでの攻撃は禁止。減点もしくは失格の対象となる。 [nextpage] PFL 1: 2024 Regular Season 速報 【メインカード】4月5日(金)午前11時 (日本時間)開始予定・U-NEXT配信 ▼ヘビー級レギュラーシーズン メインイベント 5分3R〇ワレンティン・モルダフスキー(ロシア)12勝3敗・237.4lbs/107.68kg ※6P獲得[1R 2分17秒 TKO] ※右ヒザ→右アッパー×アンテ・デリヤ(クロアチア)24勝5敗・244lbs/110.68kg  ヒョードルとミルコの弟子同士で、元RIZINファイター同士が、PFLヘビー級リーグ戦を戦う。  ヒョードルの弟子モルダフスキーはRIZINで3勝1敗。無差別級GPでは準々決勝でアミール・アリアックバリに判定負けでBellatorに移籍。ヘビー級暫定王座を獲得するが、ライアン・ベイダーとの統一戦で判定負け。2023年は3月にリントン・ヴァッセルに1R KO負け、8月にスティーブ・モウリーに判定勝ちで再起を遂げた。  クロアチアでミルコの指導も受けたアンテ・デリヤは、2018年の『RIZIN.10』で判定勝ち。2019年からPFLに参戦し、2021年に準優勝、2022年は優勝し100万ドルを獲得している。2023年は初戦のヨルガン・デ・カストロ戦を欠場、2戦目でモーリス・グリーンに判定勝ちしたが決勝進出ならず。5連勝中。  1R、ともにオーソドックス構え。ジャブを見せるモルダフスキー。デリヤはワンツースリーのコンビネーション。右アッパーも。モルダフスキーの蹴りがローブローとなり中断もすぐに再開。  圧力をかけるモルダフスキーの左右に、デリヤは動きが鈍くなり金網背に。右カーフを当てるモルダフスキーはボディストレートも突いて上下に散らすと、右ヒザ2連打!  効かされて頭を抱えて屈みこむデリヤにモルダフスキーは右のパウンド連打! レフェリーが間に入った。  ヒョードルコーチ、さらにヘビー級転向のネムコフと熱いハグをかわしたモルダフスキーは、初回TKO勝ちで6Pを獲得した。 [nextpage] ▼ヘビー級レギュラーシーズン コ・メイン 5分3R〇デニス・ゴルツォフ(ロシア)33勝8敗・245.4lbs/111.31kg ※4P獲得[3R 3分11秒 TKO] ※パウンド×リントン・ヴァッセル(英国)24勝9敗・240.8lbs/109.23kg  1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブのゴルツォフの打ち終わりにヴァッセルがダブルレッグテイクダウン。右オーバーフックも寝かされるゴルツォフ。左足を抜いたヴァッセル。ハーフになるゴルツォフ。  マウント奪うヴァッセルだが、下からゴルツォフがブリッジで上に。しかしギロチン狙いで首を外され、ゴルツォフが下でホーン。  2R、先に左右で詰めたゴルツォフが大内刈でテイクダウン。下からシングルレッグで上を取り返すヴァッセルに、オーバーフックでスイープし、上を取り返すゴルツォフ。  亀にまで戻すヴァッセルにサイドバックでパウンドのゴルツォフ。  3R、ダメージが残るヴァッセルに早々に組んでボディロックテイクダウンのゴルツォフ。身体に力が入らないヴァッセルに細かいパウンドを突くゴルツォフ。  ポジションで圧倒しながらもフィニッシュには至らないゴルツォフにブーイングも沸くなか、動けないヴァッセルを見て、レフェリーが試合を止めた。ゴルツォフが4Pを獲得。セコンドのヒョードルが肩を叩いて労った。 [nextpage] ▼女子フライ級レギュラーシーズン 5分3R〇リズ・カモーシェ(米国)21勝7敗・26lbs/51.15kg ※3P獲得[判定3-0] ※30-27×3×ジュリアナ・ベラスケス(ブラジル)12勝3敗・125.2lbs/56.79kg  優勝賞金100万ドル(約1億5千万円)を賭けた各階級のリーグ戦が開幕。欧州王者ダコタ・ディッチェバ、渡辺華奈も参戦する女子フライ級では、メインカードの第2試合で、現Bellator女子フライ級王者のリズ・カモーシェと、元王者のジュリアナ・ベラスケスがリーグ戦の初戦で3度目の対決に臨む。  リーグ戦初戦でいきなり組まれた“トリロジー”。過去2戦はいずれもカモーシェが勝利。王者はその後もディアナ・ベネット、イリマ=レイ・マクファーレンを相手に王座防衛を果たし、Bellator王者として、猛者が集うPFLにレギュラーシーズンから参戦する。  1R、左ストレートのベラスケスにいきなり左右で詰めたカモーシェが右で差して押し込み。「USA」コールのなか、ベラスケスも左で小手に巻き四つに。体を入れ替えたベラスケスをすぐに元に戻すカモーシェ。しかし柔道強豪のベラスケスも左差しで体を入れ替える。  右で股間に差し込みスイッチ狙いのカモーシェに両脇差しのベラスケスは離れようとしたカモーシェに右で差して組んで押し込み。両脇を差すが、右で差し返すと、左ヒザはベラスケス。右インローのカモーシェが大きめの左右で前に。  右で差して体を入れ替えるベラスケスが押し込み。しかしカモーシェは首相撲からヒザを突き、シングルレッグで前に。ここも差し上げたベラスケス。体を入れ替え腿に左の鉄槌。ホーンと同時に左小外がけでテイクダウンを奪い、ホーン。  2R、先にインローを蹴って右を振って金網に押し込むカモーシェに、足を平行に腰を落としてディフェンスするベラスケス。それを引き出して中央側にテイクダウンはカモーシェ! ハーフから右で枕で肩で喉を押し込み寝かせて左でパウンド。  フルガードに戻したカモーシェの頭を引き寄せるカモーシェだが、突き放すベラスケスにいったん立ち上がるカモーシェが下のベラスケスに蹴りから再びパウンドで飛び込む。ハーフのベラスケスに右枕で右にパスガードのカモーシェ! ヒジ打ちが無いなか、残り6秒でサイドから腕十字へ! ベラスケスは腕をクラッチしてホーン。  3Rもダッシュで前に出てスペースを無くして組むカモーシェ。体を入れ替えるベラスケスに押し戻して右で差してヒザ蹴りのカモーシェ!  サウスポー構えのベラスケスは左を突いて前に出るが、そこにシングルレッグはカモーシェ。フルガードにして背中を着いたベラスケスに右足をまたいだカモーシェだが、ベラスケスが足を戻して蹴り上げると、そこを詰めるカモーシェがかつぎパスからサイドを奪取!  右で枕で寝かせてマウントへ。ヒジ打ち禁止のなか、シザースで上体を倒したベラスケスが足関節に。しかし内ヒールで絞るのはカモーシェ! そのままホーン。  判定は3-0(30-27×3)のフルマークでカモーシェが勝利。難敵ベラスケスに3連勝を飾り、渡辺華奈と並ぶ3Pを獲得した。果たして次戦の相手は?  試合後、カモーシェは「彼女はすごく強かった。PFLはバックステージでも素晴らしい仕事をしてくれた。私の試合が一番過酷だったから、実力を証明したと思う。もっと勝って実力を証明したい」と語った。 [nextpage] ▼女子フライ級レギュラーシーズン 5分3R〇ダコタ・ディッチェバ(英国)11勝0敗・125.2lbs/56.79kg ※6P獲得[1R 3分54秒 TKO] ※右前蹴り→左ボディ×リサ・モールディン(米国)6勝4敗・125.8 lbs/57.06kg  メインカードの第1試合では、女子フライ級レギュラーシーズンとして、元ISKAムエタイ英国王者でMMA10勝無敗・うち9試合をフィニュシュ勝利している欧州PFL王者“DANGEROUS”ダコタ・ディッチェバ(英国)が登場。MMA6勝3敗でボクシング経験もあるグラップラー、リサ・モールディン(米国)と対戦する。  現Bellator女子フライ級王者のリズ・カモーシェ、元王者ジュリアナ・ベラスケス、日本の渡辺華奈らが参戦する女子フライ級でディッチェバは注目の25歳のファイター。母は熊谷直子のライバル(※熊谷が1勝1NC)でもあったムエタイ王者のリサ・ハワース。ケージサイドに駆けつける。  1R、ともにオーソドックス構え。右カーフを打つディッチェバ。さらに左ストレートを突き、そのままサウスポー構えになり左前蹴りも。モールディンを金網に詰めてワンツースリーから蹴りに。  モールディンの右の蹴り足を掴んでテイクダウン! ディッチェバはバックを奪いに行くが、すぐにスクランブルから立ち上がるモールディン。  押し込み左ヒザを突くディッチェバ。左をこつこつ突くと、モールディンが左小手で内股! 同体で崩れて立ち上がり際に差し合い。右で差してから右を突いて離れるディッチェバ。  カーフを嫌いサウスポー構えになるモールディンに右前蹴り、右ストレートから左ヒザを突きダウンを奪うディッチェバ!  さらにヒザで崩して下になるモールディンの立ち上がりを待って、右前蹴り、左ボディ! 身体を丸めて倒れたモールディンにレフェリーが間に入った。  ディッチェバは11戦無敗。10フィニッシュ(9KO・TKO)勝利でクイックシックス「6P」を獲得した。試合後、ディッチェバは「何を狙ったわけでもなく自然に戦った。トップ4に並んだだけだから祝うのはまだ早い。次は誰でもいいわ」と笑顔で語った。 [nextpage] 【アーリーカード】4月5日(金)午前7時30分(日本時間)開始予定 ▼ヘビー級レギュラーシーズン 5分3R〇ダニエル・ジェームス(米国)15勝7敗1分・267lbs/121.11kg ※体重超過で-1P=5P獲得[1R 4分59秒 TKO]×マルセロ・ゴルム(ブラジル)10勝5敗・264.4lbs/119.93kg  1R、右カーフのゴルム。ジェームスが詰めると、そこにボディロックテイクダウンはゴルム。右で差そうとするジェームスをパウンドしながら右で腰を抱き、左でパウンド。  左で差して上体を立てて座るジェームスに右でこつこつとパウンドして横に崩してマウントのゴルム。  ジェームスはケージウォークで亀になってからシングルレッグで体勢入れ替え、右のパウンドで逆襲! ゴルムは片ヒザを立てるが、亀に潰したジェームスが手首をコントロールして右のパウンド連打! ゴルムの身体が完全に伸びて、1R残り1秒で逆転勝ちのクイックシックス。体重超過のジェームスがポポフと並ぶ5Pを獲得した。 [nextpage] ▼ヘビー級レギュラーシーズン 5分3R〇セルゲイ・ビロステニー(ロシア)12勝3敗・248.4lbs/112.67kg ※3P獲得[判定3-0] ※29-28×3×ブラゴイ・イヴァノフ(ブルガリア)19勝7敗1NC・257.2lbs/116.66kg  1R、サウスポー構えのイヴァノフ。オーソのビロステニー。右から左のワンツー入って行くイヴァノフのクリンチ、ビロステニーもアッパーで突き放す。  左回りのビロステニーは左ジャブ。ワンツーのイヴァノフに右フックはビロステニー。右アッパー、右から左のボディも。イヴァノフは手数が落ちて来る。  2R、ワンツーの左で前に出るイヴァノフに、右オーバーハンドから左ボディで押し返すビロステニー。首相撲ヒザも。しかし押し戻すイヴァノフにが金網に詰めてシングルレッグへ。ここは片足立ちで防いだビロステニーが左ボディ! 押し込むイヴァノフを剥がして左ボディ。イヴァノフも右ヒザ! 下がるビロステニーを金網まで押し込む。  ボディ打ち、右ハイを狙うビロステニー。しかし金網まで押し込みクリンチボクシングのイヴァノフ! ホーンに両者ヒザに手を置く。  3R、ともにワンツーから左差しで押し込むビロステニー。そこにがぶり引き落とすイヴァノフ。首を抜き立つビロステニー。互いに左フック。パンチに偏る両者。ビロステニーの左ジャブにアゴが上がる。右ジャブのイヴァノフの打ち終わりに左右、さらに左アッパーのビロステニー。右ボディ打ちも。最後にイヴァノフが左で押し戻してホーン。  右目を大きく腫らしたイヴァノフはケージに手をかけて動けず。ビロステニーはマットにヒザを着いてから立ち上がり両手を挙げた。 [nextpage] ▼女子フライ級レギュラーシーズン 5分3R〇タイラ・サントス(ブラジル)20勝3敗・126lbs/51.15kg ※6P獲得[1R 3分57秒 リアネイキドチョーク]×イララ・ジョアニ(ブラジル)11勝9敗・126lbs/51.15kg  1R、ともにオーソドックス構え。ジョアニは右の蹴りから。さらに大きな左右を振る。サントスはそこに左を合わせに行き、ボディロックテイクダウン!  ハーフから潜り足を手繰るジョアニを剥がして肩固め狙いからマウント。ハーフに戻すジョアニに上からアメリカーナ狙い。ここは腕を戻すジョアニに、左で差して押さえ込むサントス。そこに腰を切りフルガードに戻すジョアニ。  インサイドガードから長い左右を突くサントス。いったん距離を取ったところに立ち上がるジョsニ。そこにすかさず着いて。座るジョアニにサントスがリアネイキドチョーク! 初回一本勝ちの「クイックシックス」の6Pを、第3試合のビショップに続いて獲得した。 [nextpage] ▼ヘビー級レギュラーシーズン 5分3R〇オレグ・ポポフ(ロシア)17勝1敗・242.2lbs/109.86kg ※5P獲得[2R 3分47秒 TKO] ※パウンド×スティーブ・モウリー(米国)10勝2敗1分・257.6lbs/116.85kg  1R、ともにオーソドックス構え。先にダブルレッグに入るポポフだが、体を入れ替えるモウリー。しかし入れ替え返してシングルレッグテイクダウンのポポフ。下のモウリーは立ち上がり。バックを奪いコントロール。モウリーのラウンドに。  2R、左フックを当てるポポフに首相撲ヒザでポポフを崩したモウリーだが、そこにテイクダウンを合わせたポポフが上に。クルスフィックで固めて細かいパウンド。そのまま試合を決めた。 [nextpage] ▼女子フライ級レギュラーシーズン(129ポンドキャッチウェイト)5分3R〇渡辺華奈(日本)13勝2敗1分・125lbs/56.70kg ※3P獲得[判定3-0] ※30-27×3×シェイナ・ヤング(米国)9勝6敗・128.6lbs/58.33kg ※体重超過で-1P  渡辺は本計量後の公開フェイスオフで、レイ・セフォー代表立ち合いのもと、微笑してファイティングポーズを取るヤングに対し、腰の後ろで両手を結んで、視線をそらさず。フェイスオフ後はXで「ルールを守れない子はお仕置きだ」と、試合への決意を示している。  渡辺は、MMA8連勝(Bellator2連勝)で2021年6月の『Bellator 261』で女子フライ級ランキング2位のリズ・カモーシュ(現王者)と対戦し、1R TKO負け。キャリア12戦目で初黒星を喫した。その後、Bellatorでデニス・キールホルツに三角絞めで一本勝ちすると、2023年4月にイリマレイ・マクファーレンのホームで際どいスプリット判定負け。7月の『超RIZIN.2』でヴィタ・アルテイガに判定勝ちしていた。  PFL初戦の対戦相手シャイナ・ヤングは、MMA9勝5敗(UFC1勝4敗)。UFCで初戦と2戦目で階級上のバンタム級で戦った後、フライ級に戻してジナ・マザニーに2R TKO勝ち。2022年11月にミランダ・マーベリックに判定負け後、2023年2月にPFL初参戦。『PFL Challenger Series 2023』でサンドラ・ラヴァドに判定勝ちを収めている。9勝中、2KO・TKOで3つの一本勝ち、4つの判定勝ちの戦績のヤングは、幼少時に伝統派空手、高校でレスリングを行い、BJJも習得、KOTCバンタム級王座にもついている。  体重超過した階級上の元UFCファイターを相手に、渡辺は立ち技の進化から得意の投げ技でドミネートできるか。リーグ戦大事な初戦は、日本時間の4月5日(金)午前7時半からU-NEXTでライブ配信されている。  ヤングに続き、渡辺が入場。脱着の手間を省いてか、柔道衣無しでケージイン。  1R、サウスポー構えの渡辺に、オーソのヤング。左ジャブをパーリングする渡辺は先に圧力をかける。そこに右ストレートはヤング! しかし詰めて組んだ渡辺がバッククリンチ。右足をかけてから左足もかけて立ったままのヤングの背中に乗る。  中腰のヤングは落とそうとするが両脇を差して潰した渡辺はバックからパウンド! リアネイキドチョークへ。横回転でずらすヤングにバックマウントで右足をかけて再びリアネイキドチョーク狙い。中腰で落とそうとするヤングに残り25秒でキムラ狙いも、ヤングがまたぎ腕を抜きホーン。6P獲得はならずもヤングは鼻血。  2R、中央に勢いよく出る渡辺。ヤングの左右を受けたか尻もちを着くが、すぐに立ち上がり組んでバック。亀から立つヤングに背中から降りて右の小外がけで崩す渡辺。ディフェンスに徹するヤングの立ち上がりにすぐにバッククリンチ、小外がけテイクダウンでマウントの渡辺。  しかしブリッジで下に。ヤングのパウンドに渡辺は腕十字! いったんは前方に崩した渡辺だが、戻したヤングが腕をクラッチしてまたいでヒザを顔に置いてホーン。ジャッジに尻もちをどう取られるか。  3R、一気に詰める渡辺。左右を突くヤングに渡辺はボディロックテイクダウン! 開始30秒でバックテイク。ヤングの脇を差し上げながら圧力をかける。中腰のヤングに着地してバッククリンチ、サイドバックに変える渡辺。  前転狙いのヤングを潰してバックコントロールの渡辺。アームロック狙いのヤングを切り、後方に引き出してバックから中腰になったヤングに下に降りながらアームロック・腕十字狙いもヤングも極めさせず。ホーン。  判定は3-0(30-27×3)のフルマークで渡辺が勝利。体重超過のヤングを相手に初戦できっちり3Pを獲得した。  試合後、U-NEXTのインタビューに渡辺は、「朝から応援ありがとうございます。なんとか勝利を挙げることが出来ましたが、フィニッシュを狙いに行ったので少し悔しい気持ちもあります。まだリーグ戦は続くので、次に一本取れるように頑張ります!」と語っている。 [nextpage] ▼女子フライ級レギュラーシーズン 5分3R〇ジェナ・ビショップ(米国)7勝0敗・125.4lbs/56.88kg ※6P獲得[1R 4分15秒 腕十字]×チェルシー・ハケット(豪州)4勝2敗1分・125.4lbs/56.88kg  ビショップはアリアンシ柔術サンディエゴ所属で夫のタイラー・ビショップもトップグラップラー。2017年のIBJJFの世界ノーギ選手権で優勝を果たしている。LFAで4勝後、2023年からBellator参戦。初戦を判定勝ちすると2戦目でイララ・ジョアニに1R腕十字で一本勝ち。  豪州のハケットは、ジョン。ウィンパーの弟子。アマチュアムエタイ。キックで世界王者となると2019年にMMA転向、2020年11月にコンテンダーシリーズにも出場し、ビクトリア・レオナルド(現UFC)に2RKO負けで契約ならず。2023年にPFLデビュー戦で勝利している。  1R、サウスポー構えのビショップのセコンドにはアンジェラ・ヒル。左を振って詰めてすぐさまバッククリンチ。立ったままのハケットのバックについてシングルバック。  グラウンドに引き込むと4の字ロックでバックからパウンド。正対したハケットはビショップを持ち上げスラムも、その着地にビショップは腕十字! タップを奪い、1Rフィニッシュのクイックシックス=6Pを獲得した。  続くリーグ戦の女子フライ級ファイターにプレッシャーをかける初回一本勝ちのビショップはMMA7勝無敗に。 [nextpage] ▼フェザー級ショーケースバウト 5分3R〇ディミトリ・アイビー(米国)13勝7敗・146lbs/66.22kg[判定3-0] ※29-28×3×ルーカス・ブレナン(米国)9勝1敗・145.6lbs/66.04kg  1R、UFCから修斗、PRIDE武士道で活躍した父クリス・ブレナンがセコンドのルーカス・ブレナンはサウスポー構え。アイビーはオーソから右でバランスを崩したブレナン。下のブレナンはオモプラッタ狙い。さらに下からアリキック。  ブレーク。左ミドルから組んだブレナンに首相撲ヒザはブレナン。しかしケージに押し込むアイビーがヒザ。左ヒザを突く。突き放すブレナン。右カーフからシングルレッグも崩せず。足を抜き右で差して押し込むアイビー。ブレナンが左差しで体を入れ替えホーン。  2R、右サイドキック、カーフ、左ハイのブレナン。さばくアイビーは右ミドル。前足にシングルレッグはブレナン。脇を潜り、バッククリンチからケージを蹴っておたつロックから引き込み両足をかけてバック。  4の字ロックを組み、背後からリアネイキドチョークを狙いつつパウンド。左腕から右腕のチョークは極まらず。足を解きパウンドに切り替えて鉄槌。ホーン。  3R、右カーフ、ダブルレッグからバッククリンチのブレナンがバックから引き込み、アイビーの正対際に肩固めを狙うが、アイビーもセットさせずに立ち上がり、ケージに押し込みヒザ。互いに体を入れ替えつつ、右アッパーのアイビーに離れるブレナンが右の後ろ廻し蹴りを見せてホーン。判定は3-0でアイビーが勝利。Bellator育ちのブレナンに初黒星をつけた。 [nextpage] ▼バンタム級ショーケースバウト*追加発表〇ブライス・メレディス(米国)6勝0敗・135.6lbs/61.51kg[判定3-0] ※30-27×3×TY・ジョンソン(米国)13勝7敗・135.8lbs/61.60kg
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