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インタビュー

【UFC】ケルヴィン・ガステラム「チャンピオンになるためにウェルター級にカムバックした」=12月3日(日)UFCテキサス

2023/12/01 12:12
【UFC】ケルヴィン・ガステラム「チャンピオンになるためにウェルター級にカムバックした」=12月3日(日)UFCテキサス

(C)U-NEXT/Zuffa LLC/UFC/Kelvin Gastelum

 2023年12月2日(日本時間3日)米国テキサス州オースティンのムーディーセンターにて『UFC Fight Night: Dariush vs.Tsarukyan』(U-NEXT配信)が開催される。

▼ウェルター級 5分3R
ショーン・ブレイディ(米国)15勝1敗(UFC5勝1敗)170lbs/77.11kg
ケルヴィン・ガステラム(米国)18勝8敗(UFC12勝8敗)170lbs/77.11kg

 同大会の第10試合では、ミドル級からウェルター級に復帰するケルヴィン・ガステラム(米国)が、ヘンゾ・グレイシーの黒帯のショーン・ブレイディ(米国)と対戦する。最年少でTUFを制し、ミドル級王座挑戦経験もあるガステラムは、かつて減量で苦しんだウェルター級で再び頂きを目指すという。キングスMMAからアリゾナのファイトレディーでファイトキャンプを行ったガステラムに聞いた。

保釈保証業では、最低でも1ダースくらいの人数は刑務所に送った

──“マスター”ハファエル・コルデイロの弟子としても知られるガステラム選手ですが、プーケットのバンタオ・ムエタイ&MMAでの練習動画を拝見しました。今はファイトキャンプをどこで行っているのですか。

「今はアリゾナのスコットデールでファイトレディーチームとやっているんだ。コーチはエディー・チャ、アンドリュー、そしてヘンリー・セフードともトレーニングしている。このチームはとてもファイトIQの高いスマートな選手達がいるんだ。自分が今その場所で仲間たちとトレーニングできている事は本当に嬉しく思っているよ」

──特にレスリングのイメージが強いですが、その目的は?

「レスリングのみならず全てにおいてだよ。トレーニングもそうだし、在籍している選手達と練習することも。数年前にヘンリーから呼ばれて2週間くらいお試しで来てみたんだ。そうしたらチームの進め方が本当に好きだし、トレーニングに対してとてもオーガナイズドされている。あとトレーニングに向けたアプローチも良かった。引っ越す必要があったけど、ひとつの大きな機会となったんだよ」

──そういえばファイトレディーというと、日本から……。

「カズマ・クラモトだろう? ファイトレディーで一緒にトレーニングする事があったんだ。レスリングで実績もあって、日本ではスター選手だろ? 階級が違うから一緒に組む事はなかったけど、いい選手でナイスガイだよ!」

──ガステラム選手も高校時代はレスリングでアリゾナ州王者になっていましたね。拠点をアリゾナに戻してということですが、たしか地元では、保釈保証業者として働いていたとか。映画などでは、保釈期間中に逃亡する場面なども見るのですが、危険なことはなかったですか。

「もちろん、あったよ。犯罪者や法律の右側にいる人達との仕事だからね。危険やリスクはあったし、自分自身も最低でも1ダースくらいの人数は刑務所に送っていると思うよ」

──当時から腕に自信はあったのでしょうか。

「あぁ。当時すでにMMAの練習や試合をやっていたし、結構自信はあったと思うよ、特に対立しなきゃいけない場面とかはね(笑)」


【写真】同じ大会でバンタム級に転向する元UFC世界フライ級王者のフィゲイレードと。

──腕っぷしの強いガステラム選手ですが、175cmとミドル級では決して大きくありません。今回、2016年の『UFC 200』のジョニー・ヘンドリックス戦以来のウェルター級の試合になります。当時は試合直前に体調を崩すなど辛い経験を経て、なぜまたウェルター級に戻そうと決意したのでしょうか。

「タイミングだと思うよ。この競技に関して自分が何をどのようにコミットしていきたいのかという自分の決断でもあった。自分の最終的な目標である世界チャンピオンに向けて、自分が行っている事が間違っていないという自信も欲しかったしね」

──試合6日前の現状のコンディションはいかがですか。

「とてもいいよ。ここ最近で一番細くなったし、状態もとてもいい。正直ここ最近で一番調子が良いと感じている。本当にいい感じだ。この何年間の中で一番だ」


【写真】2023年4月の前戦ではミドル級でクリス・カーティスに判定勝ちしているガステラム。(C)Zuffa LLC/UFC

──あなたの踏み込み、ステップインの速さとパンチの回転力、特に左ストレートはどの選手にとっても脅威だと思います。一方で、まだ32歳ながら、14年のキャリアを持つガステラム選手は、技術がまとまってきているイメージもあります。研究されているという点で、今回のウェルター級カムバックとファイトキャンプではアップデートを重ねられたでしょうか。

「もちろん、100パーセントね。僕達は常に強くなるためにトレーニングをしているし、自分は今でもこの競技では新人のつもりでいるんだ。大事なのは学ぶ事。そしてケージの中でいかに全てを一つにして発揮できるかが重要になるだろ? そこに一生懸命、取り組んできたよ」

──ベテランといっていいガステラム選手が「新人」というのは驚きです。今回の対戦相手のショーン・ブレイディは、MMA15勝1敗でUFCでも5勝1敗という強豪で、ヘンゾに学び、ギロチンチョークやRNCなど4つの一本勝ちを誇ります。

「そうだね、僕はこれまでもとてもレベルの高い選手と戦い、レベルの高いグラップラーとも練習してきている。だからショーン・ブレイディがこれまで自分が体験したことのないようなものを出してくるとは思っていないし、驚く事もないだろう。全てに対して準備はできていると思っている」

──UFC無敗の5連勝中だったブレイディは、2022年10月の前戦で、ベラル・モハメッドと対戦し、ベラルの強いテイクダウンディフェンスと打撃の前に初黒星を喫しています。あの試合は参考になりましたか。

「もちろんだよ。モハメドはブレイディを倒す為に色々策を練っていたのを見れたと思うし、俺だったらもうちょっとうまくやれるなと思ったところもあったよ」

──注目のブレイディを倒して、ウェルター級でコールアウトしたい選手はいますか?

「一番デカい名前を呼びたいよね。コナー・マクレガーかな(笑)。いや、コールアウトするならもちろんチャンピオンだろ。レオン・エドワードだ」

──試合前のインタビューありがとうございます。最後にファンへメッセージを。

「次の土曜(日本時間の日曜)は自分にとって新たなチャプターになるのでとてもワクワクしているよ。皆さんとも日本でお会いできる事を楽しみにしています!」

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