Krush.1592024年3月30日(土)東京・後楽園ホール
▼第9試合 【株式会社 ランドハウジング Presents】Krushスーパー・バンタム級タイトルマッチ 3分3R延長1R〇璃明武(K-1ジム総本部チームペガサス/王者)KO 1R 1分54秒 ※左フック×倉田永輝(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST/挑戦者)※璃明武が2度目の防衛に成功。
璃明武は空手のバックボーンを持ち、2018年4月にプロデビュー。2021年8月から開幕した「第7代Krushスーパー・バンタム級王座決定トーナメント」で優勝して王座に就いた。2022年2月の「K-1 WORLD GP第3代スーパー・バンタム級王座決定トーナメント」では準決勝へ進出するも金子晃大に敗れ、6月の『THE MATCH 2022』では江幡睦にも敗れて連敗を喫したが、7月の初防衛戦で永坂吏羅に判定勝ち。戦績は12勝(4KO)3敗。 倉田は2019年11月にプロデビュー。壬生狼一輝、池田幸司らバンタム級トップクラスには敗れたが、2022年2月からスーパー・バンタム級に階級を上げると愛瑠斗、紫苑にKO勝ち、黒田勇斗に判定勝ちと3連勝で勢いに乗っていたが、2023年2月に内田晶に敗れて連勝がストップ。しかし、7月に“狂拳”迅を破ると、12月にはMA日本キックボクシング連盟JAPAN CUPスーパーバンタム級王者の龍翔にTKO勝ちと連勝した。戦績は8勝(5KO)5敗1分。 1R、右カーフと右ローの蹴り合い。璃明武は的確に右カーフを蹴っていき、右ストレートからの左フック。これに倉田も打ち合おうとするが、璃明武は一度退く。すると璃明武は虚を突くような電光石火の左ハイキックでダウンを奪う。
立ち上がった倉田に璃明武は、今度は右ハイキックでダウン寸前にさせると間髪入れず左フック。この一撃で倉田は強烈なダウン。レフェリーが即ストップした。
ベルトを腰に戻した璃明武はマイクを持ち、「皆さんの応援が力になっています。Krushの王者として1R KOという最高の試合を見せられたと思うので、相手がいればこのベルトは防衛しますが相手は見つからないと思うので、K-1に乗り込んでK-1の王者になります」と、次はK-1王座を目指すと宣言した。
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▼第8試合 初代Krushミドル級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R〇神保克哉(K-1ジム目黒TEAM TIGER)判定2-0 ※30-29、30-30、30-29×YOHAN(T.K.F)※神保が決勝へ進出。
神保はK-1アマチュアを経て2015年6月にKrushでプロデビュー。2019年6月にはKrushスーパー・ウェルター級王者ジョーダン・ピケオーに挑戦した。2020年3月には「K-1 WORLD GP第3代スーパー・ウェルター級王座決定トーナメント」に抜擢されたが、1回戦敗退。2021年3月より-75kgの階級設立をアピールして体重を上げると6連勝。しかし2023年6月の「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」では1回戦敗退。戦績は15勝(8KO)8敗1分。 YOHANは17歳で総合格闘技ジムに入門し、立ち技格闘技の道へ進む。デビュー当初はスーパー・ウェルター級だったが、のちにクルーザー級に転向。初代KROSS×OVERクルーザー級王者となる。2022年からは-75kgを主戦場に戦い、9月にダニロ・ザノリニに敗れるとルーツである韓国で修行を積んでいたという。2023年12月の『NARIAGARI』で平山迅との対戦が組まれていたが、平山の欠場で試合が中止となり、今回が1年半ぶりの復帰戦。戦績は8勝(1KO)6敗2分。 1R、両者ローの蹴り合いからスタート。YOHANは右カーフを狙い撃ちにし、右ミドル、神保が前へ出てくるところへテンカオを突き刺す。蹴り主体の攻撃に神保はなかなか入れないが、中盤からは左ミドルと左三日月を当てていく。
2R、YOHANが右カーフを連発し、神保の足が流れ始める。YOHANは右カーフからの右顔面前蹴りも繰り出し蹴り技でペースを握ったかに見えたが、神保は右ボディストレート&左ボディ、そして左ミドルでボディをしつこく攻めていく。さらにYOHANの右カーフをスネでブロックするとYOHANは右カーフを蹴らなくなった。
3R、神保は距離を詰めての超接近戦で左右ボディと左右ショートフック。YOHANもその距離で左右フックを繰り出すが、神保の方が回転が速く的確。YOHANは手数が減り、神保に寄り掛かるような姿で消耗が激しい。
接戦となったが最後は神保が超接近戦でわずかに差を付け、判定勝ちで決勝進出を決めた。
神保は「久々の試合でYOHANは普通にチングンなので練習したこともあってマススパーみたいな最悪の展開になってしまった。決勝は絶対KOなんで身に来てください」と、試合内容を反省しながらも決勝はKO決着を予告。
先に決勝進出を決めていたブハリ亜輝留もリングに上がり、「僕はプロ無敗で初めて負けた相手が神保選手で。今まで2回巻けているんですが、そのうちの1人にはリベンジしていて残りは1人なので、僕にとって神保選手はリベンジしないといけない相手で、K-1の厳しさを教えてくれた尊敬すべき相手なので、その相手に勝ってベルトを巻く」と、この試合に懸ける想いを語った。
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▼第7試合 初代Krushミドル級王座決定トーナメント準決勝 3分3R延長1R×谷川聖哉(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)判定0-3 ※26-30×3〇ブハリ亜輝留(WSRフェアテックス幕張)※ブハリが決勝h進出
谷川は空手で第1回&第3回真正会全日本選手権大会重量級優勝など数多くの実績を残し、2017年5月にキックボクシングでプロデビュー。2020年3月よりK-1 GROUPに参戦すると2021年7月の「第2代Krushクルーザー級王座決定トーナメント」では決勝へ進出するもサッタリにKO負けで王座戴冠ならず。2022年4月の「K-1無差別級トーナメント」でも決勝進出を果たしたがサッタリにKOで敗れた。8月にはK-Jeeとのクルーザー級日本最強決定戦で勝利。前戦は2023年12月にリュウ・ツァーにKO負け。戦績は11勝(4KO)8敗1分。 ブハリは中学でボクシング、高校でキックボクシングを始め、グローブ空手の試合でキャリアを積む。大学卒業後に渡米し、現地ではガソリンスタンドの経営者としても活躍。帰国後にプロデビューし、K-1 GROUPには2021年2月から参戦。2023年6月の「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」のリザーブファイトでは吉野友規をKOし、9月には大石昌輝に初黒星を付けた。戦績は7勝(5KO)2敗1分。 1R、谷川がワンツーの連打でブハリにロープを背負わせ、太腿へ左右のヒザ蹴り。左フックがテンプル付近に決まり、谷川がグラつく。すかさずブハリが左右フックでダウンを奪う。
2R、反撃に転じる谷川が左右の連打でブハリにロープを背負わせるが、ブハリは突然の左右フックラッシュで逆襲。それが終わると再び谷川がブハリにロープを背負わせる。ブハリはヒザ蹴り。
3R、谷川は左右ストレートの連打や後ろ蹴り、後ろ廻し蹴りと攻め手は多いが、ブハリはガードを固めて様子をうかがっているように見える。ブハリは2Rと同じように突然の左右フックラッシュで谷川をグラつかせる。谷川は雄叫びをあげながら前へ出て攻め、ブハリにロープを背負わせるが左右フック連打で反撃。谷川の左目の下は腫れあがる。
大差の判定でブハリが勝利、決勝進出を決めた。
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▼第6試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R〇晃貴(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 1R 2分22秒 ※右フック×健介(Jay's Box)
1R、互いにインローを蹴り合い、晃貴が右をヒットさせると健介が下がる。そこへ晃貴が連打で突進し、コーナーへ詰めると右フックでダウンを奪う。
フラフラになりながらも立ち上がった健介は晃貴がラッシュをかけてくると果敢に左右ストレートで打ち合ったが、晃貴の右フックが強烈にヒット! 晃貴の豪快KO勝ちとなった。
晃貴は何度も雄叫びをあげ、マイクを持つと「ダーッ! ベルト獲ります」とアピール。兄貴分・武尊と肩を抱き合って勝利を喜んだ。
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▼第5試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R〇安尾瑠輝(K-1ジム心斎橋チームレパード)KO 3R 0分44秒 ※左ボディ ×矢島直弥(TSKjapan)
安尾は2022年7月からK-1グループに参戦し、3勝2敗。2023年12月のDEEP☆KICKで同団体の-57.5kg王座に就いた。戦績5勝(3KO)2敗。 矢島は元WPMF日本フライ級王者&元蹴拳フライ級王者だが、第1回『NARIAGARI』でBreakingDownのとしぞうにパンチのみのスタンディングバウトルールで敗れ、第2回ではK-1に出場した元太郎に判定負け。2023年12月の第3回大会で光希に勝利してNARIAGARIで初の勝利を収めると「来年3Rやらせてください。宮田さん、喧嘩を売らせてください」と宮田充Krushプロデューサーにアピールしていた。戦績は16勝(8KO)13敗2分。 1R、パワフルなパンチで安尾が先制。左右フック、そして左ボディでダウンを奪う。ダメージが濃そうな矢島に安尾がラッシュを仕掛け、これまでかと思われた矢島が打ち合いで競り勝って逆襲に転じる。矢島が攻め込み、逆転の気配に場内が沸く。
2Rの勢いそのままに両者打ち合う。その中で安尾が左ボディを連続ヒットさせ、矢島を下がらせると左ボディをダウンを追加。かなりダメージの濃い矢島だが立ち続け、反撃に転じる気持ちの強さを見せる。
3Rが始まってすぐ、矢島が右ローを蹴ろうとしたところで安尾が左ミドルを蹴り、蹴り足が衝突。右足を痛めたか矢島が下がる。安尾は後ろ蹴りで左内股を蹴る変わった技から左右ロー、最後は左インロー。まだ立ち上がろうとする意志を見せたが、レフェリーがここでストップした。
見事KO勝ちした安尾は「準備期間が2週間切っていて本当に心配で勝ててよかったです」と涙を流した。
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▼第4試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R×鵜澤悠也(RIKI GYM)KO 2R 2分00秒〇黒川瑛斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
1R、サウスポー同士。黒川は伸びる左ストレートと大きく振り抜く右フック。鵜澤は左インローを蹴りつつ左ミドル。黒川の右ボディに左フックを合わせる鵜澤。その後も黒川は右ボディを狙いに行く。
2R、かなり思い切りパンチを繰り出す黒川に鵜澤も打ち合いに応じる。左フックをヒットさせて鵜澤を下がらせた黒川がラッシュをかけ、コーナーへ詰めた鵜澤に左ストレートを打ち抜き、KO勝ちを飾った。
黒川はマイクを持つと「対抗戦で上の方が盛り上がっていますけど、僕がいるんで。注目してください」とアピールした。
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▼第3試合 Krushフェザー級 3分3R延長1R×勝輝(K-1ジム・ウルフ TEAM ASTER)KO 3R 1分41秒 ※右カーフキック〇“狂拳”迅(WIZARDキックボクシングジム)
1R、右カーフの蹴り合いから始まり、終盤になると迅が左三日月、右カーフ、関節前蹴りと下に攻撃を集中させておいての右オーバーハンドをヒットさせた。
2R、迅が右カーフを中心に左右の前蹴り、右フック。勝輝はカーフを蹴られてバランスを崩す場面があったものの前へ出続けてジャブからパンチのコンビネーションを回転させる。手数で勝輝か。
3Rも前に出る勝輝。迅と右カーフの蹴り合いとなり、迅は左右前蹴りで勝輝の前進を止めにかかる。それでも前に出てくる勝輝だが右カーフを蹴られ、前蹴りをもらう。ロープを背負った迅だが右カーフでダウンを奪い、何とか立ち上がった勝輝に左ボディからの右カーフでKOを奪った。
迅はマイクを持つと「僕がチャンピオンになろうと思っている」と王座獲りを宣言した。
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▼第2試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R〇山浦力也(北斗会館)KO 1R 2分39秒 ※左ストレート×蘭丸(team AKATSUKI)
1R、蘭丸は左ミドルを巧みに当てて試合を作っていき、山浦にロープを背負わせる。しかし、山浦がワンツー・左右フックを放つとこれが連続ヒット。山浦は右のカウンターを決めて、すかさずワンツーの連打。最後は左ストレートでダウンを奪う。
蘭丸は立ち上がるも足元がフラつき、そこでレフェリーがストップした。
山浦はマイクを持つと「階級を上げてから2戦連続で勝っているのでそろそろトップとお願いします」と、上位陣との戦いをアピールした。
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▼第1試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R×哲志(K-1ジム五反田チームキングス)判定0-3 ※28-30×3〇大利賢佑(team ALL-WIN)
1R、哲志は右カーフを狙い撃ち。大利はジャブを出して前に出る。大利の左ボディがヒットするが、哲志は右カーフ中心の攻めで大利を入ってこさせない。
2R、大利は左ボディ、左ミドル、ヒザとボディを攻めていき、右フック、アッパーを叩き込む。大利の右フックをもらった哲志は右フック、左ボディをもらうと左ボディと同じ技を返していくが、手数とアグレッシブで大利のラウンドに。
3R、時折サウスポーにスイッチする大利がパンチを当てていくが、哲志はテンカオをグサリと突き刺す。それでも前に出る大利が左右のストレート、フック、ボディ、ハイキックと哲志をコーナーへ追い込んでいき、哲志もパンチで反撃するが大利は怯まず前へ出続けた。
判定3-0で大利の勝利となった。