ONE Friday Fights 632024年5月17日(金)タイ・ルンピニースタジアム※U-NEXTにてLIVE配信
▼第5試合 フライ級ムエタイ 3分3R〇スライマン・ルクスアン(ミャンマー)判定3-0×佐藤知稀(Tiger Muay Thai)
佐藤はタイ・プーケットのタイガームエタイで腕を磨く。2024年2月の『ONE Friday Fights 51』に初出場し、チュースアンと激戦を演じて判定勝ち。今回2連勝を狙う。
対戦相手のルクスアンはラウェイ出身で3勝1敗15分(ラウェイは判定無しのためKO以外は引き分け)の戦績を持つ。2023年3月から『ONE Friday Fights』に出場し、これまで3勝2敗と勝ち越している。ONEでの前戦は2024年1月にマレーシアのカビラン・ジェレバンとの再戦で判定負け。その後、タイの『スック ジットムアンノン』にも出場し、スコットランド人選手に判定で敗れている。
1R、強い右ローを蹴っていくのはスライマン。佐藤はジャブを打つも右ローをもらってしまう。佐藤は右ヒジを打つが、早くも右ローに反応が見える。じりじりと前へ出て右ローを蹴っていくスライマンは、左ボディからの右ローも。佐藤の右ミドルをキャッチして蹴り返すが、今度は佐藤がその蹴り足をキャッチして崩す。佐藤がワンツーから右ロー、ここから長いジャブを使い始めて距離を作るが、ヒジを空振りしたところへスライマンの右ローをもらう。
2R、ジャブを突く佐藤は右ローも蹴る。このラウンドはヒザを上げてスライマンの右ローをカットする佐藤。ならばとスライマンは左ミドル。佐藤は右ボディストレート。佐藤は長いジャブを突き続け、右ローを蹴る。
3Rは佐藤がジャブ、右ヒジで前に出るが再びスライマンの右ローをもらい始める。スライマンが強烈な右ストレート、下がる佐藤に右ロー。佐藤も左右フックを打ち返すが、スライマンに比べると手数が少ない。スライマンは右ストレートから右ハイ。佐藤は前に出て行き、スライマンは下がり始めるが決定打は許さず。
スライマンが佐藤の攻撃をもらわずに当て続け、試合を支配して判定勝ちを収めた。
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▼第4試合 フライ級ムエタイ 3分3R×シルビュー・ヴィテズ(ルーマニア)判定0-3〇木村歩夢(ゴリラジム)
木村は白蓮会館所属としてフルコンタクト空手で活躍後、キックボクシングに転向。2023年2月に第2代KPKB(九州プロキックボクシング)ライト級王座に就いた。2023年10月、KPKBで元Krush王者の瓦田脩二と対戦も敗れた。12月と2024年4月にはKrushにも出場し、昇也には敗れるも三宅祐弥には判定勝ちしている。ONE初参戦。
ヴィテズは2023年7月に『ONE Friday Fights 2』でONE初参戦。ヨードレックペットにTKOで敗れ、2戦目もセクサンに敗れたが、2023年6月の3戦目でリバー・ダスに判定勝ち。しかし、8月にはまたもタイ人の強豪コンクライにTKO負けを喫している。
1R、前に出るヴィテズ左フック、ワンツー。サウスポーに構えると左ミドル。ヴィテズがオーソドックスに戻ると木村が右ストレートをヒットさせる。綺麗なジャブを突き刺していく木村に、ヴィテズは首相撲からのヒザに持ち込む。木村の左ボディに左フックを合わせるヴィテズ。両者フックを打ち合う。ヴィテズは右縦ヒジを出すとその場で回転してのバックスピンエルボー。木村も負けじとワンツー、そして右ハイで一瞬ヴィテズが腰を落としかける。両者スピーディーに動いて手数も多い。
2R、サウスポーのヴィテズに右ミドルを蹴っていく木村。右ミドルハイにヴィテズが左ストレートを返し、もらった木村が下がったところへヴィテズが左を打って来るが、かわした木村が右ショートフックでダウンを奪う。再開後、木村のジャブをもらったヴィテズはフラついてダメージがあるのが分かる。しかし、ヴィテズも打ち合いを仕掛けて左右フック。木村も強気に打ち合う中、ヴィテズはヒジ。首相撲からのヒザを顔面とボディに連打する。
勢いに乗るヴィテズは前へ出て打ち合いに行くが、木村が左フックからの右ストレートで2度目のダウンを奪う。仕留めに行く木村だが、カットでの流血でドクターチェック。再開後、木村が右の連打をヒットさせ、ヴィテズもヒジを返す。
3R、ヴィテズは顔面前蹴り。前に出てくるヴィテズに木村は下がりながらもジャブをしっかり打ち、右を打つ。ヴィテズは顔面前蹴りや近付くとヒジ。両者流血の激しい試合となり、ヴィテズは木村のパンチをもらっても怯まず前へ出てヒジ、左右フックを打って来る。木村が右を打てばヴィテズは左フック。木村は右フック、ジャブをしっかり当てて右ミドルハイ。逆転を狙って左右フック、ヒジ、顔面前蹴り、さらにヒザと攻める。木村も負けじと右ストレートを直撃。激しい打ち合いが繰り広げられ、場内も大いに沸いて試合終了。
回転の速いボクシングテクニックで2度のダウンを奪った木村が判定勝ち。まだ余力があるよとばかりに腕立て伏せのパフォーマンスを見せる。
判定勝ちながらインタビューがあり、「みんなありがとう。感謝しかないです。色々な人の支えがあって勝つことが出来ました。これからもっと強くなります。自分はもっと日本で活躍していくので、日本の格闘技にもっと注目してください」とアピールした。
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▼第2試合 キャッチウェイト(136LBS)ムエタイ 3分3R×近藤 拓(Sports24)KO 1R 2分08秒 ※3ノックダウン〇グレゴール・トム(イギリス)
近藤は2021年11月にプロデビューし、7戦目で『スックワンキントーン』のスーパーフェザー級王座決定トーナメントに出場したが、岩城悠介に判定負けでプロ初黒星。2023年11月の再起戦では1R62秒でTKO勝利。2024年4月の『スックワンキントーン』でも3RにローキックでTKO勝ちを収めている。ONE初参戦。
トムは現在4連勝中で、12勝2敗1分。英国のムエタイ戦士だ。
1R、サウスポーの近藤は右ローと左ミドル。前に入って来ようとするトムに左ローも入れる。トムは首相撲に持ち込むとしっかりとしたロックから、近藤の顔を抑えながら左の縦ヒジを打ち込んでダウンを奪う。
再開後、飛びヒザから襲い掛かるトムは首相撲に持ち込み、近藤もヒジとヒザで応戦。しかし、顔を抑えられた状態で突き刺すような左縦ヒジを側頭部に2発もらって2度目のダウンを喫する。
再開後も勢いよく攻めるトムはパンチ、ヒジから首相撲。離れるとまたパンチからヒジ、そして首相撲と近藤を休ませることなく攻めていく。最後は右ボディストレートからの左アッパーで近藤をマットに沈めた。
トムには35万バーツのボーナスが贈られた。
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▼第1試合 フェザー級MMA 5分3R〇デビット・クーク(英国)TKO 1R 1分27秒 ※レフェリーストップ×竹上航平(MMA空手道場 鷹)
竹上は2021年4月に『Fighting NEXUS』でプロデビュー。同団体を主戦場にしてデビューから3連敗(1無効試合を含む)を喫したが、2022年5月から2024年2月のR.A.M戦まで3連勝(2KO)。
クークはアマチュアで試合を重ねた後、2023年11月にプロデビュー戦をパンチによるKO勝利で飾った。今回が2戦目。両選手ともONEには初出場となる。
1R、開始直後にワンツーを放った竹上に、クークも踏み込んでの鋭いワンツーを打つ。打ち合いとなり、クークは首相撲に捕まえてのヒジとヒザ。竹上は左右フックを打って離れるが、クークはすぐに距離を詰めて左右ボディ、右ヒジ。かなりの至近距離でフックとアッパーを打ち合う両者だが、竹上はロープやコーナーを背にする場面が多い。
竹上がロープを背負って打ち合っているところで、クークの左フックからの右フックがクリーンヒット、竹上はバランスを崩して倒れかかり、さらにクークがフックで追い打ち。左フックで竹上がうつぶせに倒れ、クークがパウンドで追撃したところでレフェリーがストップした。
クークには35万バーツのボーナスが贈られた。