2023年Krushのトリを務める岩尾(左)と内田の対戦(C)K-1
2023年12月17日(日)東京・後楽園ホールにて17:15より開始される『Krush.156』の前日計量&記者会見が、16日(土)都内にて13:00より行われた。
本戦10試合+プレリミナリー3試合で全26選手のうち、4選手が本計量をクリアできず。このうち、第4試合の歩夢、第5試合の愛瑠斗はともに50gオーバーで、前日会見前の再計量で無事クリア。プレリミナリー第2試合の龍生は本計量で1.35kgオーバー、第4試合の昇也が1.2kgオーバーしていることが会見の場で宮田充Krushプロデューサーから報告された。後の再計量でも2選手の体重は変わらず、両選手には減点2、グローブハンデ、ファイトマネー30%減額のペナルティが科された上で試合が行われる。
計量から波乱に見舞われた今大会のメインイベントで激突するのは、岩尾力(POWER OF DREAM)と内田晶(チーム・タイガーホーク)。11月末の会見では、両者がジュニア時代に3回対戦し、全て岩尾の勝ちだったという事実が、内田の口から明かされた。しかも岩尾は交通事故からの復帰以来、3戦連続で初回KO勝ちを続けている。岩尾はタイトルマッチも見据えているだけに、内田は「覆す」と燃えていた。
この日の会見では、内田は前回にも増して闘志を宿した表情で「メインでやらせてもらえるってことで、決まった以上はしっかりメインらしい試合を見せたいと思うし、いろいろ覆します」とコメント。対する岩尾は「計量が終わってホッとしてます。前の会見ではメインかどうか半信半疑でしたが、メインだと決まったのでワクワクして、今年最後のKrush、しっかり締めようと思います」と語った。
「メインらしい試合とは」と問われると、内田は「もちろんKO決着。あと下馬評的にも、岩尾選手が9で自分は1もないぐらい、みんな相手が勝つと思っているので、それを覆すのが一番メインらしくなると思うので、期待してください」。岩尾「KO決着は当たり前なんですけど、僕も1Rで倒すつもりはないので、3R楽しませてもらって、しっかりマットに沈めようかなと思います」と答えた。
3Rかければ「連続1RKO勝利」は3で途切れてしまうが、「僕は今までも、別に1Rで倒すつもりでいったわけではないので。勝手に相手が倒れてるだけで、そういう練習をしてきてるだけなんで。今回もそういう練習をしています」と余裕の返答。
戦績では圧倒的に有利な岩尾との対戦に、内田は“秘策”のようなものを用意しているわけではないという。「対策はやってきましたけど、“秘策”というよりは、岩尾選手が過去3戦で戦ってきた相手と自分が違うところを見せようと思います」と、正面突破を宣言した。岩尾がKOで連勝している理由を問われると「強いです。本当に強いと思います。ただ、自分は負けないです」と、言葉少なに答えた。
これが年内最終戦。2024年に見据えるものを問われた岩尾は「とりあえずしっかり勝つことだけを考えています。勝って来年のタイトルマッチのことも考えてますけど、とりあえずはしっかりここを勝って、明日を目標に考えています。2023年最後の試合ということで注目されていると思うので、いつも以上にド派手なKOをして、『岩尾力が2023年Krushの最後でよかったな』といわれる試合をします」と、衝撃KO勝利を宣言してみせた。
最後に「明日、岩尾選手に勝てばタイトルも見えてくるかなと思うし、次期挑戦者・岩尾選手の練習みたいな感じで自分が組まれたのかなと思うし、ここで勝てば自分が挑戦できるかなと思うので、覆します。見ててください」(内田)、「言うことは全部言ったので、とりあえず明日、試合したくて1ヵ月前からアドレナリンがバチバチ出てるので、明日はもうぶっ飛ばしにいくつもりで、Krushしたいと思います」(岩尾)と締めた。
下馬評通りの強さを見せて岩尾が4戦連続のKOを成し遂げるか、それとも内田が言葉通りに全てを覆すのか。激動だった2023年Krushの大トリはどうなる?