年内にランキング上位4名による初代王座トーナメント開催
また、『XSTREAM 1』本戦は年内にランキング上位4名による初代王座トーナメントを実施予定。その先に見据えるプロ化に向け、実力者たちが鎬を削り合う場として今大会もキッズから37歳以上が出場するジェントルマンファイトまで白熱した試合が連続した。
今回大会MVPに輝いたのは若きホープ・山下明涼真(TSKJAPAN)。ランキングの査定試合でもあるAクラスに出場し、前田憲作代表も「とにかく試合運びがうまかった」と絶賛。間合いの取り方、切れ味ある攻撃力は今後の伸び代が注目される活躍だった。
マーシャルアーツルールで新星登場! 剣道ベースの縦拳が炸裂
団体の枠を越え、さまざまな格闘技、武道が拳を交える「マーシャルアーツルール」にも新展開が。一強を築くテコンドー勢を脅かす存在が登場した。剣道四段キックボクシング歴わずか9カ月の新谷竜輔(龍拳會青葉台支部)が、中国武術・截拳道(ジークンドー)の選手相手に圧勝。剣道らしく間合いを詰めて独特の縦拳を叩きこみ、瞬時にポイントを獲得していった。気力を掛け声として現す剣道ならではの掛け声が会場中に響き渡り、格闘技ファンも初めて見る光景に目を奪われた。
マーシャルアーツルールにおいてスピードは勝敗を左右する重要なポイント。次回は蹴りのスピードが華やかなテコンドー対、拳の剣道という想像もつかない異種格闘技戦が実現しそうだ。
一方、今大会もテコンドー勢の優勢は変わらず。しかし、中には敗北する選手がいたり、前回圧倒的だった『XSTREAM1』マーシャルアーツの顔・三留空也が梃摺るシーンも。三留は勝利を収めたものの「相手が強かった。もっと練習をして強くなります」と対戦相手からも研究されている危機を感じたようだ。
また、プロレス対キックボクシングの試合は、ラグビー&プロレスという異色の経歴を持つ市川大河(龍拳會青葉台支部)が魅せ、プロレスならではのロープワーク、ドロップキックで終始攻勢に。しかしキックボクサーの杉浦よしひろ(チームドラゴンジム)も意地を見せドロー判定。盛り上がりをみせる異種格闘技戦に、前田プロデューサーも新たな展開を計画中とした。
レジェンド飛鳥信也のリベンジは──
夜の部は、毎回大人気の「ジェントルマンファイト」。入場曲&リングコール、そしてラウンドガールが華を添えるプロさながらの演出で試合が行われた。
35歳以上を対象とし、65歳キックボクシング界のレジェンド元MAキックボクシング王者・飛鳥信也もリベンジをかけて再登場。還暦をきっかけにリングで戦い始め、勝利のために日々練習を積みチャレンジしたが、結果はTKO負け。悔しそうにリングを後にする姿に大きな拍手が送られた。今回もミドル世代の闘う勇姿に場内は白熱した。
前田憲作「XSTREAM 1」総合プロデューサー総括
「朝のキッズクラスの試合から、夜のジェントルマンファイトまでかなりの盛り上がりを見せた1日でした。キックボクシング、ムエタイ、空手ルールもそれぞれ選手層の厚みが増し、レベルが上がってきたことを実感しています。次回からキックボクシングとムエタイのキャッチに関するルール改定も行おうと考えています。
マーシャルアーツルールも剣道経験者がキックボクサーとして出場したり、かなり面白くなってきました。近々ポイント制のオープントーナメントも検討中です。ポイント制なので無差別級で開催できるため、相撲、剣道、プロレス、テコンドー、ムエタイ、截拳道など、各競技の実力者同士の試合が開催できるので、こちらもワクワクする展開になるでしょう。コスチュームもそれぞれの競技のユニフォームを着用し、誰が見ても分かりやすい異種格闘技戦になるのではないでしょうか。
そしてマーシャルアーツは、Aクラスのみフルコンタクトルール(ローキックのないキックボクシングルール)でラウンド制を次回から導入していこうと協議中です。より面白く、わかりやすく、それぞれの特性を活かしあえるように進化させます。
次回大会は6月16日(日)ゴールドジムサウス東京アネックスです。2024年は『XSTREAM 1』ならではの格闘技のルール、団体の垣根を越えた「格闘技の可能性」をさらに掘り下げていく一年として進化を止めることはありません。今年も『XSTREAM 1』の展開にご注目ください」