元プロボクシングOPBF東洋太平洋王者の小浦(右)がデビュー戦、かつて悠斗を破っている白幡が迎え撃つことに
2023年12月17日(日)東京・後楽園ホール『Krush.156』の記者会見が、11月28日(火)都内にて行われた。
Krushバンタム級3分3R延長1Rで対戦する、白幡裕星(K-1ジム総本部チームペガサス/初代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者)と小浦翼(K-1 GYM横浜infinity/元プロボクシング 第21代OPBF東洋太平洋ミニマム級王者)が会見に出席。
今大会の注目選手の一人である小浦はカシアス内藤のE&Jカシアス・ボクシングジムから2014年8月にプロボクシングでデビュー。2015年東日本新人王、全日本新人王(ミニマム級)となり、2017年7月にはKOでOPBF東洋太平洋ミニマム級王者となった(3度防衛)。15勝(10KO)2敗1分の戦績を残し、2022年10月の試合を最後にボクシングを引退。今回Krushでのデビュー戦を行う。
その小浦は「キャリア的には東洋太平洋王者になっているのでね。負けないでしょうって感じで。ぶっ倒したいと思う」と威勢よく自信のコメント。白幡は「凄く強い選手だと思いますが、そんなキックボクシングは甘くないよってところを見せたい。師匠の梶原龍児さんが引退したのが12月なので、龍児さんに向けてKOで勝ちたいと思います」と、キックボクシングの厳しさを教えてKOで勝つと言い放つ。
互いの印象を聞かれて小浦が「若くて勢いがある選手だと思うが倒したいと思います。よろしくね」と言うと、白幡は「いや、そんな甘くないよ。当日ビックリするよ」と甘く見るなと言い、小浦も「いいよ、やろうよ」と両者早くもバチバチの展開に。
白幡は小浦を「映像を何個か見ましたけれど、ボクシングですけれど引き出しが多い選手だと思いました」と評価し、かつて対戦した悠斗とは「また違うタイプのボクサー」だとした。
小浦はキックボクシングを始めて「まだ1年経ってないですけれど試合はやれますね」と言い、「ボクシングでは12R戦っていたけれど蹴りありはキツイ。ものが違う感じなので。でも自分は空手あがりなので殴って蹴ってやろうと思います。殴り合いたいですね」と、蹴りも出来るが殴り合いたいと要求。
これに白幡は「普通に殴り合いたいだけだったら、練習でも出来るでしょう。僕は競技としてやっているのでその時に決めたい」と、殴り合うかどうかは試合の中で決めるとして「僕の階級の王者はRISEに対抗戦で行っちゃったので(池田幸司=12月16日のRISEに出場)、王者に向けてのメッセージ、これくらい練習したというのを見せたい。この試合は王者に向けてのメッセージだと思っています」と、Krushバンタム級王者・池田に自分の強さを見せつけるための試合だとした。
「(K-1グループに来て)今回で3戦目になるけれど探り探りやっていて、前回負けてしまって吹っ切れたものがあったので、この期間で自分でも強くなった実感があります。楽しみにしていて欲しい」と白幡。
小浦はボクシング時代ミニマム級(-47.62kg)で、今回はKrushバンタム級(-53.0kg)と階級的に大幅アップとなる。その理由を聞かれると「ゆくゆくは51kg(フライ級)でもいけると思いますが、K-1が53kgまでしかないのでそこを目指しています。K-1に51kgが出来るならそっちも行ける感じです」と、K-1のタイトルが欲しいためだという。
Krushフライ級(-51.0kg)王者は同じプロボクシング出身で第42代プロボクシング日本ライトフライ級王者の悠斗だが、「高橋選手とはボクシングとキックボクシングでは全然ものが違うのでやってみないと分かりませんが、面白い試合になると思います」とボクサー対決をやってみたいとした。
また、なぜK-1に転向したのかを聞かれると「ボクシングで計量ミスをしてしまって、多分試合できる期間が限られてしまうので。自分は年も年なのでラストチャンスとしてK-1でベルトを獲ってやろうかなと思いました」と説明。
これに白幡が「計量クリアしていない人間がKrushの王者になるとかK-1の王者になるとか、こうやってベルトを持ってきているのもなんか選手として終わってるなと思うので、まずルールをクリアしてから持ってくるようにしてもらいたいですね」と毒づく。
小浦は「言いたいことは好きに言ってくれって感じですね」とし、両者険悪な雰囲気のまま、会見は終わった。