2023年9月14日(木)都内にて記者会見が行われ、10月、11月(昼夜)、12月に東京・後楽園ホールで開催されるナンバーシリーズでのRISEタイトルマッチ日程が発表された。
11月18日(土)の『RISE 173』では、RISE QUEENミニフライ級タイトルマッチ3分5R無制限延長Rとして、王者erika(=名前の後ろにハートマーク/SHINE沖縄)が初防衛戦で同級2位・小林愛理奈(FASCINATE FIGHT TEAM)の挑戦を受ける。
erikaは沖縄在住の選手で2020年8月のREBELSに参戦し、平岡琴から番狂わせの勝利をもぎ取ると10月の「RISE GIRLS POWER QUEEN of QUEENS 2020」に参戦。1回戦で寺山日葵を相手に猛攻を見せ、延長戦で敗れるも寺山を苦しめた。2021年2月には百花からNJKFミネルヴァ・アトム級王座を奪取。2022年は「第2代RISE QUEENミニフライ級王座決定トーナメント」の準決勝で大倉萌をヒザ蹴りでTKOに破ると、6月の決勝ではAKARIに判定勝ちで王座に就いた。その後、肩の手術のため戦線離脱。2023年8月に地元・沖縄の『TENKAICHI 97』で復帰戦を行いビョン・ボギョンに判定勝ち。戦績は13勝(3KO)2敗。3人の子供を持つシングルマザーであり、キャッチフレーズは“3児のヒロイン”。
小林はフルコンタクト空手出身で強烈なパンチを武器に持つ。正道会館第38回全日本空手道選手権大会2019軽量級優勝など主に関西圏の大会で多くのタイトルを獲得してきた。RISEでは奥脇奈々、平岡琴、百花、祥子JSKらを次々と撃破するも、2022年5月に3度目の対決となった王者・宮﨑小雪とのタイトルマッチで敗れた。9勝(2KO)3敗1分の3敗はいずれも宮﨑に付けられたもの。12月には女子初のオープンフィンガーグローブマッチに臨み平岡を返り討ちにすると、2023年2月にはSB日本女子アトム級王者MISAKIからダウンを奪って勝利、8月には花田麻衣に判定勝ちなど4連勝中。
4連勝中の小林は「ずっとやりたかった選手で、その選手とタイトルマッチでやれるのでワクワクしています。タイトルマッチは2回目ですが、宮﨑選手に負けてしまっているので今回はパワフルなところを見せつつ、倒してベルトを獲りたい」と、以前からerikaと戦いたかったと言い、KOでタイトルを奪取したいと意気込む。
今回が初防衛戦となるerikaは「長期欠場でご迷惑をおかけしました。復帰戦ですぐにタイトルマッチということで。1年半くらい、いろいろな想いを抱えて出来ることを練習してリハビリして仕上げてきたので、小林選手は強いですがRISE王者として世界と戦えるようにしっかりと防衛したい」と心境を語った。
互いの印象を聞かれると、小林が「フィジカルも強くて体力もあって根性もあって。好きなファイトスタイルですね。自分と噛み合うと思う。この階級でerika選手を殴り倒せるのは自分しかいないと思っています」と言えば、erikaは「欠場中にずっと見ていました。強い選手で一発が強いですが、私の忍耐力には勝てない。階級も違うし圧倒して勝てたらと思います」と返答。
本来のアトム級(小林はアトム級とミニフライ級の両階級でランクイン)から階級を上げた理由を聞かれると「階級は上げてないんですが46kgでやる選手がいないのと、どの階級でもパワーが通用すると思うしパンチ力は一番あるので、体重が足りなくても勝てるところを見せたいので挑戦したい」と、女子としては珍しい階級を超えた戦いに挑みたいと勇ましい。
「今もずっと“増量”しているんですが夏バテで増えないです(笑)。自分は相手がデカい方がやりやすいのでやりやすいと思います」と自信を見せ、「空手は大人の人とも試合をしていたし、キックボクシングは空手と全然違いますが、パンチを打つのは背が高い方がやりやすいです」と、大きな相手の方が逆にやりやすいとした。
一方、erikaは「身長差は関係ないと思います。私も距離をとり合うタイプではないので」と身長差はそれほどアドバンテージにはならないと自分も思っているとし、手術をした肩の状態に関しては「まだリハビリはしていますが徐々に回復していて、戦うには申し分ないくらいは回復している」と問題ないとした。
初防衛戦のプレッシャーはあるかとの質問には「ムッチャ感じています。そこはやっぱりプレッシャーに負けずにやるべきことをしっかりやって、また防衛してリングを降りたいです」とする。
そして、「欠場中にずっと試合を見ていて、自分の階級の上と下の王者が世界の強い選手と戦ってリングの上で活躍しているので、私もRISE代表として胸を張って世界と戦えるような選手になるために、まずは防衛したいです」と、初防衛戦をクリアして自分も世界の強豪と戦いたいと希望した。