代名詞の左ミドルだけでなく、サウスポー対策の右ミドルも威力抜群の日菜太
2019年8月18日(日)東京・大田区総合体育館で開催されるKNOCK OUT『K.O CLIMAX 2019 SUMMER KICK FEVER』。
同大会のセミファイナルで、元ラジャダムナンスタジアム認定バンタム・フェザー・スーパーフェザー級三階級制覇王者で元プロボクシングOPBF東洋太平洋スーパーフェザー級王者ジョムトーン・チュワタナ(タイ)と対戦する、REBELS 70kg級王者・日菜太(クロスポイント吉祥寺)が13日(火)都内所属ジムで公開練習を行った。
公開練習では気合いの入ったミット打ちを披露した日菜太。左右ミドルキック、左ストレート、ヒザ蹴りで重厚感のある音をジム内に響かせた。
「試合の5日前。凄くいい調整ができたかな。ミットでも記者の人にいいのを見せられたと思う。この時期は身体が重くて動けないことが多いんですが、あれくらいできるので凄く調子はいいですね」と、仕上がりに満足そう。
前回6月の坂本優起戦では練習中に肉離れを起こし、試合でも苦戦を強いられた。
「あの時も公開練習をやったけれど痛すぎて何もできなかったですね。8月へ向けて照準を絞って練習してきたので、今回はいい調整ができたかなと思います。100%と怪我もよくなって、トレーナーともいい関係ができています」と、もう問題はなさそう。
ジョムトーンに関しては「蹴りよりもパンチですね。やっぱりよけづらいと思うので」と、内山高志と世界タイトルマッチも争ったパンチを警戒。内山とはボクシングジムへの出稽古で旧知の間柄だが「連絡はとっていません。僕は僕なりにジョムトーンを超えたいと思っていて」とアドバイスは求めなかったという。
「僕の良さを出して、KNOCK OUTという興行なのでしっかりKOで勝って次のステージへ行きたい」と言い、「サウスポー同士なので右も蹴るかもしれない。僕は右も得意。蹴りの割合は今は50-50で右も左もバランスがとれてきました」と、代名詞でもある左ミドルだけでなく右の蹴りにも自信を見せる。
「どんなことになろうが日曜日には結果が出る。東京ドームと言い続けているので、必ず勝ちたい」と、以前からアピールしている2020年1月4日と5日に開催される新日本プロレスの東京ドーム大会出場を再びアピール。
「いろいろな人に認めてもらうには、いい勝ち方をするしかない。33歳になるから最後の一勝負だと思うので、悔いなく終わりたいですね。『お前、何言ってるの』ってもっとアンチにも騒いでほしい(笑)。自分の中でいい爪痕を最後に残したいです。プロレスファンには両方面白いんだよってところを知ってもらいたい。僕は両方好きなので。どっちも同じ会社(ブシロードグループ)なので、そういう意味でもどっちを見ても面白いというものを作りたいです」と、キックボクシングとプロレスの両方を好きになってもらいたいという。
「リアルに人が倒れるところ、ダメージを重ねて倒れたり、頭部への打撃で一発で倒れたりするのはプロレスにはない部分なので、3分3Rの中でやり取りの駆け引きをプロレスファンに見てもらいたい。ドームを体験している選手が今はいないじゃないですか。その境地に行きたい。行ったら行ったで見える景色があると思う」と熱弁する。
また、10日に開催された『REBELS.62』でリング上から挨拶し、「本当のキックボクシングブームをみんなで作りたい」との発言もあった。
「セリーグがK-1だとすればパリーグはREBELSとか、RISEと三つ巴で盛り上げられるように、KNOCK OUTとREBELSが面白いという状況を今年中につくらないと。REBELSらしい、KNOCK OUTらしい色を出していきたい。試合以外のイベントをやるとか、ファンと交流したいですね。ファンと近い団体になって欲しい」と、ベテランならではの提言もあった。
その中で今後、REBELSを引っ張っていく若手の鈴木宙樹、栗秋祥梧(共にクロスポイント吉祥寺)には期待をかける。
「練習量的には僕の3分の2くらいですが、それでも倒せる若手は凄いと思う。僕のスタイルは練習量で積み重ねてきたスタイルなので最後までこの練習量でやるしかない。若い人には理論があるので、その個性で盛り上げていってほしい。栗秋はパンチが強いので当たったら勝てる、当たらなかったら勝てない。当たらなかったどうするのって話なのでそこですね。鈴木はパンチが伸びたので、これから本当に強いヤツとやったらどうならか。まだ本物とやっていないのでどうなるかを見たいですね」と、それぞれを評した。