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【RTU】鶴屋怜と原口伸が年末アジアでの決勝に進出! 神田コウヤ、上久保周哉が惜しくも判定負け=『ROAD TO UFC 2』

2023/08/27 17:08
 2023年8月27日(日)17時から『ROAD TO UFC(RTU)シーズン2 準決勝』(シンガポール・インドアスタジアム)が開催された(U-NEXT配信/UFC Fight Pass)。  日本からはフライ級で鶴屋怜(vs.マーク・クリマコ)、バンタム級で上久保周哉(vs.シャオ・ロン)、フェザー級で神田コウヤ(vs.リー・カイウェン)、ライト級で原口伸(vs.パク・ジェヒョン)の4選手が準決勝を戦い、フライ級の鶴屋とライト級の原口が決勝に進出した。RTU決勝は2023年年末にアジアで行われる予定。各階級の優勝者は、UFCとの契約を勝ち取ることになる。 ROAD TO UFC 2 エピソード 6 速報 2023年8月27日(日)シンガポール・カランシンガポール・インドア・スタジアム 【メインカード】19:00~ ▼RTU2 ライト級トーナメント準決勝 5分3R〇原口 伸(日本)7勝0敗・5KO/TKO ※GRACHANライト級王者 155.5ポンド(70.53kg)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×パク・ジェヒョン(韓国)6勝2敗・2KO/TKO 2SUB ※AFCライト級王者 155ポンド(70.30kg)バテボラティ・バハテボラ(中国)8勝1敗・4KO/TKO 1SUB ※161ポンド(73.02kg)※体重超過で失格  1R、サウスポー構えからオーソのジェヒョンに先にシングルレッグの原口は、片足立ちのジェヒョンの足を上げて軸足払いテイクダウン!  ジェヒョンは金網背にすぐに立つが、右で差して押し込む原口が、シングルレッグから外足もつかんでヒザ上に乗せてパウンド! 立つジェヒョンにすぐにダブルレッグから頭を左に出してテイクダウン!  ここも金網まで這い立つジェヒョン。原口はシングルレッグから両足を挟むのをやめてアンクルピックで崩す。すぐに立つジェヒョンをみたびダブルレッグもバック狙いで立つジェヒョン。立ち合いブザー。アタックした原口のラウンドに。  2R、シングルレッグを切ろうとするジェヒョンを脇を差して金網まで押し込む原口。右で差すが、シングルレッグ狙いに、右手を差し込みスイッチを狙うジェヒョンがバックへ。しかし右手で右足首を掴んでいる原口はバックに回させず。原口は尻を着かせるが、シングルレッグ狙いに立つジェヒョンが原口の頭にヒジを落とす!  頭を上げた原口に、右ミドルのジェヒョンだが、すぐに原口は押し込みダブルレッグテイクダウン! 腰を抱き、大きなジェヒョンを寝かせようとする。両足を束ね、追う原口の組みにブーイングも、原口は足首を掴んで尻を着かせてブザー。  3R、左を振ってダブルレッグテイクダウンは原口! 金網から離れてマットに背中を着かせることに成功。左で枕に巻き寝かせてマウントを奪うも、なんとそのまま身体を這わせて金網まで運ぶ原口。右足を左ヒザの上に乗せて座らせる原口に長身を活かしてバックを取ろうとするジェヒョン。しかしシングルレッグでバックを取らせない原口は、両足を持ち上げて頭を上げてテイクダウン。  再びダブルレッグテイクダウンを奪うと、立ち際を引き出し再度ダブルレッグへ。原口のアタックについに背中を着いてガードを取ったジェヒョンが下から三角絞め狙いも、作らせない原口が中央を取り、パウンド狙い。ホーンに、下のジェヒョンは大の字で雄たけび。  判定は3-0(30-27, 29-28×2)で原口が勝利。ケージの中で、「違うこと……ちゃんとしたフィニュシュも狙ってたんだけど、でも、これが俺の持ち味。急に対戦相手も変わって対策もクソも無かったし、これが俺のレスリングだから。今回は勝ちに徹したけど、UFCと契約したら面白い試合をします。ここまで来たら、やるだけなんで。ディス・トーナメント・イズ・マイン!」と、前回は言えなかった言葉をケージの中で語った。  原口は試合後、ケージの中で決勝の相手ロン・チュー(中国)とフェイスオフを行った。 [nextpage] ▼RTU2 バンタム級トーナメント準決勝 5分3R〇イ・チャンホ(韓国)8勝1敗・4KO/TKO 1SUB 135.5ポンド(61.46kg)[3R 3分35秒 TKO] ※パウンド×ダーエミィスウ・ザウパースー(中国)7勝0敗・1KO/TKO 6SUB 136ポンド(61.68kg)  1R、サウスポー構えのイ・チャンホの差して小外のテイクダウンを切り返したザウパースーがスタンドバックからコントロール。何度も崩してバックからリアネイキドチョーク狙い。正対してシングルレッグから立とうとするイ・チャンホの足技をことごとく切り返して上に。背中を見せて立つイ・チャンホの首を狙う。  2R、ジャブから詰めるイ。チャンホの左ミドルを掴んでテイクダウン! 立ち際にバックを奪おうとするザウパースーに正対したイ・チャンホが押し込み。体を入れ替えるザウパースーはボディロックテイクダウン!  しかしシングルレッグから立ち上がるイ・チャンホが小外がけテイクダウン。すぐに立つザウパースーになおも小外を仕掛けるも、際で上になるのはイ・チャンホ。スクランブルで立つとシングルレッグへ。そこにスイッチしようとするザウパースーのバックを狙うイ・チャンホだが前に落とされる。  3R、先にダブルレッグを仕掛けるイチャンホ。ジャブから前に出て押し込み。体を入れ替えるザウパースーだが、突き放すイ・チャンホはサウスポー構えから右ジャブ、ダブルレッグから立ち際のザウパースーからバックを奪う!   4の字ロックを組むイ・チャンホはリアネイキドチョーク狙い。正対しようとするザウパースーをさせず。しかしザウパースーもブリッジから立ち上がり。  そこをすぐに詰めるイ・チャンホはシングルレッグからザウパースーの腰を引いてパウンドで背中を向かせるとバックマウントからパウンド! レフェリーを呼び込み、逆転勝ちした!  韓国のイ・チャンホはバンタム級決勝で上久保に競り勝ったシャオ・ロン(中国)との対戦に駒を進めた。 [nextpage] ▼RTU2 ライト級トーナメント準決勝 5分3R〇ロン・チュー(中国)24勝5敗(UFC1勝2敗)15KO/TKO 5SUB 156ポンド(70.76kg)[判定3-0] ※30-26, 29-28×2×キム・サンウク(韓国)9勝3敗・3KO/TKO 3SUB 155ポンド(70.30kg)  1R、サンウクはオーソから左の蹴り。右カーフを返すロン・チューは、右オーバーハンドでサンウクに両手を着かせる!  中央を取り詰めるロン・チューは右を振って前に。さらに右カーフ! サンウクはシングルレッグから片足を股に挟むが、片足立ちのロン・チュが着地。その際でスタンドバックにつくと、崩してたすきの背後から細かいパウンド。  2R、右ボディストレートを効かせるロン・チュー。右ローも。右目周辺を腫らせるサンウクは下がるとローシングルへ。これも切られたサンウクは金網背に。左を打ち込むが、そこに右の打ち返しはロン・チュー。  3R、ロン・チューのカーフに前のめりになるサンウクはシングルレッグ狙いも、ことごとく切るロン・チュー。ヒザも腹に突く。サウスポー構えからワンツースリーと繋いで前に。オーソに戻すと、サウスポー構えのサンウクが左で反撃も、ロンチューは右ボディ。左右連打。耐えたサンウクだがホーン。  熱闘の判定は3-0(30-26, 29-28×2)で打撃でロン・チューが打ち勝ち、ライト級トーナメント決勝進出。 [nextpage] ▼RTU2 バンタム級トーナメント準決勝 5分3R〇シャオ・ロン(中国)25勝7敗・4KO/TKO 9SUB 136ポンド(61.68kg)[判定2-0] ※29-28, 29-27, 28-28×上久保周哉(日本)13勝1敗 3KO/TKO 3SUB ※ONE6戦6勝 135.5ポンド(61.46kg)  上久保は、日本人バンタム級最強の一角。様々なテイクダウンを武器に、相手を寝かせて削って極める、MMAグラップラーだ。2018年7月からONEに参戦し、スノト、モハメド・アイマン、キム・デファン、ブルーノ・プッチ、ミチェル・チャマール、トロイ・ウォーゼンに勝利し、サークルケージで6連勝。  UFC挑戦のために、ONE Chmpionshipとの契約のマッチング期間を消化し、『ROAD TO UFC』に参戦し、5月の1回戦は組みに行ったところに中国のバーエゴン・ジェライスの下からのヒザ蹴りにダウンを喫し、テイクダウンディフェンスにも苦しみながら、最後は組みで上回り、スプリット判定を制した。8年間負けなしで10連勝、MMA13勝1敗分けの28歳。  シャオ・ロンは、一回戦で野瀬翔平にスプリット判定勝ち。序盤の野瀬のヒザ十字に苦しめられたが、テイクダウンを切ってコントロール。組みにも細かい打撃を入れて上回り、スプリット判定をモノにした。25歳でMM25勝7敗の戦績を持つ。  1R、シングルレッグから右で差してテイクダウンの上久保に、金網背に断つシャオ・ロンは左小手に正対。体を入れ替え、四つから上久保が細かいヒジ。  ジャブを当てる上久保が前に出てダブルレッグテイクダウン。ハーフからニアマウントに、シャオ・ロンは背中を見せて中腰で立ち上がり。しかし上久保は引き込んでリアネイキドチョークを狙う。組手で凌ぐシャオ・ロンが正対してホーン。  2R、ジャブを突く上久保。シャオ・ロンの入りにヒザも突き、距離を詰めて組みに。体を入れ替えシングルレッグからドライブするシャオ・ロンが詰める時間が長くなる。左の蹴り、右ストレート、左フックのシャオ・ロン! しかし上久保も右前蹴りからシングルレッグ。それを切ったシャオロン。ツーオンで左手を掴む上久保を剥がし、右を打ち込むシャオ・ロン。  3R、勝負の最終回。いきなり中央で蹴りで飛び込む上久保。その再三の組みを切って左右フックはシャオロン! 上久保は右手首を持つが、剥がしたシャオロンが前に。  左インローも当てるシャオ・ロンが押し込み跳びヒザ。右で差す上久保を絞り、左右の連打! 上久保は鼻から出血。残り20秒で渾身のシングルレッグから外の足首を掴んで尻を着かせるも、上体は立てたシャオ・ロンがヒジを突きホーン。  ジャブから相手のスタミナを奪うタフな組み合いで削りに行った上久保は前半を制したが、中盤以降でシャオ・ロンも崩れず、終盤に打撃で上回った。判定は1者がドローも2者がシャオ・ロンを支持し、上久保は準決勝敗退となった。シャオロンはバンタム級決勝へ。 [nextpage] ROAD TO UFC 2 エピソード 5 速報 2023年8月27日(日)シンガポール・カランシンガポール・インドア・スタジアム 【メインカード】17時~ ▼RTU2 フェザー級トーナメント準決勝 5分3R〇リー・カイウェン(中国)12勝5敗・7KO/TKO 1SUB ※ONE9勝3敗 146ポンド(66.22kg)[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×神田コウヤ(日本)12勝5敗・6KO/TKO ※DEEPフェザー級暫定王者 145ポンド(65.77kg)  1回戦で地元・中国のイーブーゲラに判定勝ちしている神田。 1R、ともにサウスポー構え。先に中央を取って神田は、ダブルレッグテイクダウン! すぐに立つカイウェンは体を入れ替え左で差して押し込み。ボディ打ちに首相撲ヒザは神田。いったんバランスを崩すが立ち上がる。  遠間に立ち、スイッチして回る神田。カイウェンは左を当てるが、その前進にヒザを当てる神田は、カイウェンの左右の突進とアッパーに組んで縦ヒジ・ヒザ!  カイウェンの圧力に左回りの神田。中国人ファンからの「リー・カイウェン」の声援を背に前に出るカイウェンに、神田はカウンターの左ヒザを突いてホーン。  2R、中央に出る神田。中央を取り返すカイウェンは左を振るが、左回りの神田は、カイウェンのスイッチにスイッチ。カイウェンは左ロー。ダブルレッグを切られると、その際で右ヒジを突く。  回る神田にイラつきを見せるカイウェン。神田は右ロー。カイウェンの詰めをサークリングでさばき、レフェリーが両者に「ファイトが必要だ」と指示する。  左回りから左ミドルを突く神田。右ハイはガードの上。片ヒザ着きのシングルレッグ狙いからヒジ打ちを狙う。左のテンカオで飛び込む神田! ホーン。我慢の展開。  3R、オーソのカイウェンに右ジャブを突く神田。カイウェンの入りに左ヒザを突く。左に回る神田。カイウェンは追い足が足りない。右を振るカイウェンだが、神田はニータップから左ヒジ! 組んでヒジ狙い。  左ミドルハイもガード上に当てる。神田の組みを押し込んで右のパウンドを2発入れたカイウェンだが、左差しの崩しには前に着地して尻は着かず。カイウェンの詰めにテンカオも突いてゴング。  やるべきことをやった神田だが、サークリングのアウトムエタイファイトをどう取られるか。判定は3-0(30-27, 29-28×2)でジャッジはカイウェンを支持。1者はまさかのフルマークだった。その喜びようにカイウェンの苦戦が表れた準決勝だった。カイウェンは決勝進出。イー・ジャーとの中国対決に臨む。 [nextpage] ▼RTU2 フライ級トーナメント準決勝 5分3R〇ジー・ニウシュイエ(中国)13勝2敗・5KO/TKO 3SUB 125.5ポンド(56.92kg)[判定3-0] ×チェ・ソングク(韓国)7勝3敗(UFC0勝1敗)2KO/TKO ※RTU1フライ級2位 125ポンド(56.69kg)  1R、サウスポー構えのニウシュイエは左ボディストレート。さらにワンツーはオーソのソングクがかわす。右ミドルを突くソングクに、かわして左ボディストレートはニウシゥイエ。ソングクは左ハイを突く。  2R、も互いに遠い間合いから出入り。ニウシゥイエの左ハイは空振り。右から左ボディストレートは届かせる。ソングクはシングルレッグから背中を見せたニウシゥイエのバックから攻めようとするが、ニウシゥイエは離れると右ジャブ、左ボディストレートの入り。  3Rも、互いに慎重な展開。左フックは大きいニウシゥイエをかわすソングクはダブルレッグも、逆にニウシゥイエがダブルレッグテイクダウン! ソングクは腰を切り立ち上がる。ニウシゥイエは左を振って前に。ダブルレッグに入るも切るソングクが圧力をかけ、ニウシゥイエが左ハイを突いたところでゴング。  判定は3-0でテイクダウンも奪ったニウシゥイエが勝利。ケージサイドで見守った鶴屋と決勝のフェイスオフを行った。 [nextpage] ▼RTU2 フェザー級トーナメント準決勝 5分3R〇イー・ジャー(中国)23勝4敗・6KO/TKO 12SUB ※RTU1フェザー級2位 145.5ポンド(65.99kg)[判定3-0] ※29-28×3×キム・サンウォン(韓国)10勝5敗・3KO/TKO 4SUB 145.5ポンド(65.99kg)  1R、サウスポー構えのイー・ジャーの左右に組んでボディロックテイクダウンはサンウォン。ハーフからパスして、イー・ジャーの立ち際にバックに着き、リアネイキドチョーク狙い。4の字ロックのサンウォンを中腰で外して、スタンドで前へ。  大声援のなかイー・ジャーは、ワンツーの左で前進。スタンドバックにつき、正対際にダブルレッグテイクダウンも、サンウォンもすぐに立つ。  2R、サウスポー構えから左の蹴りで圧力をかけるイー・ジャーは、ダブルレッグから腰を抱いてテイクダウン。しかし、すぐに立つサンウォンは右ジャブ、右ロー。イー・ジャーも左ミドルのダブルを当てて、金網まで押し戻す。  左ジャブを当てるサンウォン。イー・ジャーも右ロー。左右で前に出るとダブルレッグもサンウォンは切る。  3R、ジャブから先に攻めるイー・ジャーに、サンウォンは右ロー。ダブルレッグのイー・ジャーを切り上になるサンウォン。下からイー・ジャーは腕を掴み、立ち上がり。  右ローを突くイー・ジャー。オーソから右ストレートを当てて前に。サンウォンの組みを差し上げ、蹴り終わりに詰めてさらに右ストレートを突く。ワンツーで前に出るイー・ジャーはマットに手を着いてのセンチャイキック、最後は胴廻し回転蹴りを見せてゴング。  判定は3-0でイー・ジャーが勝利。フェザー級トーナメント決勝に進出した。 [nextpage] ▼RTU2 フライ級トーナメント準決勝 5分3R〇鶴屋 怜(日本)8勝0敗・3KO/TKO 4SUB ※PANCRSEフライ級王者 126ポンド(57.15kg)[判定3-0] ※30-27, 29-28, 29-27×マーク・クリマコ(フィリピン)9勝2敗・2KO/TKO 1SUB 126ポンド(57.15kg)  鶴屋は、MMA7戦無敗でこれまで全試合をフィニュシュしている21歳のプロスペクト。  現在PANCRASEフライ級王者でもあり、初の国際戦となった5月の1回戦では、インドネシアのロナル・シアハーンを2R、元修斗の父・鶴屋浩ゆずりのVクロスアームロックで極めている。  パラエストラ千葉ネットワークでのフライ級勢──征矢貴、杉山廣平、内田タケル、松井斗輝らとの練習に加え、ロータス世田谷、TRIBE TOKYO MMA、ALLIANCEなどにも出稽古。若松佑弥、堀内佑馬、上久保周哉、藤井伸樹らとも肌を合わせている。  対する25歳のマーク・クリマコは、北米AKAで練習。LFAでも白星を重ねており、キャリア唯一の敗戦が日本の堀内佑馬との1戦で、堀内がクリマコの前足を踏みつけての右ストレートで1R KO勝ちを収めている。2023年5月のRTU1回戦ではイ・ジョンヒョンをテイクダウンで下している。  1R、ともにサウスポー構えから、いきなりクリマコからダブルレッグテイクダウンを奪った鶴屋。金網際でのクリマコの立ち際にバックを奪うが、立ち上がるクリマコにスタンドバックからシングルフックからパウンド、前転して回して再びバックにつき、正対するクリマコにパウンド。  小手巻き内股投げから足関節へ! ヒザ十字を抜けたクリマコの立ち際に上をキープ。バックを奪う鶴屋はクリマコのスクランブルについて行くが息が荒い。  2R、右ジャブ、左オーバーハンドをガード上に当てる鶴屋。さらにクリマコの左ローに右ジャブを合わせる。ダブルレッグは深追いしなかった鶴屋。  ローシングルでテイクダウンを奪った鶴屋! クリマコの立ち際でスタンドバックを奪うが、スイッチするクリマコに鶴屋はダブルオーバーフックで座り、かんぬきで回して立ち上がり! 追うクリマコが右を突くと右ハイ、左ローも。ガードする鶴屋は下がりながら左フックをかぶせて当てる。打撃でクリマコが追い上げた2Rに。  インターバルで鶴屋はセコンドに「取られてる?」と聞いて「ホーッ!」と声を挙げた。  3R、右前足にローシングルからダブルレッグに切り替えてクラッチして持ち挙げてテイクダウンを狙う鶴屋、着地したクリマコを引っこ抜き、立ち際にバックを奪うと、両足を束ねてからシングルバックからツイスター狙い!  4の字ロックからクリマコの正対際にバックテイク、コントロール。鶴屋を背負うが、着地した鶴屋は正対。頭が下がるとクリマコは細かいヒザ、ヒジ。鶴屋は前転して足関節狙いもヒザは抜けており、鶴屋はバックから股を潜り、脇を抜けてタックル。そこをがぶろうとしたクリマコから頭を抜いて立つ。  サウスポー構えの鶴屋に、クリマコは歩きながら詰めて右ハイ! テイクダウン狙い行きながら左手でガードしていた鶴屋の頭ではなく、脇の下に当たり、バランスを崩してダウンした鶴屋! すぐに上体を立てると、そこにクリマコは右アッパー! 一瞬、大の字になった鶴屋だが、ここもすぐにクリマコのパウンドの右手を巻き込み、ホレッタでスイープ! 上四方から三角で頭だけを固めてホーン。  判定は3-0(30-27, 29-28, 29-27)で鶴屋が勝利。全試合フィニッシュでのUFC契約を狙っていた鶴屋は、厳しい場面も乗り換えて決勝に進出、「ちょっと……一本で極めたかったけど判定になって悔しかったですね。ここで攻め勝てたのは成長できたと思いますね。どちらでも決勝はしっかり一本で勝ちます」と語った。  鶴屋は試合後、韓国のチェ・ソングクを判定で下したジー・ニウシュイエ(中国)と、年末までにアジアで行われるというフライ級トーナメント決勝に向けてフェイスオフを行っている。また、試合後にはヒザの負傷を押しての出場だったことを明かしている。 [nextpage] ▼フライ級 5分3R〇ニャムジャルガル・トウメンデムベレル(モンゴル)8勝0敗・2KO/TKO 4SUB 126ポンド(57.15kg)[1R リアネイキドチョーク]×ピーター・ダナソー(タイ)6勝3敗・4KO/TKO 3SUB 126ポンド(57.15kg)  左右ラッシュを効かせてダウンしたダナソーにニャムジャルガルが中腰のままリアネイキドチョークを極めて失神させた。 【中止】 ▼ライト級 5分3Rパク・ジェヒョン(韓国)6勝1敗・2KO/TKO 2SUB ※AFCライト級王者 155ポンド(70.30kg)→原口伸と対戦へクイラン・サルキルド(豪州)4勝1敗・2KO/TKO 2SUB ※Eternal MMAライト級王者 155ポンド(70.30kg)→OUT
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