ムエタイ
レポート

【RWS】士門がダウンを奪いオーストラリア王者に圧勝、元ラジャダムナン王者対決は竜哉が3Rに追い上げみせるも惜敗

2024/03/02 23:03
Rajadamnern World Series(RWS)2024年3月2日(土)タイ・ラジャダムナンスタジアム※U-NEXTにてLIVE配信▼第5試合 130ポンド契約 3分3R○士門・エイワスポーツジム(=吉成士門/エイワスポーツジム)判定3-0 ※30-26×3×イブラヒム・アブサレ(オーストラリア)  士門は吉成名高の従兄弟で、これまでにWPMFインターナショナルスーパーバンタム級王座のほか、WMC日本フライ級王座、WMCインターコンチネンタルバンタム級王座を獲得。「Road to ONE JAPANフェザー級ムエタイ日本トーナメント」で優勝と11戦無敗の快進撃を続けていたが、2023年6月にタイ・オムノーイスタジアムで初黒星。8月にはタイでプロムエタイ協会スーパーフェザー級王座を獲得し、11月のBOMでは梅沢武彦にTKO勝ち、12月の『RWS』ではワッチャラポン・シンマーウィン(タイ)に判定勝ち。戦績は15勝(5KO)1敗。  アブサレはWBCムエタイのオーストラリア・ナショナル王者で戦績は26勝6敗1分。  1R、アブサレは頻繁にスイッチしてミドルやローを蹴ろうとするが、士門はしっかり対応して軸足を蹴り転倒させる。士門はサウスポーのアブサレに右インロー、首相撲からのヒザ蹴りは両者とも積極的に蹴っていく。士門は組み際に右ヒザを突き刺し、右ヒジも打つ。左ヒジを打つアブサレに士門は右ヒジ、これでアブサレは額から流血。士門はロー、ミドルから首相撲に持ち込みヒザを蹴る。  1R終了のゴングが鳴った後でアブサレが士門を突き飛ばし、エキサイトした士門も突き飛ばして不穏な空気となった。オープンスコアは10-9×3で士門。  2R、士門の右ミドルをキャッチして右ストレートを打つアブサレ。士門はワンツーから右ミドル、アブサレは右ローを返す。今度はアブサレの右ミドルをキャッチした士門が槍のような右ストレートでダウンを奪う。立ち上がったアブサレの左ミドルに士門はかわして左フックを打つが、士門の右ミドルをキャッチしたアブサレが右ストレートを連打。士門は右カーフからのパンチを打っていき、ワンツーでアブサレをコーナーまで吹っ飛ばすと士門が連打をまとめる。アブサレをコーナーへ釘付けにし、右カーフを蹴ってからのパンチを繰り返す。OPスコアは10-8で士門。  3Rが始まる前に観客を煽るアブサレ。前に出て来たアブサレを左ミドルとジャブで迎え撃ち、首相撲に持ち込む士門。アブサレは右ミドルをキャッチしてのパンチを見舞うがバランスがいい士門は倒れない。右ミドルを蹴ってからの右ストレートを連発する士門に、アブサレは飛び込んでの左右フックを打つが士門は組み付いて防ぐ。出てきたところに右を合わせる士門。右ハイも蹴る。アブサレは士門の右ミドルをキャッチしての右ストレートを狙うが、士門が先に右の連打を打つ。  大差の判定で士門が勝利を収めた。 [nextpage] ▼第4試合 110ポンド(49.9kg)契約 3分3R×竜哉・エイワスポーツジム(=奥柄竜哉/エイワスポーツジム)判定0-3 ※28-29×3○コチャシット・ターセヤーサット(タイ)  竜哉は小学4年生でムエタイを始め、アマチュア時代は約100戦を経験して9本のベルトを巻いた。中1の時にタイでプロデビューを飾り、タイで試合(約20戦)・練習経験を積んで2018年4月に満を持して国内プロデビュー。いきなりWMC世界ピン級王座を獲得して世界王者となった。2019年7月にはタイでIBFムエタイ世界ミニフライ級王座決定戦を制して日本人3人目の同世界王者となり、9月には同じくタイ・ラジャダムナンスタジアムにて日本人として8人目の同スタジアム王者に。  2020年2月にKO勝ちでWPMF世界ミニフライ級王座を獲得。怪我で戦列から離れていたが、2022年12月に約1年ぶりの復帰戦で秒殺KO勝ちした。2023年8月にはタイでスーパーチャンプから勝利を収めたが、10月のRWSではデッチャピチャイ(タイ)に判定負け。12月の『RWS』ではジャバド・モザファリ(イラン)にKO勝ち。戦績は34勝(12KO)7敗2分。  コチャシットは元ラジャダムナンスタジアム認定ライトフライ級王者の強豪で、戦績は50勝10敗2分。  1R、まずは右ローを蹴る竜哉にコチャシットは前蹴りを出しながら近付いて首相撲に持ち込む。すかさず右ヒジを打つ竜哉だがコチャシットも負けじと右ヒジを打ち返す。竜哉を前蹴りで転倒させるコチャシット。竜哉は左ボディからの右ロー。前に出てくるコチャシットに左ボディ、右フックをヒットさせる竜哉だがコチャシットは下がらず距離を詰めて首相撲に持ち込む。右ボディストレート、左フック、右ローと攻撃を散らす竜哉。コチャシットの組み際には右ヒジを打つとコチャシットも右ヒジを返す。オープンスコアは10-9×3でコチャシット。  2Rも前に出てくるコチャシットが右ヒジを振り下ろしながら前に出て、首相撲に持ち込むとヤッサイ(ヒザを押し付けて押し込むようにして蹴る技)で攻める。竜哉は首相撲でコカし、組み付いてくるコチャシットに左ボディを打つ。どんどん前に出て右ヒジを振り下ろし、首相撲に持ち込むコチャシット。竜哉の右ヒジにコチャシットが右ヒジのカウンターを打ち、竜哉が一瞬フラッと揺れる。組まれると顔を押されていい組み方をされてしまう竜哉。左ミドルを蹴り、左ボディを打つ竜哉だが、コチャシットの前進に下がらされる。竜哉が左ミドルを蹴るとコチャシットもすかさず左ミドルを返す。2Rも10-9×3でコチャシット。  3Rは竜哉が前に出てワンツーでコチャシットにロープを背負わせて左ボディ。完全に流しモードに入ったコチャシットだが、竜哉は右ボディストレート、ワンツーで攻め、左フックをクリーンヒットさせる。ボディへのワンツー、左ミドルと圧倒的に攻める竜哉だが、コチャシットは前蹴りやクリンチで逃げ切り態勢。竜哉が左ボディからのコカし、さらに前へ出て右ストレートを顔面とボディへ放つがコチャシットに組み付かれる。逃げ回るコチャシットを追いかけた竜哉だが時間切れ。  判定3-0でコチャシットの勝利となった。
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