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【K-1】松倉信太郎が王者ハッサン・トイとダイレクトリマッチ「勝ち以外生き残れる道はない。2カ月死ぬ覚悟で全てやって、後悔なく挑む」

2023/10/11 21:10
【K-1】松倉信太郎が王者ハッサン・トイとダイレクトリマッチ「勝ち以外生き残れる道はない。2カ月死ぬ覚悟で全てやって、後悔なく挑む」

王座決定トーナメント決勝戦の再戦となる松倉とトイ

 2023年12月9日(土)エディオンアリーナ大阪『K-1 ReBIRTH 2』の対戦カード発表記者会見が、10月11日(水)都内にて行われた。

 K-1 WORLD GPミドル級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者ハッサン・トイ(トルコ/Team Toy)が松倉信太郎(team VASILEUS)の挑戦を受けて初防衛戦を行う。


 トイは2015年WFL武林風 -65kg級王座、2016年WFCA -68kgヨーロッパ王座を獲得。K-1でも活躍したイリアス・ブライドにも勝利している。184cmの長身から繰り出す強烈なフックと鋭いヒザ蹴りを武器とし、圧倒的な試合運びで勝つ姿から“The Dominator”(支配者)と呼ばれている。2019年12月のK-1名古屋大会では野杁正明に判定で敗れたものの、試合後の野杁に「シンプルにすごく強かった。また日本で見たい選手」と言わしめた。

 野杁戦以降は新型コロナウイルスの問題もあり、コンスタントに試合ができない状況が続いていたが、ミドル級に階級を上げて、2023年6月に行われた「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」に出場すると、ダニロ・ザノリニ、リー・ホイ、松倉信太郎に勝利して優勝。初代王座に就いた。戦績は47勝(10KO)12敗。


 松倉はK-1甲子園2009 -70kg日本一トーナメントでの優勝を経てK-1、Krushを主戦場にキャリアを重ねた。2018年に戦場を『RISE』に移し、『RIZIN』にも参戦。2019年7月にイ・ソンヒョンとRISEミドル級王座を争うも、5R判定負けで王座戴冠を逃した。2020年9月の『スックワンキントーン』ではWPMF世界スーパーミドル級王座を獲得。12月にT-98を判定3-0で降し、2021年3月にトーナメントを制してKNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級王座に就いた。10月にはK-1クルーザー級トーナメントに出場した武来安をKOしている。2022年4月にK-1に復帰するとジュリオ・セザール・モリに判定勝利。2023年6月に行われた「K-1 WORLD GP初代ミドル級王座決定トーナメント」では決勝へ進出するも、トイに42秒でKOされた。戦績は36勝(19KO)18敗。

 当初トイの初防衛戦は3月くらいを予定していたが、トイから「来年プライベートの都合で初頭から夏まで試合が出来ない」との予定を伝えられたため、12月に行うことになったと宮田充Krushプロデューサーからの説明。決勝戦のリマッチとして行われることに。


 松倉は「6月に決勝でやってダイレクトリマッチはK-1ではなかなかないと思います。僕はちょうど2年前の大阪大会を見に行ってK-1に戻りたいと思って、このベルトを最後に獲りたいと思って戻ってきました。1試合1試合身体がぶっ壊れてきているというか、毎試合死ぬのかなっていうのが続いているので。以前は倒れなかったが最近は気付くと倒れてていたと感じているので、16歳から出ているK-1で自分の格闘家人生をしっかり完結させたいと思っています。もちろん強いのは分かっているけれど覚悟を皆さんに見せたい」と、タイムリミットが近付いているのを感じるので今回のタイトルマッチで何が何でも王座を奪取したいと意気込む。


 実際にトイと対戦して「重い階級になると(軽量級よりも)技術的に劣る部分が多いのかなというのが僕の見解ですが、ハッサンは階級を上げてきているし、パンチの打ち分け、当て方はレベルが高い。そこにパワーが付いているのでめちゃくちゃやり辛いのはありました。1度サウスポーになった時に右ミドルを無意識に蹴ったんですが、すぐ攻撃を返して来て。蹴るのを分かっていたんだなと。その時に上手いなと思いました。前回は完敗だと思うし、凄く強いなと思っています」と、トイの技術レベルの高さを感じたという。

 最後にKOされたパンチは「覚えてない。記憶が戻った時には椅子に座って金のテープが舞っていて。でも上手いなというのはめちゃくちゃ脳に残っています」とする。


 それでも今回試合を受けたのは「強いのは分かっているけれど、僕が戻ってきた時にこの階級はなかったし、武尊が『THE MATCH』を起こすきっかけをしてきましたが、何でも無理と思うか思わないかの差だと思っています。欲しいものがあって真剣に目指せば道は開けると思う。12月で32歳になりますが、時間はかかりましたが本気でやれば道は開ける。いろいろなタイミングとかはそういう気持ちが引き寄せるものだと思うので、また負けて(タイトル挑戦の)列の後ろに並びますとか続けられるとは簡単に言える状況ではないので、トーナメントのダメージがある状態ではなくワンマッチで負けるのは言い訳も何もない。負けたら引退しますとは言いませんが、勝ち以外生き残れる道はないのかなと思っています」と、勝つのは無理だと思わない気持ちがあるからだとした。


「負けることは考えてないし、ハッサンは強いけれどハッサンのためのトーナメントではなく僕のためだと思っているので、年内に6月に出来なかったことをやり返したいという気持ちしかない。負けることは何も考えてないです」と、勝つことしか考えていないとする。

 この試合が発表される前にはタイへファイトキャンプに行き、「スーパーボンのジムに行きました。スーパーボンはグレゴリアンとか圧力の強い選手に競り勝っていて。でも僕は競り合いで倒れちゃっているので、しっかり学びたいと思って行きました。技術は凄かったし、改めて勉強になりました。基本が全て上手くて、全てが完ぺき。そういうのが本当に強いんだなと、基本は大事だと学ばせてもらいました」と、スーパーボンから多くを学んだと感想を述べた。


 トイは70kg前後から75kgへ上げた選手だが、松倉は「今の階級の方が5倍くらい強い。身体つきとパワーも凄いし、僕よりめちゃくちゃデカいし、本当に75kgがベストなんだなと感じました。(元々75kgの選手に比べて)細かいテクニックがあるなと。パンチを頭一個分ずらしてよけられて。それは重い階級だと感じたことがなかったので、そういうところは元々軽い階級の選手だと思いました。肉体的にも劣っているものはなかった」と、完全に75kgにアジャストしてなおかつ中量級のいいところが残っていると評する。

 半年間でのリマッチは早すぎると思わなかったかと問われると「それでも勝つヤツは勝つ。これが1年であっても1年半であっても。期間は関係なくて。トーナメントの時は気持ちの差で負けたと思っているので。もちろん今まで通りやっていたら勝てないと分かっているので工夫していくつもりです。短い期間では…と思ってるヤツはそもそも勝てない。逆に僕はこのタイミングで、少しでも強い状態で挑みたいので、2カ月死ぬ覚悟で全てやって、後悔なく挑もうと思っています。負けるつもりはないです、ナメてはいないから」と、勝つためにベストを尽くすとした。

●ハッサン・トイのコメント
「前回は30秒で終わったが、今回もまた同じ結果になる。KOで終わらせるつもりだ。日本のファンのみんなから届く沢山の温かいメッセージにいつも感謝しています。本当にありがとう。KOを見逃さない為にも、俺の試合は瞬きせずしっかりと見届けて欲しい」

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