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【KNOCK OUT】龍聖が軍司泰斗とK-1で戦ったファク・スアレスと対戦「殺気を見せたい」格闘技を辞めようと思った苦悩も告白

2023/10/17 19:10
【KNOCK OUT】龍聖が軍司泰斗とK-1で戦ったファク・スアレスと対戦「殺気を見せたい」格闘技を辞めようと思った苦悩も告白

一時はやる気がなくなったというが、新しいトレーナーを得て昔の自分を取り戻した龍聖

 2023年12月9日(土)東京・後楽園ホール『MAROOMS presents KNOCK OUT 2023 vol.6』の対戦カード発表第2弾の記者会見が、10月17日(火)都内にて行われた。

 スーパーファイトのKNOCK OUT-BLACK -59kg契約3分3R延長1Rで、龍聖(Team KNOCK OUT)とファク・スアレス(アルゼンチン)の対戦が決定。


 龍聖は小学1年生でキックボクシングを始め、HIROYAの指導を受けアマチュアで多くの経験を積んで2019年4月にプロデビュー。2021年10月にはKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦で銀次を判定3-0に破り初代王座に就いた。2022年4月には初の国際戦でメディ・ジライフィ(スペイン)にも勝利、7月にはRIZINに初参戦して魁志に3RでTKO勝ち。12月には巌流島ルールに初挑戦、かつて皇治を苦しめたダウサコンを左ボディで初回KOに沈めた。

 今年3月にはラジャダムナンスタジアム認定スーパーバンタム級王者ペットセーンセーブと-58.5kg契約で対戦し、延長戦でダウンを奪って勝利。6月にはチュームーシーフーにダウンを奪われるも延長戦で逆転勝利し、15勝(9KO)の無敗記録を更新している。

 スアレスは南米の立ち技格闘技イベント『WGP Kickboxing』で活躍するアルゼンチン出身・在住のファイター。多彩なパンチのコンビネーションとローキック、そして打ち合いを好むアグレッシブなファイトスタイルで「WGP Kickboxing」の-60kgのベルトを巻いた。2022年8月に初来日して「K-1 WORLD GP 2022 K-1フェザー級世界最強決定トーナメント」の1回戦で軍司泰斗と対戦、判定で敗れている。戦績は20勝(7KO)8敗。


 龍聖は今回より所属が「Team KNOCK OUT」となった。「昨日いきなりTeam KNOCK OUTを名乗らせてくれと本人たっての希望で」(山口元気KNOCK OUT代表)と、龍聖が希望したのだという。

 それはKNOCK OUTを自分が背負うという決意の現れかと聞かれると「元々そういうのはあったんですが、鈴木千裕くんがいたり、ぱんちゃんがいたり、(小笠原)瑛作さんがいたりとKNOCK OUTを代表する選手は他にもいますが、千裕くんはRIZINで、KNOCK OUTは僕だと思っているので、そういう意味も込めて団体を背負って行こうという気持ちです」と説明。

 所属ジムを辞めてフリーとなり「今はKNOCK OUTジムで練習をしています。12月は出る予定がなかったんですが、僕の希望で。9月の生放送のメインをやらせてもらう予定だったんですが、怪我もあったりして試合が出来ない状況で。試合を見ていて自分が出ていたらもっといい大会になっていたし、申し訳ないって思いもあって。3月から始まって今年は飛躍した1年ですが、12月にきっちりKNOCK OUTの代表の一人だと思っているので、団体のトップとして締めたい思いもあって試合をさせてもらうことにしました。“暴君”完全復活したいと思います」と意気込む。

 練習環境を変えたことには「ずっと教えてもらっていたタイ人のノップ(ノッパデッソーン)がいなくなって、格闘技を最近やっていなかった時期があったんです。情熱が冷めた、面倒くさいなって、もういいなって思って練習もしていなかった時期もありました。ノップとやっていきたかったというのがありましたし。このままやっていてもいいのかなってモヤモヤしたものがこの1年間ずっとあって。それが試合にも出ていたと思うし。新しいトレーナーを探したりもしましたけれど、なかなか自分の中でこの人に教えてもらいたい、この人なら信じるって人がいなくて。


 それで最近、KNOCK OUT GYM高幡不動の会長が栗秋祥梧のお兄ちゃんなんですけれど、練習見てもらっていて。ノップがいなくなってから初めて、この人のために勝ちたいと思えるようなトレーナーと一緒に練習していて凄く充実感を感じます。ムエタイにないようなコンビネーションもありますし、言葉の一つにも深いものがあるし、自分に成長を感じているし、昔ギラギラしていた自信を取り戻して毎日充実していますね」と、新しいトレーナーと出会えてやる気と自信が戻ってきたと告白。

 どこに変化が見られるかと聞かれると「絶対に倒しに行く姿勢を見て欲しい。17歳でデビューしてまだ22歳ですが、久井くんもそうですがまだ10代の自分よりも若い選手がどんどん出ていてその選手が強くて。昔は負けるのが嫌とかも考えてなかったですし、言葉は悪いですが本当に殺す気でやっていて。悪い面もあるんですけれど、そういう気持ちがだんだんと守りに入るというか、緊張感も変わってきますし、そういうところが最近よくなかったなって思っていて。そこを今は取り戻した。自然に今までは勝つための練習になっていたけれど、今は倒すための練習をしているので、絶対に次の試合は倒すって殺気を見て欲しいですね。殺気を出せるし、そういう試合になると思います」と、以前のような“殺気”を見せたいとした。

 現在のトレーナー=栗秋和輝とは「KNOCK OUTオーナーの櫻田さんによくしていただいていて、自分が練習してなくてもういいや、疲れたな、ビジネスでもやろうかなと考えていたら、ジムに遊びにおいでよと言われて。それで6月くらいにオープンした高幡不動のジムへ遊びに行ったんですよ、たまたま。それで久しぶりにミットやるかってなって、和輝くんにミット持ってもらったら『この人、ミット上手い』と思って。格闘技のことが大好きで、僕のために一生懸命教えてくれる。僕は自分に指示をして欲しいんです。こうした方がいい、ああした方がいいって言ってくれる先生が少なくなってしまっていて。でも和輝くんはこうした方がいい、ああした方がいいと遠慮なく言ってくれて、この人に教えてもらいたいと思いました」と、やる気がなくなっていた時にたまたま出会えたのだという。


 そうなると、同じ階級の栗秋祥梧とやりにくくなるのはとの質問には「もう1年以上フェザー級では試合をしていないので、身体がデカくなって減量がきつい。57.5kgでやれる相手も少なくなっていますし、祥梧も玖村選手にいい勝ち方をしたので渡してもいいのかなと。僕が60kgに上げる準備をしていこうかなと思っています」と、スーパーフェザー級に階級を上げる準備を進めていきたいとした。

 今回対戦するスアレスの印象を聞かれると「南米の選手は初めてですが、小さくて詰まっていてマラドーナみたいな印象です。やってみないと分からない点はありますが、自分も新しいトレーニングを取り入れていて、もっと強くなったところを見せられると思う。フィジカルに関しては自分も作って行くので心配はしていないです」と、フィジカルでも負けないとする。

「一発の大振りのフックなどは警戒して、スピード、タイミング、気持ち、スタミナ…負けているところはないと思っています。倒せると思います」と、問題のない相手だとした。


 この試合が2023年のKNOCK OUTを締めくくる一戦になる可能性が高く、「今年凄く飛躍した1年だと思うので、その中で僕がここ2試合納得のいく試合が出来ていなくて。龍聖らしさが出せていない。負けてはいませんが成長が止まっている、落ちていると感じた1年だったので、そういうものを全部飛ばすような、KNOCK OUTというのはこうなんだっていう、ミスターKNOCK OUTというような試合をしてもちろんノックアウトしたいですね」と意気込む。

 軍司が判定勝ちしていることは意識するかと聞かれると「候補が何人かいたんですが、K-1ファンやいろいろな格闘技ファンに、知らない外国人とやるよりも比べやすい、見ている人が分かりやすいと思う。そんなに自分はこだわってはいませんが倒せると思うし、しっかり決めたいと思います」と、自分は倒して見せるとした。

 また、12月上旬の試合になるが年末は、と聞かれると「全然やります。オープンフィンガーグローブで準備しておこうと思います」と、年末にも試合をする気十分だった。

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