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インタビュー

【RIZIN】佐藤将光にスプリット判定負けの太田忍「僕が勝ったかなと思ったけど」「一番嫌だったのは踵での蹴り」、試合前の海vs.アーチュレッタ構想に「ムっとはした。“待った”をかけたかった」

2023/10/02 11:10
 2023年10月1日(日)愛知県・ドルフィンズアリーナ(愛知県体育館)にて『RIZIN LANDMARK.6』が開催された。  第12試合の「63.0kg契約」(5分3R)で、太田忍(パラエストラ柏)が、井上直樹の欠場を受けて緊急参戦した元ONEの佐藤将光(坂口道場一族/FightBase都立大)に判定1-2で敗北。  試合後インタビューで、太田は、佐藤戦の判定を「僕が勝ったかなと思ったけど、やっぱりジャッジやレフェリーに与える印象が向こうの方が上だった」と振り返り、試合直前に大晦日・朝倉海vs.ファン・アーチュレッタ構想が発表されたことについて「RIZIN的には朝倉海選手とやらせたいだろうけど、僕が文句ない試合をしてアーチュレッタ戦を奪い取りたいと思っていた」と語った。  また、キャンセルされた井上直樹戦について「僕には時間がない。大晦日スライドのオファーが来たらやるし、井上選手に限らず、強い選手たちを倒して僕はチャンピオンになる」と再び頂を目指す思いを語った。 試合全体をコントロールしたのは僕だと思っているけれど── ──試合後の率直な感想を。 「めちゃくちゃ悔しいです。本当に、もうちょっと出せたかな? って思います。余力を残して負けてしまったので悔しいですね。本当に佐藤選手すごく強かったです」 ──「余力を残して」とのことですが、まだ戦える体力があるということですか。 「体力もそうですし、もっとできたなっていう。まあ出させてもらえなかったと言ったらそれまでですけれど、試合巧者だと思いました」 ──実際対戦しまして、佐藤将光選手の印象を。 「実績もすごくあるし経験もすごくあって、RIZIN出場する前は非RIZINで日本人トップと言われていた選手で、実際、僕もRIZINにいる井上直樹選手や朝倉海選手よりも強いと思って対戦したんですけど、そうですね。本当に上手でしたね、試合が。実際、判定になったときにまあ、僕が勝ったかなと思ったのですけど、やっぱりジャッジやレフェリーに与える印象が向こうの方が上だったなという感じなので、素晴らしい選手だと思いました」 ──試合を終えたばかりですが、今後の目標・展望を教えていただけますか。 「ダメージも全くないですし、年末出させてもらえるのだったら、勝って年末アーチュレッタとやらせてくれというのがベストですけれども、まあ負けてしまったので、またイチからやり直さなければいけないと思っていますけど、それなりの戦いは見せられたという自負はあるので、年末使ってくれるのであれば、100パーセント準備して戦いますし、すぐまたやり返したいですね」 ──先ほど「ダメージが無い」と言われましたが、ジャッジの裁定はきっとコントロールよりダメージを見て佐藤選手に入れたと思います。実際にダメージが無いという上でこの裁定をどのように思いますか。 「ジャッジの判定なので、僕は何も本当に文句を言いませんけども、実際僕自身のダメージは無いです。ぶっちゃけ、今から『もう1試合しろ』って言われても全然できますし、まあでもやっぱり実際にダメージがあるかっていうのよりも見せ方であったり、ダメージが入ってるっていう風にジャッジに見せるというのも、やっぱり試合の巧さですし。まあ顔もこんなですし。実際、僕が何発かもらったっていうのも事実ですけど。うーん、まあ、試合全体をコントロールしたのは僕だという風に思っていますし、実際割れているわけですから。  うん、まあでも……、もう1回映像見てもらえれば、効いていないというのは分かると思うのですけど、その場にいてジャッジをする人がそういうあの審査って言ったらあれですけど、そういうジャッジをしたんであれば、まあしょうがないかなと思ってます。僕が圧倒的に勝てなかったのが悪いので。やっぱり判定になると審判の主観だったり見せ方に頼らざるを得ないという状況になってしまうので、僕が圧倒的に勝っていたら圧倒的にダメージを与えて、試合をコントロールしてるって印象だったら割れもしないで、しっかり勝つことができたと思うんで。まあ僕が悪いです」 ──ダメージはなかったかもしれませんが、打撃をもらっている仕草が嫌そうには見えました。平気であるように見えなかったことが影響したとすれば、どう思いますか? 「全部ガードの上からなので、もらわないようにガードをしていますし、実際、佐藤将光選手のKO率を見れば分かるように、あの人のパンチもらったら倒れるんですよね。クリーンヒットもらったら。でも倒れてないので、僕はそんなに実際……そうですね、実際一番嫌だったのはケージ際のカカト(の蹴り ※ヴァレリーキック)ですよね、あれはすごく嫌だったです。あとは全然パンチは何ともなかったですし、クリーンヒットしていないので。まあでもそういうふうに見られてしまった僕が悪いです」 ──疲れていないということですが、練習を再開するとしたらどんなところを強化していきたいと思いますか。 「まあ……、打撃っていうのはやっぱり僕の中で永遠の課題だと思うので、しっかりもうちょっと倒せる打撃だとか、あとは試合の作り方だとかっていうのをもっと細分化してやらなきゃいけないというのと、タックル入ってもすぐ立たれてしまって、ケージ際で、倒されないようにしてしまったり、そこの部分でコツコツ殴られたのも印象的に悪かったのかなと思うので、本当に細かい部分ですけど、しっかりテイクダウンをしに行ったり、頭の位置だったりをもらわない位置をちゃんと考えながら、レベルの高い選手に勝つための練習をしなければいけないなと思います。  まあ、それでも佐藤選手はONEで、本当にトップで、世界のトップでやってきた選手に、自分、あそこまでできたというとアレですけど、あの試合、本当にもうちょっとだと思うので、今までやってきたことは間違いじゃないと思うので、もうちょっと詰めてやっていきたいなと思います」 [nextpage] テイクダウンからもっと殴ったり、ヒザを入れたかった ──以前、佐藤選手と練習したことがあるそうですが、その時の印象とはだいぶ違いましたか? 「いやでも強い選手で、その時よりはちょっと自分がマシだったかなっていう。スプリットになるくらいの内容の試合はできたので。勝てれば本当に良かったのですけど、試合前は本当に一本・KO取るつもりだったんですけど、その時よりはやっぱり僕も成長していますし比べものにならなかったんじゃないかなって。向こうは僕のことを覚えてるかわからないですけど、ちょっと試合前の映像を観て(佐藤選手は)僕の印象が無いと仰っていましたけど、(今回は)しっかり印象は植え付けられたかなと思っています」 ──試合直後は涙を流していましたがどのような感情からでしょうか。 「試合前にデカいことを言って、僕がここで勝って、アーチュレッタに宣戦布告して、RIZIN的には朝倉海選手とやらせたいだろうけど、僕がそこを文句ない試合をして奪い取りたいという風に思っていましたけど、負けてしまったので、この1試合、2試合、元谷(友貴)選手に負けてから積み重ねてきたものが、ゼロにはならないかもしれないけど、またイチから始める形になってしまったという気持ちと、対戦相手が直前に変わり、契約体重も変わりましたけど、この10月1日に勝つことを考えて、そのために準備してきたし、いろいろな人に支えてもらったし、その人たちにも申し訳ない気持ちもあったし……いろんな感情ですね」 ──太田選手の大一番の前に、朝倉選手とアーチュレッタ選手の試合の話を進めるということを榊原さんが発表しましたが、そのことが何か影響しましたか。 「影響はないですけど、実際ちょっとムっとはしました。まあでも僕がこの試合に勝って、いろいろ言いたいこともあったのですけど。“待った”をかけられればよかったですけど、このまま決まっても、今は何も言えない立場なので。まあ、影響はなかったですね」 ──今回対戦相手が直前で変更になりそれでも試合に出るという決断をしたことが結果的に黒星になったことについて、その点に後悔のような思いはありますか。 「……僕は基本的にどんな相手でもどんな条件でもいつでも戦えると思っているので。本当に僕が目標としているところまで行くためにはどんな相手でもどんな条件でも倒さなければいけないと思っているので、今回試合したことに関しての後悔はないですし、勝てばよかっただけの話なので、僕が負けてしまったのが悪いので試合をしたことに対しての後悔は全くないです。負けたことに対しての後悔と言ったらアレですけど、残念な気持ちであったり、悔しい気持ちです」 ──対戦相手にがぶりを警戒されて、ひとつの攻め手が封じられましたが、何度かクラッチして投げることができていました。そこで押さえ込んでパウンドできなかった部分は、佐藤選手が巧かったと感じていますか。 「そうですね、巧かったですね。そこでもっと殴ったり、ヒザを入れたりというのは狙っていたのですけど、エスケープされてしまったので、僕の実力不足です」 ──今回は相手もスクランブル参戦ですが、太田選手にとっても直前で相手が変更となり、井上直樹対策をしていたところからスライドできた部分もあったとは思いますが、練り直す必要があったかと思います。井上選手とどこかで対戦したいという気持ちはありますか。 「そうですね、チャンスがあれば。僕が上に行くためには、チャンピオンになるためには通らなければいけない道だと思っているので。オファーがあればもちろん受けますし、大晦日スライドって可能性もありますし、全然オファーが来たら僕はやりますし、誰でも井上選手に限らず、強い選手たちを倒して僕はチャンピオンになるという。僕には時間がないと思っているので。このままじゃ本当に終わりたくないので、すぐにでも試合して、全員ブッ倒してチャンピオンになりたいと思っています」
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