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【MMA】榊原CEOが渡米、UFCダナ代表、新体制のBellatorともMTG。3月開幕、5月パリ大会で“幻の決勝戦”ヌルマゴメドフvs.シャブリーか

2024/02/07 16:02
 榊原信行CEOが渡米。新体制のBellator、4月に300回記念大会を控えるUFCを訪問し、各代表とミーティングを行っている。  Bellatorではマイク・コーガンと会談。今後について話し合ったという。Bellatorは、2024年3月22日(金・同)英国・北アイルランド・ベルファーストのSSEアリーナにて、『Bellator 302: Anderson vs. Moore』の開催を発表したばかり。  Bellatorを買収したPFLは下記4つの軸での運営を発表。 ・Global League Season(4月開幕)・PPV Super Fights(2月24日~)・PFL International League(3月パリ~)・Bellator International Champions Series(アイルランド、英国、フランス、中東、アジア、米国西海岸・東海岸)  今回のベルファースト大会は、上記4つ目の「Bellator International Champions Series」の第一弾となる。  メインでは、ワジム・ネムコフが返上した「Bellator世界ライトヘビー級王座」を賭けて、コーリー・アンダーソンとカール・ムーア(アイルランド)が対戦する(※ネムコフは2月24日にサウジアラビアで開催される『PFL Champions vs Bellator Champions』のヘビー級戦でブルーノ・カッペローザと対戦)  コメインでは、リア・マコートvs.シネード・カヴァナウの女子フェザー級戦が組まれている。◆Bellator 302: Anderson vs. Moore2024年3月22日(日本時間23日)SSEアリーナ北アイルランド・ベルファースト ▼Bellator世界ライトヘビー級王座決定戦 5分5Rコーリー・アンダーソン(米国)カール・ムーア(アイルランド) ▼女子フェザー級 5分3Rリア・マコート(英国)シネード・カヴァナウ(アイルランド)  今後、このBellatorのチャンピオンズ・シリーズはどのように開催されていくか。1月の会見でPFLのピーター・マリーCEOは、この北アイルランド大会を皮切りに、英国、フランス、中東、アジア、米国西海岸・東海岸等で大会を開催していくことを語っている。  そんななか、複数のロシアメディアが、Bellator世界ライト級王者のウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)の復帰戦を報道。ヌルマゴメドフのマネージャーのコメントを引用し、2024年5月17日(日本時間18日)にフランス・パリ大会でアレクサンドル・シャブリー(ロシア)と“幻のライト級GP決勝”を戦うと報じた。 ▼Bellator世界ライト級選手権試合&GP決勝戦 5分5Rウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)アレクサンドル・シャブリー(ロシア)  4月に26歳になるウスマンはダゲスタン出身で、元UFC王者ハビブ・ヌルマゴメドフの従兄弟。MMA17勝無敗1NCで、2022年11月にパトリッキー・ピットブル・フレイレに5R判定勝ちでBellatorライト級王座を獲得した。  2023年3月に「Bellatorライト級ワールドGP1回戦」でベンソン・ヘンダーソンを1R リアネイキドチョークで極めると、10月のGP準決勝でブレント・プリムスに判定勝ち。  決勝進出を決めていたが、10月6日に実施された薬物検査で、禁止薬物の陽性反応が検出され、カリフォルニア州アスレチック・コミッション(CSAC)はヌルマゴメドフに、6カ月間の出場停止処分と5万ドルの罰金を科し、試合の裁定もノーコンテストにするとした。  ヌルマゴメドフは、陽性反応の原因が医師からの処方薬に由来するものだとする証拠をコミッションに提出し、試合前に治療使用免除(TUE)をカリフォルニア州アスレチック・コミッションに申請していなかったため、事後に改めて申請したが却下されたことを表明している(※検出物質は同州の医療情報機密保持法により公開されず。マネージャーのアリ・アブデルアジズは「アナボリックステロイドではない」とコメント)。  パリ大会は米国のCSACの管理下には無いが、5月ならば出場停止処分明けとなる。  対するシャブリー(24勝3敗)は、4月に31歳となる松濤館流空手出身のストライカー。GP1回戦でトフィク・ムサエフをボディへの前蹴りで3R KOに下し、2023年11月の準決勝では元ライト級王者のパトリッキー・“ピットブル”・フレイレに判定勝ちで、決勝進出を決めていた。  気の毒なのは、ノーコンテスト裁定となり再戦を主張していたプリムスだが、サウジアラビアの政府系ファンド(PIF)によって設立された会社(SRJスポーツ・インベストメント)が株主のひとつであるPFLの傘下となったBellatorで、プリムスの要望が認められる可能性は低いと考えられる。  果たして報道通り、5月17日のパリ大会で、ウスマン・ヌルマゴメドフvs.アレクサンドル・シャブリーは行われるか。 [nextpage] PFL世界王者不在のバンタム級、女子フェザー級、フライ級の今後は?  一方、PFLの『PFL Champions vs Bellator Champions』シリーズでは、既報通り、2月24日(日本時間25日)のサウジアラビア大会で「チャンピオン対決」をスタートさせる。 ▼ヘビー級 Champion vs. Champion 5分3Rヒーナン・フェヘイラ(ブラジル)PFL2023ヘビー級王者ライアン・ベイダー(米国)Bellatorヘビー級王者 ▼ミドル級 Champion vs. Champion 5分3Rインパ・カサンガネイ(米国)PFL2023ライトヘビー級王者ジョニー・エブレン(米国)Bellatorミドル級王者 ▼フェザー級 Champion vs. Champion 5分3Rヘスス・ピネド(ペルー)PFL2023フェザー級王者パトリシオ・ピットブル・フレイレ(ブラジル)Bellatorフェザー級王者 ▼キャッチウェイト 182ポンド契約 Champion vs. Champion 5分3Rレイ・クーパー3世(米国)PFL2019&2021ウェルター級王者ジェイソン・ジャクソン(ジャマイカ)Bellatorウェルター級級王者※マゴメド・マゴメドケリモフ(PFL2023ウェルター級王者)は負傷欠場 ▼ヘビー級 5分3Rブルーノ・カッペローザ(ブラジル)PFL2021ヘビー級級王者ワジム・ネムコフ(ロシア)Bellatorライトヘビー級王者  この『PFL Champions vs Bellator Champions』に名前が見られなかったウスマン・ヌルマゴメドフは、PFL2022&2023ライト級王者のオリビエ・オバメルシエ(カナダ)との対戦ではなく、まずは『Bellatorチャンピオンズ・シリーズ』でアレクサンドル・シャブリーとの幻のGP決勝戦で決着をつけることになる。  そのほか、まだ動向が未定なのが、下記3階級の王者たちだ。  Bellatorバンタム級王者 パッチー・ミックス※PFLバンタム級は欧州王者(クルシェド・カホロフ)のみ  Bellator女子フェザー級王者 クリス・サイボーグ※PFL2023フェザー級王者はラリッサ・パチェコ  Bellator女子フライ級王者 リズ・カムーシュ※PFL女子フライ級は欧州王者(ダコタ・ディチェコ)のみ (Bellatorフライ級王座決定戦 ※NC→消滅) 堀口恭司vs.神龍誠→RIZIN王座戦に変更で堀口戴冠  さらにPFLサウジ大会では、西川大和に判定勝ちしたクレイ・コラードvs.AJ・マッキー、マルロン・モラエスをKOし引退に追い込んだ元パトリシオの練習仲間のガブリエル・ブラガvs.スコット・コーカーの秘蔵っ子アーロン・ピコなどの両団体ランカー級対決も決まっていおり、ふるいにかける試合が進んでいく。  2月24日のPFLサウジ大会の結果は、3月大会以降の『Bellatorチャンピオンズ・シリーズ』にいかなる影響を及ぼすか。  これまでの単独Bellatorから大会数が絞られたPFL版Bellatorだが、見逃せないのが「Bellator International Champions Series」の今後の開催予定地域が、「英国、フランス、中東、アジア、米国西海岸・東海岸」となっていることだ。  そのアジアには、当然、これまで大晦日に協力体制を取ってきた「日本」も含まれる。  大会を行うことで今後も状況は変化していくことが予想されるなか、RIZINの榊原信行CEOが渡米し、新体制のBellatorのキーマンであるマイク・コーガンとすでに会談を行っている。 Bellatorのマイク・コーガンとRIZIN榊原CEO(C)@nobu_sakakibara  1月末の日本の囲み取材では、「PFLとBellatorがいきなり全面対抗戦みたいなことをやっていて何か唐突すぎますよね。僕らが当初聞いていたのは、PFLはPFLでリーグ戦だから年間シリーズでやっていって、それとは別に、Bellatorはこれまでやってきた歴史の中で、ワンオーナーだけど、海外ではBellatorとして(PFLと)セパレートでそれぞれの個性を磨くというような風には聞いていた中での、いきなり対抗戦だったので。  アメリカに行って、PFL、Bellator陣営ともいろいろな話をしてきます。お互い建設的にこれまで築いてきたBellatorとRIZINという両プロモーションがクロスオーバーして、これまで業界の中で起きなかったこと、起こしてきたこと──それはBellator側、そしてBellatorを買収したPFLのドン・デイビス会長もすごく評価をしているので、ヘルシーで建設的な関係は継続すると思っています」と語っていた榊原CEOは、米国出張でどんなアライアンスを組めるか。  なかでも堀口恭司がベルトを持つフライ級、朝倉海が戴冠したバンタム級、そして渡辺華奈が王座挑戦を待つ女子フライ級の三階級は「対PFL」以外の展開も考えられる。  したたかな榊原CEOは、平本蓮、篠塚辰樹を伴い、人気急上昇中のベアナックルファイト=BKFCも視察し、デイビッド・フェルドマン代表とも会談。そして、6日からはラスベガス入りし、UFCダナ・ホワイト代表とも話したい、としている(※UFC本社でミーティングした榊原CEO「内容は秘密」)。  米国で独占禁止法訴訟が行われているなか、プロモーションとファイターの契約が変化する可能性もあり、そのなかで、RIZINはいかに強豪選手を採り入れ、王者たちに日本と世界で活躍の場を作ることが出来るか。今後のUFC、PFL、Bellator、そしてRIZINの動向に注目だ。
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