2024年2月17日(日本時間18日)、米国カリフォルニア州アナハイムのホンダセンターにて『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』(U-NEXT/UFC Fight Pass配信)が開催された。
メインイベントでは「UFC世界フェザー級タイトルマッチ」(5分5R)として、絶対王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)に、同級3位で14戦無敗のイリア・トプリア(ジョージア/スペイン)が挑戦。トプリアが2R、ヴォルカノフスキーをTKOに下して新王者に輝いた。
バンタム級では、朝倉海の盟友でUFC9連勝中のメラブ・ドバリシビリ(ジョージア)が、元五輪金&元UFC世界フライ級&バンタム級王者のヘンリー・セフード(米国)と対戦。ドバリシビリがセフードからビッグテイクダウンを奪う判定勝ちでショーン・オマリーが持つバンタム級王座挑戦をアピール。大会後、ダナ・ホワイト代表は、3.10『UFC299』のオマリーvs.チト・ヴェラの勝者への挑戦権をドバリシビリに与えることを明言した。
またプレリミナリーでは、同じバンタム級で中村倫也(日本)が、UFC本戦2戦目でカルロス・ヴェラに判定勝利。MMA9戦無敗としている。
なお、大会後、4.14『UFC300』のメインイベントが現ライトヘビー級王者アレックス・ペレイラvs.怪我で返上した元王者ジャマール・ヒルになることが発表されている。
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『UFC 298: Volkanovski vs. Topuria』詳報と写真追加
▼UFC世界フェザー級選手権試合 5分5R×アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)26勝4敗(UFC13勝3敗)[2R 3分32秒 TKO]〇イリア・トプリア(ジョージア)15勝0敗(UFC7勝0敗)※UFC7連勝※トプリアが新フェザー級王者に。ヴォルカノフスキーは6度目の防衛失敗
メインイベントでは「UFC世界フェザー級タイトルマッチ」(5分5R)として、王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキー(豪州)と、同級3位のイリア・トプリア(ジョージア/スペイン)が対戦する。
ヴォルカノフスキーはフェザー級の“絶対王者”。2019年12月にマックス・ホロウェイに判定勝ちで豪州出身初のUFC世界王者となると、5度の防衛に成功。2023年には2階級制覇を狙い、2度ライト級王者のイスラム・マカチェフのベルトに挑戦するも、2度目はハイキックを受けてTKO負けしている。ダメージはいかに。
対するトプリアは、MMA14勝無敗。うち12勝がフィニッシュと高い決定率を誇る。デイモン・ジャクソン、ライアン・ホール、ジャイ・ハーバート、ブライス・ミッチェルをいずれも2R中にフィニッシュすると、2023年6月の前戦でジョシュ・エメットに判定勝ち。ジャッジ1者が5Rで最大8P差をつける圧勝劇を見せた。前日計量では、ともに144.5ポンド(65.54kg)でパス。
1R、グローブタッチ。先に中央を取ったトプリア。身体の厚みでヴォルカノフスキーは一回り大きい。左ミドルを当てる。右を振って見せるトプリア。かわすヴォルカノフスキーは左ミドルハイをジャブがわりに。トプリアは右カーフ2発でヴォルカノフスキーのバランスを崩す。さらにワンツーの右を伸ばすトプリア。そして右カーフ!
一瞬前足を入れ替えたヴォルカノフスキーは左ジャブ。右カーフを返す。左ジャブの刺し合いから連打で前に出るトプリア。スウェイでかわすヴォルカノフスキーは左ミドル。トプリアの右ストレートをかわして右カーフを当てる。詰めて組みに行こうとしたトプリアをかわして逆に組んだヴォルカノフスキーに離れるトプリア。ヴォルカノフスキーはスイッチしてホーン。
2R、オーソから左ミドルを先に当てるヴォルカノフスキー。トプリアは長い右を突くがバックステップでかわすヴォルカノフスキー。
サークリングして左ミドルを当てるヴォルカノフスキーにトプリアは右から左でアゴをかすめる! 左ミドルを返すヴォルカノフスキー。左ジャブも当てる。その3発目に右ストレートをかすめるトプリア。サークリングするヴォルカノフスキーに追うトプリアはヴォルカノフスキーの左に右をボディに突き、左フック!
効かされて金網に詰まるヴォルカノフスキーが、左を伸ばして首を掴んでのクリンチボクシング狙いに、トプリアは右フックをアゴに打ち抜くと、ヴォルカノフスキーがダウン! パウンドにレフェリーが間に入った。
試合後、息子から一輪の薔薇を受け取ったトプリアは、ジョー(ローガンのインタビュアーに、「ジョー、今とっても幸せだよ。みんなにやれば出来るということを。人生すべては自分次第。ただ自分を信じるだけだ。すべてのことが可能だ。いまの僕を見て。自分自身の技術は自分で分かっていて、とても一生懸命にこのために作り上げてきた」と戴冠の喜びを語った。
ドイツで生まれ、ジョージアでレスリングを学び、スペインでMMAに出会ったトプリアは、続けて、「どこから来たのかではなく、どこへ行くのかも関係ない。いま目の前にあること。そしてすぐ後ろにあることが重要なんだ」と、いまを生きることを語り、「この試合ためにコンビネーションを磨いてきた。デイナ、スペインでの“ショータイム”はどうかな?」と、UFCスペイン開催を語った。
また1527日のバンタム級長期政権から降りた敗者のヴォルカノフスキーは「再戦はスペインでやりたい」と語った。
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▼ミドル級 5分3R〇ロバート・ウィテカー(豪州)25勝7敗(UFC16勝5敗)[判定3-0] ※29-28×2, 30-27×パウロ・コスタ(ブラジル)14勝3敗(UFC6勝3敗)
1R、ともにオーソドックス構え。先に詰めるコスタ。ウィテカーは右カーフキック。コスタはジャブで前に。ジャブ&ローのウィテカー。そこに右をかぶせに行くコスタにウィテカーは左フックを当てる。ともにカーフキックも、ウィテカーが右ストレートをヒット! ラッシュで前に出るが、コスタの後ろ廻し蹴りがテンプルに当たり、ウィテカーの足が泳ぐ。追うコスタだがホーン。
2R、カーフキックを返すコスタ。ウィテカーは右ハイを当てるが、コスタは舌を出して効いていないとアピール。ジャブをかえすと、右ストレート。顔面から出血するウィテカー。右カーフを効かせてワンツー。左のダブルも。しかしコスタも右ロー。左ハイはウィテカーがブロックした右カーフ。さらに左から右をダブルで突く。下がらないコスタが前に。
3R、左ジャブを伸ばすウィテカー。右の飛び込み! 詰めるコスタは右ローもそこに左ジャブを合わせるウィテカーはワンツー。足が止まってきたコスタに右カーフを当てるウィテカー! 両手を挙げて挑発も追い足が遅いコスタ。そこに右カーフ、ワンツーのウィテカーは、左ジャブのダブルの突き上げ。コスタの後ろ廻し蹴りをかわして右ロー。さらに左フックのダブルで飛び込む。
さらに右カーフを滑り込むように打つウィテカー。左ジャブのダブル。コスタの右ローを掴んでテイクダウン狙いもここは切ったコスタが舌を出す。
手足が止まらない打撃戦の判定は、右カーフでコスタの左足を殺したウィテカーが3-0(29-28×2, 30-27)で勝利。「思い通りの試合だった、今後はいつでも挑戦を受ける」と語った。
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▼ウェルター級 5分3R〇イアン・ギャリー(アイルランド)14勝0敗(UFC7勝0敗)※UFC7連勝[判定2-1] ※30-29, 30-27, 28-29×ジェフ・ニール(米国)15勝6敗(UFC7勝4敗)
1R、オーソドックス構えのギャリーに、サウスポー構えのニールが左インロー。アウトサイドローも。中央を取り詰めるギャリーは右関節蹴り、ハイキックを見せる。歩いて左ミドルを突くニール。その詰めに右ストレートを突くギャリーは、ニールの右をかわす。左前手のヒジを狙うギャリー。ニールはワンツースリーの連打で後ろを無くして左差し。
金網背に押し返すギャリーはサークリングで離れると、ニールも左ストレート。スウェイでかわすギャリーは右ミドル。
2R、じりじりと詰めるニールに、右スーパーマンパンチを狙うギャリーだが、かわしたニールが左で差して押し込み。突き放し、首相撲右ヒザを突くギャリー。ニールの詰めに右テンカオ! 押し込むニールに首相撲でヒザを突く。
ワンツーのギャリーは下がりながらも左ミドル、跳びヒザ。詰めるニールのワンツーのをかわして右にサークリング。追うニールは左ハイ。ブロックしたギャリーを左右で詰めて押し込むも、かんぬきで絞るギャリーが右ヒザを突く。
3R、詰めるのはニール。左で差して押し込み。左ヒジを狙うがかわしたギャリーがワンツーから右ハイはブロックされるも右ミドルを当てる。
ヒット&アウェイのギャリーは飛び込んでの右ヒザ! すぐに離れて間合いを取って右ヒザ。ニールは右のダブルで前に。左で差して押し込むも離れるギャリーは右インロー、右ヒジ。頭を下げて左を振って前に出たニールに右ヒザ! さらに左ヒザも。サークリングするギャリー。ニールもカウンターを警戒して手数が減る。
左右にサークリングするギャリーは右ヒザ、右ストレートを突いては離れて間合いを崩さず。ニールが左で差して押し込んで、ギャリーはが右ヒジを突いてホーン。
判定はスプリットに割れ、1者が29-28でニールを支持も、2者が30-27、30-29でギャリーを支持し、ギャリーがMMA14連勝・UFC7連勝を飾った。
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▼バンタム級 5分3R〇メラブ・ドバリシビリ(ジョージア)17勝4敗(UFC10勝2敗)UFC10連勝[判定3-0] ※29-28×3×ヘンリー・セフード(米国)16勝4敗(UFC10勝4敗)
UFC9連勝中で、朝倉海らとの交流で日本でも知られるドバリシビリと、北京五輪レスリング・フリースタイル55kg級金メダリストにして元UFC世界フライ級&バンタム級王者のセフードがバンタム級で対戦。
ドバリシビリは、ジョン・ドッドソンや コーディー・スタマン、マルロン・モラエス、ジョゼ・アルドといった強豪を立て続けに撃破し、2023年3月の前戦では、元王者のピョートル・ヤンをテイクダウン地獄で完封し、その実力を見せつけている。
対するセフードは、2020年5月の『UFC249』でドミニク・クルーズをTKOに下しバンタム級王座防衛に成功後、引退を宣言も、2023年5月に3年ぶりに復帰。いきなり当時の王者アルジャメイン・スターリングのベルトに挑戦したが、判定2-1のスプリットで敗れた。
1R、ともにオーソドックス構え。後ろ廻し蹴りを2度見せてけん制するドバリシビリ。セフードはシャープなワンツーを見せてから右カーフ。左をもらってグラついたドバリシビリは組むも、突き放すセフードが、右カーフを当てる。
立て直したドバリシビリ。セフードの右をかわしてシングルレッグテイクダウンはドバリシビリ! しかしすぐに立ち上がるセフード。なおもシングルレッグテイクダウンのドバリシビリに下からスイッチ的に立ち上がり上を取るセフード!
ハーフで珍しく下の姿を見せるドバリシビリ。背中を見せた立とうとするドバリシビリにセフードはスタンドバックに。金網まで歩くドバリシビリは正対。左で差して押し込むセフードは体を入れ替えたドバリシビリにヒザ蹴りで離れる。1R、終了のホーンでドバリシビリは好敵手との戦いに嬉しそうに笑顔で手を叩く。
2R、左右前蹴りを見せて圧力をかけるドバリシビリ。セフードはシングルレッグも、切るドバリシビリは右フック。それを潜って組みに行くセフード。切るドバリシビリに離れ際に左を当てる。
しかし、ドバリシビリがワンツースリーでヒット! 一瞬足が止まったセフードが左フック振ると、ドバリシビリはシングルレッグから軸足を払ってテイクダウン! 金網まで這って立つセフードにスタンドバックから足をかけて崩すドバリシビリだが、セフードは手を着いて立ち上がる。
ドバリシビリの大きな右をかわしてシングルレッグのセフードにドバリシビリはがぶりからギロチンチョーク狙い! 中腰で頭を抱えながら叫ぶドバリシビリ。ドバリシビリが取り返したラウンドに。
3R、インターバルで椅子に座らなかったドバリシビリ。ワンツーで前に出るセフードは右オーバーハンドから左。ブロッキングからワンツーを突いてシングルレッグ。そのまま足を掴んで左を振って押し込むドバリシビリ! スタンドバックからヒザを突き、押し込むとセフードも正対して離れる。
右カーフのセフードに左から右を突いてシングルレッグに入るドバリシビリ。ここは切ったセフード。ワンツーから右ローを当てるセフード。右オーバーハンドのドバリシビリ。右カーフを当てるセフードに一気に詰めて尻下でクラッチしたドバリシビリは中央までリフトして決定的なテイクダウン! 立ち上がるセフードに背後からパウンドし、正対するも尻を着くセフードを上から押し込む。
立ち上がったセフードに右で差して押し込むドバリシビリはツーオンでいなし。前に出るセフードが渾身のシングルレッグも切ったドバリシビリは両手を挙げて勝利を確信。ホーンにケージに飛び乗りマーク・ザッカーバーグとエールをかわした。
判定3-0(29-28×3)でドバリシビリが勝利。UFC10連勝をマークしたドバリシビリは「すべてのラウンドで圧倒する準備はできていた。戦うことが好きだ。タイトルマッチの準備はできている」と、3.10『UFC299』で“チト”マルロン・ヴェラ戦を控えるオマリーにタイトルマッチを要求した。
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▼ミドル級 5分3R〇アンソニー・ヘルナンデス(米国)12勝2敗(UFC6勝2敗)※UFC5連勝[2R 3分23秒 リアネイキドチョーク]×ロマン・コプィロフ(ロシア)12勝3敗(UFC4勝3敗)
1R、サウスポー構えのコプィロフにオーソのヘルナンデス。コプィロフは鋭い左ミドルを腹に突く。その蹴り足を掴んだテイクダウンを狙うヘルナンデスだが、コプィロフは切るとワンツーの右!
サウスポーのコプィロフは右ジャブ、左ミドル! しかしヘルナンデスはシングルレッグへ。金網背に右で小手巻き防ぐコプィロフは突き放す。なおも詰めてシングルレッグのヘルナンデスにクラッチを切って右小手で差し上げるコプィロフ。
ボディロックして回したヘルナンデスは、脇を潜りスタンドバックに。背後からヒザ、ヒジを突きホーン。
2R、シングルレッグを狙うヘルナンデスに左ボディ、左ヒザを突くコプィロフ! しかし、そのヒザを受けながら組んで押し込みダブルレッグから、バックに回ったヘルナンデスは、背中に乗ってリアネイキドチョークへ。パームトゥパームで絞めるも手を掴むコプィロフに、ヘルナンデスは左腕を絞め直してタップを奪った。
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【プレリミナリー】
▼女子ストロー級 5分3R〇アマンダ・レモス(ブラジル)14勝3敗(UFC8勝3敗)[判定3-0] ※29-28×3×マッケンジー・ダーン(ブラジル)13勝5敗(UFC8勝5敗)
女子ストロー級3位のレモスと、7位のダーンが対戦。
レモスは2023年8月の前戦で王者ジャン・ウェイリーに挑戦も5R判定負け。当初はタチアナ・スアレスと対戦予定もスアレスの負傷欠場で、柔術&ADCC王者ダーンと対戦する。ダーンの前戦は2023年11月に元王者ジェシカ・アンドラージに2R KO負け。いずれも再起戦となる。
1R、ともにオーソドックス構え。右カーフからワンツーのレモス。追うダーンはワンツーもレモスは右に回りそこにいない。立ち合い右ストレートを突き、左ミドルハイをガード上に当てるレモスは、さらに右カーフ!
1回転したダーン。レモスの右フックを掻い潜ってカウンターのダブルレッグテイクダウン! そのままサイドからマウント狙い。ケージを蹴るレモスの頭をケージに向けて細かいパウンド。下の手を引き出し背中を着かせる。ハーフのレモスはロックダウン狙いからヒザを入れてニーシールド。そのヒザをかわしてダーンが寝かせてパウンドでホーン。
2R、詰めるダーンにレモスはサウスポー構えで右ハイ。ブロッキングのダーンはワンツースリーで詰めるが、見切るレモスは右カーフ、さらに右フックを当てると、崩れたダーンは真っすぐ後退。レモスのラッシュにダウンし、下になると抱きつき、ピンチを凌ぎ、足を手繰るが、ヒザを抜いたレモスは離れてスタンドを望む。
先に右を振るのはダーン。しかし右カーフを効かせるレモスにバランスを崩すダーン。鼻血を流しながら右カーフに右フックを合わせに行く。詰めて組みに行くダーンをテイクダウンしたのはレモス。しかし下からダーンはスイープ! 上を取り返してハーフからヒジを突く。
3R、カーフに合わせて右オーバーハンドを当てたダーンは一気に詰めてジャンピングガードで引き込み。腰を切り下から逆転の腕十字を狙うが、腕を抜くレモス。ならばと足を手繰りヒザ十字狙いで上を取ったダーン。レモスは足を4の字組んでヒザを伸ばさせず。足狙いから上体を押さえて背中を着かせるダーンは、左で小手に巻き、パウンド。上体を金網に立てるレモスを再び寝かせるダーンはヒジ! 右のパウンド。そこで一気に立ちに行くレモスのバックを狙いうダーン。しかし背中を譲らないレモスにダーンは下から足を手繰りホーン。
判定は3-0(29-28×3)で2度ダウンを奪ったレモスが勝利した。寝技のダーンを上回った。
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▼ヘビー級 5分3R〇マルコス・ホジェリオ・デ・リマ(ブラジル)22勝9敗(UFC11勝7敗)[2R 1分14秒 TKO] ※右カーフ→パウンド×ジュニア・タファ(豪州)5勝2敗(UFC1勝2敗)※1日前代打参戦
1R、ともにオーソドックス構え。右カーフを突くリマに、緊急参戦のタファは金網背に左ジャブ。ワンツー。しかし、リマは右カーフを効かせると右ストレートを当てて組みに。
タファは突き放すも、再び右カーフを当てられ左足を効かされたて後退。そこにダブルレッグテイクダウンを決めたリマはハーフから細かいパウンド。さらに送り手をコントロールして片手パウンド。金網背に座ろうとするタファはにニアマウントで両手パウンドもホーン。
2R、左ジャブのダブルから右ストレートを突いたタファだが、リマの右カーフを完全に効かされてダウン。ゆっくりリマがパウンドしてレフェリーが間に入った。
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▼バンタム級 5分3R〇中村倫也(日本)9勝0敗(UFC3勝0敗)[判定3-0] ※30-27×3×カルロス・ヴェラ(エクアドル)11勝4敗(UFC0勝1敗)
2023年8月の前戦でUFC本戦デビュー勝利した中村。
レスリングでU-23世界選手権61kg優勝などの実績を掲げ、プロMMAデビューから8戦全勝、6試合でフィニッシュ(5KO・1一本)をマークしている。2022年の『ROAD TO UFC シーズン1』バンタム級決勝戦で風間敏臣に勝利し、UFC契約を獲得。2023年8月のシンガポール大会でファーニー・ガルシアに判定勝ちして以来、半年ぶりの試合となる。
当初、中村はブレイディ・ヒースタンド(米国)と対戦予定だったが、試合4週間前にカルロス・ヴェラ(エクアドル)に変更。ヴェラは、『Fury FC』で活躍後、2023年の『The Ultimate Fighter 31』(TUF)でチーム・マクレガーに所属。ブラッド・カトーナに判定負けも今回、UFCとの契約を果たした。
カポエイラベースでギロチンチョークと足関節を武器とする“異質”なヴェラを相手に中村は、UFC連勝を飾ることが出来るか。同大会では、同じバンタム級で、UFC9連勝中のメラブ・ドバリシビリと元フライ&バンタム級王者ヘンリー・セフードの一戦も組まれており、トップクラスとの距離を測る試合にもなる。
フライ級が注目されるなか、より層が厚く“怪物ぞろい”のバンタム級で、MMA8戦無敗の中村はどんな戦いを見せるか。インタビューで中村は「上位に食い込んでいくためのステップアップの試合」と語っている。
1R、サウスポー構えの中村に、オーソドックス構えのヴェラ。先に左インローの中村。シングルレッグから足をからめてライアン・ホール仕込みの足関節に入るヴェラだが、ヒザを抜いている中村はバックに。
ヒップアタックでガーヂにするヴェラ。そこに上からパウンドする中村。下からヴェラは足を手繰るが、そこでバックを取らせず足を組ませない中村が正対。なおもヴェラは背中を着けてガードから仕掛けるが、足をさばいた中村はパスガードもすぐに足を戻すヴェラ。
インサイドガードの中村は中腰になりパウンド。ヴェラを潜らせずに右ヒザを押してハーフになりかけるが、足を手繰ると中村が抜いてフルガード。下からシングルレッグを狙うが、ここも中村は潰してホーン。
2R、ヴェラの右の蹴りを掴んでテイクダウンする中村。右足を手繰ろうとするヴェラに腰を切ってパスガード! サイドから右を差して、一瞬背中を見せたヴェラだが正対。背中を着かせる中村は中腰からパウンド。左で枕に巻くとハーフから背中を見せたところにリアネイキドチョーク狙い。
ここは正対したヴェラだが動きが鈍くなる。コントロールする中村は、背中を見せたヴェラにケージ際でボディロックテイクダウン。ヒップアタックでフルガードに戻すヴェラにインサイドガードから背中を着かせて細かいパウンド。
3R、右の二段蹴りを打つヴェラ。ガードする中村は詰めて左ハイ。ガードするヴェラはサークリングして後ろ廻し蹴りもスリップして下に。デラヒーバも狙うヴェラを潰して立ち際にスタンドバックからヒザ! 下になったヴェラに中腰から飛び込んでのパウンド! 左足を越えると、すぐに潜りのヴェラ。下から三角絞めを狙うもすぐに頭を抜いた中村に、なおも下から外掛け足関節を狙うヴェラ。ヒザを抜いた中村は正対してパウンド。
ケージウォークしたヴェラを潰してサイド。亀から立とうとするヴェラをコントロールしてホーン。下のヴェラは1Rの途中から痛めていたと思われる左肩を回した。
判定は3-0(30-27×3)で中村が勝利。
完封勝利した中村だが、浮かない表情で「みんなごめんなさい。(インタビュアーのジョー・ローガン「謝る必要ないよ。すごく難しい相手にしっかり勝った」)相手の格闘技キャリアがテコンドーとか長くて苦戦した。自分の格闘技のあらゆる面を磨いていかなくちゃいけない」とコメント。またバックステージでは「予想していた以上にやりづらく、自分にがっかりしている部分はありますが、彼も素晴らしいファイターだと認め、いい経験だったととらえ、ステップアップの材料にしていきたいです」とも語っている。
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▼ライトヘビー級 5分3R〇ジャン・ミンヤン(中国)17勝6敗(UFC1勝0敗)[1R 1分41秒 TKO]×ブレンドソン・ヒベイロ(ブラジル)15勝6敗(UFC0勝1敗)
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【アーリープレリム】
▼ウェルター級 5分3R〇ダニー・バーロウ(米国)8勝0敗(UFC1勝0敗)※DWCS7出身[3R 1分18秒 TKO] ※左フック→ラッシュ×ジョシュ・クインラン(米国)6勝2敗(UFC1勝2敗)
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▼ミドル級 5分3R〇オーバン・エリオット(ウェールズ)10勝2敗(UFC1勝0敗)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×バル・ウッドバーン(ジャマイカ)7勝2敗(UFC0勝2敗)
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▼女子フライ級 5分3R〇ミランダ・マーベリック(米国)13勝5敗(UFC6勝3敗)[判定3-0] ※30-27×2, 29-28×アンドレア・リー(米国)13勝9敗(UFC5勝7敗)