なんと4試合連続でベストバウト賞獲得となった壱
2023年11月5日(日)東京・後楽園ホールで開催された『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.5 “RED ZONE”』の一夜明け会見が、6日(月)都内にて行われた。
第3試合のKNOCK OUT OFG-REDスーパーバンタム級3分3R延長1Rで元WPMF世界スーパーフライ級王者・片島聡志(Kick Life)から2度のダウンを奪って判定勝ちした、壱・センチャイジム(センチャイムエタイジム)が出席。前夜の試合を振り返った。
「(左ストレートを)初めてREBELSに出た時に山口さんに評価してもらって。途中からミドルキックとかヒジの良さが分かってミドルとヒジ中心に戦っていたけれど、OFGは組みやすさや感覚が凄くあって。ストレートがガードの隙間からストーンと入るなと。パンチのムエタイ選手をムエマッドって言うんですけれど、僕が始めた時に言われていた時みたいにムエマッド・壱、復活しようかと思っています」と、原点に戻れたとする。
この試合はベストバウト賞にも選ばれ「これで4試合連続のベストバウト賞なんですよね。僕は“ベストバウター”なので大会に困ったら呼んでくれれば絶対に盛り上げるのでよろしくお願いします」とアピール。
「僕は自分の欠点が分かっているんですけれど、前に攻めすぎる分もらってしまうんです。改善するのはそこを改善するけれど、こんなにベストバウト賞をもらってしまうとムエマッドでいいのかなって思ってしまいます」と、欠点を直すことに悩むと笑う。
「同じジムのルンペットも出ていたので、会長とも約束していたんですよ。2人でKOしてKOボーナスもらって(1人30万円)ジムのみんなでパーティーに行こうって。会長もリングサイドからこう(指を3本立てる)やっていました(笑)。壱、忘れるなと。3Rに僕が流し始めていると思ったのか、与那覇くん(壱の本名)って、狙っていけよって(指を3本立てていた)。それがスタートダッシュになったと思います。(ベストバウト賞の)5万でパーティーします」と、会長からも試合中に発破をかけられていたとのエピソードも明かした。
1Rに片島のヒジで眉間をカットされて流血したが、「多分あれ、(ヒジではなく)パンチで切れたのかなと思ってて。切れた感覚がなくてOFGでスパーしたこともなかったのでOFGで殴られるのはこんな感じなんだって。切れたって向こうのセコンドが言っていて『俺か』って焦りはあったけれど、コーチから『焦らなくていい』と言われて。2,3Rでゆっくり倒しに行けばいいと思いました」と焦りはなかったとし、「ただ、狙っていないパンチでダウンを取れたので今日は狙わずに行こうと思って進めたんですが、OFGは思っていないパンチで倒れることが分かりました。当てるだけのパンチで倒れることにつながるのがOFGの怖さだと分かりましたね」と気付きがあったという。
顏の傷のことは「朝見てビックリしました。内出血みたいな感じなので。指とかも切れててそれが初めての経験だったので。あと試合中にパンチの痛みは感じないんですけれど、OFGだと顏がピッとなるので新鮮な気持ちでした。眉から下に傷が付くと支障が出て来るけれど、眉から上は大丈夫です」と、自慢のイケメンは守れたと笑った。
大会全体を通しても多く見られ、この試合でも両者が多用していた蹴り足キャッチからの攻撃については「練習はしていなかったんですが、グローブなら滑るところがしっかりキャッチ出来ましたね。タイオイルを縫っているのでグローブなら滑るけれど、かっちりつかめるので、作戦にはなかったけれど1Rにキャッチが使えるなと思いました。いろいろ極めようと思います」と、実際に戦ってみて分かったことだとする。
3Rは流し気味で片島の反撃を許す展開になったのは「KOを狙いすぎて自分が被弾している自覚もありました。あと、片島選手がベテランで凄いと思ったのは効けば効くほど手数が増えていったんですよ。コーチは『このままで大丈夫』、会長は『(KOして)30万』だと(笑)。どうしようかと思いました。でもOFGはスタミナが切れてもハンドスピードが落ちないので倒せると思ったので。そういう気付きもありましたね。最後は片島選手の上手さに潰された感じです」と迷いがあったことと、片島の上手さを称えた。
初のOFGルールは「楽しかった、馴染んでいましたね。若い頃の喧嘩ファイトを思い出しました」と最初にも関わらず馴染んでいたとし、「REDルールはOFGって感じで継続できたら個人的には嬉しいと思っています」とこれからもOFGでやりたいとした。
これで連敗から脱出し、今後の目標には「前回ベルトを失った時の古村(光)くんを狙っている。この階級で存在感があってベルトが似合うのは僕だと思っている。華があると思っているので僕しかいない」と、8月のタイトルマッチで敗れた古村から王座を奪い返すことをあげる。
また、前日会見にて片島の隣で平本蓮風の通訳パフォーマンスを行った心直については「アイツに絡むと自分が安くなるので絡まないです。リング上に心直がいたので目だけは合わさないようにしていました。コーチも『アイツと目を合わせるな』と言っていましたね(笑)」と、絡みたくないと笑った。
さらに、KNOCK OUTへの参戦が決まったWKBA世界王者・髙橋亨汰と入場テーマ曲が同じアルフィーの『星空のディスタンス』で、被ってしまうことには「楽しみにしています。僕は変える気がないので。階級が一緒ならディスタンスを懸けて戦いますが、階級が違うので仲良くディスタンスしたいと思います」とディスタンス仲間としてやっていくという。
最後には「KOは出来なかったんですがベストバウト賞を取れて大会を盛り上げることに協力できたと思います。これからREDルールはOFGという形で継続をお願いしたいと思います」とアピールした。