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2023年12月24日の『PANCRASE340』横浜武道館大会の第7試合「高橋遼伍vs.キム・サンウォン」の試合結果が、「偶然のバッティングによるテクニカル判定1-1ドロー」から、「3R キム・サンウォンのTKO勝利」に変更となったことが14日、PANCARSEから発表された。
試合後、KOREAN TOP TEAMのジョン・チャンヨル代表から異議申し立てが提出され、13日付でPANCRASEが以下の通り、回答したもの。
◆2023年12月24日 PANCRASE340 横浜武道館大会
第7試合 高橋遼伍 vs.キム・サンウォン戦の提訴について戦の提訴について
キング・オブ・パンクラス・評議会代表評議員 廣瀬隆司
標記の試合について、KOREAN TOP TEAM の代表ジョン・チャンヨル氏から提出された異議申し立ての主張は次のとおりである。
1. 事実誤認の確認:当日の試合において、試合終了の原因となった高橋選手が負った怪我の要因は、偶然のバッティングによるものとしてテクニカル判定となった。しかし、この試合においてバッティング行為はなかったものと思われる。高橋選手の怪我はサンウォン選手の有効な攻撃によるものであったと主張する。
2. 1 を踏まえたうえで、結果の変更を要望する。
上記の主張について、キング・オブ・パンクラス・評議会から評議員2名並びにパンクラス審判団から審判員14名を招集し、映像による再検証及び協議した結果、下記の通り裁定し、これをもって当該提訴に対する回答とする。
記
1.結論:試合結果を 3R0:00 キム・サンウォン選手の TKO 勝利に変更する。
2.理由
(1)事実
第2ラウンドが終了しインターバル終了後、第3ラウンド開始直後にメインレフェリーがタイムストップを要求。高橋選手の右目の状態に対しドクターチェックを要求した。
ドクターチェックの結果、眼科吹き抜け骨折(眼窩底骨折)の疑いがある為、メインレフェリーは試合をストップ。又この怪我の原因が、1R 終盤に偶然起きたバッティングによるものと判断し、オフィシャルルールに則りここまでの判定となる。
採点結果は30-28高橋、29-29イーブン、28-30キムとなり、1-1のテクニカルドローとなった。また試合後病院での診察の結果、高橋選手の怪我は眼科吹き抜け骨折(眼窩底骨折)と診断された。
(2)映像の検証
再検証において、次の観点から映像を確認した。
① バッティングが起きたと判断された1R終盤の攻防において、実際にバッティングは起きていたのか。
②試合が終了する原因となった怪我は、キム選手の有効な攻撃によるものであったのか。
(3)検証の結果
①について
バッティングと認められる行為は確認できなかった。
②について
第1R開始 3:50 頃、キム選手が放った右ストレートが高橋選手の右目下にクリーンヒット。その後、高橋選手は右目を気にするような動きを見せ後退。数秒後、右目付近から出血しているのが確認できる。
上記①②から試合終了となった高橋選手の怪我について
1.バッティングによるものではない。
2.キム選手の有効打によるものであったと判断。
以上