今回もベストファイター賞とベストKO賞を獲得、KOボーナスと合わせて70万を獲得した
2023年12月9日(土)東京・後楽園ホールにて開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』の一夜明け会見が10日(日)都内で行われた。
メインイベント(第12試合)のスーパーファイトKNOCK OUT-BLACK -59.0kg契約3分3R延長1Rで、WGP Kickboxing 世界-60kg王者ファク・スアレス(アルゼンチンを3R1分6秒、KOした龍聖(Team KNOCK OUT)が会見に出席。前夜の試合を振り返った。
「初めて試合をするのが怖かった。緊張したんですけれどやることはやってきたので、自分を信じて。試合中も力んでしまってキツかったんですけれど倒しきることが出来ました」
怖かったというのは「チームが本当にサポートしてくれたので、その人たちのサポートが自分が結果を残さないと間違いになってしまうので。そういう面では怖かったんですけれど、間違いじゃなかったし、俺は出来るんだなって再確認できましたね」と、チームのサポートを結果につなげられるかということがプレッシャーになっていたと告白。
序盤からスアレスが攻めてきたが「何発かパンチをもらったけれど全然重くなくて、これはもらっても倒れないと思いましたね。思い切り振ってきたのでガードの上から殴らせて疲れさせようと思ったんですが、そこが僕の見せ方のよくない悪い癖なので、それは改善したいですがやっている時は冷静でしたね」と、逆に余裕が出てきたとする。
ブロックを固めて相手に打たせていたのは「もらっちゃってはいるんですけれど、もらった後に大丈夫だと思いながら自分が休憩しながら打たせているところは何回かありましたね」と、自分が休んでいたという。
試合で多くの技を繰り出したが特に手応えがあったのは「カーフキックですかね。あとは三日月蹴り。全部綺麗に入っていましたね」と2つをあげた。
今回の試合では上中下に様々な技を散らすという多彩さを見せ、そのほとんどの部位を効かせていたが「ミット(での練習)ですかね。そこはトレーナーの力なんじゃないかなと思います。今までよくない流れになっていたわけで、それがトレーナーさんの力なのかなと思いますね」と、よくない流れになっていたスタイルを修正できたとする。
しかし「間違いなく練習の時の動きで戻ってきたなって感覚があるし、結果KOにもつながったし、試合の動きも良くなったと思いますけれど、昨日は絶対に倒そうと思っていたので本当に力んでいて、一番調子のいい動きではなかったですね。それは自分が試合をした中で思ったし、試合が久しぶりなのもありますけれど課題だなと思いましたね」と、まだまだ100%の動きではなかったとした。
フィニッシュについては「今回初めて…今までもこの技で倒したいというのはあったけれど、ランダムで倒していて。今回は栗秋先生とずっと左の飛びヒザで倒すことを決めていて。相手はパンチが重いのでカーフで足を殺して、効いてきたら奥足を蹴って腹を殴って飛びヒザというのはずっと練習していたパターンで。何かで顏が効いて赤コーナーだったので(セコンドの栗秋トレーナーから)『飛べ!』と言われて左のヒザを打ったら相手が倒れていたって感じでした」と、狙っていた技だったと明かす。
そのチームの仲間たちとは試合後に「一人でよくここまで頑張ったね、良かったね、と安堵の話をしました。ここからだからもっと上を目座して行こうと前を向いています」と、これから先もやっていけるとの自信が持てたようだ。
試合後のマイクではK-1との合同大会開催を提唱したが、そのことについて改めて聞かれると龍聖は次のように語った。
「キックボクシング界が盛り上がってはいるけれど柱がないと思うし、スター選手がいないと思う。その中で昔のような一個一個別々でっていうのが薄れてきている状態なので、そういう新しい発想の大会が出来ればと。僕は興行主ではないので分からないですけれど、そういうのが出来れば面白いし、(どの団体も)損はないのかなって。
僕が対抗戦じゃなくてと言ったのは、全部が対抗戦でTHE MATCH みたいなのだとどっちが勝ったとなる。でも対抗戦の組み合わせなんて無限にあるじゃないですか。たまたまその時はどっちかが勝つけれど、ファンの間ではずっとどっちの方が上だ下だとなるわけでブランドのイメージが傷つくじゃないですか。得がないと思うので。
そうではなく合同大会をやって、K-1ルール、KNOCK OUT-BLACKルール、KNOCK OUT-REDルールと3つともルールが違うわけじゃないですか。どれも魅力があると思いますし。例えば、第1試合はK-1ルール、第2試合はKNOCK OUT-REDルール、第3試合はKNOCK OUT-BLACKルールとか。MMAの大会の中にキックボクシングの試合が入る大会もあるじゃないですか。それより分かりやすいし、お互いのファンも交流できるしいいんじゃないかなと思いましたね。
その中で対抗戦は僕と軍司選手の1試合でいいだろうし、柱になるものがあってあとはお互いのファンが楽しめるようなカードを組める大会があったら、キックボクシング界は盛り上がるんじゃないかなって僕は思いましたね」
合同大会についてどう思うかと聞かれた山口元気KNOCK OUT代表は「何とも言えないですけれど…音楽でいうフェスみたいなものですよね。それぞれのアーティストが個別でやっている中で、様々なアーティストを1カ所で見られるというような感覚で龍聖は言ってるのかなと思います。それはそれで格闘技ファンには楽しいのかなと。もしかしたらそういうのはそのうちに出来るかもしれないですよね」と答えた。
K-1王者・軍司泰斗との試合については「なんで俺の方が下に見られているのかって感じなので、何とも思わないです。言ったからにはやりたいけれど体重の問題もあるので。僕も身体が大きくなっていくと思うので時間がないのはありますね」と、階級を上げる日が近付いているためやるなら早くやりたいとする。
KOボーナスの50万円に加えて、ベストファイター(MVP)賞の10万、ベストKO賞の10万で合計70万円を手にしたが「前回も2つだったんですけれど、いい試合がいっぱいある中でもらっていのかなって。本当に嬉しいです」と謙虚に答え、「チームの人に渡したいんですけれど。受け取ってくれるか分からないけれど」と、お礼にチームのメンバーに渡したいとした。
最後に2024年の抱負を聞かれると「KNOCK OUT代表として大きくしていく、広げていくのが僕の使命だと思うので、KNOCK OUTの王者として出来ることをやっていきたいと思います」と、KNOCK OUTを背負って戦っていきたいと意気込んだ。
ファンには「2023年も応援ありがとうございました。昨日まで本当に歯がゆい1年だったんですけれど、最高の形で締めくくることが出来てよかったな思います。気合い入りましたし、自信が戻ったので来年はもっとキックボクシング界の中心に行けるようにKNOCK OUTの王者としてやるべきことをやっていきます」とメッセージを送った。