キックボクシング
レポート

【LEGEND】ピーター・アーツ主催大会の第一弾、メインでパコーンがビーストにTKO圧勝、シンイチがペットウボンを初回KO、オランダのトゥリスが馬木に勝利、アーツ長女モンタナをSHIORINが破る

2024/03/24 17:03
MRS Presents Road to LEGEND2024年3月24日(日)神奈川・横浜大さん橋ホール※U-NEXTでLIVE配信 ▼メインイベント(第17試合)LEGENDルール -65kg契約 3分3R○パコーン・PKセンチャイムエタイジム(タイ/P.K.SAENCHAI MUAYTHAI GYM)TKO 1R終了時 ※セコンドからのタオル投入。×アリ・ビースト(ドイツ/Elite Kickboxing Berrlin) K-1 WORLD GPヘビー級トーナメント1994・1995・1998王者のピーター・アーツ(オランダ)が主催するキックボクシング新団体『LEGEND』。そのプレ旗揚げ戦が開催された。メインイベントにはムエタイ団体『BOM』の協力でパコーンが登場した。  パコーンは9歳からムエタイを始め、2008年にラジャダムナンスタジアム認定スーパーフライ級王座、2013年にタイ国プロムエタイ協会ライト級王座、2014年にルンピニースタジアム認定ライト級王座、同年にはWMCライト級王座とYOKKAO -65kg級王座も獲得。さらには2016年にWKU世界-67kg世界王座とThairathTVのウェルター級王座、2017年にフェニックスファイティングチャンピオンシップ王座、2022年にはBOMウェルター級王座とWPMF世界ウェルター級王座も獲得。  2013年にはタイ・スポーツ局が選ぶMVPにも輝いた。2022年からはエイワスポーツジムにてトレーナーとして日本人選手を育成しながら選手活動も行い、ムエタイのみならずK-1でも2023年3月に第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人、6月に第8代Krushスーパー・ライト級王者の佐々木大蔵に連勝している。戦績は192勝(7KO)45敗5分。  対するビーストは3度のヨーロッパ王者、3度の世界チャンピオン歴を持つという。戦績はなんと96勝(45KO)7敗3分。  1R、パコーンが右ローからの左フックを繰り出すと、ビーストは同じタイミングで左フックをフルスイングする。危険なタイミングで左フックが交錯。するとパコーンは強烈な右カーフ&ローを狙い撃ち、さらに左ボディ、右ボディストレート、ヒザ蹴り、右ローとほぼ一方的にビーストを攻める。  ビーストも強気に打ち返すがパコーンとはスピードが違う。首相撲からのヒザ蹴り(ワンキャッチワンアタック)でもビーストを圧倒。1R終了間際にパコーンが右ローでダウンを奪った。再開後、すぐに近寄ったパコーンは連打でビーストをコーナーへ釘付けに。  2R開始前に、試合続行不可能と判断したビーストのセコンドはタオルを投入。パコーンのTKO圧勝となった。 [nextpage] ▼セミファイナル(第16試合)RWSルール フライ級 3分3R○シンイチ・ウォーワンチャイ(ウォーワンチャイプロモーション)KO 1R 2分13秒 ※左フック×ペットウボン・ソーコンキアット(タイ)  1R、シンイチはペットウボンの右ミドルをキャッチしての攻撃を連発。自分は右カーフと左三日月を蹴る。ローを蹴って来るペットウボンには左ボディ。  左フックが相打ち気味に交錯し、倒れたのはペットウボン。立ち上がろうとするも身体が言うことをきかず、レフェリーが試合を止めた。ペットウボンは担架に乗せられてリングを後にした。 [nextpage] ▼第15試合 LEGENDルール -72kg契約 3分3R○クアザ・トゥリス(オランダ/Matuari Gym Amsterdam)判定3-0 ※29-28×3×馬木樹里(岡山ジム) トゥリスはアーツが才能を認めたオランダ人新鋭ファイターで戦績は6勝1敗1分。WFLの王者になったこともあるという。対する馬木はWBCムエタイ日本スーパーウェルター級2位。  1R、両者サウスポー。序盤こそパワフルな左ローとワンツーで攻め込んだトゥリスだったが、馬木のヒザをもらうと一気に失速。馬木は右ミドル、ヒザで攻めていく。トゥリスは前蹴り。  2R、馬木は左ミドルと右ローでじりじりと前へ出て攻め、トゥリスは強い右ローを蹴る。パンチを当てたいトゥリスだが、馬木の長いリーチに阻まれて当たらず、馬木は右の三日月、左ミドルを蹴る。  しかし3R、再び圧を強めるトゥリスが左ストレート、前蹴りで攻勢に出て馬木に鼻血を出させる。組んでのヒザ蹴りも。パンチとヒザでラッシュをかける馬木にトゥリスも打ち合い、共に有効打はないがトゥリスがヒット数でやや上回ったか。  判定3-0でトゥリスが勝利をつかんだ。 [nextpage] ▼第14試合 LEGENDルール -57kg契約 3分3R×モンタナ・アーツ(オランダ/Team Aerts/Team Beast of the East)判定0-3 ※28-29×2、27-30○SHIORIN(=名前の後ろにハートマーク/GRATINESS)  1R、SHIORINは左へ回り込みながら左ローを蹴っていく。長身でリーチに優るサウスポーのモンタナは左ミドル、左ストレートを放ってくるが、フットワークでよく動くSHIORINは飛び込んでの左右の連打も繰り出す。  2R、SHIORINは出入りを繰り返して右ストレートを当てに行きペースを握ったかに見えたが、中盤を過ぎると踏み込みがなくなり、距離が出来てモンタナの長い左ストレートをもらってしまうように。  3Rは再びSHIORINが出入りを繰り返し、左ロー、右ストレートからの連打で攻め込む。モンタナはヒザ蹴りと離れての左ストレートで応戦も手数が少ない。左右フックで前に出るSHIORINをヒザで迎え撃つモンタナだが、クリンチとなってブレイクが続いた。打って離れるSHIORINにモンタナの左ストレートがヒットする場面もあったが、判定3-0でSHIORINの勝利となった。 [nextpage] ▼第13試合 フェザー級トーナメント1回戦 3分3R×川口侑氣(TEAM O‘URA)判定1-2 ※28-29、30-27、27-30○小野寺龍亮(無限塾札幌白石支部)※小野寺が決勝へ進出。  1R、サウスポーの小野寺は左ミドル、左インロー;川口は右ローと右ストレートで様子見。  2R、小野寺の左ミドルに対して川口は右ミドルを返し、小野寺のローにもローを返す。右ストレートを狙う川口。  3R、飛び後ろ蹴りを繰り出した小野寺に対し、川口は小野寺の右フックにバックハンドブローを繰り出す。川口がパンチを出しながら前に出て優勢を印象付けた。 判定2-1で勝利した小野寺は決勝進出を決めるとともに、大会最優秀選手賞にも選ばれた。 [nextpage] ▼第12試合 フェザー級トーナメント1回戦 3分3R○雨宮琉空(鷹虎ジム)不戦勝×前田 歩(YSSジム)※代わりに鈴木太尊(谷山ジム小田原)とエキシビションマッチ。 [nextpage] ▼第11試合 フライ級トーナメント1回戦 3分3R×小島 励(湘南格闘クラブ)判定1-2 ※28-29×2、29-28○佐々木仁紀(BFA SEED)  1R、序盤から佐々木がパンチで前へ出て右ストレートを当てる。その勢いに押され、蹴りに右ストレートを合わされる小島だが、終盤は左ミドルが当たり始める。  2Rもパンチでアグレッシブに前へ出て攻める佐々木。小島は前蹴り、右カーフで対抗するが、佐々木のペースに巻き込まれている印象。  3R、小島の左ミドルが当たり始め、パンチへのカウンターとなる右ミドルも。右ボディストレートも突き刺して小島の攻勢となる。小島の蹴りがローブローとなって試合は一時中断。再開後は巻き返そうとする佐々木が蹴り足をキャッチしての攻撃を連発して荒れた展開に。  判定は2-1と割れ、佐々木が勝利を手にした。 [nextpage] ▼第10試合 フライ級トーナメント1回戦 3分3R○木谷陽晴(谷山ジム小田原道場)判定 ※29-28、30-27×2×佐藤翔力(拳伸ジム)※木谷が決勝へ進出。  1R、両者距離のつかみ合いで空振りが目立つ中、木谷が前蹴りを多用して右ローも当て始める。  2Rは両者ともギアを上げ、木谷が前蹴りに加えて踏み込んでの左ミドル、右ローを当てていく。佐藤も負けじと右ローを蹴り返していくが、全体的に木谷の蹴りのアグレッシブが目立った。  3R、前に出て攻めるのは佐藤だが、木谷が蹴り返しの右ロー、蹴り足をキャッチしての右ミドルと攻撃を当てていく。 判定3-0で木谷が決勝進出を決めた。 [nextpage] ■オープニングファイト ▼第9試合 RWSルール バンタム級 3分3R○前田翔太(WSR 三ノ輪)判定3-0 ※30-27×2、30-28×山元大我(DFC Team TED)  1R、互いにジャブ&ローで探り合い。前田は早くも左の縦ヒジを繰り出す。山元はステップを使って動き回り、前田がそれを追っていく展開に。  2R,前田が右ロー、左ミドル、組んでのヒジとヒザ。山元の左ミドルに右ストレートを合わせるなど攻勢が目立つ。  3Rはパンチで前に出る山本に、前田が右ストレートからの左縦ヒジで山元の眉間をカット。大流血に追い込みドクターチェックに。そのまま戦い抜いた山元だが、判定3-0で前田の勝利となった。
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