海人を延長戦の末に振り切ったペットモラコット
2024年2月10日(土)東京・後楽園ホールで開催された『SHOOT BOXING 2024 act.1』の一夜明け会見が、11日(日)都内にて行われた。
会見には、メインイベントで海人(TEAM F.O.D)に延長R判定2-0で勝利したペットモラコット・ペッティンディーアカデミー(タイ)が出席。前夜の試合を振り返った。
同席したシーザー武志会長は「試合はペットモラコットが勝ったけれど、私の評価としては本戦ではややペットモラコットが有利だったかと思う。それで引き分けになって延長になりましたが、ジャッジ1人がペットモラコットに付けていたので、自分の想いと合っていたと思います。延長は海人の方が良かったかと思います。でも判定がああなりましたので、出来るだけ早く再戦させてやりたいと思います。
試合は私も凄い楽しみで、ペットモラコットはリングに上がって来るだけで絵になる選手。風格があって。海人は組み技に努力がなかった。もっと勉強しないとダメ。反省して、今回は負けたけれど頑張ってもらいたいと思います。アンディ・サワーが(K-1 WORLD MAXで)負けて帰ってきた時もアンディを使い続けたのと同じで、海人も使い続けたいと思っています」と、海人は今回負けて終わりではなくまだ強くなれると期待をかけ、ペットモラコットとの再戦を組みたいと話した。
緒形健一SB協会代表は「昨日の試合は高レベルで見応えがありました。2Rから首を組んでヒジを入れる体勢が多かったので、海人はスタミナを削られたと思いました。判定にはいろいろな意見があると思いますが、個人的見解は本戦でペットモラコットだったと思います。競技として行うものなので、そこは(ジャッジと)協議して進化していきたいと思います。ブアカーオもS-cupを獲っているので、今後はペットモラコットも世界のベルトが欲しいと言っていたので、個人的にはあれだけ体幹が強くて基礎が出来ていたら、投げ技を覚えたらかなり強いと思うのでシュートボクサーとして完成すると思います」と、ペットモラコットのシュートボクサーとしての可能性を語った。
そしてペットモラコット本人は「昨日の試合は凄く嬉しくてワクワクしていました。この勝利をとっても嬉しく思います」と振り返り、「海人はとても強い選手。ボディブローと三日月蹴りはけっこう効きました。日本一の選手だと思います」と海人を称えた。
2Rから主導権を握った首相撲については「練習している時から対策していました。首相撲をしないと海人はスピードが速いので、どんどん前に来られたら負けると思っていたからです」と、海人のスピード対策としての作戦だったと明かす。
スタミナが切れていたかに見えたがと聞かれると「けっこう疲れました。特に、延長戦になると思わなかったので延長戦は疲れましたね」と苦笑。日本が寒くて減量が上手くい叶ったのではとの問いには「日本に来てから1週間くらい減量していたので、寒くても問題なかったです。寒さの影響は何もなく、コンディションも普通で問題はありませんでした」とした。
SBには「もちろんまた試合に出たいです。投げる練習もしたいと思います。頑張ります」と継続参戦を希望し、シーザー会長が言った海人との再戦は「もちろん海人とでも誰でも大丈夫です。ペッティンディーの会長次第です」と、自分のジムの会長がやれと言えば誰とでも戦うとする。もし海人と再戦すれば「もっと練習してもっと上手に戦えると思います」と、今回よりも上手く戦えるようになると自信を見せる。
また、ペッティンディーアカデミーには他にもSBに対応できそうな選手はいるかと聞かれると、「カピタン、リッテワダ、ペッダム…みんなに日本に来て欲しい。日本に呼んでもらえたら彼らも楽しい試合が出来ます」と、ONEで活躍した選手たちの名前をあげた。
それを効いた緒形代表は「面白い選手ばかりで、とても底が見えないくらい層が厚い、強くて有名な選手が多いので交流を深めていければ楽しみです」と、ペッティンディーアカデミーとの交流を深めていきたいと語った。