2023年12月9日(土)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』のメインイベントにて、株式会社風間印房presents スーパーファイトKNOCK OUT-BLACK-59.0kg契約3分3R延長1Rで対戦する龍聖(Team KNOCK OUT)とファク・スアレス(アルゼンチン)のインタビューが主催者を通じて届いた。
6月大会でチュームーシーフーに逆転勝利して以来のリングとなるが、この間には練習から離れ、リングからも去ろうと思った時期もあったという。新たな環境での復活にかける、龍聖の熱い思いとは。
勝つのは当たり前で、絶対に倒す
──今回の試合から所属が「Team KNOCK OUT」になりました。練習はKNOCK OUT GYM高幡不動で、栗秋和輝トレーナー(栗秋祥梧の実兄)とともにされているそうですね。
「そうですね。メインは栗秋先生とやっていて、対人練習はクロスポイント吉祥寺に来て行っています。栗秋先生はすごく格闘技が好きだということが伝わってきて、僕も格闘技が好きなので、格闘技に対しての熱量がマッチしました。教え方とかミットのやり方とかも、表現は難しいですけど…マッチできたなという感じですね」
──6月の前戦後、練習にも試合にも意欲が持てない時期があったと聞きましたが…。
「6月のチュームーシーフー戦があって、直後はすごく練習してたんですけど、前のジムでトラブルがあってプツン! ときて、7月の半ばぐらいからは練習もしなくなりました。この業界がイヤになって、一時は試合ももうやめようと思ってました」
──そこから、もう一度やろうと思えたのはいつのことだったんですか?
「9月ぐらいですね。だから2カ月近くは離れてました。やっぱり、子供の時からずっと格闘技をやっていたから、それがないと充実してないんですよね。気持ちもずっと沈んでたんですけど、トラブルの件で『KNOCK OUT』関係者に相談したら『また龍聖の試合が見たい』って言われて、その言葉に一瞬やる気にはなるんですけど、また沈んで、っていうのを繰り返して。そしたら『高幡不動のジムができたから遊びに来なよ』って誘ってもらって、遊び程度の感覚でやっていたら、栗秋先生のミットがよくて、『あ、ここでやれるんだったら復活できるな』と思いました」
──なるほど。
「復活する時には前に教えてもらっていたノップとまたやりたいと思ってたんですけど、そうしたところで環境が整わなければまた迷走するし、それじゃやる意味がないなと。悩みながらやりたくはないなと思っていたんですけど、栗秋先生とだったらそういうこともなく、練習に集中できるなと思って、すぐにお願いして。それで12月には大会があったので、山口元気代表に『出たいです』とお話しして、出られることになりました」
──今回は「復帰戦」ということになりますが、試合するにあたってどんな心境ですか?
「本当にメチャクチャ気合いが入ってて、気持ちも入ってるというか…いつも気持ちは入ってるんですけど、その中でも思いがすごく深く入ってるというか、自分自身もすごくかけてる試合ですね」
──新たな気持ちで臨むと。
「本当にこの1年、ジムのこととかでキツい状況で、なかなかうまくいかない日々だったんですけど、そんな1年を全部締めくくる終着点にもしたいし、来年に向けてのスタートにもしたいですね。僕に負けてほしいと思ってる人たちがいっぱいいると思うんですけど、そういうヤツらを見返したいし、『もっと強くなったんだよ』というところを見せたいし、いろんな思いがありますね」
──今回の相手はファク・スアレス選手ですが、どういう印象ですか?
「瞬発力があって、フックが重いですよね。あとローキックがある選手だなと」
──その相手にどう勝ちたいと思っていますか?
「勝つのは当たり前で、絶対に倒すという気持ちは強いです。練習から離れた時期もありましたけど、練習に復帰してすぐに試合をすると決めて、そこからは倒すための練習をずーっとしてきたので、何Rの何分で倒すかは分からないですけど、最後の最後まで倒しに行きたいと思います」
──K-1でスアレス選手に判定勝ちだった軍司泰斗選手と、勝ち方が比べられる試合だと思います。そこは?
「もちろん、そこをクリアした上で次のステップに行きたいです。別に今回の相手を見てやっているわけじゃないし、来年はもっと高いところに行きたいので、絶対に倒します。狙っている技も何個かありますし、それを体が覚えるぐらい反復練習してきたので、それがハマればいいなと思っていますね」
──この試合で見せたいものというのは?
「本当に気持ちが入っていて、練習でもその気持ちが入るような作り方をしているので、その気持ちを見てほしいですね。緊張感とか殺気も味わってほしいですし、見ている人の胸が熱くなるような試合がしたいです」
──改めて、来年はどういう年にしたいですか?
「飛躍したいですね。今22歳なんですけど、復帰するにあたって、これから25歳ぐらいまで、3年ぐらいの間は格闘技に集中しようと決めたんです。その最初の年になるので、本当に身のあるものにしたいですし、ムダにしたくないですね。『Team KNOCK OUT』という所属名にしてもらったこともあるし、『KNOCK OUT』の代表として戦っていきたいですし。今は格闘技界全体が新たな戦いに入ってきてて、もう団体がどうとか、小さいことを言ってる時期じゃないですよね。その中で、みんなで『KNOCK OUT』を押し上げていければと思っています」
──では最後に、今回の試合で一番注目してほしいポイントはどこでしょう?
「瞬発力と攻撃力ですね。それから今回、いつもより強振しようと思っているので、そこを見てほしいです。力強い試合をしたいので、自信を持ってぶん殴ります」
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ファク・スアレス「これから最高の試合をたくさん見せて、アジアで有名になりたい!」
──昨年8月にK-1で軍司泰斗選手と対戦して以来の来日ですが、今、あの試合を振り返ると?
「あの試合は、人生の夢が叶った瞬間でした。日本のファンの人たちが優しくて、うれしかったですね。軍司選手との試合は、1Rから3Rまでとてもハードでした。彼と再戦がしたいです」
──その時、日本についてどういう印象を持ちましたか?
「試合とともに、日本の文化がよく理解できました。9日はそんな日本でまた戦えるので、ファンの人たちに最高の試合を見せます」
──『KNOCK OUT』がどういうイベントか知っていましたか?
「『KNOCK OUT』のことはもちろん知っています。 素晴らしい大会を開催していることも。『KNOCK OUT』でもタイトルマッチに挑戦したいです」
──今回の相手である龍聖選手についての印象は?
「彼は強いファイターですね。パンチャーで完璧な選手だと思います。私も同じ…いや、彼以上に強いです。必ず勝ちます」
──今回はどういう試合をして、どう勝ちたいと思っていますか?
「得意な打ち合いをお見せしたいですね。完璧な試合運びをして、完璧に勝ちます。最高の試合を見せます!」
──龍聖選手は軍司選手との対戦を希望しています。現時点で両者を比較するとどう思いますか?
「彼らの試合は凄い戦いになるでしょうね。ただ、その試合は実現できないかもしれません。私が今回龍聖選手に勝って、軍司選手にもリベンジしたら、彼らが戦う意味はなくなってしまうのでは?(笑)」
──今回勝って、今後『KNOCK OUT』でどう活躍したいと思いますか?
「『KNOCK OUT』で最高の試合をファンの人たちにたくさん見せて、アジアで私が有名になればいいなと思っています」
──格闘技、キックボクシングを始めたのはいつですか? その後の格闘技歴も教えてください。
「子供の頃はとてもハングリーな生活でした。小さい頃にたまたまファイトスポーツを見て、19歳から人生の全てをかけて始めました。また、3年前までは農業が本業でした。早くチャンピオンになって、キックと農業を両立していきたいと思っています。現在はジムでの指導もできているので、私はとてもラッキーです」
──今回はマルコス・リオス選手と一緒の来日ですが、アルゼンチンのファイターに共通するような特徴はありますか?
「『KNOCK OUT』でアルゼンチンの盟友マルコスと試合ができてうれしいです。一緒に勝ちたいと思います。アルゼンチンの選手たちは、常にいい試合をする選手ばかりです。今回は私もマルコスも勝って、アルゼンチン人の選手たちが世界へ羽ばたくチャンスを作ります」
──もともと日本の格闘技界についてはどれぐらい知識がありましたか? 知っている選手はいますか?
「日本での試合は、私の小さい頃からの夢でした。日本の選手は、とてもレベルの高い選手ばかりです。知っている選手は、武尊さん、天心さん。そして、魔娑斗さんです」
──龍聖選手に対してメッセージをお願いします。
「龍聖、俺との戦いに備えろよ! アルゼンチンがKOするぜ!」
──今回の試合で、一番注目してほしいポイントは?
「私は、1Rから高い技術で全てを見せるので、それを見てください。日本のファンの皆さん、待っていてください。私の全てを皆さんに証明します!」