試合後、堀口との試合を振り返るとともにタイトルマッチでの再戦をアピールした朝倉
2019年8月18日(日)ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)で開催された『RIZIN.18』のメインイベントは、朝倉海(トライフォース赤坂)がRIZIN&Bellator世界バンタム級王者・堀口恭司(アメリカン・トップ・チーム)を1R1分08秒でKOするという衝撃的結末に沸いた。
試合後、朝倉がインタビュースペースを訪れ、堀口との濃密な68秒を振り返った。作戦を明かすとともに、大晦日でタイトルマッチでの再戦をアピールした。以下、記者との一問一答。
「いやあ、本当に素直に、理想の勝ち方ができたので、素直に嬉しいです」
――対戦相手の印象は?
「印象は戦前と変わらないんですけれど、やっぱり自分に自信を持って戦えたのが今回の勝因かなと思います」
――今後の展望は?
「今回対戦を受けてくれた堀口選手に一番感謝しなくてはいけない。今回僕が勝ちましたが再戦するのが筋だと思うので、大晦日にもう一回、ベルトを懸けて戦ってほしいです」
――言える範囲で作戦を教えてください。
「もう一度やる可能性が高いのであまり言いたくないですけれど、最初に当てたクロスカウンターを、あれを一番狙っていました。左に顔を倒しながらクロスカウンターが当たるというのを、作戦で一番考えていて、当たっても1発では絶対に倒れないのはわかっていたので、当たったあとにいかに冷静に出るか。その時にヒザを打ち込んだり焦らずに詰めていくことを狙っていました」
――額に当てたパンチの手応えは?
「ボクシングジムとかで力の使い方を習って、パンチ力が上がっていたので当たれば効かせられるパンチを持っていると思っていました」
――首が横に倒れるというのはお兄さん(朝倉未来)との研究の成果?
「そうですね。打つときとかカウンターの時に必ず左に倒れるので、それを、こちらからすると右に打ち込む作戦でした」
――今それを言っても大晦日に再戦してもまだ手がある?
「そうですね、ほんの一部しか出していないので。本当に今回は細かいところで作戦を立ててきたので。もし、最初のがダメなら違う他の作戦を考えていたので、引き出しを出さずに温存できたので逆に良かったです」
――短期決戦を狙ったのではなく、長期でも戦えるような作戦を?
「戦前の作戦では、KOに行くというよりはポイントを取っていく戦い方をしようと思っていたので、判定でも勝てると思っていました」
――カウンター打つのに、勇気というか、メンタルが大事だと思うのですが、その辺の作り方は?
「僕は覚悟を決めていつもリングに上がっているので、相手への恐怖心は全くなくて。パンチはすれすれまで見ているし、怖がらずに戦うことができるというのは覚悟を決めているからだと思います」
――最初の数秒、パンチがかすっていたがそれでも?
「そうですね『パンチ力あるな』とは思ったんですが、見ながら受けていて効いてもいなかったので、想定内という感じで全然なんとも思っていなかったです」
ーーお兄さんの感覚のアドバイスは聞きましたか? 何が役にたちましたか?
「言っちゃうと次に影響出ちゃうので(笑)。でも兄貴の作戦はすごいハマりましたね」
「喜んでましたね、兄貴もすごい『良かったね』と安心してくれてました。僕と一緒に戦っている気持ちというか、すごい分析に時間を費やしてくれて時間をかけてくれたので、安心していました」
――今やりたいことは?
「お酒をずっとやめていたので、今日すぐに飲みたいですね」
ーーどんなお酒?
「ビールを飲みたいです」
――堀口選手は途中でピンチになった時、組みつきに来たと思うのですが、それを剥がせたのはレスリング特訓の成果ですか?
「レスリングの成果というか、効いた時に組んでくるのを想定していたことがデカいですね」
――鼻の怪我はどこで?
「最初にもらった右のパンチだと思います。それで切れました」
――バンタム級四天王(石渡伸太郎、扇久保博正、佐々木憂流迦、元谷友貴)とのマッチメイクも受けますか?
「僕の気持ち的には、もう1度すぐダイレクトにリマッチで堀口選手と戦いたいですけれどね」
――KOよりポイントを取ると言っていましたが、戦前の予想では一発なら朝倉選手、ポイントなら堀口選手という予想もありました。一発に自信はありましたか?
「徹底的に分析してきたので、作戦通りやればポイントでも勝てるし、ポイントをとる中で仕留められればいいと、自信はありました」
ーー今日勝てば次、もう1試合すぐあると思って、多めの引き出しを考えていたのですか?
「いえ、今回勝つことに全力でいました」
ーー引き出し残ってるのはおいしい?ありがたい?
「ありがたいです」