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レポート

【Krush】稲垣柊が小嶋瑠久の執念を退けて初防衛に成功、松谷綺が2度ダウンを奪う完勝で新王者に、壬生狼一輝がKNOCK OUTからの刺客・心直をKO、松山勇汰が圧倒KO、寺島輝・龍華・川﨑聖亮朗がKO勝ち

2023/11/25 18:11
Krush.1552023年11月25日(土)東京・後楽園ホール ▼ダブルメインイベント第2試合(第9試合)Krushスーパー・ライト級タイトルマッチ 3分3R延長1R〇稲垣 柊(K-1ジム大宮チームレオン/王者)判定3-0 ※30-28×2、30-29×小嶋瑠久(ARROWS GYM/挑戦者)※稲垣が初防衛に成功。  稲垣は極真空手出身で少年時代に数々の大会で優勝・入賞を果たす。中学・高校はバレーボールで全国大会に出場するなど活躍。高校卒業後に格闘技に戻ると「格闘代理戦争」出演を経て2019年9月にプロデビュー。2戦目で瓦田脩二にKO負けを喫したが、その後は9連勝。2023年1月・4月の王座決定トーナメントを制し、第9代王座に就いた。戦績は10勝(6KO)1敗。  小嶋はフルコンタクト空手出身で、K-1甲子園2017 -65kg準優勝を経て2017年5月のKHAOSでプロデビュー。加藤虎於奈、平山迅、堀井翼らに勝利を収めるも、近藤魁成、山崎秀晃、不可思ら上位陣には阻まれている。2021年9月の「第2代K-1ウェルター級王座決定トーナメント」では1回戦で寧仁太・アリに判定負け。2023年1月・4月の「第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメント」では決勝進出を果たすも、ドクターストップで決勝には出られなかった。戦績は10勝(4KO)7敗。  1R、サウスポーの稲垣は左ミドルと右カーフ、小嶋は右ミドルから右ストレートを放つ。静かな立ち上がりとなったが稲垣が間合いを支配した。  2R、飛び込んだ稲垣の左フックに小嶋がバランスを崩す。稲垣は右カーフを蹴りつつジャブ、左インカーフ。小嶋は右ストレートを伸ばそうとするが、入ろうとするところへ稲垣がジャブを合わせる。稲垣が左三日月も蹴り、左ストレートを当てにいく。  3R、小嶋が勝負を仕掛けワンツーで前に出る。稲垣は左三日月と左のカウンター。小嶋は左フックも打っていくが、どうしても稲垣の右ジャブをもらってしまう。右ストレート、左フックで勝負をかける小嶋。稲垣も左フックで迎え撃つ。小嶋は大量の鼻血を吹き出す。小嶋が左右ボディ、稲垣はよく見て小嶋の大きなパンチをかわして左右のショートをしっかり当てる。小嶋の勝負をかけた強打をしっかりブロックして、ジャブ、左フックを当てるのは稲垣。仰け反る小嶋から鮮血が飛び散った。  判定は3-0で稲垣が初防衛に成功。小嶋はその場に崩れ落ち、しばらく立ち上がることが出来なかった。勝った稲垣も内容に不満そうに首を何度も横に振った。 稲垣はマイクを持つと「率直に言います。この超満員の中で試合が出来たのは凄く嬉しいです。防衛できたのも最低限よかったです。でも、お客さんがすぐに帰ってしまった。これは僕の実力不足なのでしっかり強くなって戻って来るのでよろしくお願いします」と、かなりの数の観客が帰ってしまった客席を見て奮起を誓った。 [nextpage] ▼ダブルメインイベント第1試合(第8試合)【株式会社多摩電 Presents】第4代Krush女子アトム級王座決定戦 3分3R延長1R×奥脇奈々(エイワスポーツジム/BOM女子ピン級王者)判定0-3 ※26-30×2、25-30〇松谷 綺(ALONZA ABLAZE)※松谷が第4代王座に就く。  松谷は兄・桐と共に2021年7月から卜部功也が代表を務めるALONZAに所属。2021年8月にKrush初参戦を果たし、森川侑凜からダウンを奪って判定勝ち。2022年6月の「K-1初代女子アトム級王座決定トーナメント」1回戦で菅原美優に判定2-0で敗れ、プロ8戦目にして初黒星もその後は再び連勝し、前戦では7月に初代K-1女子アトム級王者のパヤーフォンを延長戦の末に降した。戦績は8勝1敗2分。  奥脇はムエタイルールを中心に活躍し、『BOM』を主戦場に様々な団体に出場。2021年12月に初のタイトルとなるBOM女子ピン級王座を獲得。2022年4月、K-1に初参戦して森川侑凜に判定勝ち。2023年4月には山田と対戦して判定3-0で山田に敗れたが、10月のBOMではミネルヴァ・ピン級王者でK-1でも活躍したMARIに勝利している。蹴りを主体にする突貫ファイト。戦績は7勝13敗1分。  1R、両者慎重な出足。松谷はローを蹴りつつ、ワンツー、左右ハイ。奥脇もローを蹴っていく。奥脇の右ローに松谷が右ハイを合わせてダウンがコールされたが、奥脇はダウンじゃないと主張。インスタントリプレイで映像が確認され、攻撃が当たって倒れたことが確認されてダウンが認められた。再開後、開き直ったかワンツーで思い切って前へ出る奥脇。  2R、奥脇はワンツーを思い切って放ち、右フックを強打。松谷は右ローと右ミドルを蹴っていく。松谷がワンツーから右ミドル、さらに顔面前蹴り。松谷が踏み込んでのワンツーを綺麗に当てて奥脇を仰け反らせる。奥脇が前に出ると松谷はその分下がって距離をとり、右ロー、前蹴り、ジャブ、右ローと奥脇の攻撃をかわして自分の攻撃を返す。パンチから蹴り、蹴りからパンチと単発で終わらない松谷がヒットを重ねる。奥脇はワンツーを当てようとするが、距離を支配するのは松谷。ラウンド終了間際、松谷が右フックからの左ハイでダウンを奪う。  3R、パンチ一辺倒になる奥脇に松谷はパンチから蹴り、蹴りからパンチと攻撃を散らしていき、ワンツーの連打で突進して見せ場を作る。奥脇が入るところへ右ハイキック、前蹴り、右ミドルを合わせて前へ来させない松谷。右ミドルと右ハイの蹴り分け、飛び込んでの右ストレートで奥脇を翻弄していく。奥脇の左右フックに右ストレートを打ち抜く松谷。左右フックの打ち合いでは左フックを直撃させ、さらに左ハイ。飛びヒザ蹴りから左右連打と松谷が攻撃して試合を終えた。  判定は3-0で松谷の完勝に。プロ初のベルトを腰に巻いた。マイクを持った松谷は「いつもKOで倒すと言って今日もダウンで終わってしまって悔しいですけれど、菅原選手を倒せるのは自分しかいないと思っていて、次K-1で菅原選手と戦いたいです。菅原選手にKOで勝ちたいと思います。なので来年K-1で菅原選手と試合を組んでいただけたら嬉しいです。このKrushのベルトを獲って満足せずにK-1王座を目指してすぐに練習を再開して、また強くなった姿を見せるので応援よろしくお願いします」と、K-1王者・菅原美優を倒すと宣言した。 [nextpage] ▼第7試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R〇壬生狼一輝(力道場静岡/第7代Krushバンタム級王者)KO 2R 0分54秒 ※右ストレート×心直(REON Fighting sports GYM/第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王者)  壬生狼は幼稚園から日本拳法を学び、のちにキックボクシングに転向。九州のキックボクシングイベント「大和」のバンタム級王座も獲得した。2020年8月にKrush-EXで勝利を収めると、2021年3月には吉岡ビギンをも破り第7代Krushバンタム級王座を獲得。しかし、5月の「K-1バンタム級日本最強決定トーナメント」では決勝へ進出するも黒田斗真にKO負けで初黒星。2022年12月の「K-1 WORLD GP初代バンタム級王座決定トーナメント」でも準決勝で黒田に敗れた。2023年6月に白幡裕星を判定に破り再起すると8月にパク・ヒョンウを初回KO。戦績は16勝(3KO)4敗。  心直は“プロフェッショナルシスト”健太の愛弟子で、J-NETWORKフライ級新人王を獲得後、KNOCK OUT、REBELS、シュートボクシングに参戦。SBでは日本バンタム級1位になっている。2022年12月のKNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦では無敗のホープ乙津陸を判定に破り、王座に就いた。しかし、2023年3月の王者第一戦でMASA BRAVELYに判定負けを喫し、8月のKNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦では乙津にリベンジを許した。9月にK-1初参戦も池田幸司にKO負け。戦績は8勝(1KO)11敗2分。  1R、サウスポーの心直に壬生狼は右インローを多用、心直はそこへ左ストレートを打つ。左へ動こうとする壬生狼に心直も右へ動こうとし、ポジション争い。壬生狼の右ストレート、右ヒザがヒット。心直も左ストレート、左ミドルを返す。飛び二段蹴りから右ストレートを打つ壬生狼に、心直も左フックを返した。  2R、心直が左ミドルを蹴り、続く左ストレートで壬生狼をロープまで吹っ飛ばす。一気に攻める心直だが、壬生狼はここで下がらず打ち合いに行き、ヒザを突き刺す。左ストレートを放った心直のパンチの引き際に右ストレートを直撃。一撃KO勝ちとなった。  壬生狼はマイクを持つと「やる気、元気、一輝! 2回連続KOじゃあ、おら! ちょっと危ない場面もあったが全然大丈夫じゃ。心直にワシが勝って、池田選手そろそろワシとやらんか。RISEで試合が決まっているけれど、それで勝ってもらってワシとやって王座を懸けてやろうや。どうじゃ!」と2連続KOで王者・池田への挑戦をアピール。  最後には「よし、じゃあ最後やるか、一緒にやるか。やる気、元気、一輝!」と観客と共にキャッチフレーズを楽しんだ。 [nextpage]  第5代Krush女子フライ級王者・壽美(NEXT LEVEL渋谷)の引退記念セレモニーが行われた。  壽美は2016年8月にプロデビュー。『J-GIRLS』で活躍した後、2017年10月の『KHAOS』でK-1 GROUPに初参戦し、サウスポーから繰り出す左ストレートと左ミドルでテキサス・アユミをKO。KHAOSでの2戦目もRINAに勝利し、2018年10月の『Krush』ではワン・ジンロンとの国際戦にも勝利。2019年4月にはフランスへ遠征し、オランダ人選手を撃破した。  8月にヨセフィン・ノットソンに判定で敗れるも、12月のK-1初代女子フライ級王座決定トーナメントのリザーブマッチで真優に判定勝ち。2020年6月のKrushでNA☆NAから勝利をあげると、2020年11月にはノンタイトル戦でKANAを破る大金星。K-1女子フライ級王者のKANAが日本人選手に敗れたのはこの一戦のみ。2021年には第5代Krush女子フライ級王座決定トーナメントを制して王座に就き、9月のK-1で櫻井梨華子に判定勝ちして6連勝。  2022年2月のK-1でKANAとK-1女子フライ級タイトルマッチでの再戦が決定したが、壽美がスパーリング中に負ったダメージで脳震盪後症候群(のうしんとう・ごしょうこうぐん=脳震盪の後にときおり起こる症状で、めまい・吐き気・頭痛などが長くて数週間後まで続く)の症状が見られ、ドクターストップでタイトルマッチは中止に。治療して復帰を目指していたが、5月終わりのスパーリングで脳の症状が再発。急遽引退することになったと8月1日に自身のSNSにて発表した。  リング上からの挨拶と、10カウントゴングが行われた。 [nextpage] ▼第6試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R×西元也史(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)KO 2R 2分31秒 ※3ノックダウン〇松山勇汰(TEAM TOP ZEROS/LARA TOKYO/K-1甲子園2020 -60kg王者) 西元は15勝のうち12勝がKO勝ちというK-1 GROUPきってのハードヒッター。2022年9月の「第5代K-1スーパー・フェザー級王座決定トーナメント」のリザーブファイトで山本直樹を撃破し、12月にKrushスーパー・フェザー級タイトルマッチに臨んだが王者・中島千博に判定3-0で敗れた。今年、中国遠征試合を行ってダウンを奪っての勝利で再起したのもつかの間、7月に髙橋直輝に敗れた。戦績は15勝(12KO)10敗2分。 松山はK-1甲子園2020 -60kg王者で、2020年12月のプロデビューからK-1で2連続KO勝利したが、2021年12月の寺田匠とのホープ対決ではダウン応酬の末にKO負け。初黒星を喫した後は目黒翔大に判定勝ち、SOULにKO勝ち、岡嶋形徒に初回KO勝ち、前戦はチャン・ウヒョクに初回KO勝ちと4連勝中。戦績は6勝(5KO)1敗のサウスポー。  1R、互いにカーフを蹴っていく中、サウスポーの松山は左三日月も蹴っていく。前に出るのは西元で左へ回って松山に右回りを許さない。西元は右インローで崩しての右ストレート。さらに左へ回りながらの左フック、右インローで崩していく。  2R、左ミドルと左ヒザを蹴る松山に西元は左カーフと右インカーフ。西元は右ストレートを繰り出すが、松山は左ヒザで反撃。左ハイを繰り出しながら左ヒザを突き刺し、左ヒザからのワンツーでダウンを奪う。パンチで反撃する西元だが左ヒザからの左ストレートで2度目のダウン。  松山は一気に攻撃をまとめ右フック、左ストレート、左ヒザ、コーナーへ詰めての左右連打と左ヒザ、最後はワンツーの左ストレートでKOを奪った。  マイクを持った松山は「やっぱり西元選手強くて、思うように出来なかったんですが何とか倒せてよかったです。今日勝ったので高橋チャンプ、次のタイトルマッチ僕でどうですか?」とタイトル挑戦をアピールした。 [nextpage] ▼第5試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R〇寺島 輝(TANG TANG FIGHT CLUB)KO 1R 2分13秒 ※3ノックダウン×FUMIYA(E x F) 寺島は極真空手と伝統派空手を学び、2019年4月にKrushでプロデビュー。そのデビュー戦から3勝3KOを達成し、2019年11月には初の国際戦で韓国人選手から判定勝ち。4戦無敗で2020年3月のK-1に出場し、山崎秀晃に挑んだがKO負けで初黒星を付けられた。2021年11月には第7代Krushスーパー・ライト級王者の鈴木勇人にも勝利して、2022年6月に第8代王者・佐々木大蔵に挑戦したが3R TKO負けで王座奪取ならず。2023年1月・4月の「第9代Krushスーパー・ライト級王座決定トーナメント」では準決勝で稲垣柊にKO負けを喫した。戦績は7勝(3KO)4敗。 FUMIYAは水泳でジュニアオリンピックに出場し、陸上でも関東大会出場を果たしたフィジカルエリート。2021年8月29日の『Bigbang』で第7代Krushウェルター級王者・山際和希との再戦を初回KOで返り討ちにしたが、9月の「K-1 WORLD GP第2代ウェルター級王座決定トーナメント」では1回戦で野杁正明にKO負け。その後も勝ち負けを交互に繰り返したが、2023年8月の前戦では近藤魁成をカーフキックで初回KOする番狂わせを起こした。戦績は11勝(11KO)12敗。  1R、カーフを蹴っていったFUMIYAは飛びヒザ蹴りからの右フックで先制のダウンを奪う。しかし、前に出る寺島が右フックでダウンを奪い返す。さらに右フックでダウンを追加。ダッシュして追いかけていく寺島がコーナーまで追い詰めたところで右ストレートを打ち抜き、寺島が3度目のダウンを奪い逆転KO勝ちを収めた。  マイクを持った寺島は「ドキドキさせようと思って最初倒れたんですけれどね(笑)。元々FUMIYA選手と練習も一緒で。FUMIYAくんは人としてカッコいいなと思っていて、対戦する時に思うことあって。だから戦えた事でまた一つ強くなれたと思いました。いろいろな格闘技がある中、本物の格闘技を見せたかったし、盛り上げられたかなと思います。今日は母校の空手部の高校生を招待して、何か感じることがあればと思って背負って試合をしました。これからも世界へ向かって歩いていきます。またリングでお会いしましょう」と語った。 [nextpage] ▼第4試合 Krushライト級 3分3R延長1R〇龍華(ザウルスプロモーション/K-1甲子園2019・2020 -65kg王者)KO 2R 0分53秒 ※左ハイキック×岩﨑悠斗(ARROWS GYM/元J-NETWORKスーパー・ライト級王者)  1R、龍華は左ミドル&左ローで試合をコントロールし、右カーフを蹴っていく。サウスポーの岩崎は龍華の前足に左右ローを集中させつつ、距離を詰めてパンチのコンビネーションを放つが龍華に距離をとられる。  2Rが始まってすぐ、ジャブを突いて左ストレートにつなげようとした岩崎へ龍華は狙いすました左ハイキックをカウンターでさく裂。岩崎は立ち上がるも足元がフラつき、龍華の鮮やかなKO勝ちとなった。  涙を流して勝利を喜ぶ龍華は「ここずっと勝てなくて応援してくれている人たちのためにもいい形で勝ててめっちゃ嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします」と涙ながらに語った。。 [nextpage] ▼第3試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R延長1R〇川﨑聖亮朗(HIGHSPEED GYM)KO 3R 1分18秒 ※右カーフキック×斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)  1R、左右フックで序盤から仕掛けてくる斉藤に川﨑は右カーフキックを狙い撃ち。さらに右ストレート、右ハイも当てていく。  2R、川﨑の右ストレートから返しの左フックがクリーンヒット。右カーフにも斉藤は足を大きく上げる。しかし、突進を止めない斉藤が左右フックで前へ出て川﨑も手数をそれほど出せない展開が続く。ヒットを奪うのは川﨑。  3R、右カーフを蹴り返す斉藤だが、川﨑の右カーフ3連打にダウンを喫する。川﨑はカーフを狙いつつ右ストレート、右ハイと攻撃を散らし、再び右カーフでダウンを奪う。斉藤は立ち上がろうとするも足がいうことを聞かず、川﨑のKO勝ちとなった。  川﨑はマイクを持つと「2019年8月24日、大阪K-1の時に戦わせてもらって4年4カ月勝ち星がなかったです。ダメージを抜くために1年4カ月かけて挑んだ試合でした。本当にこの1年4カ月、上手くいかなくて心が折れかけました。逃げたい一心でした。けれど、たくさんの方に支えられてここまでやってくることが出来ました。来月で32歳ですがあと少しだけ格闘技をやりたいです。脇役でいいのでまた使ってくれたら嬉しいです」と胸の内を明かした。 [nextpage] ▼第2試合 Krushスーパー・フェザー級 3分3R延長1R×友尊(TEAM K/BLUE DOG GYM)判定0-3 ※29-30×3〇目黒翔大(優弥道場)  1R序盤から左右フックで仕掛けた友尊はヒザ、ローとアグレッシブな攻めで流れをつかんだかに思えたが、目黒の左カーフをもらうと明らかに嫌がる素振り。目黒は距離を一気に詰めての左右フックで友尊をコーナーへ釘付け。ヒザも突き刺す。  2R、目黒は徹底して距離を潰しての超接近戦を仕掛ける。これになかなか反撃できない友尊だったが、離れると左右フック、左ロー、バックハンドブローと強い攻撃を当てる。目黒は超接近戦でこれといった攻撃が出ない。  3R、距離を潰そうとする目黒とその前に一発当てようとする友尊。目黒も距離を潰してヒザ。なんとか状況を打破しようと思い切り左右フックを振る友尊だが目黒の突進をかわすことは出来ず両者ホールディングに。判定3-0で目黒の勝利となった。 [nextpage] ▼第1試合 Krushスーパー・バンタム級 3分3R延長1R×豊田優輝(BELLWOOD FIGHT TEAM/K-1カレッジ2019 -60kg王者)KO 2R 2分46秒 ※右フック〇“狂拳”迅(WIZARDキックボクシングジム)  1R、迅が序盤から当てていた右ストレートでダウンを奪い、右の三日月や右ヒザも突き刺していく。豊田は距離を詰めて左右フックを打とうとするが、迅はよく見てパンチを当てていく。  2R、豊田の左ローに右ストレートを合わせてダウンを追加する迅。豊田は左ローから左のパンチを繰り出す動きを見せるが、迅はその左ローにカウンターを狙い撃ち。最後も左ミドルに右フックのカウンターでダウンさせ、鮮やかなKO勝ちを飾った。  迅はマイクを持つと「怪我したり復帰したりしてなかなか上手くいかないけれど、僕は変わらず世界一になります」と宣言した。 nextpage] ▼プレリミナリーファイト第3試合 Krushフェザー級 3分3R〇渡邉 陸(POWER OF DREAM)KO 2R 2分17秒×神谷勇輝(SUNRISE GYM)  1R、渡邊は距離をとって蹴り中心。リングを大きく使って回り込む。神谷はコーナーへ詰めて左右ストレートの連打を繰り出すが、渡邊はすぐに脱出。蹴って回り込む渡邊を捕まえられない。  2Rも大きく回り込んで蹴っていく渡邊を神谷は追っていく。神谷がコーナーへ詰めて連打を繰り出すとここで渡邊もパンチで反撃。右アッパーを直撃させると右フックでダウンを奪う。そこから畳みかける渡邊が右フックでダウンを追加し、KO勝ちを収めた。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第2試合 Krushバンタム級 3分3R×紀空(K-1ジム五反田チームキングス)判定0-3 ※25-30×3〇今村流星(KINGS)  1R、回転の速いコンビネーションを見せる紀空に今村は徹底した左右ボディ攻め。その左右ボディからの右フックで今村がダウンを奪う。紀空はローで反撃するも右ローに左アッパーを合わせられて2度目のダウンを喫する。  2R、今村が右ストレートを打ち抜いてダウンを追加。左ボディからの左アッパーと卓越したボクシングテクニックを見て、右カーフも蹴る今村。しかし、紀空が距離を潰してガムシャラな攻めを見せると状況は一変、紀空のパンチが当たりだし、紀空はローパンチも繰り出す。  3R、手数が減った今村に紀空は距離を詰めてガムシャラな攻撃を繰り出す。右フック、右ストレートを被弾する今村は鼻血を出す。今村はカーフを蹴って体勢を立て直しにいくが、紀空はガムシャラに距離を詰めての攻めの姿勢を貫いた。判定は合計3度のダウンを奪った今村の勝利となった。 [nextpage] ▼プレリミナリーファイト第1試合 Krushスーパー・ライト級 3分3R〇哲志(K-1ジム五反田チームキングス)判定2-0 ※30-29×2、29-29×石川優斗(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)  1R、石川はローを蹴って右ストレート、右フックと強打につないでいき、左フックへのつなぎも速い。哲志もジャブ&ロー、右ストレートを伸ばしていくが石川のパワフルなパンチが目立った。  2R、石川はローを蹴られると必ず蹴り返す。なかなかパンチが当たらない哲志だったが、石川のワンツーに左フックを返してヒットを奪うと、右ヒザを突き刺し、その後も左フックが当たり始める。  3R、前に出る石川だがガードが低く、哲志が思い切り振り抜く左右フックを次々と被弾。ジャブ、右ストレートでも石川を仰け反らせる。前に出る石川も右を繰り出すがスピードがなく、判定2-0で哲志が勝利を収めた。
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