試合後初めて、メディアからのインタビューに答えた秋元(C)ONE Championship
2024年5月4日(土)タイ・ルンピニースタジアム『ONE Fight Night 22:Sundell vs. Diachkova』(U-NEXT配信)の第7試合で行われた、バンタム級キックボクシング3分3Rのウェイ・ルイ(中国/初代K-1 WORLD GPライト級王者)vs.秋元皓貴(日本/元ONEバンタム級キックボクシング世界王者)の判定結果がファンや関係者の間で物議を醸している。
この試合について6日(月)、秋元自身がメディアからのインタビューに答えた。
率直な心境を聞かれた秋元は「試合が終わって結果を聞いた時は、実際やってすぐには勝ったと思ったんですが、外から観ているのとやっているのとでは見え方が違うので、自分は勝ったと思ったけれど違ったのかなって、その時は思って納得しようと思いました。でもその後、みんなの意見を聞いたり、自分で映像を見ても悪くなかったというのがあって。ただこの5カ月間、新しい拠点でトレーニングして楽しかったし刺激的だったし、試合自体もウェイ・ルイがいい選手でいい試合が出来て、判定以外は自分の中では満足しているのが一番ですね」とした。
試合映像を確認したうえで1Rから振り返ると、「1Rは正直、自分は捨てていました。1Rは行きすぎてはよくないというのが自分の中であって捨てていたんです。1Rは取られるかもしれないけれど、2・3Rで畳みかけるというイメージでした。試合をしている時もこれでいいと思っていましたし、このRは取られるかなと。ただ、映像を見たら自分が思っていた以上に行っていた、もっと抑えめだと思っていたんですが、行ってる方なのかなという感想です。
2Rは、1Rでルイの攻撃にも慣れてきていたので攻めて行こうと。自分の思ったように攻撃をして行けたと映像を見ても思いました。トレーニングキャンプでやってきたことが出せなかった攻撃もあったんですが、内容的にはよかったと思います。
3Rは引き続き行きたいと、プレッシャーをかけていきました。なので1~3Rを思い通りに戦えたのはあったし、2・3Rは自分の感覚では取っていた」と自分の思い通りに戦えていたという。
空振りが多かったことには「距離感が遠かったですね、自分が思っていたよりも。そこでカウンターを返してくるかなと思ったんですが、ルイは下がる場面が多かったので空振りが増えました。でもよけた後にカウンターが来たわけでもなく、狙っているわけでもなさそうでした」と、空振りしたことがマイナスにつながる要素はなかったとする。
また、ルイが軽く当てるような攻撃を出していたのは「それは自分の中で一番気を付けていた部分です。前足の蹴り、右足のロー、外足ロー、横蹴り、触るようなジャブとフックを使って相手を嫌がらせるスタイルなので、それは分かっていたので気にせずに出来ました」と想定内だったという。
ONEのジャッジがムエタイ寄りになっていることは「感じていました」とするが、「ただ、この試合はキックボクシングなので分けてもらわないといけないと自分では思っています」と、ムエタイルールのジャッジをキックボクシングルールでするのは違うと主張。
「1Rは五分ですが、ONEはマストなので取られたかもしれませんが2・3Rは自分が取っているので29-28で勝っていたというのが自分の意見です」というのが、改めて映像を見返しての判断だとする。
公開されたジャッジペーパーを見ても「30-27は、どう見たらそうなるんだよと(笑)。ルイのどこを取ったのか想像も出来ないくらいですよね。ジャッジ全員がルイに付けた3R目も、僕としてはしっかり取ったと思ったし、全くダメージを受けたこともない。相手の触るようなジャブ、前蹴り、ミドルも僕は全部対処していた。2・3Rを向こうに付けているのはどういう風に見たのかなと不思議に思いました」と納得がいかないとした。
そのうえで「判定基準を改善して欲しいです。ジャッジに関しては僕も今まで言ったことはなかったんですけれど、一番はダメージというのがありますが、ボディも効かせていたし。2Rにボディが効いてそこから嫌がって下がっていった。ルイはポイントアウトしようとしていたと思いますが、追撃してダウンは取れませんでしたがそういう場面があったので、そこを見たら30-27には絶対にならないと思いますし、しっかりと公平なジャッジをしてもらいたいと思います」と要望する。