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【KNOCK OUT】新王者・江幡塁が強豪迎撃に意欲、那須川天心について「そういう選手たちと交わっていけば、やっぱり盛り上がる」

2019/08/19 21:08
【KNOCK OUT】新王者・江幡塁が強豪迎撃に意欲、那須川天心について「そういう選手たちと交わっていけば、やっぱり盛り上がる」

この日の激闘を物語る顔で試合後会見に現れた江幡

2019年8月18日(日)東京・大田区総合体育館で開催されたキックボクシングイベントKNOCK OUT『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』に出場し、KING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定1DAYトーナメントで優勝を飾った江幡塁(伊原道場)が、大会終了後の会見で試合を振り返り、今後の展望についても語った。

 江幡は双子の兄・睦とともに江幡ツインズとして知られ、新日本キックボクシング協会のエースとして活躍。軽量級日本最強との呼び声も高く、新日本キックボクシング協会日本バンタム級王座とWKBA世界スーパーバンタム級王座に続き、今回のKING OF KNOCK OUTスーパーバンタム級初代王座決定トーナメント優勝で3本目のベルトを巻くことになった。


山口元気KNOCK OUTプロデューサーと

 そのベルトを肩に登場した江幡は、「今日はありがとうございました。今回はトーナメントということで、僕もキックボクシング人生で初めての挑戦でした。1日でベルトを争うという過酷な状況の中で試合をして、見事…って自分で言うのもなんですが、獲ることができて、すごく安心しています」と、晴れやかな表情で挨拶。

 笑みを絶やさないその顔には激闘を物語る傷があり、トーナメント1回戦でWMC日本スーパーバンタム級王者・大野貴志(士道館新座ジム)にカットされた左まぶたにはガーゼが貼られている。


1回戦の大野戦

 この試合、下馬評で有利と見られていた江幡は、1Rに左インローからの左右フックで先制のダウンを奪うも、2R以降は大野の意地のエルボー連打で猛反撃にあう。よもやの展開に場内からはこの日一番の大歓声。一進一退の攻防が続く中、最終的には江幡が大野の攻撃をかいくぐりながら有効打を追加していき、判定2-0(29-27、28-28、29-28)で勝利をつかんだ。

 決勝戦に向けて手負いの状態となっていたが、江幡は「傷は気になっていましたが、止血したら止まってきたのを感じたので、(攻撃を)もらわなければ大丈夫かなと思いました。こちら側(左)のガードは高い方なので」と振り返る。


決勝の小笠原戦

 そうして迎えた決勝戦の相手は、1回戦でミケール・フェルナンデス(スペイン)を判定3-0(30-28、30-28、30-27)で下してきたISKA K-1ルール世界バンタム級王者・小笠原瑛作(クロスポイント吉祥寺)。昨年6月のKNOCK OUT後楽園ホール大会でも一度対戦しており、その時は江幡が右ストレートで小笠原から3R1分34秒KO勝ちしている。

 1年2カ月ぶりの再戦。序盤からコンビネーションの応酬が繰り広げられるが、2Rに江幡が左ストレートで先制のダウンを取る。小笠原も最後まで闘志を切らすことなく前に出続けたが、江幡が判定3-0(29-28、30-28、30-26)で返り討ちにした。

 江幡は「小笠原選手とは再戦でしたが、僕は2回目の相手と相性がいいというか、研究できたことをそのまま試合で活かすことができたので。ミドルに対する合わせ方だったり、プレッシャーのかけ方だったり、戦いの運び方であったり。名勝負にすることもできました」と、再戦には揺るぎない自信があったようだ。


ブシロードグループ創始者でKNOCK OUTオーナーの木谷高明氏に祝福される江幡

 そして気になる今後についても話した。これまで「打倒ムエタイ」「ラジャダムナンのベルト獲得」を目標に掲げてきた江幡だが、山口元気・KNOCK OUTプロデューサーからは「もちろんラジャのチャンピオンという目標もあるかと思うのですが、僕も強豪をどんどん呼んでくるので、KNOCK OUTのチャンピオンになったからには代表として、盛り上げていってほしいなと思います」との言葉。

 江幡も「僕がKNOCK OUTのベルトを持って、盛り上がることが一番だと思っています。キックボクシングの魅力が伝わるような試合を組んで下さると思うので、僕も精一杯、チャンピオンとしてもっともっと磨きをかけていきたいと思っています」と、これに応えた。

 会見の最後にはRISE世界フェザー級王者・那須川天心(TARGET/Cygames)についての質問が飛んだ。江幡は2017年12月のKNOCK OUT両国大会での自身の試合後、解説を務めていた那須川のもとへ向かい、「機会があれば対戦しましょう」と直接言葉をかけたこともある。

 那須川について、江幡は「今、キックボクシングを引っ張っている存在であり、メディアにも多く出ていて、キックボクシングを盛り上げている存在であると思う」と話し、「そういう選手たちと交わっていけば、やっぱり盛り上がるんじゃないかなと思っています。今回、KNOCK OUTのベルトを獲って、発言権であったり代表として戦うこともできると思うので。今後もKNOCK OUTのみなさんと一緒に、キックボクシングを盛り上げられるようにしたいです」と、今後の展開に向けても意欲をうかがわせた。

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