2023年11月4日(日本時間5日)アゼルバイジャン・ナショナルジムナステイックアリーナで開催される『RIZIN LANDMARK 7 in Azerbaijan』の対戦カード発表記者会見が9月13日(同14日)、同地にて行われた。
記者会見には、日本から榊原信行RIZIN CEOと鈴木千裕(クロスポイント吉祥寺)が出席。現RIZINフェザー級王者ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)に、鈴木千裕が挑戦する「RIZINフェザー級タイトルマッチ」が行われることが発表された。試合はケージで10試合を予定し、この日、5試合が発表された。
コメントを求められた鈴木は「アゼルバイジャンの皆さん、こんにちは。日本を背負って来た鈴木千裕です。俺はチャンピオンになるためにここへ来ています。ケラモフ選手、気の抜けた顔をしていますけれど、俺はいつでもエンジンかかっているので今ここで試合をやってもいいくらいの気持ちで覚悟を決めてきているので皆さん楽しみにしていてください」と、かなり興奮した様子。
場内が拍手で盛り上がる中、ケラモフは笑顔で「相手に言いたいことは、このベルトは借りものじゃない。もし欲しければ裏でも戦えるのでどうぞ。僕がRIZINの王者です、鈴木さんもBellatorの王者に勝ったと聞いていますが、悪く考えないでください。100%このベルトは僕が1年間持ちます」と、ベルトは渡さないとする。
すると鈴木はさらにエキサイトして「あの試合はたまたまでも何でもない。俺がピットブル選手に勝ったのは、俺は確実に勝ちに行った。RIZINでチャンピオンになるために俺はあの試合に勝った。あれは余興にすぎない。ここで本番。俺の本気の試合はここ。絶対KOしてやるぜ、俺が」と叫ぶ。
さらにケラモフが「このベルトは僕が持っているので、それは鈴木さんの夢の中で実現すると思います」と夢で見るだけと言うと、鈴木は「何でも言っていいでしょう。俺が絶対に勝つので。裏で戦おうってさっき言ってましたよね? 別に裏で戦わなくてもいつでも戦える。今ここでやってもいいぜ、俺は!」と叫ぶとマウスピースを取り出してはめ、椅子と机の上に乗って“来いよ”と手招き。
この鈴木の挑発に現地はブーイングどころか拍手と歓声に包まれる。さらにエキサイトした様子の鈴木はケラモフの机の上に置いてあったベルトを奪い取り、自分の肩にかけると「俺が絶対にチャンピオンになってやるからよ、覚えておけよ!」と尋常ではないテンションで絶叫。ケラモフのテイクダウンが怖くないか、と問われても「どこが怖いか俺には分からないので。逆にどこが怖いのですか? タックルされたとして、きたら切ります。タックル切り」と言い放った。
鈴木から返却されたベルトを机の上に置き直したケラモフは、「僕が言いたいのは今まで19試合やってきて、みんな知っている通りみんな強い選手でした。この相手が何をしようと構わないです。僕にとって普通の相手です。自分は全力を尽くすだけ」と、猛る鈴木を「普通の相手」と評した。
また、現地記者から、「鈴木選手がテーブルに立ったことが興味深かったので質問します。これまでは本田圭佑選手がアゼルバイジャンで有名でしたが、これからはあなたが有名になると思いますか」と問われた鈴木は、「もちろん、チャンピオンになるんで、ケラモフ選手はチャンピオンの器にふさわしくない。チャンピオンにはチャンピオンの器があり、それは僕が持っている。チャンピオンになれば有名にもなる」と、ベルト奪取で必然的に有名になると答えている。
最後の会見後のフェイスオフでは、額をつけて近づき闘志をあらわにした鈴木。怒りのケラモフは鈴木を突き飛ばし、スイッチが入ったようだ。アゼルバイジャンでのRIZIN初のケージタイトルマッチは、どちらが最後にベルトを巻くか。