「K-1唯一のマスクマン」と自認する左右田はマスクを被ったままミット打ち
2019年8月31日(土)東京・後楽園ホール『K-1 KRUSH FIGHT.104』のダブルメインイベント第2試合で、K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ライト級王者・鈴木勇人(K-1ジム五反田チームキングス)のタイトルに挑む、挑戦者・左右田泰臣(K-1ジム三軒茶屋シルバーウルフ)が20日(火)都内所属ジムにて公開練習を行った。
最近は代役マスクマンのミット打ちや攻略本の公開など自らはほとんど公開練習を行ってこなかった左右田だが、この日は2分1Rでパンチのみのミット打ちを披露。キレのあるパンチを連発して好調ぶりをアピールした。
前戦の3月『K'FESTA.2』の松花征也戦では判定で勝利したものの、一夜明け会見では「ちょっと休んで身体を充電させたい」と語っていた左右田。5カ月ぶりの試合を前に「休んでいたのは1~2週間ですけれど、だいぶリラックスできましたね」と短い期間で充電を終え、心身共に切り替えができたようだ。
今回、2度目のK-1 KRUSH FIGHT王座挑戦となる左右田だが、あくまで目標はK-1 WORLD GPスーパー・ライト級のベルト。カード発表記者会見では「自分が今一番欲しいものはこのK-1 KRUSH FIGHTスーパー・ライト級のベルト」だと発言していたが、その真意はどこにあるのか?
「(例えばK-1のスーパーファイトを戦うよりも、この試合の方が意味がある?)どちらも同じですかね。自分が目標にしているK-1 WORLD GPスーパー・ライト級のベルトを獲るために、こういう試合を組んでいただいたと思うし、例えそれがK-1のスーパーファイトだったとしても結果を出さないといけない。そうしないと前に進めないのでKRUSHのタイトルマッチでもスーパーファイトでも同じ感覚です。この試合をしっかりと勝って、ベルトが付いて来るという感覚です」
左右田は王者・鈴木の印象について「本当に1つ1つ自分の持っている武器がしっかりしている、ぶれがない印象ですね」と語る。鈴木は「左右田選手は自分がトップに行くために超えなければいけない相手」だと発言。左右田には2年前にKrushのタイトルマッチで王者・中澤純に敗れており、本人曰く「踏み台にされた」苦い過去もある。
「鈴木選手がそう言ってくれているのはありがたいことですけれど、僕もトップに行くために鈴木選手は超えなきゃいけない相手だと思っています。というよりも今より上に行くためには毎試合相手を超えなきゃいけないと思っているので、気持ち的には誰が相手でも変わらない」と決して鈴木を格下の相手とは見ていない。
鈴木と言えば左ミドルをはじめとする左の蹴りを得意にしている。左右田は王者の蹴りを強力な武器だと認識し「真っ向勝負ですね」と互いの武器をぶつけ合う意気込みだ。
「(鈴木選手は武器が明確な分、攻略しやすい?)色んな武器を持っていても、その武器がしっかりしていない選手もいるじゃないですか。そういう選手よりは攻略しづらいと思います。言ってしまえば鈴木選手は蹴りという武器があって、その武器でチャンピオンになった選手。まあチャンピオンになるということは、みんなそれぞれ武器があって、その武器が強いからですけれどね。
もちろん鈴木選手の対策はしてますが、鈴木選手用に練習をガラッと変えるということはないですね。とにかく自分がしっかりレベルアップして、日々1つ前の試合よりもレベルアップして、昨日よりも今日、今日よりも明日レベルアップするためにしっかり練習しています。だから次の試合は真っ向勝負ですよ」
ここで左右田はおもむろにスケッチブックを取り出すと、タイトルマッチと共に“ランバージャックデスマッチ”と書かれたイラストを披露。「去年7月22日の日中対抗戦の時に僕は日本チームとして出させていただいて、その時に敗者髪切りマッチを提案しました。僕はその敗者髪切りマッチを実現させるために1年近く髪を切らず伸ばし続けてきたんですが、試合の前日にまさかの却下されるという事件が起こってしまって……そこから僕のモチベーションが前日にも関わらず一気に下がってしまった」と、過去に提案した敗者髪切りが却下されたことへの恨み節を吐く。
続けて「今回改めて1年越しに新しくルールを提案したいと思います。この赤文字の部分のランバージャックデスマッチ。もう完全決着戦ですね。ランバージャックデスマッチを知らない人も多いと思うので僕の方から説明させていただきます。試合中どちらかの選手がリング外に落ちた場合に、相手のセコンドにすぐにリングに戻されてしまう。すなわち場外エスケープ不可、リング上での完全決着戦ですね。このランバージャックデスマッチを中村拓己プロデューサーに提案したいと思います」とKRUSHでのランバージャックデスマッチを提案。
「去年、髪切りマッチを提案して却下されてしまったのが前・宮田充プロデューサーだったので、この度プロデューサーが変わって、僕の提案、ランバージャックデスマッチは通るのではないかと思って、しっかり提案させていただきます。鈴木選手はこの要求を飲んでくれると思うので、あとは中村プロデューサーに任せたいと思います」と中村プロデューサーにプレッシャーをかけた。
最後に「今回しっかり僕がベルトを獲って新しいチャンピオンになって、K-1 JAPAN GROUPの皆様に新しい景色をお見せします。さらにKRUSHのベルトを持ったまま、K-1のベルトを巻いて二冠王になりたいと思います。あとはこのランバージャックデスマッチが採用されるかどうか、当日までお楽しみにしてください」とファンにメッセージを送った。