(C)GONG KAKUTOGI
ONE Championshipのチャトリ・シットヨートンCEO兼会長が8月19日、自身のSNSで2019年10月13日の「ONE100」東京・両国国技館大会を朝と夕の2大会として行なうことを発表した。朝大会はTNT(ターナー・ネットワーク・テレビジョン)でライブ中継が決定しており、10月12日(日本時間13日)に米国フロリダで開催される「UFC Fight Night」と同時間帯で視聴者争奪の真っ向勝負をすることになる。
また、RIZINで立会人および解説を務める高田延彦氏が、自身がコメンテーターを務める「高田横粂の世相談義」にて、10月12日(土)と13日(日)が「RIZIN始まって以来の連日イベント」となることを示唆。10月12日と13日が、日米をまたにかけた格闘技大戦争となる可能性が出てきた。
チャトリ氏は10月13日の「ONE100」両国大会では、昼夜11カードずつ計22試合を行うことを発表済みで、北米で知名度のあるエディ・アルバレス(vsザイード・フセイン・アサラナリエフ)とデメトリアス・ジョンソン(ダニー・キンガッド)が、それぞれライト級とフライ級のワールドGP決勝戦に出場することもあり、北米のプライムタイム、日本時間の午前中から昼過ぎにかけて、両選手の試合を行うことが予想される(※夜大会は16時開始予定)。北米進出を目指すONEとしては、元UFC王者たちの試合で米国放送の視聴者を獲得したいところだろう。
TNTは、ワーナーメディア傘下のワーナー・エンターテインメントが運営する米国の衛星放送およびケーブルテレビ向けベーシックチャンネルで、ワーナーはCNNの親会社でもあり、すでに先週にはデメトリアス・ジョンソンがCNNの「ワールドスポーツ」に出演しONEについて語るなど、大会放送に向けてのPRに努めていた。
現時点でONE両国大会は10カードが発表されており、それらが昼夜どちらの大会に振り分けられるのか、そして追加12カードにはどんな選手が出場するのか、すでに発売済のチケットの扱いも含め、正式発表が待たれる。
同日の10月13日(現地時間12日)には、UFCがフロリダ・タンパで「UFC Fight Night」の開催を発表しており、ヨアナ・イェンジェチックvsミシェレ・ウォーターソン、カブ・スワンソンvsクロン・グレイシーらのカードが決定済み。さらに13日にはイタリア・ミラノにて「Bellator MILANO」の開催も決定しており、メインではハファエル・カルバーリョとRIZINで活躍したワジム・ネムコフが対戦する。
そのネムコフやクロンも参戦していたRIZINは、10月12日にエディオンアリーナ大阪にて「RIZIN.19」を開催。ライト級GP開幕戦のほか、山本美憂vsハム・ソヒの女子スーパーアトム級戦が行われることが発表されている。またタレントが揃ってきたバンタム級でもサバイバルマッチが繰り広げられており、石渡伸太郎vs扇久保博正は10月大会での実現が濃厚だ。
そんななか、RIZINが10月12日の大阪大会に続き、10月13日にも大会を連続開催する可能性が浮上してきた。
RIZINで立会人および解説を務める高田延彦氏が「高田横粂の世相談義」にて、「(RIZIN.19&20)楽しみですね。RIZIN始まって以来の連日イベントなんですよ。12、13と」とフライング予告。「そのためにリングをもう1個作るんだって」と発言し、スタジオをざわつかせている。
榊原信行CEOが語っている通り、当初は10月12日の大阪大会が昼夜2大会になる可能性もあったが、関係者によれば「RIZINとしてはすでに挑戦していること」でもあり、今回のRIZIN初の2日連続開催のプランが浮上したのだという(※年末の29日&31日でさいたまスーパーアリーナでの開催はあり)。現状では、10月13日については未定であるとしながらも、年末に向けてはコナー・マクレガーのマネージメントやオスカー・デラホーヤのゴールデンボーイ・プロモーションズと話し合いをもったことは確かなようだ。
そして高田氏の「リングをもう1個」発言を考慮すれば、10月13日の大会は関西ではなく、関東近郊での大規模会場となる可能性もあり、10月12日の大阪大会とは異なる、立ち技も含めた「新たなテーマを据えた大会」も企画されていることが伝わってきている。果たしてほんとうに連日開催は可能なのか。
10月12&13日、格闘技ファンにとっては、悩ましい週末となりそうだ。