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【ONE】内山高志が見た武尊の敗因「天心とやった時もそうですけれど前手のジャブをもらいすぎかなっていう」

2024/01/30 20:01
 2024年1月28日(日)東京・有明アリーナにて開催された『ONE 165: Superlek vs.Takeru』。メインイベントのONEフライ級(-61.2kg)キックボクシングタイトルマッチ3分5Rは、王者スーパーレック・キャットムーカオ(タイ)が判定3-0で武尊(team VASILEUS)に勝利した。  この試合を観戦した元プロボクシングWBA世界スーパーフェザー級スーパー王者・内山高志が、自身のYouTubeチャンネルにて感想を語った。 「スーパーレックが強かったなという印象です。強いし、上手い。普段、武尊選手はどんな相手でもガンガン前へ行くじゃないですか。今回の試合も全部のラウンドほぼ前へ出ているんですけれど、スーパーレックのジャブの当て方、入ろうとした時にちょんちょんと打って武尊選手が仰け反って入れなかったりとか。あと右のローがめちゃくちゃ強くなかったですか。凄いのはその右ローをバチンと当てて、打ち終わりに武尊選手が入ろうとする時に、そこからスーパーレックがジャブを突くから上手く入り込めないように戦っているんですよね」と、スーパーレックの距離の取り方の上手さに感嘆。  事前には武尊の勝利を予想していた内山だが、「僕ね、スーパーレックの試合は何度か見たことがあるんですけれど、あそこまでテクニックがあると思っていなかったんですよ」と、スーパーレックのテクニックが予想以上だったという。 「武尊選手の戦い方も性格もあるだろうし、こういう風にやった方がいいなんていうのはないですけれど、天心とやった時もそうですけれど前手のジャブをもらいすぎかなっていう。武尊選手は行こうって意気込みは強いんですけれど、そこに入る前にジャブをちょこちょこもらってしまうので、そこで一瞬間を置かされてしまうかなと。スーパーレックもそこで距離をとってまた考えられるなってところがあるので」と、那須川天心戦でも試合のキーポイントとなったジャブの対処が今回も良くなかったのではないかと指摘する。  また、「今回スーパーレックを見ていて凄いのが、蹴りを入れた時のパンチ。追撃がね、終わったと思ったら次はこれ、これみたいな。バンバンと打って1回間を置くって選手が多いんですけれど、スーパーレックはつなぎが速かったですね。蹴って空振りした後もジャブを突いたりとか前蹴りを出したりとか。そういうところが武尊選手は凄くやりづらかったんだろうなっていう。武尊選手に強いパンチを打たせなかったというところが今回のスーパーレックの勝因かなと。それだけスーパーレックの威力があるし、武尊選手ももらってもいいから突っ込んで行こうって感じにはなかなかなれなかったと思う」と、スーパーレックの技のつなぎの速さも勝因だったのではないかとした。  武尊については「その状態(試合後には歩けなくなった状態)なのにあそこまで5R最後まで踏ん張って打ちに行っていたというのは、武尊選手にはこの試合に懸ける意気込み、気の強さというのは凄い感じましたね。でも内容は、負けてはしまいましたけれど凄く面白い試合でした」と試合内容を賞賛し、「まだ武尊選手若いですし、まだまだ何年も戦える身体を持っていますし、まだまだ強くなると思うのでこれからも頑張ってもらいたいと思うんですけれど」と、魔裟斗同様にまだ強くなるとして現役続行を希望。  そして「これからも応援しています。武尊選手、頑張ってください」とエールを送った。
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