名門・国士館柔道部時代に全国3位になっている齊藤百湖。「MMAにどっぷりハマってしまった」という(C)ゴング格闘技
2023年9月10日(日)17時30分から、東京・ニューピアホールにて『DEEP JEWELS 42 ~10th Anniversary~』(U-NEXT配信)が開催される。
この10周年記念大会で、第7試合に抜擢されたのが、フライ級の齊藤百湖(EX FIGHT)だ。
いきなり、PANCRASEで2度女子フライ級王座を争っているコンテンダーのNORI(PRAVAJRA)と対戦することになった齊藤は、全日本学生柔道選手権63kg級で3位の実績を持つ柔道出身ファイター。
2022年9月の「DEEP JEWELS 38」でのアマチュアMMA戦では、フライ級に挑戦してきた万智を相手に、長いジャブと力強いフックで判定勝ち(※プロで万智はストロー級3戦無敗でRIZIN出場)。打撃の強さも見せた。
EX FIGHTで髙谷裕之、岡見勇信の指導を受ける齊藤は、プロデビュー戦での格上のNORIとの対戦に向け、「今回は間違いなく“MMA”というものを見せられると思います」と語った。
怪我で出遅れてしまったけど、上を目指す
──2022年9月にアマチュアJEWELSでフライ級戦で万智選手に判定勝ち以降、1年ぶりの試合になります。
「怪我で手術をして回復に時間が必要でした。いまは治って練習、試合が出来るようになりました。万全の状態です」
──もともと柔道で全国3位と聞きました。いつでしたか。
「国士館大学時代に全日本学生柔道選手権63kg級で3位でした」
──国士館柔道部で全国3位……すごいですね。いったいそこからなぜMMAに?
「大学卒業後は普通に、一般企業に就職したのですが、その頃は柔道も趣味程度になっていました。でも今までずっとやってきたので日常生活がつまんなくて、たまたまEXFIGHTEXジムに行って、ちょっとだけミット打ちをしたときに、“MMAやりたいかも”と思ったのがきっかけでした」
──「ちょっとだけミット打ち」をして、MMAをやろうとはあまり思わないかと(笑)。
「ハハハ、そうですかね? それからMMAにどっぷりハマって、一般企業も辞めてしまいました」
──MMAに人生をかけることに……。いまEXFIGHTでは誰の指導を受けていますか。
「髙谷裕之さん、岡見勇信さんたちですね」
──それであのジャブ、ワンツー、組みの強さということですね。
「そうですね。高谷さんからしっかり打撃の指導を受けて、あまりステップとかセンスが無いので、高谷さんが苦笑しながら教えてくれます。岡見さんは柔道出身でもありますから、グラップリングを教えていただいて『打撃をやりたければグラップリングをしっかりやれ』と言われています。結構、しごかれています。柔道も活かしながらも、柔道時代とは異なる組手、四つ組みもめちゃめちゃ教えてもらっています」
──EXファイトでの練習のほかにも出稽古にも?
「所属のEXファイトを主に、出稽古では女子選手との練習のために、パラエストラ柏で浅倉カンナ選手らと。グランドスラム横浜でも練習させてもらっています」
──アマチュアでの万智戦では柔道対決になるかと思いきや、見事なジャブ、フックの打撃で攻勢となりました。
「いままで柔道をやっていたことでアマチュアの一戦で寝技が見られるかと思われていたんで、逆に“打撃も出来んだぞ”(笑)というところを見せたくて、前回はああいう試合をしたところもあります」
──今回の対戦相手のNORI選手は、実績で大きく上回るストライカーです。
「プロデビュー戦で素晴らしい選手とやらせていただけるのですごく楽しみです。今回はグラップリングも打撃も、全部強化して成長してきましたので、間違いなく“MMA”というものを見せられると思います」
──前回、対戦した万智選手はストロー級でRIZIN参戦(vs.渡辺彩華)を決めました。そんななかで、斎藤選手は今後のキャリアをどう構築していきたいと考えていますか。
「そうですね。怪我で少し出遅れてしまったので、万智選手のように大きな舞台に出たいと思っているので、まずはこの一戦に勝って、フライ級でやりたい選手も何人かいるので、その選手にも勝ちつつ、上を目指していきたいなと思います」