キックボクシング
インタビュー

【RISE】YA-MAN「8月26日はBreaking Downがやってると思いますが、本物がオープンフィンガーを付けて本当の殴り合いをしたらどういう試合になるのかを見てもらいたい」

2023/08/22 21:08
【RISE】YA-MAN「8月26日はBreaking Downがやってると思いますが、本物がオープンフィンガーを付けて本当の殴り合いをしたらどういう試合になるのかを見てもらいたい」

RISE初のオープンフィンガーグローブ王座決定戦に臨むYA-MAN(C)RISE

 2023年8月26日(土)東京・大田区総合体育館『ABEMA presents RISE WORLD SERIES 2023 2nd Round』にて、山口裕人(道化倶楽部)とオープンフィンガーグローブルールの65kg初代王座決定戦を行うYA-MAN(TARGET SHIBUYA)のインタビューが主催者を通じて届いた。


 RISEの“キングオブストリート”ことYA-MANは14歳から高校生までの6年間、ストリートファイトに明け暮れ、19歳でキックボクシングを始めた。2018年2月にRISEでプロデビューし、当初は目立たない存在だったが2021年5月にRISEでオープンフィンガーグローブ着用試合がスタートすると自ら名乗りをあげ、山口侑馬、北井智大にKO勝ち。11月のRISE大阪大会では中村寛とフルラウンド、バチバチの殴り合いとなる大激闘を演じて話題に。さらに大晦日RIZINに出場すると、皇治に判定勝ちして一気に名をあげた。

 2022年6月の『THE MATCH 2022』では芦澤竜誠との因縁の試合をKOで制するも、10月に白鳥大珠に敗れ連勝がストップ。キック戦績を12勝(5KO)4敗とした。2023年5月にはRIZINにてMMAデビューを果たし、三浦孝太を初回TKOに仕留めた。

相手の攻撃をより貰わずにキックボクシングが出来るようになった


――(ミット打ちを見て)本当にパワーとキレがかなり増してる印象を受けました。

「MMAを始めて身体の使い方がすごい分かるようになって、ハンドスピードもステップインのスピードもパワーも全部上がりました」

――ミットを持ってくれた常陸選手に顔のアザと傷について聞いたら全部YA-MAN選手にやられましたと。

「あははは(笑)。さっきまでスパーリングやってて、結構バチバチになっちゃいますよね(笑)。自分もダメージはあるけど」

――試合前にバチバチにやっても大丈夫なんですか?

「試合前だからバチバチにやるんです。(常陸)飛雄馬とは大学生の頃から一緒にやってて、もう7年間ぐらいずっとスパーリングやってるんで、何が来るかお互い分かってるからケガとかもあまりしないし、すごい良い練習になります」


――山口裕人選手の王座決定戦が近づいてきましたが今もキックだけの練習ではなくグラップリングとかMMAの練習もしていますか?

「どちらかと言うとMMAの練習の方が頻度としては多いです。最近の練習頻度はキックボクシング週2、MMA週4、ボクシング週2、グラップリング週2です」

――キックだけの練習に専念しなくていいのかという意見も出てくると思いますがその辺はどうですか?

「19歳からキックボクシング始めてもう8年ぐらいやってて、ぶっちゃけキックボクシングの伸び代が少なくなってきてるので、それよりも他の競技から格闘技のスキルを学んで伸ばしていった方がキックボクシングも強くなっています。現に今の公開練習でもハンドスピード上がったねとかパワー上がったねとか、そういう声を実際に見て感じれるので、他の競技からキックボクシングにプラスになってるので、別にキックをやる必要はないかなと思っています」

――以前からタイトルにはこだわらないと言ってましたが、仕上がりとして本当にいい最高のパフォーマンスを当日は見せられそうですか?

「それは今まで通り変わらない。タイトルマッチだろうが普通の試合だろうが変わらない。盛り上げるだけです」


――他競技から得られるものが大きいと言ってましたが、具体的にはどの辺ですか?

「一番は距離が変わりました。MMAとキックボクシング、ボクシング、この3つ全部距離が違うけど、今まではキックボクシングとボクシングだけしかやってこなかったので、あまり遠い距離が得意じゃなかったんです。でも今はMMAを始めたことによって、一歩入れば当たる距離よりもその半歩先で勝負が出来るようになりました。だから相手の攻撃をより貰わずにキックボクシングが出来るようになりました。あとはMMAの方が意識することが多くて、キックボクシングだと蹴りとパンチを意識すれば良いんですけど、MMAだとそこにタックルとかも入ってくるので、そこもずっと考えるから頭の中の思考回路も増えました。そういう意味で色んなスキルがプラスされてます」

――スキルとか思考の部分でプラスされたことが今回のOFGの試合でどういう形で見えてきますか?

「それは見ないと分からないですね。多分そんなに変わらないです。そんなに変わらないですけど、でも圧倒すると思う。打ち合いの中でも相手の攻撃を多分貰わないですし、むしろ打ち合いにすらならないのかなって。俺の飛び込みのスピードとかについて来れないんじゃないかなって思うので、そういったところで多分感じられるんじゃないですか。本当にこの一年の成長、特に白鳥戦で負けてからの成長が自分でも感じてるので、今まで練習してきた相手とやってもやっぱり俺強くなってるわって感じられるので、それが見せれると思います」


――MMAの練習でキックの成長も実感しているということですが、それは全部のキックの選手に当てはまることなのか、それとも自分に合っていたのかはどう考えますか?

「多分全部の選手に当てはまると思います。自分が勝てるようになったのは2年前の山口侑馬戦からで、そこから連勝してますけど、その時に変えたことってボクシングの練習を多く入れたんです。それまではキックをずっとやってたけど、ちょっとこのままじゃ駄目だと思って、ボクシングの練習を多めに入れて、ボクシングのスキルをキックに落としたんですけど、そしたら勝てるようになりました。

 やっぱり格闘技の中でキックボクシングってまだまだ歴史が浅いと思うんです。ボクシングはもう何千年も前からありますし、MMAはレスリング、柔道とかそういう全ての格闘技の集合体なので、その一つ一つの競技別で見ると歴史ってすごく深い。でもキックボクシングは日本発祥でまだまだ歴史が浅いので確立されてないと思うんですよ。

 自分がキックボクシングを始めた時はジャブの打ち方も知らなかったですし、戦略とか考えてるジムなんて聞いたことあるのは天心と志朗選手ぐらいしか戦略に重きを置いてる選手っていないので、そういったところで歴史は浅いです。だから他の歴史が長い競技から学んでいってキックに生かすのは、絶対どの選手も当てはまると思います」

――若手選手でMMAの練習をYA-MAN選手みたいに取り入れたいという練習の参加要請があった場合は積極的に受け入れることもありますか?

「若手選手となるとちょっとまた話は変わってきて、キックである程度やることがなくなってきた選手からです。別に若手選手はやることはまだまだいっぱいあると思うので、まずはキックの基礎をやることじゃないですか」


――今回の試合は5月のRIZINの三浦孝太戦以来で、あの試合もかなりインパクトが大きかったのであそこで見たYA-MANがRISEでどんな試合をするのかというところで見るファンも多いと思いますが、普段MMAメインで見るファンに自分のホームリングでどんなところを見てほしいですか?

「それはMMAだろうがキックだろうが変わらないですよ。見てる人たちが面白いと思ってもらえる試合をするだけなので。やっぱりそれはアグレッシブに倒しにいく姿勢なので、見てもらうポイントなんてそこしかないです。俺がどうやって倒すかっていうところです」

――もちろん自分がアグレッシブに行く分、相手にやられる可能性も高くなってくると思いますがそれについては考えてない?

「勿論自分が行くってことは負けるリスクも高くなりますけど、でもそれが面白いじゃないですか。自分の面白いところって『もしかしたら負けるんじゃない?』みたいなのがあるところだと思うので、そこはそんなに気にしてないです」

――アグレッシブに行く姿勢を見せたい?

「そこしかないです。倒しにいくところ。どうやって倒すんだろう? あとはもしかしたらワンチャン負けるんじゃね? みたいな、そういうハラハラ感を見てもらいたいです」

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