堀井(右)が「フラッシュバック」と呼ぶ、相手に背を向けエビ反りになって相手を睨むポーズにもクールな不可思
2019年10月13日(日)東京・後楽園ホール『K-1 KRUSH FIGHT.106』の対戦カード第一弾が、8月9日(金)都内で行われた記者会見で発表された。
6月のK-1両国国技館大会に参戦したKNOCK OUTスーパーライト級王座など5つのタイトル獲得実績を持つ不可思(クロスポイント吉祥寺)がKRUSHに初参戦。喧嘩屋・堀井翼(ネクサスジム)との異色カードが決まった。
中村拓己K-1プロデューサーは不可思の参戦について、「不可思選手は6月のK-1両国大会がK-1 JAPAN GROUPでの初めての試合となり、佐々木大蔵選手にカットで敗れてしまいましたが、ファンの記憶に残る試合をやってくれたと思っています。怪我の状況もあってどれくらいに次の試合が出きるかと不可思選手サイドと話していたところ、傷が治ったらすぐに試合をしたいとのリクエストを受けていてKRUSH初参戦が決まりました」と説明。
その相手に堀井を選んだのは「堀井選手はKRUSHに3戦目の登場。デビュー戦でインパクトあるKO勝利を見せ、瑠久戦には敗れましたが試合前から盛り上げてくれる選手で、試合でもレベルの高いところを見せてくれていると思います。ズバリ、不可思選手がこういった相手と戦うことはないと思うし、何が起こるか分からない予想できないカードを組みました。どんな試合になるか予想もつかない」と、意外性を狙っての抜擢だと説明した。
堀井は、前面は普通のスーツ、背面は布がないコントで出てくるようなスーツを着用して登場。「こんな恰好で申し訳ないんですが、前回乱闘を起こしてしまって記者会見中止にしてしまって本当に申し訳ありませんでした。K-1は野蛮な人間の集まりではないので、相手にリスペクトを持って感謝の気持ちを持ってこの試合に臨みたいと思います。すいませんでした」と、6月の乱闘事件を謝罪。机に頭をこすりつけるように深々と2度頭を下げた。
と、思いきや顔を上げると「ってやるわけねーだろ、バーカ! 俺は言いたいこと言うし、今まで通り何も変わらない」と悪態をつき、立ち上がると股間に着いていたベルを「ちーん」と鳴らす。
場内が異様な雰囲気に包まれる中、不可思は「この前の6月の試合が終わって8月のK-1大阪大会に出たかったんですが、怪我で出られなくなって。次のK-1が11月か12月なので、次の試合まで時間を空けたくないので10月に試合をお願いして組んでもらえたので、しっかりアツい試合を見せて求められている仕事をしっかりしたいと思っています」とクールに挨拶。
お互いの印象を聞かれると、堀井は「不可思選手は確かにスター選手だと思うが、K-1 JAPAN GROUPでは1回も勝っていなくて、ぶっちゃけ俺からしたら格下くらいに思っている。俺が赤コーナーでよかったんじゃないかって思っています。相手は五冠王ですが俺は“股間王”なんで。そんな感じです」と、下ネタで関係者をドン引きさせる。
不可思は「カードが発表されて盛り上がる感じではないと思ったんですが、テンションを下げるといい試合ができないと分かっているので、相手関係なしに自分の強さをどれだけ見せられるか、そこにモチベーションを高くもっていこうと思っています」と、相手云々ではなく自分の強さを見せる試合にしたいという。
前回の反省点として「ルールが今までずっとやってきたルールと違うので、3Rと5Rの違いもあるのでその違いはけっこう大きいと感じました。K-1の練習と戦いをもっとしないといけないと思いました」と、もっとK-1ルールにアジャストする必要があるとする。そのうえで「KRUSHは昔から選手がみんな倒し合いで、最近も見に行きましたが打ち合いが多いなって思っています。KO勝ち以外はあり得ないと思っています」とKO勝ち宣言。
ここで、堀井の服装について聞かれると不可思は「スゲェなと思って。手がこんでんなと。ここへ入ってくるまで知らなかったのでビックリしました。堀井選手の下ネタは好きな感じではないです」と苦笑い。
堀井は「貧乏なのでこんな感じになったのでスポンサー募集中です」と真顔で答え、「俺はこの試合は股間王vs五冠王の王座統一戦って感じで頑張ります。終了。俺は先に帰ります」とさっさと席を立ち、股間のベルを「ちーん」と鳴らして去っていった。
残された不可思は「アツい試合を見せるので楽しみにしていてください」と、堀井とは真逆に最後までクールだった。