ムエタイのビッグマッチ『RWS』(ラジャダムナンスタジアム・ワールド・シリーズ)が、公式Instagramにてムエタイ版“世紀の激突”の実現を煽った。
名前をあげられたのはラジャダムナンスタジアム認定フライ級王者・吉成名高(エイワスポーツジム)と、ラジャダムナンスタジアム認定バンタム級王者クンスックレック(タイ)だ。
名高は31戦負け無し、クンスックレックは41戦負け無し(1引き分けを含む)と互いに快進撃を続けていることから、RWSは「この2人がリングに上がり、どちらが頂点に君臨し、どちらの連勝が終わるかを決めるとしたら、どれほど大きなことになるか想像してみてほしい!」と、両者の対戦実現を煽ったのである。
RWSの公式Instagramでは、名高vs.プレーオプラーオの実現も煽ったことがあり、その後に今年2月の『RWS JAPAN』で両者の対決は実現した。もしかすると今回も…と期待したいところだが、両者の対戦実現には大きな壁がある。
それは、名高がフライ級王者(50.8kg)でクンスックレックがバンタム級王者(53.5kg)という階級の壁だ。名高は前回の試合をスーパーフライ級(-52.1kg)で行っているが、それでも両者には体重差がある。軽い階級になればなるほどわずかの体重差が大きな差となり、ムエタイでは1~3ポンド(約500グラム~1.3kg)の契約体重の差をつける試合を「ハンディマッチ」(実力差がある場合このハンディを付ける)としているほどだ。
さらに、タイ人選手は無理な減量はせず、身体の成長と共にどんどん階級を上げていく(試合間隔が短いので減量の負担を減らすため)。クンスックレックは4月6日にクマンドーイを破ってバンタム級王者なったばかりだが、スーパーバンタム級へ階級を上げるのも時間の問題。そうなれば名高との体重差はさらに広がってしまい、実現の可能性は遠のく。
もし実現するならば、クンスックレックが階級を上げる前に両者合意のキャッチウェイト戦となるだろう。『RWS』が公式で煽った以上、このビッグマッチを実現させたいとの意志があることは明らか。両者の対決前にどちらかの負け無し記録が途絶える可能性が無いとも言い切れず、タイムリミットはそれほど長くはなさそうだが、果たして。