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【GRACHAN】TSUNEが手塚基伸との再戦で判定勝ちでバンタム級新王者に。フライ級は御代川敏志が松場貴志にTKO勝ちで王座獲得、ライト級暫定王者の林”RICE”陽太が5連勝=『GRACHAN 67』

2024/02/05 01:02
 2024年2月4日(日)大阪・176BOXにて『GRACHAN 67』が開催された。  メインのバンタム級タイトルマッチは、TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)が手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)に組み勝ち、スプリット判定をモノに。2023年10月大会に続く再戦でTSUNEが連勝し、バンタム級新王者となった。  セミのフライ級タイトルマッチでは、御代川敏志(パラエストラ柏)が松場貴志(パラエストラ加古川)に3R TKO勝ちで王座が移動。初回は松場がテイクダウンからパウンドで取ったが、2R以降は御代川が首相撲ヒジを当てると、3Rには御代川がボディロックからの投げで松場が手を着いたところで左腕を脱臼、タップしている。  なお、松場のタップアウト後に御代川が加撃しており、御代川にはイエローカード1枚提示され、御代川に罰金のペナルティ。その金額が松場に与えられている。 『GRACHAN 67』 2024年2月4日(日)大阪・176BOX ▼第8試合 GRACHANバンタム級タイトルマッチ 5分3R×手塚基伸(シークレットベースドミネート・コブラ会)61.2kg[判定1-2]〇TSUNE(リバーサルジム新宿Me,We)61.2kg※TSUNEが第8代バンタム級王者に  2023年10月大会の再戦。前回はTSUNEがテイクダウンから、手塚の下からの仕掛けを潰して判定勝ち。今回はベルトを賭けて手塚がTSUNEの挑戦を受ける。  手塚は、2021年12月の伊藤空也戦の勝利まで6連勝。RIZINでアラン・ヒロ・ヤマニハに一本負けも、メイマン・マメドフに三角絞めからのヒジ打ちでTKO勝ち。10月の前戦でTSUNEに寝技を完封された。  TSUNEは、PANCRASEで鬼神光司、平田丈二、井村塁、平岡将英相手に4連勝。2022年12月のバンタム級暫定王座決定戦で田嶋椋を左ストレートで先にダウンを奪うものの、4R TKO負けで戴冠ならず。10カ月ぶりの復帰戦で手塚を判定で下していた。  12月大会では、元同級王者の伊藤空也が田中智也に判定勝ちで国内5連勝。「2月の手塚基伸選手とTSUNE選手の勝った方とやりたい」と早くも王座挑戦に名乗りを挙げており、バンタム級王座戦線は混沌としている。手塚が王座防衛なるか、それともTSUNEが再戦で悲願のベルトを巻くか。  1R、互いにサウスポー構えから。右から左を振って前に出るTSUNEをさばく手塚は、左ローから組みに。左で差して金網に押し込み、右ヒザ。小外がけで崩すもTSUNEは立て直す。ボディロックの手塚に左で小手に巻くTSUNE。左を離して細かいパンチ、さらに押し込む手塚は足踏み、ボディロックでスタンドサイドについてテイクダウン!  しかしすぐに立つTSUNEにバック狙い。クラッチを切ろうとするTSUNE。尻をずらして正対してダブルレッグ、シングルレッグへ。引き出してテイクダウンに成功。  クローズドガードの手塚は足を開いて右足を腰に。身体を伸ばさずに中央にいるTSUNEはこまかい右のパウンド。手塚のギロチン狙いも組ませず金網で状態を立てようとする手塚のギロチン狙いを横に再び背中を着かせてホーン。ジャッジ2者が10-9でTSUNEを支持。1者が10-9で手塚を支持した。  2R、TSUNEが左カーフキック。手塚も左カーフを返すと、テイクダウンのレベルチェンジのフェイントから左ストレートの飛び込みを2度ヒット。左回りのTSUNEは手塚の入りに左を返すと、手塚はダブルレッグへ。  ケージに押し込み、右で差して左ヒザ。左小手巻き投げを打つTSUNEに、残して押し込む手塚。ボディロックでいったん引き出されるも金網にすぐに体を戻すTSUNE。右足を内側に差し込み、片足立ちのTSUNEに対し、手塚の右がローブローとなり中断。  再開。手塚の右フックを潜ったTSUNEがシングルレッグへ。そこにバックを狙う手塚だが、前に落としたTSUNEがサイドへ。すぐに手塚はディープハーフで潜り、足を挟んで前方に煽るが、右で小手巻き、後方に身体を戻したTSUNEは、手塚に背中を着かせる。  下からこつこつ両手でTSUNEの頭を叩く手塚に、TSUNEは下の頭をマットに叩きつけ、手塚の潜りを剥がして上からパウンドする。ジャッジ2者がTSUNEの10-9、1者が10-8とした。  3R、手塚が前に出て左を突く。TSUNEはサークリングして中央へ。手塚は左カーフを2度当て、左ストレートも、TSUNEは回りながらダブルレッグの動きを見せて離れる。  左を振った手塚にカウンターのダブルレッグに入るTSUNE。手塚の左オーバーフックに右の足をかけようとするTSUNEだが、ケージで潰した手塚が上に。ハーフガードを取ったTSUNEはケージウォークで後転するも手塚が上。  右で差してハーフガードのTSUNEだが背中を着かせる手塚が細かいパウンド。残り2分。ブリッジするTSUNEを押さえ込む手塚は左で脇差しパス狙い。ついにマウントを奪った手塚がバックからリアネイキドチョーク狙い。  残り50秒。いったん首を外して上体を立てたTSUNEを再び首に腕を巻きに行く手塚。TSUNEは腰を上げて手塚を前に落とそうとすると手塚はバックからこつこつパウンドでホーン。  判定は2-1(29-28×2, 28-29)のスプリットでTSUNEが勝利。ベルトを持った岩﨑ヒロユキ代表に手塚が話かけ、岩﨑代表はベルトを手塚に渡し、手塚がかつての教え子・TSUNEの腰にベルトを巻いた。  ケージの中でTSUNEはマイクを持つと「今日、応援に来てくださった皆さん、お待たせしました。ようやくベルトを獲れました。最後ちょっとダメかなと思ったんですけどここまでこれて形になって良かったです。ほんとうに今まで応援してくださって……ありがとうございました」と涙。  そこに、伊藤空也がケージイン。「TSUNE選手、素晴らしい試合でした。ただ、喜ぶのはまだまだ。そのベルトはもともと僕のですから。次、もう1回、挑戦しますから」と次期挑戦をアピール。続けて「手塚選手、引退させません。僕までリヴェンジ出来ていないので」と伝えてから、TSUNEとフェイスオフを行った。 [nextpage] 御代川敏志が松場貴志を最終回にTKO、フライ級新王者に ▼第7試合 GRACHANフライ級タイトルマッチ 5分3R×松場貴志(パラエストラ加古川)56.7kg[3R 1分44秒 TKO]○御代川敏志(パラエストラ柏)56.7kg※御代川が第3代フライ級王者に※タップアウト後の加撃により御代川へイエローカード1枚提示。御代川には罰金のペナルティが与えられ、その金額が松場に与えられる  フライ級王者・松場貴志に御代川敏志が挑戦。  松場は、2019年12月以来のGRACHAN復帰戦。2022年12月のDEEPフライ級GPで本田良介に判定負けした松場だが、その後、DEEP大阪で早坂優瑠に判定勝ち。2023年7月の前戦では松岡疾人を2R リアネイキドチョークを極めて2連勝中だ。  対する御代川は、GRACHANフライ級トーナメント1回戦で薩摩竜仁に2R TKO勝ち後、準決勝で宮内拓海にスプリット判定勝ち。2023年8月の前戦・決勝戦で児玉勇也を1R 右ストレートでKOに下し優勝。王座挑戦権を得た。  粘り強いケージレスリングを軸に5つの一本勝ちをマークする松場はトータルの強さを持って防衛なるか。対して5連勝中で、10勝中5つのKO・TKO勝ちを記録する御代川は組み&打撃の進化で王座奪取なるか。  松場がベルトを持ってこなかったことで、試合前の両者のケージ上での記念撮影はベルト無しで行われたタイトルマッチ。  1R、先に走って足もとに滑り込んだ御代川。スタンドに戻した松場は、サウスポー構えから左インロー。右フックで飛び込み、左ミドルを当てる。ワンツーで押し戻す御代川。しかし、松場は右ジャブを突いて下がらせると、御代川は右インロー。右ストレートは遠く。その打ち終わりに松場が詰めて右前手フック。  左右で詰めてボディロックからマット中央に投げてテイクダウン。左で足を越えて鉄槌、ヒジ。いったん体を離して立って御代川の右足を左に流してパウンドで飛び込む。腰を切って足を戻した御代川。  松場の立ち際に下から蹴り上げ。その足をさばいてパスしようとする松場に下から鉄槌、蹴り上げで暴れて立ち上がりへ。その際でバックに回る松場は御代川の立ち上がったところを持ち上げ後方に引き込んで寝かせてキムラ狙い。  上四方からサイドに回ると亀になって立とうとする御代川のサイドバックからパウンド。御代川は金網まで這って立ち上がると、松場が押し込み、残り1分。  松場がボディロックから後方に投げて御代川が再び左右の蹴り上げを腹に踵を当ててホーン。ジャッジ3者とも10-9で松場を支持。  2R、先に前に出る御代川は左ロー、右前蹴り、右インロー。松場は左、右と単発の飛び込み。御代川はワンツーで思い切りよく走ると、組んだ松場が両脇差しに。  首相撲で顔を剥がして払い腰で強引に投げる御代川に、両者同時に立ち上がり。押し込む松場から御代川が走って間合いを取る。  ワンツーの右を振る御代川。近い距離になり組んでくる松場に右ヒジ! 金網まで押し込む松場に、御代川コーナーは「下(組み)に行かせんな」と指示。松場のシングルレッグも小手巻き、尻は着かずにすぐに立ち上がる。  右ローを突きワンツーで前に出る御代川。松場は右ジャブを返して、再び金網に押し込み。右で差してボディロックで金網から引きはがそうとするが、御代川は崩れず金網際へ戻る。スタンドバックにつく松場に右のバックヒジで正対!  松場の押し込みを押し戻してスペースを作って右ヒジ! この1発で左目上をカットした松場。さらに押し込む松場に、御代川は金網背に首相撲から右ヒジをヒット!  松場のダブルレッグも切って、ケージづたいに離れようとする。両脇を差した御代川は左で差し返すと、押し込む松場に右ヒジ連打! バックヒジも狙う。ジャッジ3者が10-9で御代川を支持。  3R、インターバル中にドクターチェックは出来ないため、開始のホーンが鳴ってすぐに松場の左目上のカットにドクターチェックが行われる。  再開。松場の左に御代川は右ミドルハイをガード上に突く。松場は右ジャブ、左ストレート。さらに左ハイを打つが、そこに右ストレートを合わせて迎撃した御代川。  松場はすぐに立ち上がり足を手繰るが、右ヒジで突き放す。さらに左フックの飛び込みは御代川!  その手応えに大きな右を振る御代川だが、それを潜った松場がダブルレッグへ。踵を掴んで引いて尻を着かせる松場だが、すぐに御代川も金網使い立ち上がり。  右ヒジを叩き込むと、さらに押し込んできた松場の体を入れ替え、組んで松場の脇を潜り、ボディロックから持ち上げてテイクダウン!  投げられた松場が、左手をマットに着こうとしたが腕を脱臼。うつ伏せなって右手でマットをタップした松場に、レフェリーが間に入ると、御代川は試合が決した興奮からか松場の背中から頭にかけて両手を同時に落としてしまう。  タップ後の加撃に対して、松場のコーナーマン2人がケージインして御代川に詰め寄る。レフェリー、岩﨑代表が間に入ると、御代川は自陣コーナーのケージにいつものように両手両足で張り付いて見せて、(代替の)ベルトを巻いた。  試合後のケージのなかで御代川にイエローカードが提示され、罰金(※松場に渡される)が科せられた。  松場が歩けるか、担架を運ぶかの確認のなか、マイクを渡された6連勝の御代川は「今日は応援どうもありがとうございました。あの、僕、いろんなジムをクビになったり、逃げたりして点々として、いまのパラエストラ千葉ネットワークに辿り着きました。ジムのみんないつも練習してくれてほんとうにありがとうございます。あとひとつだけ、自分の次の目標を宣言したいです。いま自分はUFCを目指して頑張ります。応援よろしくお願いします」と語った。 [nextpage] ライト級王者・林”RICE”陽太がノンタイトル戦で大道翔貴に判定勝ち ▼第6試合 GRACHANライト級 5分2R延長1R○林”RICE”陽太(パラエストラ森ノ宮/ライト級暫定王者)70.1kg[判定3-0]×大道翔貴(TEAM TED/ GLADIATOR 初代フェザー級王者)70.1kg  林は、2023年2月の山下康一朗戦で判定勝ちすると、7月の『GRACHAN 62』で小川道的を衝撃の跳びヒザで13秒 TKO勝ち。さらに10月大会で小谷直之を2R、左から右の返しでダウンを奪いパウンドアウト。2試合連続TKO勝ちをマークした。  12月にはロクク・ダリの負傷により、岸本篤史と「ライト級暫定王座決定戦」を争い、右ストレートでダウンを奪うと、組んでもバックを奪取するなど、林がスプリット判定勝ちで「ライト級暫定王座」についている。  今回のノンタイトル戦の相手は、GLADIATOR初代フェザー級王者の大道翔貴。近年はムエタイやキック、グラップリングの試合で勝利していたが、2023年8月にMMA復帰。『HEAT52×AFC27』でチャン・ユンソンに判定負けとなっている。  1R、ともにサウスポー構え。大道が先に中央を取り、左回りで左ストレートを突く林。プレスをかける大道は左ロー。左フックを当てた林は下がる大道に得意の跳びヒザで前に出ると、組む大道に林は左で差してクリンチボクシングで右を連打。  さらに右で差し上げて投げるとハーフの大道にパウンド。大道のニーシールドを長いリーチで折り畳みパウンドを打つ林。大道はそのヒザを外して顔をまたいで腕十字で林を仰向けにさせるもホーン。  2R、詰める大道。林は左ストレートから組んで押し込み。左で差してヒザを突くもブレーク。ワンツーで前に出る大道。ガード固め左を返す林に、大道は左ローを当てると右ジャブも。林は頭を傾けての左オーバーハンドから返しの右で詰めると大道の右に跳びヒザ。  さらに左オーバーハンドからそのまま頭後ろに組んで回して捨て身気味に引き込み、大道に両手を着かせると、すぐさま身体を起してバックテイク。素早く4の字ロックまで組んで背後から細かいパウンド。リアネイキドチョークへ。剥がした大道。残り2分。  亀になって座る大道を背後からバックマウントにしてパウンドの林。大道はケージ際で林を背負って立とうとするが再びグラウンドに引き込んで林がリアネイキドチョーク! これも極めさせない大道にホーン。  判定は3-0で林が勝利。ライト級暫定王者となり安定した強さを見せている林はこれでMMA5連勝となった。 [nextpage] 南が徳弘を負傷TKOも、体重超過でノーコンテストに ▼第5試合 GRACHANバンタム級 5分2R延長1R─徳弘拓馬(stArt)61.4kg[ノーコンテスト]─南友之輔(BRAVE)62.3kg→62.1kg ※体重超過 ※南が450g体重超過のためイエローカード1枚提示から試合スタート。徳弘が勝利した場合のみ公式記録となり、南が勝利した場合はノーコンテストとなる。  日沖発率いるstArtの徳弘はプロ3戦目。2022年5月のHEATでのMMAデビュー戦で小川隼也にTKO負けも、2023年10月の前戦『GRACHAN64』で有田一貴に判定勝ち。  GRACHAN初参戦となるBRAVEの南は、剛柔流空手出身でカデットで世界王者となり、GLADIATORで2連勝中。2023年9月のデビュー戦で小松祐貴を2R KOに下すと、12月の健汰エスペランサ戦で判定勝ち。GRACHANバンタム級戦線でも頭角を現すか。  前日計量で、南が450g体重超過も、徳弘が試合出場を了承したため、南にイエローカード1枚提示から試合スタート。徳弘が勝利した場合のみ公式記録となり、南が勝利した場合はノーコンテストとなることが発表された。  1R、ともにオーソドックス構え。いきなり中央に詰める徳弘は南にダブルレッグを2度。ジャブを見せて距離を取る南に対し、追う徳弘はテイクダウンフェイント。距離が空くと南は右ストレート! 同時にダブルレッグに入る徳弘を右手でオーバーフックし、仰向けにさせると、徳弘は体を戻して四つん這いに。そこに南は中腰で右を2発! 立ち上がる徳弘の顔を見たレフェリーがカットにすぐに気づき、ストップ。  徳弘は右目周辺を腫らせて出血。ドクターチェックでも続行をアピールした徳弘だが負傷は大きく、1分0分46秒、試合はストップ。南の体重超過のため、試合はノーコンテストとなった。 [nextpage] ▼第4試合 GRACHANフェザー級 5分2R延長1R○八木 匠(パンクラス大阪稲垣組)66.1kg[判定3-0]×櫻庭泰裕(ANSWER FIGHT)64.5kg ▼第3試合 GRACHANバンタム級 5分2R延長1R×今村 豊(POLARGYMOSAKA/宇留野道場)61.2kg[判定0-3]○堀之内蒼斗(シークレットベースドミネート)61.2kg ▼第2試合 GRACHANバンタム級 5分2R延長1R○有田一貴(MIBURO)61.6kg[1R 3分03秒 TKO]×秋田良隆(KING GYM KOBE)61.6kg ▼第1試合 GRACHANバンタム級 5分2R延長1R○村上晴紀(修斗GYMS直心会)60.4kg[判定3-0]×木下竜馬(KING GYM KOBE)61.3kg
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