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2023年11月12日(日)、米国ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンにて『UFC 295: Procházka vs. Pereira』(U-NEXT配信)が開催されている。
▼女子ストロー級マッチ 5分3R
タバサ・リッチ(ブラジル)9勝1敗(UFC4勝1敗)※UFC4連勝中 115.4lbs/52.34kg
ルーピー・ゴディネス(メキシコ)11勝3敗(UFC6勝3敗)※UFC3連勝中 115lbs/52.16kg
元SEI☆ZAで日本に住み込みで格闘技のトレーニングを積んでいたタバサ・リッチ(ブラジル)。UFCデビュー戦は階級上のフライ級で現ランキング3位のマノン・フィオロに敗れ、MMA初黒星を喫したが、ストロー級に戻すと負けなし。元タイトル挑戦者のジェシカ・ペネから腕十字でタップを奪って勝利し、ランキング入りを果たすと、2023年6月の前戦では、ジリアン・ロバートソンにも判定勝ちし、オクタゴンで4連勝をマークしている。
今回の対戦相手のルーピー・ゴディネスは、注目のメキシカンファイター。元LFA王者でUFC3連勝中。シンシア・カルビーロ、村田夏南子と激闘を繰り広げたエミリー・デュコーテを判定で下し、2023年9月にはエリス・リードを2R、リアネイキドチョークで極めている。
ランキング10位として、上り調子の13位のチャレンジを受けるタバサに聞いた。
柔道で黒帯を授けてくれた小見川道大先生を忘れない
──お久しぶりです。今回の調子はいかがですか?
「また日本のメディアにお会いできて、嬉しいです。インタビューしてくれてありがとう。日本の皆さんと話す事はいつもとても嬉しくて。日本に住んでいた自分にとって、キャリアの中でとても重要な意味があります。調子は最高です。家族ともチームとも今ここに来ていて、減量も順調で、想定通りに進んでいます。だから、あとは試合にフォーカスしてトレーニングをするだけです」
──カリフォルニアでは、誰と練習してきましたか。
「カリフォルニアでは通っているジムがいくつかあるの。なかなかMMAの全てをトレーニングできる設備が無くて。なので、パラゴン柔術と、ボクシングはノコヘッド、レスリングはパーソナルコーチに、ムエタイはサクソンジム、それと別でストレンスコンディショニング、UFCファイターのケトレン・ヴィエラがこのキャンプでトレーニングのサポートをしに来てくれています。ブラジルのホームタウンから来た友人も数人手伝いに来てくれました」
──同じ大会に出場するマッケンジー・ダーン選手と今は練習する機会は?
「マッケンジーと練習しなくなってしばらく経つわ。お互い遠くに住んでていて時間を合わせる事が難しいの。一緒にトレーニングする機会がなくて」
──SEI☆ZA出身のユリア・ストリアレンコ選手とはいまも連絡を取り合っていますか。
「いつもよ! 常に連絡をとっているわ。彼女の事が大好きなの。早く彼女も次の試合が決まるといいなと思っているわ。そうしたら会えるしね。本当に常にともに連絡をとっていて励まし合っている、とてもいい関係で、彼女は親友だわ。彼女の事本当に大好き!」
──タバサ選手が日本のSEI☆ZAで戦ってきた時は、顔面パンチ禁止などのカスタムルールで、ポジションを奪うことに長けたタバサ選手にとって、不自由なルールだったと思いますが、今に活きていることもありますか。
「SEI☆ZAでの経験はとても良かったと思っています。アマチュアの時から考えて全ての過去の経験は全て今の自分に反映していると思うし、少しずつ得たものがあったと思う。SEI☆ZAのルールのなかでいかに極めるかを工夫したし、様々なバックボーンの相手と戦うことが出来ました。何より、日本にはとても感謝しています。これまで行ったこともない国、会ったこともない人達と出会えて。絶対に忘れられないのは、柔道で黒帯を授けてくれた小見川道大先生! 本当に日本には感謝しかないわ」
──今回の対戦相手のルーピー・ゴディネス選手は、打撃も左フックが強くて寝技も出来る。どんな印象を持っていますか。
「彼女がLFAで対戦(LFA女子ストロー級王座戦)したヴァネッサ・デモパウロスと、昔一緒にトレー二ングはしていたこともあるけど、ルーピーはオールラウンドファイターで、とても攻撃的で常にファイトしてくるタイプ。なので、この試合は本当に楽しみにしていて、彼女のバックグラウンドはボクシングと組み技で、いいマッチアップだと思うの。自分が積み重ねてきたトレーニングの結果を見せるべきだと思っている。彼女とは観客も楽しむ事ができる内容になると思うし、私もいい試合を見せる準備ができているわ」
──ゴディネス選手も柔道経験があると聞いています。強味は似ていますが、タバサ選手が上回っているところは?
「そうね。彼女には彼女独自のものがあると思うし。私には私だけのテクニックもバックグラウンドもあるから。彼女の事も彼女が積み重ねているトレーニングにもリスペクトはしている。だけど、私は自分のテクニックも、自分のトレーニングの事も信じているから、試合展開についてはあまり心配していないわ」
──現在、4連勝の理由をどうとらえていますか。
「いつもやるべき事はやり続けているからだと思う。私は本当にトレーニングに関しては規律正しく生活をしていて、休みもバケーションも取らない。アメリカで試合をするようになった1日目からずっと同じチームでやってきている。チームとの絆も盤石でチームは私のファミリーです。とてもいい関係が築けている。彼らとキャンプを一つずつこなす度に強くなっていってると思うし、自分でも成長を感じられる。彼らは私に100%で向かってきてくれるから、私も彼らに100%で向き合う。集中力やメンタリティーなどやるべき事をやっているから、この結果に表れているのだと思う」
──今回の勝利はあなたにとってどういう意味を持ちますか。
「自分が好きだからやっている事をきちんと成し遂げる。もう一度自分自信に集中して自分がきちんと正しい事をやってきたと証明できるように次のチャレンジに繋げる。これまでの全ての試合はどれも自分にとっては大事な試合だった。キャンプは本当に楽ではない事だから、ただ皆はそういったもう一面の事は知らないわよね──自分の事なのよ。苦しみもそれに伴う喜びも。だから勝利は自分のチームや家族、自分の周りにいる皆と共有できたら嬉しい」
──試合前にありがとうございます。日本のファンへメッセージを。
「日本に住んでいた時からいつも応援をしてくれてありがとう。試合を楽しんでくれると嬉しいです。是非ずっと私の事をフォローして、日本の素晴らしいエネルギーを送り続けて欲しいです。皆、大好きです。アリガトウゴザイマシタ!」