正規王者アベナ(左)と暫定王者カバベが雌雄を決する(C)GLORY
2023年11月4日(土/日本時間5日)オランダ・ヘルレドーム『GLORY COLLISION 6』(U-NEXT配信)の追加対戦カードが発表された。
ヘビー級王者リコ・ヴァーホーベン(オランダ・60勝10KO20敗)と、同級暫定王者ケヴィン・タリク・オサロ(ナイジェリア・25勝2KO1敗13分)の王座統一戦がすでに発表されている今大会、追加カードは2試合。
前述のヘビー級に続き、ライトヘビー級王者ドネギ・アベナ(スリナム)と同級暫定王者タリク・カバベ(モロッコ)の王座統一戦も決定。
アベナは2015年9月にプロデビューし、2017年のA1WCCチャンピオンズリーグトーナメントで決勝まで勝ち上がった。GLORYには2018年12月から参戦し、2019年6月にはGLORY世界ライトヘビー級王座に挑戦したがタイトル奪取ならず。ここからGLORYで4連敗を喫するも2022年10月に当時ライトヘビー級3位のフェリペ・ミケレッティに判定勝ち、2023年2月にセルゲイ・マスロボイエフにTKO勝ちで王座を奪取した。しかし、6月のカバべとの初防衛戦を前に食中毒となり急遽欠場。戦績は26勝(7KO)9敗。
カバベは2015年スーパーコンバット・ワールドグランプリ・ヘビー級トーナメント優勝の実績を持ち、2018年6月からは『ONE』に参戦。4連勝してONEキックボクシング・ライトヘビー級王座に挑戦したが、ローマン・クリクリアにTKOで敗れた。2021年1月からはGLORYに参戦し、ヘビー級でリコ・ヴァーホーベンやアントニオ・プラチバット、ライトヘビー級でマスロボイエフといった強豪たちに4連敗を喫したが、2023年3月にダニエル・トレドにTKO勝ち。6月にアベナへのタイトル挑戦が決まっていたが、アベナの欠場でスクランブル出場となったモハメド・アミンをKOして暫定王座に就いた。戦績は49勝(28KO)10敗1分。
仕切り直しの王座統一戦として両者は拳を交える。
世界フェザー級1位エイブラハム・ヴィダレス(メキシコ)と、常に好試合を見せるドイツの有望株世界フェザー級2位アフマド・チク・ムーサのエキサイティングなフェザー級戦も決定。
ヴィダレスは、GLORYでは5戦して5勝(3KO)2敗で戦績は15勝(12KO)2敗。黒星はいずれもGLORYでペットパノムルンとセルゲイ・アダムチャックに付けられたもの。“ダイナマイトハンド”の異名を持つ強打者で、2022年10月にペットパノムルンが保持するGLORYフェザー級王座への挑戦者に選ばれたが完封負けを喫した。前戦はメキシコで開催された『GLORY RIVALS 5』でトマス・アギーレをミドルキックで支配して勝利している。
ムーサは“ゴールデンボーイ”の異名を持ち、ドイツ人キックボクサーの中でも優れたファイターであるという。GLORYには2022年8月から参戦して3戦3勝(1KO)の戦績を収め、2023年5月にフェザー級王座を懸けてペットパノムルンに挑戦したが、判定で敗れた。AFSOヨーロッパ王者で戦績は58勝(28KO)8敗1分。
両者とも王者ペットパノムルンにタイトルマッチで敗れた者同士であり、タイトル再挑戦へ向けての大事な一戦となった。この大会は日本ではU-NEXTにてLIVE配信される。