MMA
インタビュー

【UFC】鶴屋怜と対戦する中国のジー・ニウシュイエ「鶴屋は寝技に特化しているが、自分は全局面で戦える」=2月4日(日)決勝戦

2024/02/03 16:02
 2024年2月3日(日本時間4日・日曜日)米国ラスベガスのUFC APEXにて『ROAD TO UFC Season 2』(U-NEXT配信)の決勝戦が行われる。  日本から参戦した4階級7選手中、フライ級で鶴屋怜、ライト級で原口伸が決勝に進出している。  優勝すればUFCとの契約が決まる決勝戦に向け、大会最初に行われるフライ級で、21歳の鶴屋(8勝0敗)と対戦する中国のジー・ニウシュイエ(13勝2敗)にインタビューした。  今回のRTU出場のほか中国人選手同様にエンボーファイトクラブ所属のニウシュイエは、散打で中国軍事競技大会優勝などの実績を持つエン・ボー氏が除隊後に孤児や貧しい家庭の子供に無償で指導をしてきた同クラブで、MMAを学んできたという。  散打ベースでサウスポー構え。左ストレート、左ハイと左の攻撃を主武器とするが、右ジャブ、右の関節蹴りも鋭く、1回戦ではビリー・パスラタンの跳び蹴りを崩して下からのバギーチョークをかわしてバックマウントからのパウンドでフィニュシュ。  準決勝では前回準優勝の韓国のチェ・ソングクを相手に、ソングクの入り際にカウンターの右、左はストレート、ボディ打ちと打ち分けるなど蹴りのみならずボクシングの上手さも見せている。左を突いて自らテイクダウンも奪っており、寝技は未知数ながら、ポイントメイクにも長けて、判定3-0(30-27×3)のフルマークで決勝進出を決めた。  インタビューでニウシュイエは、鶴屋のクリマコ戦を研究してのテイクダウン対策か、カウンターのヒザや跳びヒザを用意していることを語っている。 「自分には打撃があるけれどそれだけじゃない。レスリングもできるしグラップリングもできて全局面で戦える。逆に、鶴屋は寝技に特化している」という、23歳のニウシュイエは、エンボーファイトクラブを経て、いまや最新設備とコーチが揃う上海PIで練習してきた成果を決勝で出せるか。(C)U-NEXT ニウシュイエ「実家は厳しい状況だったから無料のエンボーファイトクラブで指導を受けた」 ──試合まであと3日となりました。調子はいかがですか(インタビューは2月1日に行われた)。 「気分はとてもいいです、準備万端です」 ──体調的にはいかがですか? 減量も順調ですか。 「体調は整っています。計量に向けても順調です」 ──対戦相手の鶴屋選手の印象は? 「レスリングと、グラップリングに長けた選手です」 ──ではその鶴屋選手のサブミッションスキルについてはどう評価しますか? 「まあ、いいグラップラーだな、と思うだけのことですね」 ──対戦に向けてどのような練習を強化してきましたか。 「テイクダウンされたときのディフェンスはもちろんですが、それだけでなく、カウンターのヒザであったり跳びヒザ、自分の武器であるパンチの強化をしてきました」 ──グラップラーとはたくさん組んできましたか。 「このファイトキャンプにはたくさんの中国のいいレスラーに参加してもらってしっかり練習してきました」 ──ファイトキャンプはどこで、どういった人たちと練習してきたのですか? 「UFC上海PI(パフォーマンス・インスティテュート)で、たくさんのスタイルの異なる選手たちと練習をしてきました] ──自分のどんな部分を一番この試合で見せたいですか? 「何でもできるオールラウンダーなところですね。ストライカーだと思われていますが、それだけではなく、レスリングもできるしグラップリングもできる」 ──自分のほうが優っていると思う点は? 「自分の方が全局面で戦えるということです。自分には打撃があるけれどそれだけじゃない。逆に、彼は寝技に特化しています」 ──あと一勝でUFCとの契約となりますが、UFCで戦う、UFCファイターになることの意味は? 「MMAファイターであれば、みんなUFCで戦いたいはずです。だからこれは、自分の夢にとっての新しい旅の始まりだと思っています」 ──ところで10年前に格闘技を始めたということなのですが、バックボーンは? 「最初に始めたのは散打です」 ──恩波格斗(Enbo Fight Club)で始めたのですよね? どのようなジムなのか、簡単に教えていただけますか?今大会に出場するロン・チュー選手やイー・ジャー選手も同門ですよね。 「エンボーファイトクラブは、格闘技のジムというよりも、ファミリーのような感じでみんなで支えあっています。みんなにとって、オーナー(エン・ボー氏)はお父さんのような存在なんです。ほとんどの所属選手は貧しい家庭の子たちなので、面倒を見てくれていて」 ──ジー・ニウシュイエ選手はどのようにしてエンボーファイトクラブに辿り着いたのですか? 「叔父が『貧しい家庭の子は無料で育ててくれるらしい』と、紹介してくれました。うちも厳しい状況だったんです」
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