2023年12月16日(日本時間17日朝8時)米国ラスベガスのT-モバイル・アリーナにて『UFC 296: Edwards vs. Covington』が開催。全試合が『UFC FIGHT PASS』ならびに『U-NEXT』でライブ配信された。
UFC 296: Edwards vs. Covington 速報
▼UFC世界ウェルター級選手権試合 5分5R〇レオン・エドワーズ(英国)22勝3敗(UFC14勝2敗)※UFC4連勝 170lbs/77.11kg[判定3-0] ※49-46×3×コルビー・コビントン(米国)17勝3敗(UFC12勝3敗)169.5lbs/76.88kg※エドワーズが王座防衛
メインイベントは「UFC世界ウェルター級タイトルマッチ」(5分5R)。
王者レオン・エドワーズは、2022年8月にカマル・ウスマンを5R残り1分で左ハイキックによる逆転勝ちで王座獲得。2023年3月のダイレクトリマッチでも判定2-0で勝利し王座防衛に成功。
3位の挑戦者コビントンは、ウスマンと2度対戦して2度敗れているが、2022年3月の前戦でホルヘ・マスヴィダルに判定勝ち。今回は1年9カ月ぶりの試合となる。2016年以降はウスマンにしか敗れていないが、ランキング2位には9連勝のベラル・ムハマッドが待っている。
盟友のダナルド・トランプ元大統領が見守るなか、WWEのカート・アングルの『Medal』で星条旗とともに先に入場した挑戦者コビントン。
ピンブレットから勝利を繋がれた英国のエドワーズは、ケージインして前転。王者のコールを受けた。
1R、ともにオーソドックス構えから。サウスポー構えにスイッチするコビントン。詰めるエドワーズは左ロー。コビントンは歩いてスイッチ。左ミドルハイを打つ。
左の前蹴りを見せるエドワーズ。サウスポー構えから前手の右、左を突くが、まだ遠い。エドワーズもスイッチしてサウスポー構えから右から左フック! 苦笑したコビントンはサークリング。右で押し戻すが、プレッシャーをかけるエドワーズにコビントンはシングルレッグも深追いせず。エドワーズは左ローを突く。右ジャブはかわすコビントン。
2R、ともにサウスポー構えから。右から左で飛び込むコビントンに返しを狙うエドワーズが前に。コビントンは得意のテイクダウンにまだ入れない。右ジャブを突くコビントンをかわして詰めるエドワーズだが慎重。スイッチしてオーソに戻し、コビントンの左ミドルをさばき左ローを当てる。コビントンのワンツーに左を狙うエドワーズ。
3R、いきなり足を触りに行くコビントン。さばくエドワーズは左ロー、左ストレート。互いに間合いを保ち、スイッチしての前手の右フックを狙うエドワーズ。ワンツーからついにダブルレッグに入ったコビントン。右で差して崩して再びダブルレッグで引き出して尻を着かせるが、立つエドワーズがお返しのダブルレッグへ。
首を抱えたコビントンに足を束ねて尻を着かせて、深追いせず。テイクダウンを取り返した形に。スタンドへ。右ローのコビントンに左ローを返すエドワーズ。右前蹴りに、同じく前蹴りを返すエドワーズの足を掴もうとするコビントンだが、すぐに足を抜くエドワーズ。エドワーズが詰めてホーン。
4R、サウスポー構えから左ローはエドワーズ。右をかわしてニータップで組むコビントンにニンジャチョークのエドワーズ! 仰向けになり首を抜くコビントンはいったん離れる。
コビントンの右ジャブにすぐにカウンターの左ジャブを返すエドワーズ。コビントンはワンツーから強引に詰めて右で差して崩すが、残してコビントンの首を殺してがぶるエドワーズ。サウスポー構えのコビントンの左に右をかぶせて、コビントンのシングルレッグもがぶり、脇を潜りバック狙いもアンクルピックからバックを奪いに行くのはコビントン。それを前に落としたエドワーズはスタンドに。
5R、サウスポー構えのコビントンに定石通り右の蹴りはエドワーズ。スイッチしてジャブを突くと、ニータップから片足を肩口まで持ち上げて崩したコビントン! しかしここもすぐに体勢を戻すと、ボディロックテイクダウン! さらにバックテイクで左足をかける。正対してシングルレッグのコビントンに後ろ三角絞めを狙うエドワーズは腕を伸ばして三角十字に。
これを正対して外したコビントンがハーフで上から右腕を殺そうとするが、腕を戻したエドワーズにハーフから左で枕で寝かせて右で細かい鉄槌。起き上がろうとするエドワーズを剥がしてホーン。両者が両手を挙げた。
試合前に強烈なトラッシュトークを仕掛けたコビントンだが、試合ではエドワーズの牙城を崩すことが出来ず。判定は3-0(49-46×3)でエドワーズが危なげなく2度目の王座防衛に成功した。
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▼UFC世界フライ級選手権試合 5分5R〇アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)26勝5敗(UFC10勝3敗)※UFC5連勝 125lbs/56.70kg[判定3-0] ※50-45×2, 49-46×ブランドン・ロイヴァル(米国)15勝6敗(UFC5勝2敗)124.5lbs/56.47kg※パントージャがフライ級王座初防衛に成功
「UFC世界フライ級タイトルマッチ」(5分5R)。
ATTのパントージャは初防衛戦。2021年2月のマネル・ケイプ戦の判定勝ち以降、4連勝で2023年7月にブランドン・モレノをスプリット判定で下し、王座戴冠した。 ロイヴァルは王座初挑戦。ティム・エリオット、カイ・カラフランス相手に2連勝で3戦目で当時1位のブランドン・モレノと対戦。肩を脱臼しパウンドでKO負け。2021年8月にパントージャにリアネイキドチョークで一本負け後、ホジェリオ・ボントリン、マット・シュネル、マテウス・ニコラウに1R TKO勝ちで3連勝で王座挑戦を決めた。
1R、左右で詰めてインロー、さらに金網詰めて先に組むパントージャ。サウスポー構えのロイヴァルはここは突き放す。右インローさらに追って組むパントージャに差し返して突き放すロイヴァル。
左ロー、右ミドルハイと蹴りから前に出てダブルレッグテイクダウンはパントージャ! ハーフのロイヴァルはヒザを間に入れて蹴り上げ、いったん体を離すパントージャに下からヒジ、蹴り上げを狙うロイヴァル。そのスペースで立ち上がりを狙うが、そこは潰して寝かせるパントージャ。
ハーフから腰を抱くと、ロイヴァルは下から潜り、外掛けで足関節からトランジションを狙うが、さばたパントージャが上に。しかし、ここも足を戻したロイヴァルは蹴り上げから立ち上がり。右ジャブを見せると、そこにパントージャは左ローを突く。
2R、ロイヴァルのヒザ蹴りの打ち終わりに組むパントージャだは、ここは離れるロイヴァルが右ジャブで前に。そこにオーソから左カーフを打つパントージャが、ロイヴァルの打撃に合わせてダブルレッグを小外がけと合わせてテイクダウン!
ハーフから右で脇差し、背中を着かせてパス狙い。ロイヴァルは下からパウンドも、足を抜いてパスしたパントージャがサイドへ。いったん左腕を足で殺してハーフから鉄槌まとめ。そのスペースで立ち上がるロイヴァル。
ロイヴァルの左の蹴りにカウンターの右はパントージャ! 足が泳いだロイヴァルに深追いせず、入って来たところにカウンターのダブルレッグを決める。
3R、詰めて右の蹴りを打ち込むパントージャの蹴り足を掴むロイヴァルだが、足を抜くパントージャ。ロイヴァルの打ち返しにカウンターのダブルレッグテイクダウン! 残り4分で背中を着かせ、マウントへ。背中を見せて足をかけさせずに前に落としたロイヴァル。
スタンドで左右を突くロイヴァルに、組んで離れて近づいてきたところにダブルレッグはパントージャ。その首を狙うロイヴァルだが離れる。どっしりと構えるパントージャはロイヴァルの打撃を見切り、右ミドルハイ。ロイヴァルは右ジャブ、左ミドルで反撃して前に。ジャブに頭を振るパントージャの詰めに左ヒザをヒット! しかし詰めるパントージャがダブルレッグテイクダウン。ハーフでこつこつとパウンドを落としてホーン。
4R、先に詰めて開始20秒でシングルレッグテイクダウンはパントージャ! 背中を着かせマウントへ。スクランブルで背中を見せたロイヴァルのバックを奪い、4の字ロック。ロイヴァルは背後のパントージャに拳を向けてケージウォークも逃さないパントージャは右腕でリアネイキドチョーク狙い。凌ぐロイヴァルに今度はは左でパームトゥパームで絞るが、ロイヴァルも後ろ手を剥がす。
4の字ロックが切れなかったロイヴァルだが腰をずらしてシングルレッグで上に。パウンドを打つが、下のパントージャは外ヒールを仕掛けてロイヴァルが足を抜いて上でホーン。
5R、先に詰めるロイヴァル。ジャブを突いて右アッパーで前に。右ジャブを返すパントージャだが、軸がブレる。ジャブを当てるロイヴァルが前に。左右をまとめて金網に詰めて右ヒジ。左ローのパントージャ。ロイヴァルのバックフィストは空振り。手数を多く左を打ち込むが、下がらないパントージャが圧力をかけてダブルレッグテイクダウン。ここはすぐに立つロイヴァルだが、なおも立ち際にダブルレッグでマット中央側に倒したパントージャ!
セコンドのパルンピーニャの声に腰を抱き、パスアタック。後ろ袈裟からロイヴァルが半身になるとバック狙い。正対したところでニアマウントに! ディープハーフから立とうとしたロイヴァルに鉄槌を落としたパントージャがホーンに右手を挙げた。
判定は3-0(50-45×2, 49-48)でパントージャが初防衛に成功。王者は「ロイヴァルはタフでクラクラしたよ。でも王座を防衛するためにここに来た」と語った。
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▼ウェルター級 5分3R(※選手名からインタビュー)〇シャフカト・ラフモノフ(カザフスタン)18勝0敗(UFC6勝0敗)※UFC6連勝 171lbs/77.56kg[2R 4分56秒 リアネイキドチョーク]×スティーブン・トンプソン(米国)17勝6敗(UFC12勝6敗)171lbs/77.56kg
ウェルター級のラフモノフはMMA17勝0敗、UFC5連勝中。驚異の全試合フィニッシュ勝利をマークしている。対するトンプソンは、MMA17勝6敗・UFC12勝6敗。2022年12月の前戦、ケビン・ホランドとの試合では4RにTKO勝ちで、ギルバート・バーンズ、ベラル・ムハマド戦の判定負けから再起を果たしている。
1R、サウスポー構えのトンプソンをじりじりと詰めるラフモノフが先に左差しで組んで押し込み。右足を外に出して防ぐトンプソン。右で小手に巻き、テイクダウンを防ぐ。押し込み右を突くラフモノフに、左を打ち返すトンプソン。
いったん片足を持ち上げて右を突くラフモノフに、足抜き着地するトンプソン。アゴ下に頭を起き、ケージに押し込むラフモノフに離れるトンプソンが左ミドル! 半身の構えからサイドキック、ラフモノフの右に下がりながら右を狙う。押し込んでいたラフモノフのラウンドか。
2R、左ミドルはトンプソンだが、ラフモノフはローシングルレッグに。背中を見せて足を抜くトンプソンだが、そこをすぐに追って金網に押し込むラフモノフ。右足を持ち上げて寝かせようとするラフモノフに座って背中は着かないトンプソンだが、ラフモノフは右手首を送り手でコントロールして寝かせるとリアネイキドチョークへ。仰向けになり極めさせないトンプソンだが下に。ハーフからヒジを突くラフモノフ。右で差すトンプソンに、パウンドからダースチョークも狙う。亀になるトンプソンにバックから足をかけずにアゴ上からリアネイキドチョーク! 亀のトンプソンがタップした。一本勝ちのラフモノフは札束をまいたか、手裏剣ポーズか、両手をこすって笑顔。
“ワンダーボーイ”を初めてタップさせて、18戦全試合フィニッシュ勝利極めたラフモノフは、「メインのタイトルマッチの勝者と戦いたい」と語った。
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▼ライト級 5分3R〇パディ・ピンブレット(英国)21勝3敗(UFC5勝0敗)※UFC5連勝 155.5lbs/70.53kg[判定3-0] ※30-27×3×トニー・ファーガソン(米国)25勝10敗(UFC15勝8敗)155.5lbs/70.53kg
1R、ともにオーソドックス構えから。サウスポー構えにスイッチするピンブレットは一回り身体が大きい。自身の右ローで尻もちもすぐ立つピンブレット。左インロー、右カーフのピンブレットに、ファーガソンは右フックを合わせに行く。オーソに戻したピンブレットに、左ジャブをダブルで突いて前に出るファーガソン。
ピンブレットは右カーフから左右で前に出ると右を強振。さらに右カーフもそこに左ジャブを合わせるファーガソン。ピンブレットの右カーフをチェックする。
関節蹴りを見せるピンブレットは左右から右を当てて前に! 金網に詰めて跳びヒザ蹴り、さらに左を当ててダウンを奪うと、トップからパウンドでホーン。
2R、ワンツーを突くファーガソンに、右ハイを肩口に当てるがバランスを崩し下に。すかさず上を取るピンブレットが細かくパウンド。足は越えさせないファーガソンだが下のままホーンを聞く。
3R、サウスポー構えのピンブレット。ゆっくりシングルレッグのピンブレットだが、切るファーガソンに引き込みに。疲弊したか。付き合わないファーガソン。スタンドで再び金網を背にさせたピンブレットはシングルレッグテイクダウン。ハーフからファーガソンに背中を着かせる。
下からヒジを突くファーガソンは、腰に足を当てて蹴り上げで突き放そうとするがついていくピンブレットは金網に押し込みインサイドガードから右を振る。フルガードのファーガソンはギロチンチョークを狙うが浅い。頭を抜いたピンブレットに三角絞めも狙うが頭を抜いて上のままのピンブレットがホーンに右手でガッツポーズを見せた。
判定はフルマークの3-0(30-27×3)でピンブレットが勝利。前戦ジャレッド・ゴードン戦の厳しい判定勝ちを払拭する勝利で、元暫定王者を破りUFC5連勝をマーク。ファーガソンは7連敗となった。
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▼フェザー級 5分3R〇ジョシュ・エメット(米国)19勝4敗(UFC10勝4敗)146lbs/66.22kg[1R 1分57秒 KO] ※右オーバーハンド×ブライス・ミッチェル(米国)16勝2敗(UFC7勝2敗)※緊急参戦
フェザー級6位のエメットと、10位のミッチェル。当初はギガ・チカゼがエメットと対戦予定だったが、チカゼが負傷欠場。試合2週間前オファーでミッチェルが緊急参戦を決めた。 エメットは2023年2月にヤイール・ロドリゲスとのフェザー級暫定王座決定戦で2R三角絞めで一本負け。6月にはイリア・トプリアにも判定負け。勝者トプリアは2024年2月18日のアナハイム大会で王者アレクサンダー・ヴォルカノフスキーへの挑戦を決めている。 ミッチェルは2022年12月にトプリアに2R 肩固めで一本負け、キャリア初黒星を喫した。2023年9月の前戦でダン・イゲに判定勝ちで再起。スクランブル参戦で強拳エメットとどう対するか。
1R、ともにオーソドックス構え。右ローは空振りのエメット。遠間から右ボディを見せる。さらにじりじりと詰めるエメットは、ミッチェルの右に頭を左に傾けながらカウンターの右オーバーハンド!
硬い拳のエメットの一撃にミッチェルはダウンして硬直、そして痙攣。エメットは追撃せず。すぐにレフェリーが間に入った。フェザー級でUFC最多の12ノックダウン。
試合後、エメットは「ミッチェルはショートノーティスで試合を受けてくれてありがとう。やっと戻って来たぞ」とマイク。今回、負傷欠場で試合をキャンセルしたギガ・チカゼは「2月にやろう」とSNSに投稿している。
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【プレリム】
▼ライトヘビー級 5分3R〇アロンゾ・メニフィールド(米国)15勝3敗(UFC8勝3敗)204.5lbs/92.76kg[判定3-0] ※29-28×3×ダスティン・ジャコビー(米国)19勝8敗(UFC7勝5敗)204.5lbs/92.76kg
ライトヘビー級14位のメニフィールドと、15位のジャコビー。メニフィールドは2連続KO・TKOからジミー・クルートとのドロー後のダイレクトリマッチで、2Rギロチンチョークで一本勝ち。
ジャコビーはUFCからGLORY、Bellatorを経てContender Series 2020を勝利し、再びUFC参戦。6勝1分けから、カリル・ラウントリーとアマザット・ムルザカノフに連敗したが、8月の前戦ではケネディ・エチュクーに1R TKO勝ち。
1R、ともにオーソドックス構え。左ジャブのジャコビーに、メニフィールドは大きな右を狙う。ジャブ&ローで前に出るジャコビー。さらに左ミドル。メニフィールドの左フックはかわす。詰めるジャコビーは右ボディストレート。メニフィールドのダブルレッグを切って、左右フックをかわして右ヒジで飛び込み組みに。
2R、右カーフでジャコビーのバランスを崩すメニフィールド。さらに左をヒットさせてグラつかせ、右オーバーハンドでジャコビーに腰を落とさせる。右を返すジャコビーにすぐに左右でし戻すメニフィールド。ジャコビーはジャブを軸にペースを戻すとワンツーで前に出てホーン。メニフィールドが取り戻したラウンド。
3R、ワンツーの右を当てるジャコビー。右から左フックを返すメニフィールドにブロッキングのジャコビーは再びジャブで試合を作るが、メニフィールドの左ストレートでダウン! ジャコビーの立ち上がりにパンチをまとめ、スタンドバックにつくメニフィールドだが、前方に落としたジャコビーが右で差して押し込み、ダメージを戻す。
ケージ背にするメニフィールドが体を入れ替えて押し込み、右から左で前に出てホーン。両者が手を挙げる。判定は2、3Rを取ったメニフィールドが勝利。2連勝から1引き分けを挟み、再び2連勝をマークした。
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▼女子バンタム級 5分3R〇アイリーン・アルダナ(メキシコ)15勝7敗(UFC8勝5敗)36lbs/61.69kg[判定3-0] ※29-28×3×カロル・ロサ(ブラジル)17勝6敗(UFC6勝3敗)135.5lbs/61.46kg
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▼バンタム級 5分3R〇コーディ・ガーブラント(米国)14勝5敗(UFC9勝5敗)136lbs/61.69kg[1R 3分42秒 TKO]×ブライアン・ケレハー(米国)24勝15敗(UFC8勝8敗)136lbs/61.69kg
元バンタム級王者のガーブラントは、11連勝(UFC6連勝)から3連敗。ラファエル・アスンサオにKO勝ち後、ロブ・フォント、カイ・カラフランスに連敗。2023年3月の前戦でトレヴィン・ジョーンズに判定勝ちで再起。
ケレハーはUFC8勝7敗で2連敗中、2連勝からウマル・ヌルマゴメドフ、マリオ・バウティスタに一本負け。
1R、ともにオーソドックス構え。回転速く左右を振り、左フック、右を打ち込むガーブラントに、ケレハーは右カーフを2発。ガーブラントも右カーフを返すと、ケレハーはシングルレッグへ。
押し込まれたガーブラントは左小手から突き放すと、コンパクトに左右。ケレハーの左をかわして組んで右で差して押し込むが離れる。
右から左を前に出ながら突くがは右の相打ち! 後退したケレハーをすぐに詰めるガーブラントは下がりながら右ローを打つケレハーにコンパクトに右を打ち抜き、仕留めた。
2連勝にしたガーブラントは「7カ月準備をしてきた。コロナで試合が出来なかったグティエレス、やろう」と語った。
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▼女子フライ級 5分3R〇アリアネ・リプスキ(ブラジル)17勝8敗(UFC6勝5敗)126lbs/57.15kg[2R 1分18秒 腕十字]×ケイシー・オニール(豪州)9勝2敗(UFC4勝2敗)125lbs/56.70kg
1R、ともにオーソドックス構え。先に詰めたリプスキは、いったん離れてワンツー、右の蹴りを見せる。オニールも右ストレートを見せると、リプスキは左ミドルを当てて、ワンツーの右! オニールの首相撲ヒザを同じくヒザで切り返す。
右を伸ばしてニータップで組むオニールをリプスキが左小手巻き、払い腰テイクダウン。すぐに立つオニールは右の飛び込み、右の前蹴りで組み立てる。
2R、ワンツーの右フックを当て、左の蹴りに繋ぐリプスキは、オニールのシングルレッグを足を持ち上げて後方に回して上になるとパウンドからリアネイキドチョーク狙い。腕十字を極めた。12位のオニールに勝利した“クイーン・オブ・バイオレンス”リプスキはランキング入りか。
6KO・TKOのストライカーのリプスキは4つ目の一本勝ちに「柔術のスキルを見せられて嬉しい。米国に来てグラップリングのスキルも上がっています」と語った。
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【アーリープレリム】
▼フライ級 5分3R〇タギル・ウランベコフ(ロシア)15勝2敗(UFC4勝1敗)126lbs/57.15kg[2R リアネイキドチョーク]×コーディ・ダーデン(米国)16勝5敗(UFC5勝3敗)126lbs/57.15kg
フライ級12位のウランベコフ、15位のダーデン。
イスラム・マカチェフがセコンドにつくウランベコフはUFC3勝1敗。ブルーノ・シウバ、アラン・ナシメントに判定勝ち後、ティム・エリオットに判定負け。2022年11月の前戦はバンタム級からフライに落としてきたネイト・マネスにギロチンチョークで1R一本勝ち。32歳。
レスリングベースをダーデンはUFC4連勝中。UFC5勝2敗中。ジミー・フリックの跳びつき三角絞めとムハンマド・モカエフのギロチンチョークに敗れるも、JP・バイズにTKO勝ち後、カーロス・モタ、チャールズ・ジョンソン、そしてジェイク・ハードリーにいずれも判定勝ちで4連勝。
1R、ともにオーソドックス構え。右オーバーハンドで前に出るダーデンにウランベコフは右ボディストレート、左ジャブ。ダーデンの入りに右! ダウンしたダーデンにウランベコフはノーアームギロチンチョークもダーデンは回転して上に。しかし下からめくったウランベコフに立ち上がるダーデン。
ワンツーの右を突くダーデンに、左ジャブを返すウランベコフ。右で差して押し込むダーデン。小外がけでテイクダウンするウランベコフ。フルガードのダーデンは背中を見せながら立ち上がるとバックから4の字ロックのウランベコフはリアネイキドチョークも、後ろ手を剥がしたダーデン。
2R、前に出るのはダーデン。左ジャブのダブルからウランベコフの入りに左ジャブ。しかし組むとウランベコフは左でオーバーフックして小外がけで左にテイクダウン! 足を効かせるダーデンだが、金網に這って行く過程でバックから足をかけると4の字ロックで背中に乗る。背負ったダーデンは横に落としたいが、リアネイキドチョークを狙うウランベコフ。後ろ手を剥がすダーデン。
しかし4の字ロックのまま背中に乗るウランベコフは、アゴ上から絞め上げ、そのままグラウンドに引きずり込み、UFC4連勝中だったダーデンからタップを奪った。
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▼フェザー級 5分3R〇アンドレ・フィリ(米国)23勝10敗(UFC11勝9敗)145.5lbs/66.00kg[1R 3分32秒 TKO] ※右ストレート→パウンド×ルーカス・アウメイダ(ブラジル)14勝3敗(UFC1勝2敗)146lbs/66.22kg
1R、先に圧力をかけるフィリはサウスポー構えにスイッチして左の蹴り。ワンツー。オーソのアウメイダはその入りにカウンターの右を狙う。互いに右カーフキック。
サウスポー構えからオーソに変えたフィリは、アウメイダの蹴りから右をかわしながらショートの右をアゴに打ち込むと、アウメイダが後方にダウン。パウンド連打でレフェリーを呼び込んだ。
「今回のファイトキャンプ中に飼い犬を亡くしたんだ」と語ったフィリは、7月のナサニエル・ウッド戦の判定負けからの再起を飾った。アウメイダは6月のパット・サバティーニ戦の一本負けから2連敗に。
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▼ヘビー級 5分3R〇シャミル・ガジエフ(バーレーン)12勝0敗(UFC1勝0敗)259.5lbs/117.71kg[2R 0分56秒 TKO]×マルティン・ブダイ(スロバキア)13勝2敗(UFC4勝1敗)264lbs/119.75kg
1R、ともにオーソドックス構え。先に圧力をかけるガジエフ。ワンツーで前に出るが、右の蹴りを掴んだブダイが体を入れ替えオーバーフック。しかし腕を抜いたガジエフが右で前に。さらに金網に詰めて右ヒザ! ブダイは左まぶたから出血。
再開。組みに行くブダイを潰して上になるガジエフ。前腕を喉元に押し付け、ハーフから削る。背を向けながら立ち上がろうとするブダイの背後からパウンド、立つとヒザを突いてホーン。
2Rも先に詰めるのはガジエフ。左右の連打から右ヒジ、右ボディと散らせて、ガードを固めるブダイに右ショートアッパーの連打に、レフェリーが間に入った。
UFC4連勝だったブダイをTKOに下したバーレーン初のUFCファイター(ダゲスタン出身)のガジエフは、UFCデビュー戦勝利で戦績をMMA12勝無敗とした。