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インタビュー

【DEEP JEWELS】地元神戸でRIZIN開催の翌日、ケイト・ロータスがプロ初のTKO勝ち「“飛び級”は出来ない」

2024/03/29 12:03
【DEEP JEWELS】地元神戸でRIZIN開催の翌日、ケイト・ロータスがプロ初のTKO勝ち「“飛び級”は出来ない」

(C)GONG KAKUTOGI/Keisuke Takazawa/DEEP

 2024年3月24日、東京ニューピアホールで開催された『DEEP JEWELS 44』セミファイナルにて、49kg以下契約で、ケイト・ロータス(フリー)が桐生祐子(FourRhombus)に1R 1分28秒、TKO勝ち。プロ初のTKO勝ちで「“飛び級”はできない」と、勝ち星を積み上げてのRIZIN出場を目指す思いを語った。

 ケイトは、2023年に白星と黒星を繰り返し、2月に青野ひかるに判定負け後、元BreakingDownの彩綺に判定勝ち。9月の前戦で須田萌里に判定負け。2024年初戦を白星で飾ることが出来るか。

 対する桐生は、ONE Warrior Seriesでの勝利から2年ぶりの復帰で3連勝をマークも、HIME、須田萌里相手に連敗。2023年9月の前戦で青野ひかるに判定勝ちで再起を遂げた。

 スーパーアトム級のサバイバルマッチを制するのは?

 試合は1R、サウスポー構えのケイトに、桐生は前足にシングルレッグでケイトに尻もちを着かせるが、足を抜いたケイトは桐生を詰めてテイクダウン狙いにヒザを効かせて左でダウンを奪うとパウンド!

 立ち上がる桐生にスタンドのヒジ・ヒザ、左右ラッシュ! 被弾するも打ち返しに行く桐生をレフェリーは見るが、ケイトの左を受けて、動きが止まった桐生を見て、レフェリーが間に入った。

 初のプロTKO勝ちに、涙のケイトはケージのなかで、「対戦してくださった桐生選手、セコンドのみんなありがとうございました。まだやってきたことのちょっとしか出せなかったけど、もっともっと強くなります。これからも応援よろしくお願いします。この後、(伊澤)星花ちゃんが勝ってくれると思います」と語った。

 また、試合後のバックステージでは、「相手の組みにヒザ蹴りは作戦でした。地元のRIZIN神戸に出たかったけど、“飛び級”は出来ないと思っているので、DEEPで一つひとつ勝っていきます」と語っている。

ケイト「ヒザ蹴りは狙っていた」

――相手のテイクダウンを切って打撃戦へと持っていきました。あれは今回のための作戦でしたか?

「今回のための作戦でもあるんですけど、自分が打撃で誰に対しても使えるように作ってきました。桐生選手への対策でもあり、自分の弱点を克服するために練習してきました」

――フィニッシュを振り返って。

「初めに相手が組みにきたときにヒザ蹴りが入って、効いたと思ったので、もうそのまま打撃でラッシュしました」

――最初にグラつかせて連打できました。ヒザだけでなく近い距離の打撃、首相撲ヒザも当てていました。

「そうですね。効いたと思ったし、離れ際のヒジでも相手がちょっとカクンとなっていたので、連打でいけると思いました」

――試合前のプランとしては?

「試合のまんまという感じで、相手は絶対組んでくると思っていたので、もう組んできたらヒザで離して、ヒジを打つ練習はしてました。もう完全作戦通りですね。ヒザはもうめっちゃ狙っていたので」

――相手に効かせてグラつかせたときに最初は止まりませんでした。あのとき止めてほしいと?

「めっちゃ思いました(笑)」

――それでも冷静にしっかり見て、左を当てられた。そしてフィニッシュ勝利できたことに関してはどうとらえていますか?

「途中けっこうグラついてたので、まだ止めへんの? というのは正直あったんですけど、セコンドから『絶対またくるから、ヒザ、ヒザ』と言われて、その声も聞こえて冷静に対処できたので、ホッとしてます」

――ということは、試合後に金網ごしに真っ先に横田代表に向かって行ったのは心から……。

「フフフ、皆さん、あんまり横田さんをいじめないでください(笑)」

――試合後に「メインで勝ってくれると思う」と名前を出したJTTに移籍した伊澤星花選手、横田代表らと課題に取り組んだ成果がほんとうに出た形ですね。

「そうですね。本当に普段の練習通りというか。もうひとつの課題だった壁レスリングをずっと強化して、壁レスってやっぱりヒザ蹴りがないと怖くない。ヒジ、ヒザを混ぜて相手に怖さを感じさせて壁レスする、そこをずっと練習してきました。特別なことは別にしてないです」

――朝練の成果も出ましたか。

「出ましたね。最後のラッシュも体力が本当についたと思ってるので、体力面でも今回負けないと思っていました」

――2023年は2月に青野ひかる選手に判定負け後、彩綺選手に判定勝ち。9月の前戦で須田萌里選手に判定負けと白星と黒星を繰り返してきました。そして2024年初戦を初回TKO。この試合に向けてどんな気持ちで臨んでいましたか。

「今回やから絶対勝たなあかんとかじゃなくて、これから自分が勝っていく中では、課題である打撃を強化していかないと絶対勝てないと思ってたので、課題を克服して成長を見せる試合という気持ちでした」

――終わった後の涙が印象的でした。

「正直3R、全部使って勝とうと思ってたので、1Rで終わったときは夢かなと思って、嬉しすぎて涙が出たって感じです」

――「もっともっと強くなります」というような宣言もありました。ご自身の中では近い将来の目標、これから先の目標をどんな風に定めているのでしょうか。

「いつも1個勝ったら次負けるというのが続いてしまっているので、まずは次、また相手が決まったら勝つ。1個1個勝っていく以外考えてないです。“飛び級”は絶対できないと思っているので、とりあえず次の試合が決まったら勝つという思いです」

――地元・神戸でRIZINもありました。そんななかでの今日の試合にどう向かいましたか。

「正直、RIZINが神戸であるとなったときは、めっちゃ出たかったという思いはあったんですけど、でもやっぱり自分の実力的には負け越しているので、そこは飛び級出来ない。もっともっとDEEP JEWELSさんで勝ちを重ねないとあかんなと思ってます」

――ザ・ワンTVのMVP賞50万円も獲得しましたね。

「ありがとうございます。ボクシンググローブをオーダーしたいなと思います」

──最後にファンにメッセージを。

「いつも応援してくれてありがとうございます。やっと勝てたんですけど、なんとか1Rで試合を決めることができたので、これを機に連勝できるように練習を重ねていきます。頑張ります!」

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