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2024年2月24日(土)、佐賀・SAGAアリーナで開催される『RIZIN LANDMARK 8 in SAGA』のフェザー級(66kg)で“足関十段”の今成正和(今成柔術)と対戦する摩嶋一整(毛利道場)が22日、個別インタビューに応じた。
アゼルバイジャンでフーリガン行為(暴力的行為など)を行い逮捕・拘留され、現在は釈放されたものの、出国が出来ないヴガール・ケラモフの代わりに緊急参戦する今成が相手となった摩嶋。
インタビュー冒頭では、「ケラモフ選手とずっと戦たいと思っていて、“これを倒せばタイトルに近づくな”と思っていて、試合が無くなったのは残念ですけど、ずっと準備してきたので誰が相手でも大丈夫です」と語った。
今成とは2022年11月大会で一度対戦が決定も、摩嶋が練習中に左肘関節内側側副靭帯損傷で欠場。今成は鈴木千裕と対戦し、“イマナリ・ロール”で鈴木の足を捉えるも極めきれず。しかし、鈴木も打撃を当てるも剛腕でフィニッシュはできず、今成が判定負けしている。
今成戦に向け、摩嶋は「2週間前に決まってそこから対策はしていないけど、(以前に今成との)試合が組まれたこともあったので、そこで対策をしていてたことが活かされると思う。レオス柔術アカデミーで森戸(新士)さんと練習したり、黒帯柔術家や足関節が得意な選手とも練習してきました。
今成選手には足関節という必殺技があって、“触れば(一本)取れる”というくらい強烈なので、そこに一番警戒してグラウンドでの攻防は練習中にも注意しながらやってます。やっぱり自分もグランウンドが得意なので、“レジェンド”を越えて自分がその域に達したいと思います」と、今成越えに自信。
これまで今成と対戦した選手は「足を触らせない」「近づかずに打撃でポイントアウト」してリスクは負わずに判定勝ちするケースがほとんどで、根津優太、瀧澤謙太、芦田崇宏、鈴木千裕が今成に勝利もいずれも「判定勝ち」。MMAでは2014年の廣田瑞人戦以降、今成はフィニッシュ負けが無いグラップラーだ。
極めが強く護身に長けた今成を相手に、摩嶋は、「今成選手は引き込んで足関とかを狙ってくると思うので、僕はそれを恐れずに極めに行きたいと思っています」と、フィニッシュを狙うという。
「僕は常にフィニッシュを狙っていますし、自分もグラップラーで自分のフィールドもグラウンドなので、そこで“真っ向勝負”して勝ちたいと思います」と、動けばサブミッションのリスクのあるなか摩嶋は地元で“レジェンド”に完全決着で勝利するつもりだ。
山口県周南市在住でプラントの現場で働き、仕事後に練習をすることで、地方で働きながらでも強くなれることを証明していきたいという。
「地元の方には僕が出ることに意味があると思うので、対戦相手がケラモフ選手ではなくなりましたが、試合ができることが一番なので、みんな喜んでくれています。(欠場したケラモフに言いたいこと?)いまはとくには無いですね。今成選手との試合が決まって集中しています。(ケラモフの入国がOKになったら)『日本に来てください』というだけで、怒りも特には無いですね。試合が出来ることが一番なので」と、山口県から家族も駆けつける佐賀大会で試合を見せられることが重要だとした。
その家族とのやりとりは『Preparation』で好評を得ているが、ともに毛利道場に通う妻とはちょっとした行き違いもあったという。今回の対戦相手である今成が出演した『水曜日のダウンタウン』を、摩嶋は録画したが、見ることが出来なかったと明かす。
今成は8人参加の「足つぼ最強トーナメント」で足つぼマッサージ師の與那嶺茂人氏とともにW優勝を果たしたが、摩嶋は、「録画していたんですけど、奥さんに消されていました。自分が見たから満足したみたいで、僕が見ないと思ったらしくて。ちょっと見たかったんですけど見れなかった。僕も見たかった」と苦笑した。
しかし、事前研究はすでに完了。摩嶋は、家族の前で“レジェンド”超えを果たせるか。