キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】龍聖が川上叶に判定勝ち、直後に山田彪太朗が対戦要求。壱が負傷判定で王座奪還、重森陽太がダウン応酬の末に判定勝ち、渡部太基が激闘KO、鈴木万李弥が延長戦で勝利をもぎ取り歓喜の号泣、ペッカデイが終了直前に執念のKO勝ち

2024/04/27 18:04
MAROOMS presents KNOCK OUT vol.22024年4月27日(土)東京・後楽園ホール※U-NEXT配信 ▼メインイベント(第11試合)スーパーファイト KNOCK OUT-BLACKフェザー級 3分3R延長1R〇龍聖(MAJESTIC/Team KNOCK OUT/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)判定3-0 ※30-28×2、30-29×川上 叶(龍生塾/シュートボクシング日本フェザー級2位)  龍聖は小学1年生でキックボクシングを始め、HIROYAの指導を受けアマチュアで多くの経験を積んで2019年4月にプロデビュー。2021年10月にはKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦で銀次を判定3-0に破り初代王座に就いた。2022年4月には初の国際戦でメディ・ジライフィ(スペイン)にも勝利、7月にはRIZINに初参戦して魁志に3RでTKO勝ち。12月には巌流島ルールに初挑戦、かつて皇治を苦しめたダウサコンを左ボディで初回KOに沈めた。  2023年3月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者ペットセーンセーブと-58.5kg契約で対戦し、延長戦でダウンを奪って勝利。6月にはチュームーシーフーにダウンを奪われるも延長戦で逆転勝利、12月にはファク・スアレスをKOして16勝(10KO)の無敗記録を更新している。  川上は2019年11月にSB日本バンタム級王座決定戦で佐藤執斗を2RKOで下して新王者に輝き、2022年4月には魁斗を判定に破り、SB日本フェザー級王者となって2階級制覇を達成している。12月のSB×RISE対抗戦では安本晴翔から番狂わせの勝利を奪い、安本の連勝記録を15でストップしてみせた。しかし、2023年4月の初防衛戦で山田彪太朗に敗れて王座を失い、7月のRISEでは門口佳佑に判定2-0で敗れた。12月にはK-1に出場して斗麗を破り再起を果たしている。戦績は13勝(5KO)7敗。  1R、龍聖は左ローと右ミドル、ワンツー、ワンツーと同じ軌道で右ボディストレート。サウスポーの川上はステップを使って動き、龍聖の打ち終わりに左フックや右フックを打ち込んでニヤリと笑う。龍聖が右の三日月を蹴ると川上はノーガードで挑発。川上のワンツーに合わせて龍聖が左右フックを入れる。川上は左ストレート。ジャブとステップで川上が距離をとる。  2R、危険な距離でフックを交錯させる両者。かなり近い距離で両者フルスイング。この攻防で川上の右目が腫れ始め、龍聖はジャブ、左フックでその左目を狙う。龍聖は左ボディ、右ヒザ。川上の左ストレートにもヒザを合わせる。川上はややパンチが雑になり、龍聖が左ボディ、右フックをヒットさせる。川上は龍聖の右ミドルに左ストレートを合わせたが、このラウンドは龍聖の多彩な攻撃のヒットがが目立った。  3R、龍聖は前蹴り、ヒザ、パンチでボディを攻め、川上はそこへカウンターを狙う。右カーフも蹴る龍聖。川上は思い切り左ストレートを打つ。右カーフ、ヒザ、左フックと攻める龍聖だが川上はタフに打ち返してくる。フックを空振りして倒れた川上を龍聖が蹴ってしまい、レフェリーから注意を受ける。出会い頭のバックハンドブローを放つ龍聖。  タフな川上を仕留めることは出来なかったが、判定3-0で龍聖が勝利。「2月の欠場すいませんでした。KOで勝ちかったんですけれど差は見せたと思います。今日の勝利では言うことはありません。皆さん6月代々木で会いましょう」とマイク。  するとここで、SB日本フェザー級王者の山田彪太朗(シーザージム)がリングイン。「間近で試合を観ていたんですが、メインがこの試合でいいのかなと思って」と言うと、龍聖は「うるせえ」と悪態をつく。  山田は「川上選手に勝ってSBに勝ったと思って欲しくないので、SBの一番は僕なので6月の代々木でSBvs.KNOCK OUTやりましょう」と対戦を要求。龍聖は「分かりました」とその場で返答した。 [nextpage] ▼セミファイナル(第10試合)KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級タイトルマッチ 3分5R延長1R×古村 光(FURUMURA-GYM/王者)負傷判定0-3 ※48-49×2、48-50〇壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム/挑戦者)※壱が新王座に就く。古村は初防衛に失敗。  古村はタイ・ラジャダムナンスタジアムのリング(新人戦)にも上がり、勝利を収めている。2019年に選手発掘のため行われた『K.O TRYOUT』でTRYOUT生に選ばれたサウスポー。国内の戦績は星野航大にTKO勝ち、森岡悠樹に判定勝ち、2022年3月に壱・センチャイジムに判定負け、12月には大野貴志から初回KO勝ちを収めている。さらに2023年3月15日はラジャダムナンのリングに上がり、3RでKO勝ち。2023年8月、壱を判定2-1で破り王座を奪取した。戦績は8勝(6KO)3敗1分。  沖縄出身の壱は空手をベースに持ち、ボクシングを経て上京してムエタイを始めた。2008年11月の『MuayThaiOpen』でLPJNバンタム級王座に就き、2019年12月に岩浪悠弥に敗れるまで14連勝をマーク。2022年11月に「第2代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王座決定トーナメント」を制して王者となったが、2023年8月の初防衛戦で古村に敗れて王座を失った。その後は片島聡志と古木誠也に2連勝。戦績は24勝(9KO)9敗1分。  1R、サウスポー同士。パンチを狙ってくる古村に壱は右ミドルで迎え撃つ。古村はジャブと右ロー、右ストレートからの左フックと浅くだがヒットを奪う。壱は右ミドルも古村は右フックを合わせに来る。  2R、古村の左ローに壱は右ミドル。古村は頻繁に壱のミドルをキャッチしてのパンチを狙うが壱はすぐに離れる。このラウンドも探り合いのシーンが多く、両者ともに手数は少な目。  3R、壱の右ローに古村は左ミドル。互いに相手のミドルをキャッチしての攻撃を狙うがそれを許さない。壱は右フックからの左ボディを多用し、前に踏み込んで見舞おうとするがここでバッティングに。壱と古村の両者が右目上から激しい出血。ドクターチェックとなる。長い中断を経て再開。すると首相撲勝負になり、壱が押していく状況。  4R、左ミドルをキャッチした古村が右フック。それでも壱はミドルを蹴っていく。壱の右ミドルに古村はワンツー。左ミドルをキャッチしての左2発も。壱はミドルを蹴り続けた。  5R、左ミドルの壱に古村はパンチで前進、ワンツーを打つがまたもバッティングが発生。ドクターチェックの結果、古村が試合続行と判断されて5R28秒までの負傷判定に。  判定3-0で壱の勝利となり、王座を奪還という結果に。「後味悪い試合になってすいません。でも王者は俺じゃないと似合わないし、KNOCK OUTを俺が背負っていくので。55kg大きい動きがあるって聞いたので、ヒジありで55kgを集めてもらって俺が統一します」と宣言した。 [nextpage] ▼第9試合 スーパーファイト KNOCK OUT-RED -62kg契約 3分3R延長1R〇重森陽太(クロスポイント吉祥寺/KNOCK OUT-REDライト級王者)判定3-0 ※28-26×2、28-25×セーンダオレック・Y'ZDジム(タイ/Y'ZDジム/元タイ国イサーン地方王者)  重森は16歳でプロデビューし、10戦目で無敗のまま新日本キックボクシング協会の日本バンタム級王者となり、14戦目で初黒星を喫するまで無敗を保った。20歳で日本フェザー級王者となり二階級制覇を達成。2019年7月にWKBA世界ライト級王座を獲得して三階級制覇。2021年7月にはスアレックから勝利を収め、KNOCK OUT-REDライト級王者にも輝いた。  2023年2月、悲願であったラジャダムナンスタジアム王座に挑戦したが、判定負けで奪取ならず。その後は所属をEight Weaponsに変えて8月のKNOCK OUTに参戦したが、バットマンに判定負け。11月にオープンフィンガーグローブ戦に初挑戦し、ルンペットを2RでTKOに破った。2月にはRWS JAPANに参戦もサミンデットに判定負けを喫している。戦績は39勝(18KO)9敗6分。  今回対戦するセーンダオレックは21歳にして160勝35敗5分と200戦の経験を持つサウスポー。現在は日本のY'ZDジムでトレーナーを務めながら、12日に行われた『スック ワンキントーン』で勝利している。山口元気代表は「好戦的な選手。前回もオファーしていた。日本向きのガンガン来るファイターでかなり面白いんじゃないかなと思っています」と評した。  1R、前へ出てくるセーンダオレックに重森はジャブを突いて回り込み、セーンダオレックの左ミドルをかわしての右ミドルをヒットさせる。セーンダオレックは左ミドル、重森は右ミドルの蹴り合い。ラウンド終了間際、セーンダオレックの左ミドルに重森が左フックを合わせ、右をフォローしてダウンを奪う。  2R、重森は右ミドルからの左フック、セーンダオレックが前へ出てくると左を引っかけるようにして回り込む。セーンダオレックは左ミドル。重森は右ヒジを繰り出して前へ出ると左フックでダウンを追加する。重森は右ボディストレートを打つが、そこへセーンダオレックの左フックをカウンターでもらってダウンを喫する。一気にラッシュをかけるセーンダオレックだったが重森はゴングに救われた。  3R、セーンダオレックは力強い左ミドル、重森も右ミドルからワンツー。前蹴りを連発するセーンダオレックに重森は右ミドル。ガードの上から右ハイを叩き込み、ワンツー・左フック。前へ出るセーンダオレックにはボディへヒザを突き刺す。  判定は3-0で重森が勝利。セーンダオレックの逆襲を許さなかった。 [nextpage] ▼第8試合 スーパーファイト KNOCK OUT-BLACK -56.0kg契約 3分3R延長1R〇古木誠也(G1 TEAM TAKAGI/KNOCK OUT-BLACKスーパーバンタム級王者)判定3-0 ※30-28×2、29-28×内田 昌(チーム・タイガーホーク)  古木はフルコンタクト空手で多数の優勝・入賞歴があり、持ち前の破壊力で2022年9月は前田翔太に初回TKO勝ち、11月大会では5戦目にして元KNOCK OUT-REDバンタム級王者・響波を右フックで初回KOに破り、12月の王座決定戦では工藤“red”玲央を初回KOして王座に就いた。2023年3月の王者第一戦で武蔵に初回KO負けを喫したが、練習環境を変えて8月の再起戦に臨み小倉尚也を初回KOで破り王座初防衛に成功した。9月には波に乗っていた森岡悠樹も初回KOに破ったが、12月に壱・センチャイジムに敗れ戦績を7勝(6KO)3敗とした。  内田は2014年12月からKrushに参戦。2021年8月・10月に行われた「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」の1回戦で優勝候補の一角と目されていた小倉尚也を判定で破る番狂わせを起こしたが、準決勝で敗れた。2022年2月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」に出場、1回戦で佐々木洵樹に敗れるも延長戦までもつれ込む接戦を演じた。7月に永坂吏羅にKOで敗れて3連敗となったが、2023年2月の倉田永輝戦で勝利。8月にはKNOCK OUTに乗り込んでの対抗戦で森岡悠樹にKO負けを喫し、12月のKrushでも岩尾力に敗れ連敗となったが、連続KOしていた岩尾を相手に判定まで粘った。戦績は4勝(2KO)9敗1分。  1R、強い右ローから左へ動いて右ストレートを打つ古木。内田はステップを踏んで左フック、左ミドルで前へ来る古木を迎え撃つ。古木の左ジャブを抱え込むと左を連打。圧をかけて詰めていく古木は右カーフを3発から右ハイ。内田は左ミドルから左フックにつなぐ。古木が前へ出て圧をかけるが内田はジャブや左ミドルで古木の機先を制する。  2R、古木はインロー、頭を振って左ボディ。どんどん圧をかけていくと手数が出なくなった内田へ左の連打を見舞っていく。左ボディ、左フック、右フックと畳みかける古木。内田はガードを固めて耐えるような状態に。内田が右ストレートと左ミドルを返したところでラウンド終了。  3R、内田はステップを踏んでジャブ、右ストレート。古木は左ハイ、左顔面前蹴り。内田が右へ顔を傾けるのが分かっているかのようにそこへ蹴りを合わせる。さらに左ボディの強烈3連打。古木は後ろ蹴り、左右ボディ、さらに顔面へのフックと畳みかけるが内田も強気に打ち返す。内田の右フックに古木は左ボディ。  判定3-0で古木がK-1グループからの刺客に勝利した。 [nextpage] ▼第7試合 KNOCK OUT-BLACKウェルター級 3分3R延長1R〇渡部太基(TEAM TEPPEN)KO 2R 1分42秒 ※左フック×CAZ JANJIRA(Team JANJIRA/NKBウェルター級王者)  渡部は藤原ジム所属として2006年3月に全日本キックでプロデビュー。Krush、M-1、REBELS、RISEなど様々なリングで活躍し、2011年1月にトーナメントで優勝して初代WPMF日本ウェルター級王者となり、2016年1月にはKrush同級王座を奪取。RISEのウェルター級王座決定戦にも2度挑んでいる。2019年7月の『RIZIN,17』でHidekiに判定2-0で敗れると引退を示唆したが、2021年11月に2年半ぶりに復帰。2022年9月には初代KNOCK OUT-BLACKウェルター級王座決定戦に臨んだが良太郎に敗れた。前戦は2023年3月にスアレックに判定負け。戦績は24勝(13KO)29敗2分。  CAZは4月20日のNKBで試合をしたばかりだが、大会2日前の緊急オファーを受けてリングに立つ。  サウスポーの両者。1Rが始まると同時に前へ出て左ローからパンチを繰り出す渡部。CAZも左ストレートを繰り出す。CAZの左ミドルに左ローを返す渡部。ワンツーの連打をヒットさせて前へ出るCAZだが、渡部も負けじと左フックを打ち返して押し返す。パンチで攻める渡部にCAZもパンチで応じる。  2Rも早速前に出る渡部にCAZも打ち合いに応じる。CAZが前蹴りから左ストレート。CAZの左ストレート、右フックをもらう渡部だが左フックでグラつかせる。打ち合いの中、渡部が飛びヒザ蹴り、さらにもう一度ジャンプして飛びヒザを見舞うとCAZはダウン。すかさず打ち合いに行った渡部が左フックを直撃し、会心のKO勝ちを収めた。  渡部はマイクを持つと「判定ダメだよ、ノックアウトじゃなきゃ!」とゲスト解説の五味隆典の名セリフを引用。「直前で相手が変わったり、バタバタしていたんですが対戦を受けてくれたCAZ選手漢気に感謝します。パパ勝ったよ。今年はラストイヤーなのでどんどん試合をしていきたいと思います。次、6月23日代々木で。来てくれますか。お財布も大変だと思いますが僕の身体も大変なのでぜひ見に来てください。今年1年突っ走ります」と宣言した。 [nextpage] ▼第6試合 KNOCK OUT-BLACK女子 -57.0kg 3分3R延長1R〇鈴木万李弥(クロスポイント吉祥寺)延長R 判定3-0 ※10-9×3×NA☆NA(エスジム)※本戦の判定は29-28、29-29、30-30。  鈴木は空手のバックボーンを持ち、2016年にキックボクシングでプロデビュー。MMAでは2勝3敗の二刀流ファイターとして活躍し、エキシビションマッチながら中井りんとも対戦経験を持つ。流血もいとわない激しいファイトを信条とし、付いたキャッチフレーズは“流血のマドンナ”。そのルックスも含めて多くのファンからの人気を集めている。K-1 GROUPには2022年3月から参戦。クロスポイント吉祥寺に移籍して2023年7月に1年1カ月ぶりの試合を行ったが、☆SAHO☆に敗れK-1グループで初黒星。10月の「第6代Krush女子フライ級王座決定トーナメント」では準決勝で麻央に敗れ連敗を喫した。戦績は11勝(3KO)7敗。  近年はKrush女子フライ級の-52kgで試合をしてきた鈴木だが、久しぶりに-57.0kgで試合に臨む。  対戦相手は、当初ミネルヴァ認定スーパーバンタム級王者・浅井春香に決まっていたが、浅井の負傷欠場により前ミネルヴァスーパーフライ級王者で現1位のNA☆NAに変更となった。  1R、互いに左右フックを繰り出してローを蹴る。鈴木の左ミドルにNA☆NAは左フックからの右ロー、さらに右ローを重ねる。単発な鈴木に対してNA☆NAはコンビネーション。鈴木がワンツー、左ミドル。  2R、鈴木はワンツーから前蹴り、ミドル。NA☆NAがミドルをキャッチすると鈴木はそのまま連打を見舞う。NA☆NAの連打に鈴木も連打で対抗して右ミドル。打ち合いになると最後に当てるのは鈴木。NA☆NAはパンチから蹴りのコンビネーション、左ボディからの左フックもヒットさせる。鈴木の左ボディにNA☆NAは右フック。  3R、左ミドルを蹴る鈴木にNA☆NAはパンチを回転させていき、前蹴りで突き放す。鈴木はワンツーから左ミドル。NA☆NAのパンチに鼻血を出すが前へ出てワンツーからの左ミドルを続ける。NA☆NAはパワーに押される場面はあるが左右フックで応戦。最後は両者足を止めての打ち合いとなり、意地の張り合いのような打ち合い。回転力に優るNA☆NAがヒットを奪うが、鈴木が強い一発を返す。  本戦の判定はドロー。延長戦へ突入する。NA☆NAの前蹴りに左ミドルで対抗する鈴木。NA☆NAはパンチを回転させると鈴木は強い左右フック。鈴木の左ヒザにNA☆NAは左ボディで応戦。ワンツーの連打と左ミドルで前へ出て押していく鈴木。NA☆NAも負けじとパンチを回転させる。ヒザ、前蹴り、さらにパわ^あるパンチで前へ出る鈴木に打ち返すNA☆NAは徐々に後退。  終了のゴングが鳴ると場内は割れんばかりの拍手。両者の意地の張り合いを称えた。判定は3-0で鈴木の勝利となり、鈴木は号泣して勝利を喜んだ。 [nextpage] ▼第5試合 KNOCK OUT-RED -66.0kg契約 3分3R延長1R〇ペッカデイ・クンクメール(カンボジア)KO 3R 3分00秒 ※右フック×柴田真吾(=真吾YAMATO/大和ジム)  柴田は2015年2月デビュー。183cmの長身を利した攻撃を得意とし、2021年11月にNJKF暫定王座に就いた。2022年7月には新日本キックに乗り込み、重森陽太を左ヒジでダウンさせ、出血でドクターストップに追い込んで番狂わせの勝利を奪っている。2023年2月から『ONE Friday Fights』に参戦し、初戦は判定で敗れたが3月の2度目の参戦では日本人初の「ONE Friday Fights」立ち技勝利を収めた。9月の3度目の出場ではKO負けを喫し、2024年2月のNJKFではジャムワンスックに判定負けを喫した。  ペッカデイはカンボジアのムエタイ=クンクメールの選手で、戦績は74勝(25KO)11敗3分。  1R、組んでくるペッカデイを首相撲で大きく振り回す柴田。ペッカデイがヒジで前へ出てくると逆にヒジをお見舞いする。右フックで前へ出るペッカデイに柴田は左の縦ヒジとジャブ、さらに右ヒジを叩きつけるがペッカデイは怯まず前へ出る。  2Rもどんどん前へ出るペッカデイは右ローを連打。柴田はジャブと右ローで止めにかかるが、ペッカデイは構わず右ストレート、右ヒジで前へ出ていく。柴田のヒジにも怯まない。ヒジの打ち合いから柴田はヒザを突き刺すがペッカデイは右フック。柴田は突進してくるペッカデイへ左ミドルからの左ハイ。それでもペッカデイは全く怯まず突進を続ける。  3Rも前に出るペッカデイだが近付くと組みが増えてきた。組んでも柴田を抑えつけるだけとなり、柴田は振り回してヒザを蹴る。ジャブを突く柴谷右/取れtpから組み付くペッカデイ。しかし、ペッカデイが左フックを出そうとしたところへ柴田の右がさく裂、ペッカデイは大きくバランスを崩す。柴田が左ミドルを蹴りながら下がり、それを追うペッカデイ。柴田がロープを背負ったところでペッカデイがまた組み付くかと思われたところで、飛び込んでの右フックがクリーンヒット。  柴田はバッタリと倒れ、ペッカデイの試合終了直前のKO勝ちに。ペッカデイは泣いて喜び、大きな拍手を浴びた。 [nextpage] ▼第4試合 KNOCK OUT-BLACKバンタム級 3分3R延長1R×工藤“red”玲央(TEAM TEPPEN)KO 1R 0分59秒 ※左フック〇星野航大(TORNADO)  1R、いきなり仕掛ける工藤に星野も応じ、飛び込んでのワンツー・スリーでダウンを奪う。星野は右カーフ、工藤はボディを叩いてワンツーを打つが、スピードがなく星野のパンチを浴びる。  星野の連打を次々と浴びる工藤は目がうつろで意識がないような状態で、ロープ際で最後は左フックをもらってマットに沈んだ。  マイクを持った星野は「僕、6戦して6KOなのでこのKNOCK OUTにふさわしい人間だということです。BLACKバンタム級のベルトがまだないjと思うので作ってください。自分が獲りに行きます」とアピールした。 [nextpage] ▼第3試合 KNOCK OUT-BLACKスーパーフェザー級 3分3R延長1R〇小森玲哉(ONE`S GOAL)TKO 1R 2分37秒 ※セコンドからのタオル投入×河崎鎧輝(真樹ジムオキナワ)  1R、河崎は軽快なステップからスピードのあるパンチと蹴りを繰り出す。小森は河崎が入って来るところへ右フックを合わせ、右フックからボディへのヒザでダウンを奪う。小森が左フックでダウンを追加したところで河崎のセコンドからタオルが投入され、小森の圧勝となった。 [nextpage] ▼第2試合 KNOCK OUT-BLACKフェザー級 3分3R延長1R〇利根川仁(Realiser STUDIO9延長R 判定3-0 ※10-9×3×祐輝(OU-BU GYM)※本戦の判定は28-30、29-29×2。  1R、サウスポーの祐輝は左ミドルを蹴り、すぐにバックハンドブロー。勢いよく前に出てパンチを繰り出す祐輝に場内からはどよめきが起こる。利根川はその突進に飛びヒザ蹴り。ジャブを打つ利根川に祐輝は左フックのフルスイング。利根川は右の三日月も蹴る。明らかに狙って待っている様子の利根川に祐輝も慎重となって序盤の突進はなくなった。  2R、祐輝はジャブ、左ストレートからの右フックをクリーンヒット。さらに左右フックのフルスイングだ。利根川は右の三日月。見合いとなり、祐輝が動くと右を合わせる利根川に祐輝は右フックを見舞う。利根川のワンツーで一瞬腰を落とす祐輝。  3R、パンチに打ち合いになると左右フックの祐輝に対してストレートの利根川がヒットを奪う。両者慎重になり見合いが多い中、祐輝は左フック、利根川は右ストレート。祐輝のフルスイング左フックが決まるが、利根川は右の三日月を返す。ラスト30秒、利根川がワンツーを繰り出した頃に祐輝が左フックをスイングさせた。  判定はジャッジ2名がドローで延長戦へ。利根川は右ストレート、左フック、ジャブと長いリーチを活かして当てに行く。祐輝が入ってきたところへボディに右ヒザをグサリ。これで祐輝がこの試合初めて下がり、利根川はヒザと右ストレートで追撃。利根川は踏み込めない祐輝にジャブ、入ってくるところへ左フックを当てて完全にポイントアウト体勢に。  利根川が延長戦を制止て判定勝ちとなった。 [nextpage] ▼第1試合 KNOCK OUT-BLACK女子アトム級 3分3R〇Kiho(KNOCK OUT GYM調布)判定3-0 ※30-28×2、29-28×KAI(フリー)  Kihoはアマチュアで20戦以上を経験。2020年12月の『KROSS×OVER』でプロ初のKO勝ちを飾ると、2021年2月からKrushに参戦したが5敗4分で白星をあげることが出来なかった。前回の試合は2023年8月の末松晄戦で引き分けとなっている。今回からジムを移籍、心機一転してKNOCK OUTのリングで再出発する。戦績は3勝(1KO)6敗4分。  KAIは空手をベースとするMMAファイターで2014年からDEEP JEWELSに参戦。MM戦績は5勝6敗。2021年8月にK-1グループの『Krush』に初参戦するとC-ZUKAに延長R判定2-1で惜敗、11月にはYuka☆に判定負け、2022年6月にはケイト・ウィラサクレックに判定負け、2023年4月にチャン・リーに判定負けと4連敗中。キックボクシング戦績は1勝5敗となっている。  1R、左インローを蹴って右ストレートを狙い撃ちするKiho。KAIは前へ出て右ローを蹴って左右フックも距離が合わない。Kihoは前蹴り、右ミドル、右ローと蹴っては右ストレート。KAIが前に出てくるとその分下がって距離を作り、蹴りからパンチのKiho。KAIは右フックを繰り出す。  2R、Kihoはジャブから右ストレートを真っ直ぐ伸ばしてヒットを奪う。詰めようとするKAIへパンチを浴びせ、KAIの右フックを空振りさせて右ストレート。KAIは左右フックと右アッパー。Kihoは打ち合いには応じず、距離をとってジャブと右ストレート、右ミドルをしっかり当てる。KAIはもらっても怯まず前へ出て左ボディから左フック。しかし、Kihoがパンチをどんどん当てていく。  3Rも前に出るKAIが左ボディと右ストレート、Kihoは下がりながらジャブを当てていく。両足をテーピングでグルグル巻きにしているKihoだが、前蹴りやローを蹴っていく。ワンツーで前へ出るKAIの気迫に押されるKihoだが最後は右ストレートで打ち返す。KAIは右フックを強振、右のカウンターでKihoは下がるが最後は打ち合った。  判定は3-0でKihoが勝利。連敗を脱出し、勝ち名乗りに笑顔を見せた。
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