2024年1月28日(日)東京・後楽園ホール『Krush.157』にて、麻央(K-1ジム心斎橋チームレパード)とKrush女子フライ級王座決定トーナメント決勝戦3分3R延長1Rを争う池内紀子(POWER OF DREAM)のインタビューが主催者を通じて届いた。
池内は2021年3月にKrushでプロデビューすると、POD仕込みのボクシングテクニックで無傷の6連勝。2023年6月に麻央を判定で破り、10月のトーナメント準決勝では真優に判定勝ち。
今回は自分との戦い、相手との戦い、全てに勝つ
──いよいよトーナメント決勝ですが、昨年10月の準決勝、真優戦を今振り返ると?
「3Rからやっと自分が思うような形で戦えたんですけど、1・2Rは全然練習のようにいかなくて、決めていたことが全然できていなかったなという感じでした」
──真優選手がすごく研究して、作戦を遂行しているなという印象がありましたが。
「自分の中では、自分に対しての作戦というよりはいつもと同じような戦い方だなと思いました。ヒット&アウェイという感じで、やりづらい部分はありました」
──そのスタイルは想定していたとは思うんですが。
「そうなんですけど、そこは気持ちの問題というか、決めていたことを出す勇気が、自分の中でなかったのかなと思います。試合前からそこをテーマにしていたんですけど、全然ダメでした。会長からも『言ったことやってねえじゃねえか!』と怒られました」
──ではその試合から3ヵ月は、そこに重点を置いての練習だったんですか?
「そうですね。言われたことを毎回毎回ノートに書いて振り返って、練習の前とかにも『これをやる』としっかり決めて取り組んでいました」
──では、次はやれそうですか?
「やります! 今回は自分に勝ちます」
──今6戦全勝で、次勝てば7戦全勝でチャンピオンということになりますが、試合を重ねるごとに、連勝にもかかわらず「次こそは課題をクリアしないと!」という感じが強くなっているように思います。
「そうですね。自分としても納得いけてないので、100%出さないととずっと思っています」
──では、ずっと勝てているという満足感は薄い?
「はい。6戦6勝と言われても、自分の中では全然納得いけてないので、納得いく勝利を掴みたいという気持ちが強いですね」
──次は麻央選手との対戦です。準決勝での麻央選手の試合はどう見ましたか?
「昨年6月に自分と戦った時よりも、パワーもスタミナも技術も上がっていたので、以前自分と戦った時とは違う選手になってるなと感じました。今回の試合はさらにパワーアップしてくると思うので、違う選手に挑戦するような気持ちで、全力で戦っていきたいです」
──では、前回勝っているということはもう関係ない?
「はい。自分の中では全然関係ないですね」
──では今回、麻央選手に対して一番気をつけるところは?
「蹴りもパンチも、一つひとつの攻撃が全部強いので、しっかりと攻防していきたいと思います。会長からも『冷静に、決めたことをやるんだぞ』と言われています」
──勝ったらチャンピオンということになりますが、そこはいかがですか?
「チャンピオンになるということは強さの証明になると思うんですけど、そこよりも、今回は自分との戦い、相手との戦い、全てに勝つということを意識しています。全てに勝ちます」
──では、ベルトが獲りたい、チャンピオンになりたい、というよりも、満足いく勝ち方をしたいという思いの方が強い?
「そうですね。満足いく戦いをすれば勝てるし、そうすればおのずとベルトも自分のものになるので」
──ただ、7戦でチャンピオンというのは平均から見ても早い方だと思います。こうなることは想像できていましたか?
「このまま勝ち続ければベルトのチャンスが巡ってくるのかなとは思っていましたけど、早いなとは思いますね」
──ところでPOWER OF DREAMは、このところプロ選手が増えていますよね。何か変化はありますか?
「みんなで気持ちを高め合って練習できているなと思います。全員が強くなりたくてこのジムに来ているので、どんなにキツい練習でも、そこで『ああ、無理だ!』じゃなくて『やるぞ!』という気持ちになるんですよね。周りがみんなそうだから、自分も諦めそうになっても頑張れます」
──そこにベルトを持って帰りたいという気持ちが強いのでは?
「それはありますね。勝って岩尾力君につなげたいですね」
──では最後に、改めてこの試合に向けての“決意”を教えていただけますか?
「全てに勝ちます! 以上です!」